やっぱり気になる日本興亜損保の「支払い先送り問題」
いろいろなブログでもっと話題になるのかと思っておりましたが、意外にもほとんど採り上げられていないのが日本興亜損保の保険金支払い遅延問題であります。10月23日に業務改善命令が金融庁から発出されましたので、これで一件落着・・・ということかと思っておりましたが、日経だけが28日朝刊で報じている「専務さんの社内通知問題」であります。(ニュースはこちら)一部、記事の引用で申し訳ありませんが、
目標について「通常では達成が困難なレベル」としたうえで「『必要な無理』をして最大限の努力をすれば必ず達成できる」として、支払いの先送りを示唆したとも取れる内容となっている。
とのこと。もしこの報道内容が真実であるとすれば、文書にある「必要な無理」って、いったいどのような行動を指すのでしょうかね?普通に(自然に?)解釈すれば「たとえ違法行為と思われる行動に出ても、会社としては目をつぶるから、なんとかしろ!」という意味ですよね。社内広報部は「決して支払い遅延を示唆するものではない」と否定されているようですが、ではどういう意味なのか説明いただければ・・・と思いますが。しかも、この文書は金融庁には提出されていない、ということですが、もし私のような解釈が正しいのだとすれば、組織的な関与のもとで支払い遅延が推奨された、ということになってしまいますので、このたびの金融庁の解釈(支払いが放置されることがないような社内体制の構築を促す)とはずいぶんと違ったイメージの問題になってしまうのではないでしょうか。
とりわけ日本興亜損保の件は、お家騒動的なイメージで報道されているところでありますが、前会長さんが「当社の一部役員が、今年の2月か3月ころ、支払い遅延を指示したのではないか?」と会社側に詰め寄ったとのことでした。私的には「おそらく(前会長さんのご主張は)推測でのクレームではないか?」と考えるところでありました。(以前、朝日新聞ニュースでは当該専務さんのインタビューの一部が報道されておりまして、完全に否定していない様子はうかがえましたが・・・)しかし、この日経のニュース内容からしますと、前会長さんの言い分にも、かなり信憑性を帯びてくるところがありますので、どうも今後の展開に注目したくなるところであります。ともがく、この「必要な無理」っていったいどんなことを指すのか、興亜損保さん側の言い分も聞いてみたいところであります。この文書の存在を受けて、またどこかの新聞社でこの専務さんのインタビュー記事など、新たに掲載していただけないでしょうかね?
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コメント
いつもトレンディな話題提供ありがとうございます。
毎日拝見するのが楽しみです。
ところで、「必要な無理」という言葉ですが、
日本語としてどうなのか?と思ってしまいます。
ただ、言わんとしていることは、「無理しても必要なことはある」
と受け止めましたが、どうなんでしょうか?
これって、やっぱり組織ぐるみの支払い妨害と見ても
おかしくないように思います。
業績達成とためには、無理なことも押し通す。
保険がなぜ必要なのか、その主旨をもう一度考えてほしいものです。
投稿: 元システム監査人 | 2009年10月29日 (木) 10時05分
元システム監査人さん、コメントありがとうございます。
やっぱり、そう思いますか?私も素直に問題があるかな・・・と思っております。
ちょっと総会までは騒がずに、見守っていきたい事例です。
投稿: toshi | 2009年11月 8日 (日) 00時13分