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2010年10月 5日 (火)

街場のコーポレート・ガバナンス改正素案

ブログで言いたいことを自由に書くのと違い、日弁連の看板を背負って提言を行う・・・ということは、そのプレッシャーの大きさからすれば雲泥の差であります。何よりも、まず日弁連のなかで多くの方のご批判・ご異論を頂戴し、提案を何度も再考し、次に外部団体から多くのご意見をいただき、「言いっぱなし」にならないよう、提言の実現可能性を探る・・・というのは、甚だたいへんな作業であります。

本日も、朝から日弁連→議員会館→JASDAQ-OSEプラザ(大証・東京事務所)と渡り歩きまして、かなりハードな一日でした。とくに、議員会館では、公開会社法PTの事務局長の方(大久保勉氏)と1時間ほどコーポレートガバナンス改正に関する某日弁連PTの素案(未だ本当に素案です・・・)についてお話をさせていただきましたが、素案に対するご意見もさることながら、いかに(経済団体や役人の方々との軋轢を少なくしながら)具体化(実現化)すべきか・・・というプロセスに関するヒントをいくつか頂戴しました。これは「なるほど!」と思いました。これからやるべき道筋が少し見えてきたような気がします。大久保議員とのこういった協議は継続的にやってみたいなぁ。なんだかこっちが国会議員の方から元気をもらったみたいで、少し申し訳なかったかも。。。今日は民主党内がいろいろたいへんだったのに、お時間いただきましてありがとうございました。m(__)m

あと、本日ソウル駐在の弁護士の方から教えていただいたのですが、「遵法監視人」制度(遵法監視員かも?)が一定規模以上の大企業において制度化するための法案が、韓国の国会に提出されているようであります。遵法監視人制度は、すでに韓国が通貨危機によってIMFの支援を受けるようになった1997年ころより、金融機関においては制度化されているそうですが、今回これを一般企業にも制度化する、というもの。英訳するとコンプライアンス・オフィサーということでして、大学教授や5年以上の実務経験を有する弁護士・公認会計士が対象とされております。常勤職でして、経営にも参画する立場にもあるらしいそうですが、制度改革のスピードが速い韓国では通用しても、果たして日本ではコンプライアンス・オフィサーは定着するでしょうか。制度の定着は良いとしましても、企業不正が発生したときの責任問題を考えますと、「誰も就任しないのでは?」といった一抹の不安もありそうです。

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