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2014年9月12日 (金)

国際カルテルが会社を滅ぼす-新刊のお知らせ

いつも拙ブログをお読みいただき、ありがとうございます。いよいよ秋の新刊書を世に出す時期になってまいりました。

Kokusaikaruteruその第1弾としまして、

「国際カルテルが会社を滅ぼす-司法取引、クラスアクションの実態と日本企業の対応」(同文館出版 山口利昭、井上朗、龍義人著)

がまもなく発売となります。アマゾンではすでに予約注文を開始しております。

すでにいろんなところで申し上げておりますが、国際カルテル容疑で摘発された某社(日本企業)において、長年にわたり米国司法省、民事訴訟、欧州委員会そして公正取引委員会と対峙してきた社員の方と私の対談形式で、「国際カルテルが摘発された場合に、果たしてどのような事態が会社に発生するのか、司法取引とはどういうものか、膨大な民事訴訟はどう乗り切るのか」ということを語っていただいた本です。なお、この対談をもとに、私自身が国内対応を、そして海外のカルテル事件を最先端で指揮しておられる井上朗弁護士(ベーカー&マッケンジー法律事務所)が経営者向けのアドバイスを論稿としてまとめています。ちなみに簡単に「はしがき」の一部をご紹介いたしますと・・・・・

本書は、国際取引を行う日本企業の経営者、経営幹部をはじめ、国際取引に関わる多くのビジネスパーソンに向けて企画、出版されたものである。企業不祥事からリスク管理の方法を学ぶにあたっては、自社が痛い目に遭い、その教訓から学ぶ、もしくはマスコミ等で公表された他社事例から学ぶというのが一般的である。 しかし、これだけ脅威とされる国際カルテル事件については、このような手法はあてはまらない。なぜなら自社の失敗はとりかえしのつかない損失を被ることになり、教訓どころの話では済まない。また、他社事例といっても、国際カルテル事件は長期間、社内でも情報管理を徹底して対応するので、その事件の全貌は明らかにされないからである。

本書は、実際に反トラスト法違反事件に関わった龍と山口との対談をもとに、これまであまり明らかにされてこなかった国際カルテル事件への日本企業の対応を紹介したものである。また、国際カルテル事件の最前線で、日本企業の代理人チームを指揮する井上が、対談のレビューに加え、補足の解説を付けて内容を充実させている。そして、山口による内部統制の視点による解説、さらに国際カルテルの脅威を伝える井上のメッセージも併せて掲載している。海外の競争法を一から解説したものではないが、実際に国際カルテルの脅威に直面した経験、また日々日本企業のために国際カルテル事件と奮闘する国際弁護士の知見をもとに、日本企業の具体的な対策を検討するためには最適の一冊である。

本書を上梓するに至ったのは、偶然にも3人の思いが共通していたからである。国際カルテル事件のリスクの重大さ、(法務担当者や代理人弁護士が過労で倒れる等)事件対応の困難さを多くのビジネスパーソンに知っていただきたい、そして一刻も早く、多くの企業に国際カルテル事件に遭遇しないための対策をとっていただきたいとの願いである。
 現在、世界規模で反トラスト法に基づく取締が行われている。世界各国で反トラスト法が強化され、各国間で反トラスト取締協力協定が締結されている。このような情勢の中、各国における反トラスト法違反事件の摘発は急増し、またその執行も厳しさを増している。本書で取り上げた米国司法省、欧州委員会競争総局による摘発だけでなく、今後は中国、ロシアなどによる摘発事例も増えるであろう。また、わが国の公正取引委員会による立件もさかんになるであろう。このような時期に本書を世に出すことは、まさに時宜に適ったものと言える。日本企業の関係者におかれては、ぜひとも「手遅れ」になる前に、本書を参考に、国際カルテル事件回避に向けた準備をされることを願ってやまない。・・・以下つづく

また、目次をご紹介いたしますと・・・・・

序 国際カルテルの脅威 ·····································································································
1─国際カルテル事件と本気で闘った龍義人との対談に寄せて
1 新聞報道だけではわからない国際カルテル事件の真実
2 龍との対談実現の経緯について
3 対談の概要について
4 読者へのご注意 ─ 本書をお読みになるにあたって

第1部 対談篇
1 米国司法省との攻防 ·····································································································
1 捜査の開始
2 社内調査
3 刑事手続きとDOJとの攻防

2 ハイエナ訴訟 ····················································································································

1 民事訴訟の概要
2 連邦民事訴訟とその和解交渉
3 州民事訴訟

3 カーブ・アウトの取り扱い ······················································································

4 欧州委員会への対応 ·····································································································

5 国内対応 ······························································································································

6 海外向けコンプライアンス体制 ············································································

第2部 解説篇
1 海外不正リスクに対する社内体制の整備 ························································
1 前向きのリスク管理が求められる国際カルテル事件への対応
2 国際カルテルへの社内体制を検討するための枠組み
3 国際カルテルの防止体制(不正の抑止)
4 国際カルテルの早期発見体制
5 国際カルテルの有事対応

2企業経営と反トラスト法

EC競争法上のコンプライアンスについて ··············································
1 本書でお伝えしたいこと
2 問題点はどのようなものか
3 どのように問題点を解決すればよいのか

【資料1】米国司法省における近年の日本企業に対する主な摘発事例
【資料2】欧州委員会における近年の日本企業に対する主な摘発事例 
【資料3】連邦量刑ガイドライン§8B2.1. 
【資料4】連邦量刑ガイドライン §8C2.5. 

内容もさることながら、実はこの資料についても、井上弁護士のご厚意によって添付させていただいたものです。この資料だけでも(?)、本書をお買いになる価値があるのではないかと思うほどです。中国の独禁法政策がそろそろ動き出しますよ・・・といったことも記述していますが、もう動き出してしまいまして少し残念ですが、これからの国際カルテル事件の動向を探るうえでも有益な一冊かと思います。

9月 12, 2014 未完成にひとしいエントリー記事 |

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