内部統制(実施基準)パブコメへの感想その2(予告編)
昨日は日本監査役協会の意見書について採り上げてみましたが、つぎに是非検討させていただきたいのが(どなたかが、コメントで書いていらっしゃった)CIAフォーラムガバナンス研究会 内部統制監査制度分科会による意見書であります。(経営法友会による意見書も興味あるところでありますが、話題性という点からすると、やはりこっちが先ではないかと・・・・・)いゃいゃ♪、この意見書は私の魂を揺さぶるものでありまして(笑)、私と同業の方にはぜひ、この監査制度分科会の意見書をご一読いただきたいお勧めの一本であります。(CIAフォーラムからはガバナンス研究会J-SOX分科会からも意見書が公表されておりますが、そちらは非常に実務的な内容への要望が中心となっております)
この監査制度分科会による意見書、公開草案のどこがおかしい、どこを修正せよ、といった普通の体裁ではございません。問題点を多数含んでおり、本来の財務報告の信頼性確保のための内部統制としては機能しない、とバッサリと切り捨てて、代替案を提示する、といった大胆な(?)構成になっております。まさに内部統制に精通していらっしゃる座長さまの自信に満ち溢れた内容であり、読んでいてまことに「ごもっとも」であります。(新会社法の解説セミナー華やかななりし頃の、あの気骨ある発言をされておられた稲葉威雄教授を想い起こしました・・・・・って、失礼があれば謝ります・・・・・(^^;))もし、今後内部統制評価報告制度が実務として定着するとなると、こういった視点から我々弁護士は、内部統制評価や内部統制監査の違法性につきまして、訴訟の場に持ち込むことができる・・・といったヒントをたくさん与えてくださってます。(ただし「監査証明」のレベルが、「監査」→「レビュー」に変更されてしまいますと、そういった可能性も薄れてきてしまうのですが・・・・)この意見書につきまして、金融庁内部統制部会としましては、真正面から反論は可能なのでしょうかね?どんなコメントがこの意見書の内容に対して付せられるのか、いまから非常に楽しみにしております。私の公開草案に対する疑問の数々も、この意見書のなかに含まれておりまして、年明けにでも、きちんと内容をフォローしてみたいと思っております。(ということで、本日は予告編のみとさせていただきます。)
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