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2007年10月19日 (金)

「赤福」問題にみる事実認定の難しさ

(20日午前 追記あります)

(19日正午 追記あります)

一昨日のエントリーで書かせていただいた「赤福の正念場」ですが、やはり最悪の結果になってしまったようであります。クライシスマネジメントの視点で考えた場合、本日赤福が公表したような事実を最初の報道後直ちに認定できるのか、それとも認定が困難と判断した場合には、12日付けのようなリリースを一切出さずにやりすごすか(もしくは早期に外部第三者に委託するか)、すみやかに決断すべきだったと思われます。先日(9月21日)の私のコンプライアンスセミナーにお越しいただいた方は、もう一度レジメをご覧いただきたいのですが、危機管理の一番の難しさは社内における事実認定と、その開示のタイミングでして、「報道初日に認定できる事実」「3日後」「一週間後」「一ヶ月後」とレジメのなかでは分類しておりますが、「事実認定」と「認定事実の開示判断」とを時期的に分けて明確に仕訳する必要があります。

しかしテクニカルな点は別として・・・・・、この18日付けの赤福のお詫び文書(兼回答書)は、行政への回答書の中身を公表した、というスタイルであるとしましても、あまりにもひどいのではないでしょうか?(もし、私の読み方が誤っていれば、私も赤福社に謝りますけど。)この文書をザクっと読みますと、まるでグループ子会社と身障者の従業員の方に責任をなすりつけているように私には思えるのですが、どうでしょうか。たとえ事実がそうであったとしても、いまこの時点の開示情報として、この文書を読んだ赤福ファンの方が、これからも応援しよう!という気にはなれないように思えるのですが、いかがでしょうか。(私自身も、この文書さえなければ、できるだけ赤福社にとって有利な見方を展開しようと考えていたのでありますが、どうもその気も萎えてしまいそうな気分であります・・・・・)

本日のマスコミ各社の「赤福、JAS法違反から食品衛生法違反へ」といった趣旨の報道をご覧になった際、多くの方は赤福社長が事実を隠蔽していた、事実を「小出しにしている」といった感想を抱くと思われます。たしかに私も直接社長さんからお聞きしたわけではありませんので、そういった可能性も否定はしませんが、私は同族企業のトップである11代目の若き社長の「裸の王様」説に与したいと思います。結局、現場で何が起こっているのか、よくわからない状態だったと思います。まず、内部告発を端緒とする行政の立ち入り検査があり、その時点で事実確認を詳細に行ったと思われます。また、今回の報道が開始された直後も再び現場へは事実確認を要請したと推測されます。ただ、普段から事実認定や事実の開示に関する内部統制システム(開示統制システム)がまったく整備されていなかったでしょうから、現場担当者や責任役員から真実が語られるはずがありませんし、それを確認する方法もありません。そりゃそうですよね、ふだんから廃棄処分をできるかぎり少なくするように指示されていた現場担当者などが、この期に及んで真実を社長に話すはずがありません。おそらく、現場では「会社のために」長年の慣行が一部従業員の手によって繰り返されていたと推測されます。正直に話したら「処分」、隠しておいて後からばれれば「処分」、もしばれなかったら処分されない、ということでしたら、当然隠すほうに賭けるわけでして、家族がいらっしゃる従業員さんならなおさらだと思います。ふだんから「うちの会社は素晴しい社員ばかり」と社長が信頼をしている従業員さん方のお話ですから、社長さんは従業員さんの話をすべて真実である、と受け取るわけでして、だからこそ、12日付け文書も、18日付け文書も「・・・であることが判明いたしました」と記述されているわけであります。もし、社長ご自身が事実隠蔽の故意があったとすれば、こんなにも短期間に180度転換したような文書を出すはずがないと思われます。また、突然社長さんの目の前に、まったく新しい事実が飛び込んできたために、取り繕う時間もなく、先のとおりの心ない理由で会社を守ろうとすることになってしまうのではないでしょうか。(このあたりの記述は、多分に私自身の仕事からの推測であることにご留意ください)

危機管理の手法としては、事実認定と、その開示の判断はとてもむずかしい ところです。社内のみんなが冷静さを失っているわけですから、なおさらです。だからこそ、内部統制(開示統制)の重要性を強調したいところであります。平時から開示統制システムを整備する方法はいくつか考えられるところでありますし、とりわけ今回のような事案をみると、分水嶺となる場面も想定されることから、いま一度、各社におかれましては平時にこそ検討される必要があると思います。また、赤福社の件につきましては、新たな事実が判明するかもしれませんので、今後も注視したいところであります。

