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2013年2月21日 (木)

組織の不正を許さない30代社員(内部通報・内部告発アンケート)

もうすでにいくつかのブログでも紹介されておりますが、共同ピーアール社(JDQ)の内部告発アンケート結果が公表されております(アンケート結果はこちら)。10年ぶりの調査だそうでありますが、やはり不正を見つけたら告発すべきだ、告発してもよい、と回答された方が、どの年代でも増えているそうです(ちなみに、このアンケートでは内部通報と内部告発を含めて「内部告発」と表現されているようです)。公益通報者保護法に関する期待感が、残念ながら、ずいぶんと薄れてしまっていることもリアルに認識できて参考になります。

マスコミ等でも紹介されておりますので、当ブログでご紹介する必要もないとは思うのですが、ひとつだけ興味深いのは今回のアンケートでも、10年前のアンケートでも、ダントツで内部告発意識の高い年代が30代なのですね。今回の調査結果でも、30代社員の半数以上は不正を見つけたら内部告発する、とのこと。しかし(10年前は30代だった)40代の方々が、他の年代層とあまり変わらない率に落ち着いています。これはどうしてなんでしょうか?やはり30代くらいの会社員の方々は、間違ったことは許さない、不正は見逃さないという熱い想いをお持ちなのでしょうか?それが40代くらいになると、ご自身を取り巻く生活環境の変化や将来への期待感の喪失などによって急速にしぼんでしまうと。。。

そういえば、私がいつも愛読している富山和彦さんのご著書のなかにも、 「30代が覇権を握る日本経済」というオモシロイ本がございまして、この年代でなければ、これからの日本は変えられない!40代、50代はもう変える力はない、経営者は30代の若きエリートに注目せよ、というもので、こういったアンケート結果をみますと、あながち間違いではないのかもしれません。このあたりのことを理解する感覚が、サラリーマンの経験のない私には乏しいように思います。

ところで、この内部告発アンケートを公表された共同ピーアールさん、ん?どこかで聞いたことがあるような・・・と思っておりましたところ、当ブログでも以前ご紹介した事件がございました(組織ぐるみの会計不正に立ち向かう社外監査役の事例)。そうそう、社員から内部告発を受けた社外監査役さんが、経営者関与の会計不正を暴き、社長と他の取締役2名に対して辞任勧告を突き付けた・・・というまさに「ガバナンス+ヘルプライン」の典型的な事例でありました(40年間君臨された社長さんが辞任をされたのですよね)。まさに内部告発の脅威を身をもって体験された会社さんなので、このアンケート調査結果への思い入れもかなり強いものかもしれません。

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