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2009年8月28日 (金)

いよいよ明日(8月29日)は日本内部統制研究学会

昨年7月の日本内部統制研究学会から早一年。青山学院で基調報告をさせていただき、突然の地震をアドリブで切り抜けた日からもう一年が経過いたしました。明日8月29日は朝10時より甲南大学で第二回日本内部統制研究学会が開催されます。概要はこちらのとおりでありますが、今年はとくに私自身が報告をすることもなく、また場所も地元関西ということもありまして非常に気楽に参加させていただきたいと思います。発表される方々は、研究会や実務書執筆事務局などをご一緒させていただいている方も多く、たいへん楽しみにしております。

本日届きました旬刊商事法務(1874号)は日本私法学会シンポジウムの資料が満載でして、テーマが「コーポレート・ガバナンスと実証分析-会社法への示唆ー」。うーーん、これは斬新でおもしろいです!(とくに私的に興味をそそられたのが「買収防衛策イン・ザ・シャドー・オブ株式持合い」・・・・・・・これ、かなり話題になるんじゃないでしょうか。株式持合いと買収防衛策との関係など、非常にタイムリーな話題ですし。。。)内部統制研究学会におきましても、ぜひぜひ本制度が財務報告に係る内部統制の有効性・効率性にどの程度影響を及ぼしているのか、また会計不正発生頻度にどの程度の効用を有しているのか、実証的な研究活動を続けていただきたい、と願っております。(ちなみに、この商事法務1874号の「スクランブル」」で先日、当ブログでも話題といたしました「議決権行使結果に関する開示ルール」が採り上げられておりまして、総会責任者の方々には参考になろうかと思われます)

また、私はどのような学会でも結構ですので、最近の法規制のエンフォースメント手法として活用されている「開示」制度が、本当に規制の目的達成に向けて効果があるのか(ないのか)ぜひとも検証していただきたい、と思っております。どうか内部統制にご関心のある関西の皆様、この土曜日は甲南大学まで足をお運びいただければ幸いです。

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コメント

TOSHI先生

私も自分のブログで明日の大会のことを書きました。ほんと、楽しみですね~。会場でお会いしましょう。なお、明日は大阪泊まりなので、ご都合が宜しければ、懇親会後も一杯やりながらお話できればと思っております。

投稿: とも | 2009年8月28日 (金) 18時00分

J-SOXが要求する内部統制報告は、金融庁がさかんに日本流の実施基準をPRした効果で、3月決算企業の「重要な欠陥」報告は2.1%にとどまりました。

きょう8/28は東京・青山で、翔泳社のITコンプラサミットセミナーがあり、金融庁のN調整官が基調講演で報告をしていましたが、「身の丈サイズの内部統制でOK」のQ&Aがひとまず効果を上げた結果になっていることを、実感している様子でした。

セミナーのラストでは八田先生が、J-SOXよりも国際会計基準の導入のほうが難題であることを、講演されていました。

IFRS時代のことは、29日の内部統制学会でも話題になるようですが、「週間ダイヤモンドが、アイファーズなどと書いているが、それは間違い。イファーズと言わないと、卑猥な意味になってしまうのです」などと解説していました。

私もセミナー後に少し八田先生と会話させていただきましたが、「重要な欠陥」報告企業が米国に比べて大幅に少ない結果になったのは、やはり過剰反応抑制のキャンペーンが効果を上げたものと思います。

投稿: DMORI | 2009年8月28日 (金) 22時03分

>ともさん
土曜日はいろいろなお話ができて楽しかったです。内部統制以外のことについても、意見交換ができましたこと感謝しております。
ちょっと仕事の関係で先に失礼させていただきましたが、今度はまた東京出張の折にでもお食事をご一緒させてください。

>DMORIさん
情報どうもありがとうございました。興味深く読ませていただきました。IFRSの原則主義と内部統制との関係など、私には新鮮なお話も聞けました。また、エントリーにも書きましたが、N氏のお話など、実際にIFRSと内部統制とは親和性が高いのですね。

投稿: toshi | 2009年8月31日 (月) 02時18分

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