(19日正午 追記)午前11時42分の読売ニュースでは、やはり社長さんは、私の上記推測とほぼ同様の弁明をされているようです。norikoさんより、(記述が赤福寄りではないか、と)ご批判を頂戴しておりますが、私はほぼ、この社長さんの弁明内容が(現時点では)真実だと思います。

(20日午前 追記)昨日の立ち入り検査において、また新たな虚偽説明が発覚した、とのことであります。これまでは、製造年月日について、午前0時を待って、当日の刻印を付していたとのことでありました。しかしながら、このニュースによりますと、「先付け」という慣行が現場では常態化していたようです。やはり事実確定までには、まだ時間を要するみたいです。

10月 19, 2007 コンプライアンス経営はむずかしい |

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» 三重県、赤福に営業禁止命令 農水省も立ち入り検査 トラックバック 時事ねたブログのまとめサイト!
またまたですよ。赤福結構好きだったからちょっと悔しいです。賞味期限の改ざんなんて、よくあるはなしですよね。叩けばいろんなとこからでてきそうですよ。食料品メーカーゎ”食の安全”も売ってるわけですから、しっかりとやってほしいものです。赤福もこれからがんばっていただいて、再起してほしいとおもいます。―――――――老舗和菓子メーカー赤福が店頭で売れ残った商品を回収し、冷凍保存して再出荷していた問題で、三重県は19日、食品衛生法に違反したとして、同社に営業禁止命令を出した。処分の期限は...... [続きを読む]

受信: 2007年10月19日 (金) 17時42分

» 一線越えていた赤福 トラックバック かもね(カネ・モノ・ネタ)の日記
これまで赤福の側に立った記事を書いてきたが、18日夜判明した事実は一線を越えるものだった。自分の立場も擁護から、まずはニュートラルに境界線を越えた。 店頭に並べたものを冷凍して、再販売してはいけない。店頭に並んだ時点で赤福にとっては商品になったわけで、もう製品に後戻りして加工することは許されない。自分の尺度はこうだ。中には、店頭から回収したものを別の和菓子屋に転売していたとの報道もある。 応援の手紙が届いた頃なのだが…。 教訓。うみを出すときは最初で全部出すこと。自分が不祥事を起こ... [続きを読む]

受信: 2007年10月20日 (土) 08時30分

» 手段の目的化 ― 不祥事には必ずある本末転倒 トラックバック Law Maniac Returns
前日の売れ残りを再包装したものを、A当日に製造した商品を、B一時冷凍して解凍後に... [続きを読む]

受信: 2007年10月20日 (土) 22時47分

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連日のように赤福に関する報道があり、しかも、その内容は、悪い方向にどんどん向かっ [続きを読む]

受信: 2007年10月21日 (日) 01時00分

» 赤福( - トラックバック 美味しいことが好き
赤福といえば 伊勢を代表するあんこ餅で、その美味しさと保存料を排除した企業の姿勢が信用され、絶大な赤福ファンを抱えた優良企業だったはずである。 どうして、保存料を入れることさえ嫌がった企業が、賞味期限の切れた餅を再加工して賞味期限を改ざんし、信用を台無しにするようなことを平然と行っていたのか。 本当に赤福にはびっくりだ。 赤福を食べたさに伊勢を回って、土産に買ってきた! 三日しか持たない旨いもんな...... [続きを読む]

受信: 2007年10月25日 (木) 17時14分

コメント

(あまりにもよくありがちな経緯をいま辿っているわけですが)
私も今回の「発覚」にはガッカリしてしまいました。
これは大きいですよ。
管理人さまも書いておられますが、
これまでは応援したいまた買ってもいいと思ってたのが
そんな気がなくなりましたから…。

新聞報道などによりますと、どうもこの社長は再販売の事実を
かなり以前に知っていたような感じですね。
歴代経営者の指示によって行われていたか
それとも現場の勝手な判断だったかは分かりませんが。
「もったいない」という言葉の悪用です。

私も「回答書」にある「聴覚障害者」「身体障害者」の記述に
不愉快さを感じてなりません。
なんでこんなことを書く必要があったのか。
こういうことこそ、真のコンプライアンス(道徳)違反です。

