株主総会想定悶答(その2-買収防衛策編・・・あまり深く考えないでね 汗)
今年も買収防衛策を導入する企業は40社近くにのぼり、これまで導入している企業と合わせて400社を超える勢いだとか。(←日経新聞の報道による)先日ご紹介した指南書で、著名な弁護士さんがご指摘のとおり、「勧告型の導入決議が認められるのであれば、株主側からもいろんな勧告型の提案をしてもいいのかな・・・」といった鋭いツッコミも入るかもしれませんが、そういったムズカシイことはおいといて・・・・・(^^;;
大阪に本社のある上場企業におきまして、定款変更とともに事前警告型買収防衛策(ライツプラン)を導入する議案が上程された場合を想定しております。(あくまでも素人株主による質問です)
「なんや世間では買収防衛策って、よう話題になっとるけど、こんなもん、ほんまに必要なんやろかいな」
「私どもは、長期的視野にたって当社の成長を願う皆様方の共同の利益を守ることが職責であります。会社を食い物にしようとする者が出現する場合にそなえて、こういった防衛策を導入することを検討してまいりましたので、どうかご賛同のほど、よろしくお願いいたします」
「招集通知は一生懸命読んできたんやけど、これって株主総会で決めなあかんのでっか?そんな食い物にするような連中が来よるんやったら、おたくらで勝手に決めてくれたらええんとちゃうの?」
「昨年、買収防衛策に関する裁判がございまして、裁判所はこのような場合には、できるだけ株主総会で決するように、といった判断を出しております。私どもとしましても、防衛策を発動するかどうかは重要な決定事項であり、特別決議をもって株主様方に決めていただきたいと考えております」
「エ?わしらが決めたら裁判でも勝てるんでっか?もし負けたら誰が責任とるんでっか?たとえば、すちーるなんとか・・・みたいな会社が「なんちゅうことすんねん」みたいなこというて損害賠償とかかけてきたらどないなるんでっか?わしらが決めたからいうて、まさか株主が賠償請求されるんとちゃいますやろな?会社を食い物にするってゆうたって、あんた25%くらいの株をほしい場合までわしらが何で判断せなあかんのやろか?そんなときまでわしらの責任にされたらかなわんで・・・」
| 固定リンク
コメント
あまり法律と近くありませんが。
「新規導入」の企業の問答集もさることながら、買収防衛策を「更新」する会社の問答集のほうに興味があったりします。
簡単に更新出来ないとなると導入にも影響があるような気がしたりして。
「あんたら、企業価値向上ちゅう難しいことのためというて導入しはったけど、株価はめちゃめちゃやし、何が変わってますねん。例の「あーるおーいー」とかいうやつもぜんぜんあかんやん。
外国の会社が買収したいて言うてくれはるぐらい、魅力的な会社にせんなあきませんのとちゃいまっか? 更新はそれからの話でっせ。わしらも なんとかちるどれん や黒船みたいな名前のぺりー さんみたいな人から買い増ししたいというてもらえるような会社になって悩ませて欲しいわ。こういうことで困りたいもんでんな。自分ら困ったら株主、株主ゆうて泣きついてくねやったら。
導入のときは、まあええわ と思うたけど、今度はあんたらの番とちゃいまっか? 経営はあんたらでいいと思うけど、何とかしてや」
このように思っている一般株主はどれぐらいいるのだろう。
(注:特定企業のことを申し上げておらず、単なる感想です。お気楽です)
投稿: katsu | 2008年4月10日 (木) 00時01分
最近はROEだけでなく、DOEなる指標もよく利用されるそうですね。このエントリーを書いたあとで、「継続」議案について想定悶答を検討したほうがおもしろかったなぁと後悔していたところです。
日経ヴェリタスの記事などを読んでおりますと、外国人株主の割合がかなり低くなっており、株主提案権の行使が6月総会でどれほどあるのかよくわからないところでありますが、現実のリスクに直面していないところでも「継続」はされるんでしょうね。そろそろ結果の出る時期になりますしkatsuさんのブログでのご解説を楽しみにしております。
また同志社LSでのゼミが始まりまして、今度は3年生を2コマ担当することになりました。すこし更新が遅れるかもしれませんが、せっかくの会社法ゼミですし、MAに絡む問題があればアップしたいと思いますので、今後ともどうかよろしくお願いいたします。
投稿: toshi | 2008年4月12日 (土) 02時02分