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2007年4月21日 (土)

ブログの通訳能力(おおすぎBlogに期待するもの)

すでに磯崎さんのブログでご紹介されているとおり、大杉謙一先生(中央大学教授)のブログが開設されております。(私もさっそく、WEBリストに追加させていただきました)閲覧されている方の数から想像して、(広報の役割としましては、私ではちょっと効果が薄いと思われますし)拙ブログでご紹介するのもおこがましいのでありますが、月1回程度でも更新していただきますと、たいへん刺激となりますので、ぜひ細く長くお続けいただければ・・・と、ひそかに期待する次第であります。

そういえば中山先生(当時47thさん)の「ふぉーりん・あとにーの憂鬱」の終焉にあたり、中山先生は「ブログ論壇考」というたいへん面白い「47thとしての2年間の感想」を綴っておられ、道半ばで帰国の途につかれました。私はその「論壇考」のなかで、47thさんが言いかけて文章にされなかった「今後ブログに期待される通訳能力」について、非常に関心がございました。大杉先生は、世間で注目される論文をお書きになる立場でありますから、そこにこめられたご自身の思いや、論文ではかけない微妙なニュアンスを「ブログを媒体として」お伝えになることは、まさにブログに期待される通訳的機能を発揮することとなるものと思いますし、私はそこに大きな社会的意義を感じます。これは葉玉先生(当時葉玉検事さん)が「会社法であそぼ」を開設されたときにも感じたところであります。

たとえば、このたびの「権限分配論の呪縛」に関するエントリーにつきましても、このブログを拝読したうえで、もう一度商事法務1796号のスクランブル「三角合併と買収防衛策」に目を通しますと、筆者の提起された問題点などが非常にクリアに頭に入ってきます。いままさに問題となっている論点への「通訳的機能」というものは、やはり書き手に相当の力量が求められるように思います。

47thさんが「ふぉり・あと」に最後まで書ききれなかった「ブログの通訳能力」を、おそらく大杉先生が今後自らのブログで体現していただけるのではないか・・・と考えますと、また法務ブログの楽しみがひとつ増えたような気になってまいりました。(あっでも、ホント、月1回程度でもけっこうですから、細く、長く、お続けになってください。それと、監査役制度改造論への感想第二弾、またアップさせていただきます。)

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コメント

有名教授の生の声をブログで読めるとは全く嬉しい限りですね。大杉教授が「企業法の理論」の中での論文に「株式の大量取得行為に対する法的規制のあり方―買収防衛策と主要目的ルールの将来」というものがあります。学者の方の論文というものは、本当に緻密にできていると思いました。このような学者や研究者が増加していけば、これらのテーマに関する議論も益々洗練されていくのではないでしょうか。
大杉教授のブログがそのような動きをさらに推し進めるようになれば、と期待していますし、後続の研究者が大杉教授に刺激されて新しいブログでも立ち上げられるとなれば、これは大歓迎です。

投稿: 紀尾井町 | 2007年4月23日 (月) 11時23分

toshi先生、おひさしぶりです。
いつも精力的に更新されていらっしゃるようで、たいへん勉強になります。
大杉教授のブログ、すごいですね。昨日はアクセス数の伸びでライブドアブログ5位で登場されていました。内容もかなりレベルが高く、同じ研究者としては見習うべきところが大です。「公開会社法」関連の研究などもされていらっしゃるようですので、ますます活躍の場を広げられるのではないでしょうか。
私は・・・、ブログはちょっと続ける自信がありませんので、遠慮しときますね。

投稿: 品田 | 2007年4月23日 (月) 13時52分

>紀尾井町さん

おっしゃるとおりですね。ただ、私などはどうでもいいことなんですが、大杉先生あたりですと、他の方の論文で引用される機会が多いのではないでしょうか。そのときに、おおすぎブログの・・・みたいな引用というのも、ちょっとまた議論の対象になるかもしれませんね。

>品田先生

おひさしぶりです。最近、そちらの研究会にも参加できずに申し訳ありません。そうでしたか。しかし予想されたところだと思います。最近は大学の先生方のブログも増えてきたと思いますので、よろしかったら、品田先生も実名でおつくりになるといいのではないでしょうか。趣味のほうでもいいと思いますが(笑)
これからもご教示、よろしくお願いいたします。

投稿: toshi | 2007年4月24日 (火) 11時02分

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