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2011年2月27日 (日)

大手企業社員の破廉恥罪と企業の社会的信用への影響

コンプライアンスセミナーでは毎度申し上げているところでありますが、一般的に世の中に名前が知れ渡っている名門企業の社員の方が、痴漢・盗撮・児童買春などのいわゆる破廉恥罪を犯してしまったとき(身柄拘束されたとき、もしくは在宅でも起訴されてしまったとき)、その社員の方の名前とともに、会社名が付記されます。以前、某新聞社の社会部記者の方にお聞きしたところ、「公表したほうが、ニュースの公益性が高まると判断した場合には社名を付記します」とのことでありました。つまり、皆様方のお勤めになっていらっしゃる会社の方が刑法犯で逮捕された場合、そこに社名が付記されている場合には、かなりの名門企業と一般的には評価されている、ということになりそうです。なお、横領背任など、会社が被害者のケースでは、調査が先行しますので「D社元社員、40億円横領」という見出しになりますが、破廉恥罪のケースは、ほとんどが会社にとっては寝耳に水でありますので、現役社員の犯罪、つまり「M社部長逮捕」という見出しになってしまいます。

ただ、破廉恥罪で社員が逮捕された場合に、社名が冠として付いていなかったからといって安心はできません。とくに上場会社の場合にはヤフー掲示板がございます。「昨日、新聞で痴漢で逮捕された、と報じられていた○○という人は、たしかこの会社の総務部長さんだよね」というパターンがありますので要注意。また新聞報道でもヤフー掲示板でもそうですが、身柄拘束された後、結局起訴されなかった、という結末については誰も公表してくれません。つまり名誉挽回のチャンスはほとんどない、ということになります。以前、社員によるインサイダー取引が、情報管理のずさんさ、というフィルターを通じて企業自身の社会的信用を毀損することを取り上げましたが、個人的犯行である破廉恥罪についても、企業の信用を事実上毀損してしまうケース、というのもあるように感じております。

本日、東証一部の名門企業の法務部長さんが盗撮で逮捕されてしまいましたが、やはり大々的に社名入りで報じられてしまいました。某不祥事によって、2月に愛知県警から会社自体が告訴されていますので、法務部長という立場上、そういったことによるストレス等があったのでしょうか?会社の中もたいへんでしょうが、こういった事件が報じられますと、50代という年齢もあり、なんともやりきれない気持ちになりますね。。。

2月 27, 2011 コンプライアンス経営はむずかしい |

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