投稿: 機野 | 2007年10月19日 (金) 09時19分

toshiさんの推測は赤福を擁護しすぎです。社長も(先代のころから)むきもち、むきあんの慣行を知っていたはずです。現場が続けていたのは、それが長年の慣行だったから、違法な認識はないからでしょう。

機野さんとまったく同じ意見で、赤福は大好きだったのですが、今回の詫び状を読んでみて、ガッカリでした。今後は近鉄が事業譲渡を受けて再建するしか方法ないのでは。

投稿: noriko | 2007年10月19日 (金) 09時37分

16日の記事に「公表のされ方になるほど悪意のあるものじゃないと思いますが」とコメントしましたが、まったくの誤りでしたね。危機感に基づくtoshi 先生の問題提起は正しかったです。完敗です。今回の不正に、どのような要素(三角形)の組み合わせがあったのか、分析を期待しています。

投稿: 安鳴り | 2007年10月19日 (金) 09時49分

>安鳴りさん

先日はコメントを返せずに申し訳ございませんでした。私は2度ほどしか、マスコミ対応の経験はございませんが、上場企業でもバタバタするわけでして、ましてや社長の権限が圧倒的に強い同族企業ではなおさらではないか・・・と思います。実際、ここまで来ますと、負のスパイラルに陥る可能性もあります。

>norikoさん

はじめまして。コメントありがとうございます。
これは報道関係の方には失礼かもしれませんが、私も取材を受けた経験からすれば、マスコミとしては「話の筋として、もって行きたい方向」があります。決して虚偽報道は許されませんから、都合のいいお話は克明に記載していただけますが、そうでない話は書いていただけないばあいがあります。私はそれもやむをえない点があるかとは思います。ただ、だからこそ赤福社自身が情報を提供できるHPの活用が重要になってくるわけです。その活用に失敗しているのが現状だと認識しております。

>機野さん

いつもコメントありがとうございます。

「新聞報道などによりますと、どうもこの社長は再販売の事実を
かなり以前に知っていたような感じですね。」

この点につきましては、どうも読売の報道では、社長さんご自身否定されているようですね。もうすこし様子をみたいと思います。
なお、農水省回答書に「事実認否」とありますので、法律家の支援があるものと推測されますが、このお詫び文書についてはやはり機野さんも問題ありと感じられたみたいですね。私もこれが「どうしたものか」と。

投稿: toshi | 2007年10月19日 (金) 12時20分

赤福に関するエントリー、興味深く拝見しております。

社長さんは再利用の事実を知らなかったとのことですが、
不二家事件発覚の二日後に赤福は「むきあん」「むきもち」を
中止したことを社長さん自身、認めています。
これは社長さん自身が以前から食品衛生法違反の慣行を
やむをえないものとして認容していたことの明らかな証拠です。

投稿: unknown | 2007年10月19日 (金) 12時46分

興味深く読んでいたのですが、色々気になることが多すぎる話題です。
マスコミ対応は、生放送で、説得力のある話をしないと、いくらでも編集で番組が都合のよいように話を作り変えます。ホームページの回答書のひどさには、言葉がでません。私も体が不自由なので、従業員に障害者がいた。ということを、わざわざ書いてあったのには驚きました。この人たちが主犯ですか?・・・違うでしょ!ボクシングのどこかの一家ではないですが、謝罪する気なんて本当はないなら、もうやめろ!赤福食わなくても死なないし、食べて死ぬのは嫌だから!

投稿: 竹村 | 2007年10月19日 (金) 15時39分

未だにHPの回答書がそのままで変わっていませんね・・・
「身体障害者云々」をわざわざ入れた意図が何かあるとしか思えませんが
その釈明をしないとJAS法違反の問題とは別の問題を引き起こして
しまっています。
まあ社内はパニック状態でしょうが、顧問弁護士はいないんでしょうか?
このHPの回答書は公開されているわけで、赤福の社員も読めるはず
ですが、社内でだれかおかしいという声があがっていないということ
なんでしょうか?そうだとしたらもうこの会社は終わりですね。

