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2011年3月26日 (土)

震災による定時株主総会の延期と「定款違反」

読売新聞ニュースによって知りましたが、法務省が昨日(3月25日)「定時株主総会の開催時期について」と題するお知らせを公表されております。

東北地方太平洋沖地震の影響により,当初予定した時期に定時株主総会を開催することができない状況となっている株式会社があると考えられますので,会社法の関連規定について,以下のとおりお知らせします。・・・・・

とのこと。金融商品取引法や商業登記法の関連規定との関係で、6月に定時株主総会が開催できなくても(3月決算の場合)会社法上違法ではない、と説明する意義はあるとしても、定款には「基準日は3月31日とする」「当社は毎年6月に定時株主総会を開催する」と定めているところも多いわけでして、定時株主総会の延期と「取締役会決議の定款違反」との関係はどうなるのでしょうかね?(^^;

会社法上、「延期の決定」というのは株主総会による機関行為ですから(会社法317条)、開催前に取締役会が「延期」を決めることはできるのでしょうか?ちょっと無理っぽいですね。いったん開催しておいて「延会」という処置をとるのも現実的でないし。。。

会社に損害が生じない以上は株主による差止請求の対象になるとは思えないのですが、監査役の立場からしますと、取締役の意思決定が「法令定款違反」に該当しないのかどうか、監査する必要があるものですから。。。まぁ、株主総会を開催したくても議決権の書面行使や電子投票も含めて物理上困難な場面が予想されますし、社内における準備もできないといことですから、会社法違反行為に該当しないのであれば「特別事情」とみるべきかもしれません。また、そもそも定款では実務慣行として「通例」を定めたものであり、例外的取り扱いを一切許容しないものではない条項も含まれていると考え、開催時期を延期することが株主の権利行使の面からも適切な事情があれば開催時期の変更も許容される(定款違反にはあたらない)とみるのか。 いえ、ふと思ったもので・・・・・・

3月 26, 2011 株主総会関連 |

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受信: 2011年3月28日 (月) 11時57分

コメント

定時株主総会の延期が法律上妥当かどうかについて、直接条文を参照しての検討はしていないのですが、今週下記のような開示がありましたので、参考までに記載させていただきます。

(5216)定時株主総会の延期 http://bit.ly/eQTY7C 地震で予定会場が使用不能。延期後の基準日ならびに開催日時は未定。代替会場を手配することができない状況。

投稿: goo_n | 2011年3月27日 (日) 01時07分

goo_nさん、ご報告ありがとうございます。
そうですよね、会場が被災していれば総会ができないですね。代替会場の手配ができないのも当然かと。
開催延期の法律的な検討もさることながら、延期にともなう金銭的負担などもたいへんだろうなぁと思います。

投稿: toshi | 2011年3月27日 (日) 01時52分

本日、基準日設定のお知らせも出ております。
http://www.kuramoto.co.jp/pdf/5216_20110328_kijunbi.pdf

同社定款(大証WEBサイト)
http://www.ose.or.jp/f/listed/teikan/c5000/te5216x20090402.pdf
総会当日、定款12条・13条との差異がどのように処理されるのか、たいへん興味深いです。オープニングで念のため了解の拍手を求める、といったところでしょうか。

投稿: JFK | 2011年3月28日 (月) 21時34分

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