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2014年7月 8日 (火)

グローバルビジネスにおける不正リスク(ACFE第5回カンファレンス)

20140701_flm_jconf_speakers昨年、一昨年と超満員で盛り上がりましたACFE JAPANの年次カンファレンスですが、今年もいよいよカンファレンスのテーマが公開され、お申し込み受け付けが開始されました。

第5回ACFE JAPANカンファレンス「グローバルビジネスにおける不正リスク」

皆様、ただの海外不正リスクの講演会ではございません。アンチトラストやFCPAにより、日本企業の摘発を(昨年まで)行っていた米国司法省(DOJ)元刑事局高官ラニー・ブルーアー氏をメインゲストに迎え、「なぜ日本企業を摘発するのか」「どうしてこの業界を狙い撃つのか」「何を基準に司法取引に及ぶのか」といった点を中心に、摘発する側の論理を披露していただく予定です。ちなみにブルーアー氏は、現在、古巣の大手法律事務所に戻っており、フランクに日本企業の悩みにも答えていただけるそうです。

また、FCPA対応実務に詳しい茅野みつる氏(伊藤忠商事執行役員 弁護士)にもご講演をいただく予定です(当ブログ的には、昨日のエントリーを若干後悔しているところです・・・・)。日本企業が「なぜ海外の政府要員に不正な利益を供与してしまうのか」、その生々しい実情は、先日の日本交通技術社の第三者委員会報告書でも明らかになってきましたが、まだまだ日本ではFCPA対応実務について誤解している企業も多く、逆にビジネスチャンスを逃していることもあるようです。海外不正リスクへの正しい理解のためにも、このたびのカンファレンスは楽しみなセクションの連続です。

そしてもうひとつ、手前みそになりますが、第1セクションのご紹介をさせていただきます。私と、もうひとりH氏(略歴秘匿)が登場いたします。H氏は某著名企業の法務や監査を担当してきた方でして、日経新聞等でも大きく報じられた反トラスト法違反事件で社長と二人三脚で、これまで海外対応を担当されてきた方です。彼が担当してきた反トラスト法違反事件は、すでに●●年ほど、摘発から時が経過しています。つまり、ほぼすべての訴訟対応が終了しているわけでして、事件の開始から終結までを経験した、日本でも数少ない法務マンです。海外で服役したカルテル実行者の刑期中のお世話もされていた方です。もちろん現役社員ということで、略歴は秘匿させていただきますが、彼の経験談を生で聴けるのは、これが最初で最後かもしれません。私と彼との「掛け合い」を元に、海外不正リスク対応実務に精通された結城大輔弁護士に解説をしていただく、という流れになります。

最後の締めのパネルディスカッションは、総括として八田進二教授をモデレーターとして、濱田理事長、ブルーアー氏、結城弁護士に海外不正リスク対応に関する意見交換をしていただきます。なぜか私の名前もありますが、おそらく議論の中の極めてニッチな部分だけを担当することになると思います(^^;;。

海外不正リスクへの対応は、企業にとって大変関心の高い分野です。しかも、摘発する側の論理を学ぶ機会というのも、おそらく日本では初めてではないでしょうか。このような貴重な機会なので、今年もすぐに満員になることが予想されます。ご興味、ご関心がございます方は、お早めにACFEのHPよりお申し込みください。10月10日(金)午後1時より、お茶の水のソラシティ・カンファレンスセンターで開催いたします。どうぞお楽しみに!!

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