投稿: nightwalker | 2007年10月19日 (金) 17時27分

皆様、コメントありがとうございます。
本日(金曜日)は、赤福問題が再燃したことで、このブログも6000アクセスを超えるものとなりました。一部地域の問題として捉えておりましたが、不二家、ミートホープ、石屋製菓に続く「食の安全、安心」に関わる全国的な問題として扱われることとなり、経営問題にまで発展しかねないこととなったようです。

「むきあん」「むきもち」の件につきましては、たしかに社長が違法(食品安全法違反)の認識を持っていたことを示す有力な事実を含むものと思いますが、社長の認識が「処分(廃棄および食用以外の利用を含む)のための認識」だったのか「関連会社における再販売のための認識」だったのか、そこのところが事実としては不明のようでありますので、まだ違法性を認識していたことが明らかとまではいえないと思っております。不二家事件直後に中止をした・・・とのことでありますが、これも社長の指示によって中止をしたのかどうか、もうすこし様子をみたいと思います。

しかし、本日の中日新聞ニュースによりますと、刑事告訴までを含めて検討されるようですので、違法性の認識という点についても、かなり調査が進んでいるのかもしれません。

竹村さん(おひさしぶりです)、nightwalkerさんも、やはり「お詫び文書」について指摘されていらっしゃるように、この回答書の真意は私も知りたいところです。これまで食中毒が発生していないにもかかわらず、営業禁止処分が発令された例はないようですので、現場の動揺はかなり大きなもののようですね。

投稿: toshi | 2007年10月20日 (土) 01時41分

こりゃもうダメだわ。社長は「現場がやったことで経営は知らなかった」と会見しているが、ウソばっかという感じですね。万にひとつというか億万回にひとつそれが知らなかったとしても、この時点でそんなことを言ってしまう感覚がおかしい。もう会社丸ごと腐っているとしかいいようがないです。

投稿: ren | 2007年10月20日 (土) 09時52分

なにが事実なのか依然釈然としませんが、告発した一部の人以外にも、同じような意識が常態化していないか心配ですね。

何がいいたいのかと申しますと、無期限営業停止処分をくらってしまって、もはや自力再生の道は途絶えたはずです(仕入先が供給しないですから)。資金繰りが持てば別ですが、信用なくしましたから・・・。

ということはいち早く、信用力のあるスポンサーを獲得し、その全面的な経営指導の下、営業再開にこぎつけないと事業がジ・エンドとなるでしょう。

しかしながら、まず、なにが正しいのか(不正の全貌と正確な財務情報)が経営者の説明では迷走していること、常態化(従業員の意識がどうか確認しないといけない)していることなどにより、スポンサーもさすがに手を出せない、結果的に資産劣化していく・・・。

究極のリスク管理として、経営陣はなりふり構わず、すべてを明らかにすることに全面協力は必須です。さもないと歴史と伝統のあるブランドが本当に跡形もなくなるでしょう。

このワーストシナリオが回避されることを、赤福ファンの一人として願うのみです。

投稿: katsu | 2007年10月20日 (土) 13時24分

katsuさんの願いにもかかわらず、本日(20日)のマスコミ報道もすさまじいですね。冷凍せずに再利用したとか、2004年に大阪市に匿名告発があったとか、赤福会長が商工会議所の会頭問題とか・・・、もはや「負のスパイラル」の状況に入ってしまったようです。ただ300年の歴史のある和菓子ですから、経営問題は生じるとしても、お菓子自体はまた再生してくれるものと信じております。

しかしこれからどうなるんでしょうかね?関西人としては、本気で赤福復活は期待しているのですが。そういえばお詫び文書は「訂正」が入ったようですが、どこを訂正したのかが公表されていないので、よくわかりませんでした(笑)

投稿: toshi | 2007年10月20日 (土) 22時28分

 動きが急かつ広がりを見せていますが、報道が(当事会社自身の公表も勿論)中途半端でよく判らないことだらけ・・・

1.関西地方○○市への告発について
 3年前といえば、公益通報者保護法がちょうど成立した頃ですね(施行はもう少しアトですが)。そして、その関連で、北陸地方の某物流会社の”古典的”事件が一般メディアでもよく取り上げられた時期ではないかと思います。
 このときの匿名告発者がこういった当時の社会状況を強く意識したことは容易に推測でき(通報したこと自体、および、会社からの報復を極度に恐れたことの両面について)、それだけに逆に、市当局の感度の鈍さ、対応のおざなりさが浮き彫りになってくるように思います。
 尤も、当時(僅か3年前ですが)の感覚では、食中毒などの”実被害”が発生した訳でもない、単なる”偽装”問題として事態を軽視(過少評価)してしまうのは止むを得ないかもしれません(耐震強度「偽装」事件が発覚するのも、「偽装」請負問題が大きく取り上げられるのも、要するに「偽装」がメディア的に一種の”はやり”になるのはもう少しアトのことですね、確か)。
 それにしても、市側のコメント「通報者の要望を尊重し、通常調査に留めた」には、思わず笑ってしまいました(もう少しモノの言いようってあるんじゃないかなぁ・・・)。

