« 北越製紙調査報告書にみる「J-SOXリスク」 | トップページ | 心の痛むニュースですが・・・ »

2008年2月22日 (金)

ついにパンドラの箱があいた「再生紙問題」

「ウソはいかんわ」さんに教えてもらいましたが、うーーーん・・・・・・・、ついにパンドラの箱は開いてしまったのですね。。。おそらく20日の行政庁(環境省および経済産業省)への各社最終報告書提出に合わせての報道ということで。(どこの企業とは申し上げませんが、各製紙会社の最終報告書提出の後、こういった内部告発が出るのでは・・・と予想されていた方はけっこういらっしゃったのではないかと。)

ダイヤモンドオンラインスクープ「認識時期も偽装」

取締役10名中、会長を除く9名が出席されていたということですが、監査役の方々も出席されていたのでしょうか?(ガクガクブルブル・・・)

(追記)「ウソはいかんわ」さんのコメント内容がやっと理解できました。(すいません、王子製紙さんの報告書をきちんと読んでおりませんでした。)この最終報告書を読みますと、取締役会議事録には、そうした発言内容は記録されていなかったようですので、別の重要な経営会議の議事録のようですね。しかし、こういったものが突然出てくるとなりますと、調査された社外監査役や社外取締役さんも、ビックリされたものと思われます。とりあえず速報版ということで失礼いたします。

|

« 北越製紙調査報告書にみる「J-SOXリスク」 | トップページ | 心の痛むニュースですが・・・ »

コメント

当事社の一員として恥じ入るばかりの展開です。
既に身内(社外取締役、監査役の方を含めて)には後始末をつける能力が残っていないのかもしれません。

投稿: 小僧 | 2008年2月24日 (日) 16時43分

小僧さま
ご心痛とは思いますが・・・現状ではおかけする言葉がちょっと見つかりません。

投稿: ろじゃあ | 2008年2月24日 (日) 20時27分

小僧さん、ろじゃあさん、こんばんは。

小僧さんは憂慮されておりましたが、私はこれほどまでとは思ってもいませんでした。
この議事録は日付もはっきりしておりますし、出席メンバーも特定されておりますので、資料としての価値は高いように思います。

ろじゃあさんと同様、いまのところ、私もどう表現していいのかわかりません。もし本当に「下の人たちに押し付ける」ための報告書であれば、内部告発が出るのは当然のことだと思います。
環境省、経産省はこの記事をどう受け止めるのでしょうか。

投稿: toshi | 2008年2月25日 (月) 01時22分

むべなるかな、さもありなんというところでしょうか…

「この程度のこと」(と、あえて書かせていただきます)なら
世の中に満ち満ちてきたと思うのです。
上場企業G約3700社を含む中堅以上の日本の企業の大半において
ずーとずーーーーっと行われてきたレベルのことです。
民間のみならず防衛庁(省から格下げにしたほうがいいですな)、
社会保険庁、厚生労働省、建設省だって金融庁だって同じでしょう
(金融庁が「新銀行東京」を検査しないのはダメ出しして潰さないため
 なんだそうですが、都民を愚弄してます。話がそれてすみません)。

でもどこかで旧弊を過去とし、その過去を断ち切らねばなりません。
王子さんはその覚悟がまだ出来ていないようですね。

この会社を批判することは容易いことです。
しかし、私の、貴方の属する組織、業界の状況を鑑みて、
果たしていたずらにこの会社を批判する資格があるかどうか、
考え直すべきだと思います。

投稿: 機野 | 2008年2月25日 (月) 17時56分

「では、まず罪なき者が石もて打て──」ですね。そんな人は居ない…

toshi先生がどこかのエントリで昨今は不祥事が発覚しやすい環境に変化しているのでは、と書かれていたと思いますが、それは本当にそうだと実感出来ます。さりながら──不祥事続きの昨今の波が一時的にせよ凪いだとき、当時者や関係者やマスコミはどのように振舞うのかが注目されます。
摘発や監視は後ろ向きだという大半の意見が変わるのか、変わらないのか──まあ、確かに表現で言えば事業や業務の遂行に対しては斜め向きか後ろ向きであると言えば、そう言う表現は可能だと思いますが、それが前向きだけが良いと言う根拠にはならないので……
今は前向きでの不祥事等が主に取り沙汰されていますが、そのうちこの斜め向きや後ろ向きの方にも偽装等が(すでにあるようですが)目立ってくると言う動きも今後あるのかと思われます。
私は昔から性悪説支持派(性善説否定派でなく、まず性悪説の仮説を第一とする派)なんですが、いずれにしても「無条件性善説」にはひびが入ってきたなと思う昨今です。

