« 「財務会計士」なる会計プロフェッショナルへの素朴な疑問 | トップページ | いよいよ法制審会社法改正論議にIFRS登場か? »

2010年8月 3日 (火)

NHKドラマ「鉄の骨」最終回まで全部みました。

日本振興銀行の債権二重譲渡判決(不当利得返還請求事件)のほぼ全文が朝日新聞AJに掲載されておりましたので、この判決への感想を書くつもりでしたが、ちょっとショッキングな事件が報道されておりますので、また日を改めて書かせていただきます。ということで、ドラマ「監査法人」以来、ひさしぶりに「鉄の骨」を最後まで視聴いたしましたので、その感想など。

第1回の感想しかブログでは書いておりませんでしたが、実は最終回(第5回)まで全部みておりました。-NHKドラマ「鉄の骨」-私は素直におもしろかったです。談合や入札の実態、政官民の癒着構造などを垣間見たような気がしました。以下はアラ探しのような意見ですが・・・

談合事件の弁護人経験者からしますと、あの東京地検特捜検事はありえません(笑)たぶん現役の検事さんがご覧になっていたらビックリかも・・・(^^; 被疑者の任意調べが、あのようにラフなものだとすれば、おそらく被疑者はみんな自ら命を絶つか、無罪になるかのどちらかだと思います。

ドラマなので細かいことは申しませんが、主人公の立場も身柄拘束の可能性は十分にあったのでは?(逮捕・勾留→不起訴のパターン)といいますか、事件関係者が逮捕されている上司に面会しているシーンはかなり違和感がありました。(普通、弁護人以外は面会禁止では?)

「談合は悪!」ということを印象付けるものではありましたが、今度は大手が下に調整をやらせているのでは、とか、ガチンコ(価格勝負)によって今度は下請けが手抜き工事をやっていて、そのツケは国民に回ってきている、とか、入札にあたって「価格だけでなく企業実績も考慮する」ということが、新たな行政の恣意性を生むことになっている実態・・・というあたりまでは光があたらなかったようです。

しかし一番ドラマをみていて悲しかったのは、一回も監査役が登場しなかったこと(笑)「いやあ~、最近は公取も厳しくて・・」というセリフは登場しましたが、「いやぁ~、最近は監査役が営業部門にうるさくてなぁ・・・」といったセリフが一回くらいは社長から飛び出すかと期待していたのですが、まったくなし(笑)しょせんコンプライアンスとは(世間的には)この程度のものなのでしょうか?(泣)

あと、ベタな感想ですが・・・・・

「松田美由紀さん、あいかわらずイロっぽいなぁ・・・・・」

「烏丸せつこさん、もう少し見たかったなあ・・・・昔好きだったんで・・・」

8月 3, 2010 刑事系 |

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/104680/49041313

この記事へのトラックバック一覧です: NHKドラマ「鉄の骨」最終回まで全部みました。:

コメント

談合の何が悪いのかわかりにくいですけどね。
もともと我が国の公共事業は近年では必要のない箱モノを作って民間の資金を還流させることが主な目的であったわけですし。

経済効果としては、談合で建設会社に利益を還流して雇用を創出するほうが効果が高いといえます。

談合を取り締まる有能な公務員の給料(多くが貯蓄に回される)を維持するより、取り締まり機関自体を縮小させ、談合自体を悪としないほうがよいと思います。

投稿: ターナー | 2010年8月 3日 (火) 09時35分

ターナーさん、こんばんは。

最近は公共工事自体が減っていることで、ゼネコンさんはずいぶんと昔と違った対応をされているようですね。
法律が犯罪行為としている以上、法律家としてはあまり申し上げることはありませんが、やはり官製談合ということへの社会的な罪悪感は高まってきているようには思います。
ただ、私自身は本文に書いたような、談合を禁止することからやってくる害悪についても、やはり目をそむけてはいけないと思います。結局は弱いところへしわ寄せがくるのではないかと。

投稿: toshi | 2010年8月 5日 (木) 01時59分

先週、京都大学名誉教授の伊東光晴先生の「政権交替の政治経済学」
という講義を受講しました。

その中で、先生は、最近のダム問題について、必要なダムもあると
しながらも、日本の公共工事の問題点として次の2点をあげていました。

① 公共工事の利益の一部が以前の政権政党の地方組織の資金源として
  還流していること。
② JRへの補償工事(鉄橋の架け替え等)が、入札も行われず、
  指定業者に発注され、工事費が業者の言い値であること。

①については、イ 雑誌「世界」2009年12月号59頁以下および
       ロ 雑誌「世界」2010年3月号147頁以下に、
 伊東先生が書かれています。
 (特に、ロには、政治献金の率とともに、ダム屋についての記載あり)
 
 業者だけでなく、政治の問題もあるように思えます。
 (②のため、例のダムをこのまま建設すると総額1兆円かかる
  そうです。)

 あくまで、談合問題を考えるうえでの参考情報として提供しました。

投稿: YAMAYA | 2010年8月 7日 (土) 07時41分

yamayaさん、ご指摘ありがとうございます。

談合問題、とりわけ官製談合や政治と金の癒着問題など、談合には企業だけでは解決しない課題が多いことがよくわかりました。ドラマも、そういったあたりは意識されていたように思います。
しかし「政権交替の政治経済学」というのはおもしろいですね。そういったテーマは初めて聞きました。たしかに談合がなぜ悪か?という問題は経済学的に説明されることがありますね。

投稿: toshi | 2010年8月 9日 (月) 02時01分

コメントを書く