不正防止とコーポレートガバナンス(M・ウッドフォード氏をお招きして)
残暑お見舞い申し上げます。お盆休みも終わり、当ブログにお越しの皆様におかれましても、そろそろ平常モードに戻られた頃ではないかと推察いたします。さて、私も理事を務めさせていただいておりますACFE JAPAN(日本公認不正検査士協会)では、毎年恒例の年次カンファレンスを今年も開催する運びとなりました。日時は2012年10月12日(金)午後1時30分から、場所は(昨年に引き続き)青山学院大学アイビーホールでございます(ACFEのカンファレンスのご案内はこちら)。
今年のカンファレンスのメインテーマは「不正防止とコーポレートガバナンス」ということでして、ACFE JAPANとしても昨今の企業不祥事を検証し、会社法改正の論議なども踏まえまして、何らかの提言を示したいとの思いを本テーマに込めました。そしてメインゲストとしては、オリンパス社の元代表取締役社長であるマイケル・ウッドフォード氏をイギリスからお招きし、基調講演ならびに八田教授との対談を企画いたしました(基調講演は約50分、対談は約40分)。当ブログでもご紹介したウッドフォード氏のご著書「解任」では語れなかったエピソードも含め、「身を賭して真実を追求することの代償」を中心に詳しく語っていただく予定にしております。オリンパス事件以来、ウッドフォード氏を講演に招く、ということは(おそらく)金銭的に無謀なことではないかと(協会理事として)予想しておりましたが、当協会の活動内容を粋に感じて(?)ご快諾いただけました。オリンパス事件の中心におられた元外国人社長から、直接お話を聴ける機会も、今後滅多にないのではと思われます。オリンパス事件の総決算の機会としても貴重な講演(対談)になるはずであります。
また、当協会会員の方から要望の多い企画としまして、「会員企業の取組み事例」がございます(昨年は、尼崎信用金庫さんの取組み事例のご発表が、とても評判が高かったようです)。今年も会員企業でいらっしゃる伊藤忠商事さん、アステラス製薬さんより、それぞれ監査部門の方よりご発表いたきます(テーマは上記ACFEのご案内を参照ください)。その後は当協会理事長の濱田眞樹人(立教大学教授)氏をモデレーターとして、「不正防止とコーポレートガバナンス」に関わるシンポを開催いたします。第三者委員会委員の経験を持ち、架空循環取引に関するご著書もある小川真人会計士、警視庁や証券取引等監視委員会で12年の不正調査経験のある宇澤亜弓会計士、あの郷原さんの下で検察官として活躍し、現在は不正調査のプロとして活躍されている木曽裕弁護士、そして(どういうわけか)私も登壇いたします。けっこう「うるさい」専門家ばかりなので、お上品なシンポは期待できませんが、個人的な意見がはっきりと述べられるシンポになることが予想され、(登壇する私が申し上げるのもヘンですが)たいへん勉強になるのではないかと期待をしております。
なお、今年もカンファレンス終了後は1時間半ほど、懇親会がございます。カンファレンスの参加者の皆様には無料でご参加いただけます。我々CFE(公認不正検査士)の仕事を理解していただく機会ともなりますし、なによりも同業他社の皆様とのよき交流の機会にもなるものと思います。会員の方々だけでなく、どうか会員ではない方々にも多数ご参加いただき、企業不祥事の未然防止、早期発見、そして有事対応のベストプラクティスに対するヒントを得ていただければと考えております。まだまだお申込み受付中でございますので、ACFEの上記ご案内ページよりお申込みいただければ幸いです。
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