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2007年4月19日 (木)

リスクマネジメント委員会の活動

昨日(4月17日)は大垣法人会さんからお招きいただいて、岐阜県大垣市にて講演をさせていただき、本日はIPOをめざす大阪の某企業さんとの打ち合わせ、いずれも懇親会までご一緒させていただきましたので、なかなかブログを更新する時間がとれませんでした。大垣市というところは、人口こそ16万人程度の地方中堅都市でありますが、日経ナビ2008日本の優秀企業12位に輝くあの企業とか、顧客満足度3位に輝くあの銀行はじめ、けっこう高収益を誇る上場企業さんが多いんですね。(なお、ブログにつきましてはコメントもお返しできない状況で申し訳ございません)

IPO関連の打ち合わせにつきましては、出版や講演などで、けっこう著名な社長さんでありますが、この上場準備会社、主幹事の証券会社のなかでも、そろそろ引受審査部のほうへ担当が移る時期となり、この時期に至りまして、われわれ弁護士を中心とした「リスクマネジメント委員会」(仮称)を組み込むこととなりました。基本的な設立趣旨は、上場準備の段階から上場後にいたるまで、事業継続性を阻害するようなリーガルリスクの低減、法令遵守態勢の強化(コンプライアンス経営の推進)、上場企業にふさわしい企業統治(ガバナンス)確立のための全社的内部統制の整備、運営支援、そして上場企業にふさわしい適時開示の社内体制の確立といったところであります。なお、決算財務プロセス、業務プロセスとも、上場準備に必要な作業と、J-SOX対応の作業はほぼ同時にS監査法人さんのもとで遂行されておりまして、S監査法人さんとの業務の棲み分けは、ほぼ確定できるものと思われます。

実際の上場審査の現場では、すでにコンプライアンス体制や内部統制システムの整備に関する企業の取り組み姿勢がヒヤリングの対象になっているようでありますが、こういった我々の取り組みを主幹事証券会社の引受審査部、監査法人そして証券取引所の上場審査グループの方々からどのように評価していただけるのか、そのあたりが次の課題であります。また、すでに就任されている社外監査役の方々との連携協調の方策についても今後の課題であります。ここ半年ほど、準備会等により、ビジネスモデルを思案してまいりましたが、やっと第1号として形になりそうであります。また、私たち大阪の弁護士有志が、この第1号モデルで苦悩する問題につきましては、母体であります「IPO研究会」(こちらはすでに、こちらのエントリーでもご紹介したことがございます)にフィードバックして、さまざまなご専門家の方に支援いただく予定であります。「上場は目的ではなく、あくまでもその企業がやりたい事業のための手段・・・」そういった代表者の気概を実現するためのお手伝いを通じて、代表者にたくさんの利害関係者の存在を認識してもらい、市場の健全化に少しでもお役に立てるよう、活動していきたいと思っております。おそらく今後はいろいろな葛藤が予想されますが、守秘義務に反しない程度で、またこのブログでも問題点などをご紹介してまいりますので、どうか皆様、よいお知恵をお貸しください。また、以前お約束いたしましたとおり、第1号モデルが、どうにかこうにか軌道に乗ってまいりましたら、関西地区の方で、ご協力いただける方々にお声をかけさせていただきますので、またそのときにはよろしくお願いいたします。(とりあえず途中報告ということで。しかし上場準備というのは、なかなか厳しい世界ですね。社長周りのお金の貸し借りをきちんと整理したり、社長の色が濃すぎでも事業継続性に疑問符がついたり、社員さん方の満員電車での痴漢容疑の防止対策まで・・・・大げさでなく。。。うーーーん、そこまでホントに必要なんですかね??でも、こうなると、内部統制とかコンプライアンスといった漠然とした要件についても、関係者における「共通認識」がとても重要かもしれませんね)

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