2.18日付け「お詫び及び回答」について
 行政への回答をそのままウェブに掲載することが「広報」的に上手いと言えるかどうかはともかく(一般向けにもう少し判りやすく言い換えよう、という余裕もないんでしょう)、少なくとも、
①「事実認否」などという一般人にはピンと来ない文言を平然と使っていること
②どういう質問(照会)に対する「回答」なのか、その前提が判らないこと
は、残念ながら失敗していると言わざるを得ません。
 ②については、皆さんご指摘の「身障者」への言及に対する疑念に関わります。「回答文」を虚心坦懐に読めば、身障者に責任を押し付ける趣旨ではないのでは?、というのが私見ですが、印象・ムードとしてはそういう受け取り方をされても致し方ない、不自然さがあります(妙に具体的な記述です)。それだけに、「何を問われたから、これを回答したのか」を明らかにすべきではないか、と残念に思います。・・・それにしても、障害者雇用促進法は関係ないでしょうし、どういう主旨でこれをわざわざ回答したんでしょうね。

3.メインBKの動き
 地元紙によると、メインBK(メガではなく、地元地銀です)頭取が、「支援の用意」の旨コメントしています(下記サイトご参照)。
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2007102002057751.html
 ややヘンだなぁと思うのは、
①当事会社から要請がない段階で、「既に内部検討に着手」とまで言っていること
②未だ信用不安等の実害が囁かれいる訳でもない段階で、「資金繰りの相談に乗る」と言っていること
③上記「資金繰り」支援はいいとして、「法令遵守体制づくりについても支援する」とまで言っていること
なのですが、特に、③については、BKさんが、事業会社の法令遵守支援がなんでできるんでしょうか。尤も「体制づくり」といっているところからすると、○○庁の検査マニュアル風のやり方なんでしょうかね? 余計なお世話ですが、「魂の抜けた仏」にならないかなぁ・・・。当事会社にいま一番必要とされる改革ポイントは、「企業風土」じゃないかと思うのですが。
 それから、弁護士法(非弁行為)が若干気になりますが、どうなんでしょうか?(もしかしたら、弁護士を紹介するだけかもしれませんね。文面からはそうは読めませんが)。

 長くなりましたので、この辺で。

投稿: 監査役サポーター | 2007年10月21日 (日) 12時14分

>監査役サポーターさん

情報どうもありがとうございました。私も中日新聞ニュース、拝見しました。このメーンバンクさんの単独取材ですが、私もかなり違和感を覚えております。(きょうあたりも、大阪工場の操業禁止処分が出されており、まだまだ事態は深刻化していますよね・・・・)このインタビューだけを読みますと、ずいぶんと事態の認識が甘いような気もするのですが、どうでしょうかね?ここのところの報道内容が真実だとしますと、私の予想と期待をはるかに越えたところに真相があるようにも思えますし、もはや一般人の支援どころか、かなり大きな反感を抱かれるに至ってしまったようにも思えます。
とりわけ、赤福はお土産品ですから、商品のもつイメージは重要ですよね。自分で食べるぶんにはいいのですが、私自身、今後「赤福」を人様のお土産として持参すること自体、「相手からどう思われるだろうか」とかなり気にしてしまうんじゃないでしょうか。(もう、そこまで来ているような気もします)石屋製菓の「白い恋人」がこの12月にも製造再開するそうですが、おそらく従来のような売上になることはないと思いますし、現実はとても厳しいように予想しております。

投稿: toshi | 2007年10月22日 (月) 01時34分

おはようございます。ごぶさたしております。

愛知県に住んでおりますと地上波TVで

  ♪えじゃないか、えじゃないか、えじゃないか、
   伊勢の名物、赤福もちはえじゃないか

という歌と共に、赤福のCMが放映されておりまして、
この歌そのまま皮肉になっているので(笑)、
どうなるかと思っていましたら当然ながら
すぐに放映を中止したようでした。

