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2009年9月10日 (木)

ペッパーFS社のコンプライアンス「合わせ技一本」

O-157(病原性大腸菌)の発症・・・ということで、連日ペッパーフードサービス社の件が報道されておりますが、ペッパー社に引き続き、9日は吉野家HD傘下の「ステーキのどん」でも事件となり、すでにニュースでも報道されているようであります。(追記:10日朝、株式会社どんより適時開示として「食中毒事故の発生に関するお詫びとお知らせ」がリリースされております)また北海道のホクレン社でも、牧場に遊びに来ていた子供たちに発症者が出てしまい、ホクレン社のHPではお詫びの文書がリリースされております。(株式会社どんのHPでも、早速お詫び文書が公表されております)

150店舗以上のチェーン店を2日以上にわたって閉店するということは、ペッパー社にとりましては業績に多大な影響が出ると思いますし、今回の食中毒事故を発生させた社会的責任を痛感していることを形で示したことになりそうですが、どうも同時期にO-157事件を起こしながら、「ステーキのどん」さんや、ホクレンさんとは少し世間からの「叩かれ方」に相違があるように思えます。保健所の連絡から公表まで3日を要したことや、被害者の人数が多いことなどにも起因するようですが、なんといいましても、一昨年の心斎橋店の店長(および店員)による強盗強姦事件、昨年の傷害事件と、一連のペッパー社の社員不祥事によるところが大きいのではないでしょうか。(とくに心斎橋店の事件は当時2ちゃんねるなどでも話題になりましたし)

おそらくここ2年ほどの不祥事がなかったら、ペッパー社も今回のように(スポーツ紙を含めて)大きく報道されることはなかったのではないかと思います。今回の事件が今後のペッパー社の業績に大きな影を落とすことになるとすれば、おそらく過去の不祥事との「合わせ技一本」として評価されることになるのでしょうね。不祥事も、それだけでは後追い記事も出てこないようなものであったとしても、他の不祥事と重なって、大きく社会的評価を落としてしまうケースもありそうですね。当時の事件の記憶が喚起されてしまうことも大きなイメージダウンになってしまいそうであります。

しかしペッパー社事件に関するJ-CASTニュースの記事でありますが、この記事の最後に掲載されている会社側のコメント、もし本当にこのように広報したのだとすれば、かなりゲンメツする方も多いのではないでしょうか。

「お客さまの声は、真摯に受け止めて対応しています。しかし、今回は、加工工場の過失割合が高いようです。『運が悪いね、頑張れよ』といった声も寄せられています。食中毒発生後も客が大幅に減ることはなかったので、再開してもそれほど変わらないのではないかと思っています」

うーーーん。。。(ホントにこんなこと言ったのかなぁ??)この時期に(たとえ本当にそうであったとしても)、他人に責任を転嫁するような物言いだとか、「運が悪かった」といった言動はクライシスマネジメントとして最も回避すべき対応ではないかと。

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