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2008年10月16日 (木)

大手総合商社における架空取引を解説するブログ登場(必読)

会計士さんのブログや、「特捜検察VS公認会計士」でおなじみの細野氏の著書などを拝読して「おもしろい」と感じるのは、公表された企業情報と、会計専門家ならではの「机上によるものではなく、体得した知見」をもとに描かれる(推測される)「アートとしての会計処理」を解説していただくところであります。法律家の事実認定のスタイルとはかなり異質な思考過程をたどるところがたいへん勉強になりますね。

ということで、少し前から気にはなっておりましたが、当ブログにもときどきコメントをいただいております某公認会計士さんのブログ「会計腐食列島」がいよいよ伊藤忠商事社員によります1000億円規模(金額でかい!!)の架空取引をテーマとして、商社取引の実務からみた不正会計問題に切り込んでおられます。(次回は監査の視点から解説される予定・・・とのことで非常に楽しみであります。ちなみに、私は諸事情により、この件につきましてはコメントできません(^^;。ただ、現在大阪の裁判所に係属している某粉飾決算事例にもかなり事実関係が似ているようでもありますね。)偉そうに言うつもりは毛頭ございませんが、持論としては

ブログというものは商売の手段として書こうとするとつまらない・・・、何か世間に叫びたい衝動にかられたり、他人のためにサービス精神が旺盛だったり、自分のために本当の意味で備忘録として利用するなど、書くこと自体に明確な目的を見出しているブログこそ、おもしろい

と思っておりますが、こういったブログは以前ご紹介した活字フェチ弁護士さんの「企業法務のツボ」と同様、マニアックな匂いが漂っているものでして、私的には好きなタイプのブログであります。(あっ、もちろん「とも弁護士の備忘録」や「企業会計に関わる紛争についてのデータベース」のように、正統派のブログも大好きですよ(^^;; 右下の「お気に入り」をご参照くださいませ。。。いつもブログを御紹介するときに申し上げるところでありますが、どうか更新はときどきで結構ですので、長~くつづけていただけますようお願いいたします ちなみに TBできないようになってるみたいですね。。。)

10月 16, 2008 本のご紹介 |

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コメント

TOSHI先生

どうも。正統派のブログをやっております「とも」です(誤爆)。

さっそくこばんざめさんのブログを拝見いたしました。これからの展開が期待されますね。

ところで、こういう事件が起こってしまった伊藤忠さんの内部統制についてはどういう評価になりましょうか。

今月14日にセミナーを行った際、海外子会社の全社的内部統制、決算・財務報告に係る業務プロセス、それ以外の業務プロセスに重要な欠陥が見かったときで、その子会社の売上はグループ売上げの3分の2のかなりの部分となる場合とそうでない場合、親会社の全社的内部統制に「重要な欠陥」があると評価すべきことになるのだろうかという非常に難しい質問をいただきました。本件の規模になりますと、「重要な欠陥」になりそうですが、それは子会社の株主として何らの行為をとらなかったということなのか、子会社の監査にもれがあったということなのか、どこを捉えて「重要な欠陥」とすべきなのかは、対策をどう打つのかとも関連しますので、よくよく十分分析しなければならないと思います。全社的内部統制なのか、それともほかの業務プロセスなのかも、内部統制評価の範囲に影響を及ぼすので慎重に行わなければなりませんね。

また、上級役員が不正行為に加担したときは「重要な欠陥」になるか検討するというのが公認会計士協会の基準ですが、これは内部統制の限界の問題なのか(つまり限界であれば、内部統制の構築には不備はないということになりそうです)という興味あるトピックにも関係します。

ところで「TBできないようになっている」ということですが、トラックバックについてはもういちど設定をチェックいたします。

あ、これはレスじゃなくてブログに書くべきだったかな。

投稿: とも | 2008年10月16日 (木) 16時57分

すみません。伊藤忠さんの発表を読むと、これは子会社の事件ではなく、本体で起こったことなんですね!びっくり!「重要な欠陥」になるんでしょうが、基準日までに是正するということで対応するということになりましょうか。それに関与しているのが元課長クラスであるということでは、上級管理職の関与というにはポジションが低すぎるので、内部統制の限界という論点もでてきそうにありませんね。

発表された報告書は中間報告なのですが、これを読むと数々の疑問がわいてきます。例えば、取引はL/Cの取得が許可条件になっていたのに、担当元課長が、「その独断により、L/C発行銀行に対し、同行の責任を免責することを約束していた」とありますが、どうしてそんなことができたのかとか。。。。追加報告をまたなければ疑問は解消しそうもないですね。

投稿: とも | 2008年10月16日 (木) 17時47分

とも先生、本文にも書きましたように、本件につきましては私、コメントできる立場にはございませんので、悪しからず。。。(^^; 近時、会計不正に関連する問題が発覚しますと、半年後に「重要な欠陥」として残るのではないか?と問題にされるようになりましたよね。( 会計問題に詳しいgrandeさんのブログでも、かなり突っ込んだご意見が出ておりますし、こういった話題がブログで議論される・・・というのも、関係当事会社にとっては厳しいものがあるかもしれません。半年後に「有効」と判断した場合には、そもそも「重要な欠陥」と評価されるべき不備ではないとしたのか、それとも重要な欠陥が是正されたと評価したのか、説明責任があるかもしれません。

あと、TBできないのは「こばんざめ」さんのブログについてでありまして、とも先生のブログに対するものではございません。

投稿: toshi | 2008年10月16日 (木) 18時31分

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