私のような自営ですと、しばしば営業を楽にしたくて、
「赤福」のような問答無用の看板が欲しいと
思うことがあるのですが、
誰でも知っている一級の看板をもったらもったで、
甘えて堕落していくということがあるのですね。
トータルはチャラということかな(笑)。

投稿: bun | 2007年10月22日 (月) 10時54分

山口先生、初めて投稿します。

子供のころからコマーシャルで親しんでいた「赤福」がこれからどうなるのか...お伊勢さんにお参りしたらお土産はやっぱり「赤福」やで~って感じだったのに...白い恋人と共にお土産の超定番だった「赤福」。雪印、不二家、加ト吉などのように皆が知ってた「赤福」。いったいなぜなんだ!と叫びたくなるほど残念なのです。

私は、これらの問題が「内部統制システムの構築の欠如」として大きく取り上げられ日本中の経営者から「ガバナンスの問題」として注目されることを望んでいます。マスコミもただ取り上げるだけでなく経営者が「裸の王様」となっている典型的な例として過去の事例を踏まえ徹底的に論じてもらう事を希望しています。ばれなきゃとか前からやってるからとか言った話にうんざりしてきました。大部分の従業員はまじめに言われた通りに働いているはずです。会社が無くなると生活に困る人が沢山でる事を忘れてるんじゃないかと...そしてブランドはお客様あってのものだと言うことを...もう会社は個人のものなんかじゃない事はやく判って欲しいと願うだけです。

投稿: ロン | 2007年10月22日 (月) 16時15分

今回の赤福の対応を見ていて、社長が知っていて事実を小出しにしているというよりも、やはり、社長が「裸の王様」になっていたのではないかと気の毒になります。

同族企業で、しかも若い社長に対して、まずは執行部がきちんと補佐をすべきでしょう。しかし、同族企業の正統的な継承者である社長に対して真実を伝え得ないとすれば、経営が誤った情報で沈没することは看過し得ないわけですから、誰かが真実を伝えなければなりません。それは監査役以外には存在しないのではないでしょうか。

監査役は、経営のダブルチェックを本質的な役割としています。今回のように、執行部内で真実の情報の伝達がなされず、誤ったプレスリリースがなされるような場合には、それを正すのは、ダブルチェッカーとしての監査役の役割ではないでしょうか。

ところが、今回もまた、監査役の姿はどこにも出てきません。企業統治体制が円滑に機能していない典型事例として、歴史にとどめられることになるのもやむをえないとと思います。

投稿: 酔狂 | 2007年10月22日 (月) 21時32分

>bunさん
おひさしぶりです。動画のはいったそちらのブログは毎回楽しませていただいております。bunさんの地元ですよね。関西の小学生は、伊勢が修学旅行のメッカですので、私も「あの赤福が」といまでも少し信じられないです。「チャラ」ということのようですが、赤福餅に似ている「御福餅」が売り切れ状態というのも、やはり「チャラ」のうちに入っていますでしょうか(笑)

>ロンさん
はじめまして、コメントありがとうございます。
見方はふたつに分かれるかもしれません。もし経営トップが真実を隠蔽しているのでしたら、たしかに内部統制の問題からははずれてしまうようにも思えますし(いわゆる内部統制の限界論)、現場のことを把握できない状況だったのであれば、まさに平時のリスク管理と危機管理の問題を含んでいるのではないでしょうか。
私自身も、とりわけ危機管理のレベルでは、非常に関心をもっておりますので、エントリーは少しお休みしますが、事件自体は検証を続けていこうと思っております。今後ともよろしくお願いいたします。

>酔狂さん
いつもコメントありがとうございます。
本日、本社工場長が泣きながら謝罪しているところが放映されておりましたが、あれは真実なのでしょうか?経営トップをかばっているところはないのでしょうか?比内鶏の記者会見では、監査役が前面に出て謝罪会見を行っておりましたが、あれくらいの「胆力」があれば(悪いこととはいえ)監査役もクローズアップされるのでしょうね。ほんと、今回も監査役さんが全くお出にならないようですね。

投稿: toshi | 2007年10月24日 (水) 02時16分

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