赤福、ついに正念場(組織ぐるみ認定)
三重県の食品衛生法違反による調査で、大阪地域での売れ残り全品が再利用されていたことが認定されてしまったようです。これまで、このブログでは「組織ぐるみ」とはいえない、としてきましたが、ここまできますと、私の主張を撤回せざるをえないようです。(県も、赤福は組織ぐるみだった、と発表したようですね。)
組織ぐるみであると三重県が判断した理由は、過去2年間の商品廃棄率が2%から3%ときわめて低く(これはハイテク企業が環境ビジネスプランを導入している場合の廃棄物廃棄とほぼ同じレベルですね・・・・(^^;; )、これは企業として再利用する体制がなければ達成できない割合だから、とのことです。なお、これに対して赤福社は12月14日までに報告書を提出する必要があるそうで、いよいよ赤福社にとっての正念場となりそうであります。
さて、「組織ぐるみ」と認定された今、赤福はどうやって現経営陣が立て直していけるのでしょうか。「地域の雇用」「三重県発展のための事業会社の継続」「赤福そろそろ食べたい症候群」「300年の歴史」「百五銀行(メインバンク)の支援条件」などなど・・・
業務中にて、とりいそぎ備忘録程度で失礼します。
| 固定リンク
コメント
売れ残りを一切再使用しない、ということになると、
赤福社は大幅に製造販売体制を縮小せざるをえないでしょう。
営業を再開してもしばらくは売上げはほとんどないでしょうし、
それをまた再利用できないのなら廃棄するしかないし…
という悪循環に陥りそうです
(地元で「赤福を救え!キャンペーン」が起きるような気もしますが)。
要は文字通り原点に返る…店頭売りだけの商売に戻すということが
必要なのではないでしょうか。
ほとんどの従業員は解雇されるでしょうけどねえ。
投稿: 機野 | 2007年11月20日 (火) 16時55分
問題が「不当(虚偽)表示」なのですから、「再生品」を「再生品」と
して販売すればいいような気がするんですけど・・・
実際に「食用に適する」ものなら、廃棄するのは「もったいない」ので、
「再生品」と明示して半額ぐらいで販売することは何か問題なんでしょう
か?(もちろん利益率は大幅に悪化するわけですが)
あるいは、機野さんのおっしゃるように原点に返って「店頭売りのみ・
売り切れ御免」の家内制手工業にするか、どちらかなんでしょうね。
投稿: nightwalker | 2007年11月20日 (火) 17時46分
のらねこです。
正念場を迎えましたか。
こういうときほど、会社は誰のためにあるのかを議論するときと思います。
株主のため、現経営者のため、消費者のため・・・・
あるいは、何を守るのか。
赤福のブランド、会社自体の存続、従業員の雇用・・・
「誰のために、何を守るのか。」について、今後の展開を見守りたいと思います。
内部統制は良質な経営の元で初めて効果を発揮するものであることを忘れないでいてほしい。
投稿: のらねこ | 2007年11月20日 (火) 23時09分
「組織ぐるみ」となると支援の手も差しのべにくくなりますね。
個人的には信用力のあるスポンサー企業によるM&A(加ト吉みたいな感じでしょうか)が望ましいと思ったのですが・・・。
そもそも再生利用しない場合の事業計画というのが成り立つのか誰にもわからないですから(歌に「誰も知らない素顔の八代亜紀」というせりふがあったような。
雇用継続が不安定であるにもかかわらず、「組織ぐるみ」のレッテルを跳ね返すだけの、従業員の方に再生の強い意識がないと本当の再生は厳しいような気がします。
しかし一方で白い恋人が営業再開(再開後の業績はいざ知らず、営業中止の間の資金繰り、再開に向けた仕入先の協力など自力で出来たのはすごい)出来たこともあるので、えらそうなことがいえませんが。
投稿: katsu | 2007年11月21日 (水) 01時05分
いつも楽しく拝見しております。
東海地区在住のものとして、コメントさせていただきます。
この地域において、赤福ブランドの浸透度や商品に対するニーズは、非常に強いものがありますので、生産を再開することができれば、多少の時間は要しても、ある程度まで売上は回復すると思います。
では、それまで会社が存続できるかですが、赤福の財務内容は抜群に良く(自己資本比率90%台)、仮に売上が1,2年なくとも資金繰りに支障はないと思われます(メインバンクの支援方針もはっきりしてますし)。また未上場企業で、株主はオーナー一族関係だけですので、株主代表訴訟などのリスクもありません。
従って、しっかりした生産・販売体制さえ構築できれば、スポンサーなしで、「店頭売りのみ」といった極端な事業縮小もなく、再生は十分できるのではないでしょうか。
投稿: Jack-o | 2007年11月22日 (木) 00時03分
備忘録程度のエントリーでしたが、コメントをいただき恐縮です。
さて、石屋製菓が「白い恋人」の販売を再開したそうですが、いきなり売り切れ続出だそうです。石屋製菓の場合、経営陣も刷新されましたし、またひょっとすると、「過剰な営利追求」を求めずに生産体制を見直したことによるものなのかもしれません。
赤福については、まだ体制がどうなるのかは不明ですが、「赤福そろそろ食べたい症候群」に陥っている人たちも多いかもしれません。
jack-oさんのご意見が冷静かつ客観的であり、私も同感でありますが、さて関西人(中部人も?)は、他人様にお土産として「赤福」を渡すでしょうかね?このあたりが微妙なところではないかと思います。「あの赤福でっせ~♪」みたいなノリで渡せる相手ならいいのですが、かしこまった贈答品としては無理ですよね。でも、もともと「赤福」をお土産に購入するパターンといいますのは、その値段体系からみて、ノリに近いほうだと考えられますので、お土産として購入するのもそれほどの影響がないのかもしれません。もう少し様子をみたいと思います。
投稿: toshi | 2007年11月22日 (木) 22時42分