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2006年8月 4日 (金)

北越製紙経営陣の「立ち位置」

司法修習生と採用希望事務所との「お見合い会」に行ってきました。(ある親睦団体の役員としてのお世話係としてですが)いやいや、今年の修習生の就職はたいへんですね。なんといっても現行司法試験合格組(現行60期)と、ロースクール卒業組(新60期)という二つのグループがどちらも来年法曹資格を取得するということになっておりまして、お見合い会もこの8月と来年早々に新60期向けに年2回開催ということになります。採用を希望する事務所も、現行司法試験を合格した人達をとるべきか、それともロースクールを卒業した人達を採用すべきか迷っておられるところも多いように聞いています。100名規模の大懇親会でしたが、修習生側の真剣なまなざしがとても印象的でした。

ということで、今週は「紙」のおはなしに終始した感がありますが、速報版でもお知らせしましたとおり、日本製紙の登場で、ますます当事者における最適解の行方が混沌としてきたようであります。こうじまちさんより、「王子製紙側にとって(野村や著名法律事務所がついている以上は)こういった参戦も想定内ではないか」とのコメントを頂戴しておりますが、それはホワイトナイトとしての参戦なのか、それとも業界事情や再編後の自社の不利益を考慮したうえでの一方的な参戦が予想されたのか、そのあたりはどうなんでしょうね。北越製紙側からの要請で、というのはマズイと思いますので、やはり日本製紙側の計算によって防戦買いが行われるといった予想があったのでしょうか。まぁ、いずれにしましても、今回の日本製紙による株式取得が行われた後の、北越製紙経営陣の立ち位置というのもけっこう難しいように思われます。とりあえずは自社の株主価値を最大化するための対応としましては、参入は歓迎するけども、王子製紙と日本製紙のどちらと組んだほうがトクが真剣に検討する必要があるでしょうし、王子のTOBへの対応策をこれまで同様、検討するのみ、ということになるんでしょうね。

なんとなくですが、いまの当事者間の利益状況を勘案いたしますと、この週末か来週早々にでもまた新たな動きがありそうな気配がしますので、とりあえず今夜はあまり深入りの詮索をしないようにいたします。なんかいろいろと予想してみたところで、金曜日の午前中にあっと驚くようなニュースが出てたら、またガックリしてしまいそうなんで・・・・・

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コメント

各当事者は心理戦に入っているでしょうから、確かに色々と「詮索」しても仕方がない面もあります。

それで、理屈だけから考えているのですが、三菱商事への第三者割当増資の問題です。王子製紙は、800円というTOB価格を提示しました。これに対して北越側も三菱商事側も増資はそのまま続行するとしています。商事側では、北越との提携で800円以上の価値を株主に提供できる自信があるとしています。
理屈からの問題とは、その点です。北越と商事が本当に800円以上の株式価値を生み出すという前提で話しを進めていたとすれば、商事が引き受ける価格607円は大変有利な発行価格となるということを「お互いに承知」して決定したことになりませんか。会社法上は、「有利発行」とはならなくても、お互いの精神は「有利発行」を決定していた・・・と。

次に、toshiさんのコメントの「北越製紙経営陣の立ち居置」は、実際その通りとなるでしょう。大株主が登場し、北越の「経営の独立性」が失われていく可能性は大です。そうなっていけば、否応なく次の再編に巻き込まれていき、果たして王子製紙の提案を断ったことが正しかったのかどうか、という問題に直面することになるかもしれません。王子製紙との経営統合が最もシナジー効果が高かったのに、と後で悔やむことになるかもしれません。
そういう意味で、北越側は王子製紙の提案を真摯に検討して結論を出すことが株主に対しての責任上、必要となります。独立委員会がどのような議論を行い結果を出すのか注目されるところです。時間はあまりありません。

日本製紙の行動は、横綱相撲を取っている相手に「けたぐり」をかけるようなもので世間の評価は低くなるでしょう。もっとも、裏で商事側と話し合っていたら、これは事件で大変なことになりますが・・・

投稿: こうじまち | 2006年8月 4日 (金) 09時00分

本事件は、東京の大手法律事務所が全て関係しているようなので、全てが終了するまで識者の意見を聞くことができません。日本のM&Aの歴史に残るべき事件であるにもかかわらず、事件が終了するまで核心部分を理解することができないということは本当に残念ですね。真面目な事件ですので、本件に強い関心や問題意識を持つ人たちの当て推量や色々な詮索も結果が分かれば赤面することになるかもしれませんが、これはブログの世界ですので赦してもらうことにしましょう。そこでここは、東京以外の弁護士の方の論理的な考え方や見解を披露していただきたいところです。あるいは、その法的論理性の展開の方が今後のM&Aの歴史のためにも重要かもしれません。そのような意味で、toshiさんのブログの価値をファンが望んでいるというのが共通の思いでしょう。みんな勉強したいのです。識者の言葉の片言隻語にヒントがあります。

投稿: シロガネーゼ | 2006年8月 4日 (金) 22時01分

シロガネーゼさん、どうもおひさしぶりです。
激励のお言葉、ありがとうございます。もし、今後買収防衛策発動ほか、司法判断に至るような状況になれば、おっしゃるとおり法的論理性の展開が真正面から議論されることになるかもしれませんね。
いまはまだ裁判所が判断を回避したがる「企業価値とは?」といった問題に焦点をあてておりますが、今後の展開次第では、また覆面法律家(笑)の方々の忌憚のないご意見を頂戴することもあろうかと思います。
今後ともどうかよろしくお願いいたします。

投稿: toshi | 2006年8月 5日 (土) 15時03分

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