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2010年7月 8日 (木)

昨日のエントリーの表現に対する「誤解」につきまして。

いつも当ブログをご覧いただき、ありがとうございます。

さて、昨日のエントリー「年金受給権・所得税課税に係る最高裁判決への感想」をお読みいただき、数名の方よりメールを頂戴いたしました。お叱りといいますか、もうすこしソフトに「違和感がある」とのご意見をいただきましたのが、下記のフレーズです。

ところで、こういった生命保険を取り扱っておられる金融機関さんの説明義務や、相談業務に携わっておられる税理士さんの専門家責任など、行政だけではなく、今後は企業や税務に関わる専門家の方々の法的責任がクローズアップされることになるのでしょうね。この最高裁判決は、かなり大きな混乱を招きそうな予感がいたします。

なるほど、コメント欄のTenpointさんのご意見などを拝見しておりましても、私の表現がご覧いただいている方に誤解を生じさせてしまっていることがわかりました。

私は、このような最高裁判決が出たことで、これまでの金融実務や税務に携わっておられる方の「法的責任」が問題となる、といった意味で申し上げたわけではございません。今回の最高裁判決を受けて、行政当局がどの契約が問題となり、どのような還付手続きをとるべきか、はっきりと対応できればよいのですが、もし対応が不十分である場合、今後の顧客からの相談にきちんと金融機関の方や税理士の方が対応できないケースもあるのではないか、といったことを「感想として」述べているものであります。おそらく行政当局といろいろな協議がなされるかとは思いますが、なかには説明不足があったり、このような還付手続きについてクライアントに説明されない専門家の方がいらっしゃったりした場合には、「なんで教えてくれなかったのよ」というクレームも生じるのではないか・・・・といったあたりのお話であります。

法律家として、後だしジャンケンのように「こんな判決が出たのだから、これまで問題視してこなかった人たちの法的責任を追及せよ」などと、そんな品格のないことは口が裂けても申し上げるわけはございません(笑)ただ、法律専門家の「物言い」の影響を考えれば、素直に反省すべきですし、そのように受け取られた方も多かったのかもしれませんので、表現の不適切であったことにつきまして、一部エントリーを修正するとともに、謹んでお詫び申し上げます。

昔は「場末のブログ」でしたが、最近はそうも言っておれず(ひさびさに7月9日午前9時現在;BLOGOSでランキング1位・・・こういった話題だと読まれる方も多いのですね・・・)、誤解を生むおそれのある表現につきましては、今後も注意を払ってまいります。m(__)m

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コメント

場末の金融商品取引業者のコンプラ担当をしているものです。
いつもこちらのブログには大変勉強させていただいています。

やはり「有名税」の範疇に入るのでしょうか。
ブログも知れ渡ってくると窮屈なものなんですね。

個人的にはこれまでどおり、先生には自由にお書きいただいたほうが参考になると期待する反面、
最近、そこここで耳にする「炎上」でこのブログが見られなくなるのはもっと嫌だと思ったり、難しいものですね。

一人のROMとしては、先生を応援いたしたく、珍しくコメントさせていただいたしだいです。

投稿: とおりすがり | 2010年7月10日 (土) 21時36分

とおりすがりさん、コメントありがとうございます。

内容に関するご異論、ご批判は大歓迎なのですが、事実誤認があったり、誤解を招く表現などは他人様に迷惑をかけるおそれがあるので、ちょっと気を使います。
メールをいただいた方々も、みなさんきちんと書いてくださっているのでこのブログでは「炎上」ということにはならないと思います。(お気づかい、ありがとうございますm(__)m )でもやっぱり「品格」のないことを書くと、おそらく火の手はあがるかもしれませんね(笑)

ROMとおっしゃらず、これからもご意見、お寄せくださいませ。

投稿: toshi | 2010年7月11日 (日) 01時52分

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