内部統制ルール実質緩和(速報版)
ここのところ株主総会ネタや買収防衛策に関するテーマが続いておりましたが、すこしばかり内部統制モノに戻ります。またまた土曜日の朝からビックリの日経ニュースであります。少しだけ噂の範囲では聞いておりましたが、2008年度から実施される(といいますか、すでに前年度実施としてすでに実施していらっしゃる企業もありますが)内部統制ルール(いわゆるJ-SOX)が緩和される見通しとなったそうであります。3日ほど前に葉玉先生といろいろなお話をさせていただいたときに、経済系の法律というものはなんと政治的な配慮によって成り立つ(もしくはお流れになる)ものか、またその配慮のなかで、いかに普遍的な法律を策定することがむずかしいものか・・・と改めて法のあり方を考えさせられましたが、金融商品取引法ルールといったものも、各省庁、経済団体、法律家組織、監査人組織の力学によって変容を余儀なくされる性(さが)を背負って生まれるものであります。ともかく実施される以前においてルールが変わるというのはほとんど前例をみないものでしょうし、これからもまた変わる可能性があることも証明してしまったようなものだと認識しております。目の前に「見積書」が届いてはじめて「内部統制リスク」に気がつくわけでして、システム導入だけでなく、そのシステムを誰が理解するのか・・・といったところで、見積もり以外の膨大な費用と時間を要することが現実化することになるはずであります。最近いろんな方とお話をする機会に恵まれましたが、この制度は費用に対する問題だけでなく、おそらく監査法人との間で「意見表明しないんだったら、やってみろ」といった開き直りの状況は必至であります。むしろ私からみれば、(内部統制評価は上場廃止とは結びつかないわけですから)自社で「重要な欠陥」を克明に表明する企業のほうが、経営者による本当の内部統制評価がなされているのであって、ぎゃくに(サンプル数が増えて監査費用が増えることはやむをえないにしましても)財務諸表の信頼性が高いのではないかとさえ思えるわけであります。金融商品取引法に導入されるに至った経緯と、その対応方法とのバランスを、もう一度見直す時期に来ているのかもしれません。また、上場企業を4つくらいに分類して、企業規模に対応した評価制度のようなものも(監査する方はたいへんかもしれませんが)真剣に検討されていいのではないでしょうか。(新聞報道によると、方法論自体はそれほどの変容はないと思われますが、それでも巷間あふれる内部統制マニュアル本はほとんどがこれまでの「実施基準」にしたがって書かれておりますので、なにを参考にすればいいんでしょうかね?私もこれからの情報に留意して、冷静に考えてみたいと思います。)
(7月2日追記です・・・)
コメントをたくさん頂戴しております。私自身の意見につきましては、右側のコメント部分に続編として若干記載しております。
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私が訪問したときにも2名の認知症の方がいらっしゃいました。90歳の女性(写真の方)と83歳の男性です。牧坂さんや、ヘルパーの方々みなさんと一緒に昼食をいただきましたが、なかなか意思疎通を図ることもできず、コミュニケーションをとるのが本当に苦労いたします。自分が情けなく思えましたのは、こうやって意思疎通がはかれないと、なんだか気を使わなくてもすむのではないか・・・といった気持ちになってくるのでありますが、牧坂さんやヘルパーさんの接し方はまったく違いました。健常者の方と同様、相手がどう感じていたとしても、きちんと「ひとりの人間として」相対しておられた点であります。たとえ認知症というものが治癒するものでないとしても、我慢したり、人のために何かをしたり、ものを考えたりする機会を与えることで認知症の進行速度は緩やかになるそうであります。相手がどんな状態であっても、社会に接点をもった人間として扱うことこそ重要なことだそうです。認知症の方がよく人の話をわからないがゆえに、そこにある「モノ」のような感覚にとらわれた自分の気持ちがなんだか恥ずかしく思えました。
「内部統制システム構築・運用ガイドブック」(商事法務 経営法友会 法務ガイドブック等作成委員会編 1、800円税別)