投稿: 日下 雅貴 | 2008年2月26日 (火) 14時00分

大王製紙の代表者2名が3月1日をもって代表権を返上されるらしいのですが、これもやはり古紙配合率偽装によるものなんでしょうね。

投稿: unknown | 2008年2月26日 (火) 17時36分

 議事録付きでスクープですか。言い逃れはできないでしょうね・・・。
 ところで、この会社、平成19年6月の定時株主総会で、急遽2名の社外
取締役を新たに選任しています。これも偽装問題を知っていたことから、
監視監督のために外部の目を入れたのでしょうか・・・・・。とすると、
偽装を知っていたことを間接的に証明することになるのでしょうか。

投稿: Kazu | 2008年2月27日 (水) 01時11分

いろいろと考えさせられるご意見、どうもありがとうございます。

ある意味で、機野さんの言われているところも当たっているのではないかな・・・と思っております。意外と単純に「この程度のことはどこでもやっているんだから、でも昨今の状況からして、徐々に改めていけばいいのではないか」といった「社内の常識」があったのかもしれません。しかし社外の常識とかなり隔絶したものがあって、それを社内では気がつかなかったのではないかと思いますが、いかがなもんでしょうか。日下さんが指摘されているとおり、そういった体質こそ「不祥事体質」のひとつであると私は考えております。

ところで、議事録まで資料が外部に流出している場合、この状況をO社はどうやって打開していくのでしょうか?現在進行形の事件として、今後の行政、マスコミ、当事会社がどう動くのか、きっちりと注視していきたいと思っております。

投稿: toshi | 2008年2月27日 (水) 02時06分

IHIは朝日新聞の「認識時期偽装」の記事について、きっちりと反論をしています。いっぽうで、王子製紙はダイヤモンド社のスクープ記事に関してはノーコメントを貫き、臆面もなく環境省に謝罪をして終わり。。。「けじめ」については減俸で済ませました。

これでいいんですか??

環境省もずいぶんとなめられたもんですね。。。
コンプライアンスとはこの程度のものなのですかぁ

投稿: コンプラって何? | 2008年2月27日 (水) 22時25分

DMORIです。
コンプラって何さんのご指摘で、
>ダイヤモンド社のスクープ記事にはノーコメント
ということですが、ノーコメントとはいっても、確信的なノーコメントではなく、「社長が偽装を知ったのは今年の1月でした」などと官庁へ正式な報告書を提出した直後に、議事録つきの内部告発でマスコミにリークされたわけですから、あまりの間の悪さと衝撃の大きさに、反応もできないでいるというのが、実態なのではないでしょうか。

ただ、週間ダイヤモンドもスクープしたのはいいですが、議事録そのものは、これから公表するのでしょうか。今後の進展に興味が募りますね。

また、今後の進展で私が心配するのは、ダイヤモンド誌の記事だけで終わってしまう可能性があることです。というのは、マスコミ人は他社にスクープされたニュースの後塵を拝するのを嫌う習性があり、大手新聞が追随しての記事を書かない可能性があるのです。

この点は、内部告発を行う場合に、よく考えてほしいポイントなのです。
1社にスクープ情報を与えると、大きく取り上げてくれる可能性があるのですが、本当にその1社がとことん追及してくれる力を持っているか、よく検討する必要があります。
そうでない場合は、1社だけでなくいくつかのマスコミに公平に情報を撒いたほうが、多くのメディアに平均して取り上げてもらえることにつながるのです。

投稿: DMORI | 2008年2月27日 (水) 22時56分

なるほど、DMORIさんのご指摘のとおりかもしれませんね。内部告発がスクープという場合には、他のマスコミも会社側の対応を見守る以外にはないのかもしれません。行政調査が先行するような場合には、おそらく各社に同じ情報を配布するために、各社こぞって報道する・・・という事態になるように思います。(しかし、本当にO社はどのような対応をとるのでしょうね。もう少し様子をみたほうがいいかもしれません)

投稿: toshi | 2008年2月29日 (金) 01時57分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ついにパンドラの箱があいた「再生紙問題」:

» イラストレーター森のくじらさんの「森のくじら」・・・小僧さんへの伝言 [法務の国のろじゃあ]
このエントリーは公開時刻自動設定機能によりエントリーしております。 ろじゃあのブ [続きを読む]

受信: 2008年2月25日 (月) 12時32分

« 北越製紙調査報告書にみる「J-SOXリスク」 | トップページ | 心の痛むニュースですが・・・ »