完全復活宣言!(ご心配をおかけしました)
拙ブログをご覧いただきありがとうございます。10日ぶりの書き込みとなります。
すでにお知らせしておりましたとおり、弊職、10月8日より入院しておりましたが、体調は完全に回復し、おかげさまで(予定よりも早く)退院することができました。本当にご心配をおかけしました。
弊職、10月初めに突発性難聴を患いました。朝、目が覚めた瞬間、左耳の聴力を全く失っておりました。「キーン」といった耳鳴りが響き、自分の声さえ拾えない状況になりました。ご承知の方もいらっしゃるかもしれませんが、国の難病に指定されている内耳系神経障害による感音性難聴と(検査の末)診断されました。
突発性難聴の治療法は確立されていませんが、ともかく医師の勧めにより、入院のうえステロイド治療を開始。発症から48時間以内に措置を開始しても、完治は3分の1の確率と説明を受けましたので、治療には全力を尽くすつもりでしたが、「まぁ、聴力を失っても仕事は今まで通りできるだろう」と、自分なりに最悪の結果は受け入れるつもりでした。
初日からステロイド特有の副作用に悩まされましたが、幸運にも治療開始2日後から聴力が改善しはじめ、約1週間の治療で以前と全く変わらない聴力に回復いたしました。入院加療のために多くの皆様にご迷惑をおかけしましたが、現在は「完治させていただいた」ことに感謝の気持ちでいっぱいです。同じようにステロイド治療を受けても聴力が戻らない方が多い中、幸運にも恵まれたというのが実感です。医師からは「突発性難聴は再発しない」と説明を受けていますので、とりあえずホッとしています。
40代から60代の男女を問わず、突発性難聴は増えているそうです(原因は不明ですが、ストレスが原因というのが通説です)。発症後、おそくとも10日以内には措置を開始しなければ戻る確率が極めて低くなってしまいます(私の場合は発症後72時間でした)。「これが突発性難聴ではないか?」と危機感を早期に持てるかどうか、仮に持てたとしても、きつい治療を受け入れるだけの入院措置を早めに覚悟できるかどうか、そのあたりが私の場合にはポイントでした。数百人規模の講演やシンポが4つも5つも控えていたために、「入院なんてとてもとても(笑)」といった私の対応を一喝してくれた「かかりつけの医師」の存在が、私にとってはなによりも重要でした。
ともかく、完全復活を遂げることができました。すぐに「本格的な仕事復帰」とはいきませんが、復帰のための準備活動を少しずつ始めていきたいと思っております。お見舞いのメールをたくさんいただきまして、本当にありがとうございます(公開停止機能により、ブログにはコメントを反映させておりません)。メール、コメントのひとつひとつへお返事できませんでしたので、本ブログをもってご報告させていただきました。ブログのほうも、(入院中も、アップしたい話題がたくさんありましたので)ぼちぼちと再開させていただきます。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
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コメント
ちょっとくらいいいじゃん、大げさじゃん、というところを一喝されて・・・問題行動を修正する企業の意思決定の過程を垣間見たような、そんな気がします。もっとも、普段一喝するのは、山口先生なのでしょうが。
投稿: Kazu | 2014年10月20日 (月) 21時02分
Toshi先生、完全回復おめでとうございます。入院中に経産大臣・小渕さんのずさんな会計処理問題が発覚し、就任わずか2か月足らずで辞任となりました。
企業社会では、もうだいぶ前からJ-SOXで内部統制が定着しているのに、地方の政治家では「父親の代からのスタッフを信頼して、お任せしていた」だの、任せっきりで監査もできていない、旧態依然の社会だということに、あきれております。
収入と支出それぞれの領収書やエビデンスがそろっている、ということよりも、入りと出の金額が一致しないと、公職選挙法や政治資金規正法で問題にならないか、という最も大事な観点に気づかないとは、どういうことなのでしょう。
こんなレベルで、企業ビジネスと密接に関連している経産省の大臣をやろうとは、やらせた安倍さんも含めて、責任は重大です。
