ゲオ社役員会における取締役辞任勧告決議
最近、当ブログでも何度かとりあげておりますネステージ社でありますが、そのネステージ社を今年4月に子会社化したのがゲオ社。このゲオ社の不適切会計処理に関する調査報告書を先月こちらのエントリーで取り上げ、私は「不正早期発見型」の内部統制システムを高く評価したわけでありますが、またまた同社で話題となりそうなリリースが出ております。
役員の異動および当社取締役1名に対する辞任勧告の決議について(7月21日付け)
あらかじめ規定されている社内ルールに違反して、自社株取引を行った取締役に対する辞任勧告を、取締役会で決議されたそうであります。本日(7月22日)のリリースでは、インサイダー取引があったからではなく、あくまでも内規違反による辞任勧告を行ったもの、とされております。J-IRRIS登録の関係上、この取締役の方の自社株取引が判明したのかどうか、それとも何か外部の調査によって判明したのかは不明でありますが、いずれにしましても(役員間における抗争等、裏事情がなければ)社内ルール違反=レッドカード、ということとなり非常にコンプライアンス的にみて厳格な対応かと思われます。先の「不正早期発見型内部統制」もまんざら外向けではなく、社風改革の本気度を示すものなのかもしれません。
そういえば、先日の経産省幹部の方のインサイダー取引事件でありますが、「妻が勝手にやったこと」として容疑を否認されているそうでありますが、当該幹部の方は経産省の内規に違反して株取引については一切報告をしておられなかったそうであります。もちろん、インサイダー取引の構成要件該当性とは直接結びつかない事実ではありますが、やはり不正取引との親和性ということを想起させるものであり、企業としても今後はこういった内規違反についても厳格な対応が必要となってくるのではないでしょうか。
朝日新聞ニュースでは、もう少し突っ込んだ内容が書かれていますね。
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