投稿: DMORI | 2014年10月22日 (水) 13時34分
私の友人も突発性難聴になり、あらゆる手段をこうじましたが、残念なことに殆ど快復しないままです(彼は法曹関連の人間ではありませんが、このほど控訴審判決が出た或る著名な裁判での被害者側の事実上の代表としても多忙な毎日を送っています)。
幸運であられたんだと思います。難聴は再発しないのかもしれませんが、どうかくれぐれもご自愛くださいませ。
投稿: 機野 | 2014年10月22日 (水) 13時49分
山口先生、退院されて本当におめでとうございます。突発性難聴は、私の義姉が2年前に兄の肺がんによる入院、逝去に伴ってなりました。現在、かなり回復して、電話で普段通り会話できるまでになりました。山口先生の場合もやはり、ストレスが原因と思いますので、あまり無理なさらず、ペースダウンして末永く頑張ってください。最近の著書を拝読させていただいても、無理されているせいか、少し乱暴な解説に違和感を感じることがあります。例えば、「会社法改正のグレーゾーン」の中で黄信号の気づきに関して、服従実験を引き合いに出されていますが、権威への服従のような話では割り切れないと思います。私の取締役としての執行経験からしますと、社内昇格者が多いことによる過度の同調性や一体性志向、対外的な連帯意識が取締役会のリスク評価を甘くしているほか、ほとんどの戦略意思決定が高い不確実性の要素の下でなされているため、リスクは否定要因としてではなく、克服課題として対処しがちなことが原因と感じています。また、富山さんの著書を引用されて、独立取締役の役割が経営者の任免にあると強調されていますが、分かりやすいコンプライアンス違反の場合でも、列記されている取締役会型の社長解任劇のうち、社外取締役が社内取締役を説き伏せるなど、本当に機能したのは、三越事件の小山社外取締役くらいではないでしょうか。さらに、企業価値向上のために経営者の信任を得て顧問的に招聘された社外取締役の場合には、引導を渡しやすい面と渡しにくい面の両面があり、さらに微妙になってくると思われますが、その点に言及していないのは片手落ちと思いました。いずれにせよ、山口先生には無理せず余裕をもって、引き続き本質をえぐっていただきたいと期待しております。
投稿: 森本親治 | 2014年10月23日 (木) 16時26分
皆様、どうもありがとうございます。本日、聴力の検査を終え、無事に通院も終了することになりました。本当に10日間の入院生活は、自分の人生を考えるうえで有意義な時間でした(もう入院はこりごりですが)。自分ではストレスなどないと思っていても、やはり無理は禁物ですね。森本さんのご意見、またお会いしたときにでも、いろいろと意見交換させてください。
投稿: toshi | 2014年10月28日 (火) 20時49分
たかじんさんを殉愛した、さくらさんも献身的な看病の最中、突発性難聴になられ、結局片耳が完全に聞こえなくなったようです。先生、本当にお気を付けてください。先生の本質追求姿勢と当ブログへの殉愛は変わらないでしょうから、「再発の疑念を差し挟むべき特段の事情」が今も依然としてあると思います。先生がご教示されている「注意義務」です。どうかよろしくお願いします。「不正リスク管理、有事対応」と「国際カルテルが会社を滅ぼす」は2冊とも拝読し、コンプライアンス体制の構築運営に関わる全ての方々が一度は読むべき良書と感じ入りました。アマゾンでもばっちり、満点評価させていただきましたので、ストレス軽減の気分転換を兼ねてご覧下さい。なお、「会社法改正のグレイゾーン」に関しては、注意義務のジレンマの構成もいつか、意見交換させてください。他の業務執行取締役の行動が十分に期待できる状況であったとして、熱心な非業務執行役員を免責救済するのがいいか。期待できる状況であったことの挙証責任は誰にあるのでしょうか。むしろ、熱心な内部統制システム構築活動で任務懈怠にはならないという構成で結果責任を軽減することはできないのでしょうか。
投稿: 森本 親治 | 2014年11月11日 (火) 12時39分
かなりの出遅れですが、ご快癒の由、おめでとうございます。
投稿: 場末のコンプライアンス | 2014年11月19日 (水) 13時14分