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2015年11月20日 (金)

東芝会計不正事件-「社長月例」よりコワい「内部告発」

マスコミが本気になって内部告発を慫慂するとこんな感じになるのでしょうか?またまた日経ビジネスのデジタル会員の特典ではございますが、11月23日号の先行記事を読ませていただきました。先週11月16日号のスクープ記事にも驚きましたが、いやいや23日号のスクープはもっとスゴイ・・・(^^;東芝社の現社外取締役の方々も驚愕の上にご立腹の様子がうかがわれます。

なぜ11月13日に東芝さんが(過去における)ウェスチングハウス社単体の減損を開示したのか、という理由は先週号でおおよそ見当がついていましたが、当ブログの先週のエントリーで疑問として書かせていただいた「東芝さんの特別調査委員会報告書がいまだに公表されていない」理由が今週号でようやくわかりました(もちろん内部資料の内容が正しいとするならば、ですが)。デジタルフォレンジックの威力もさることながら、第三者委員会ではなく、特別調査委員会の時点において、弁護士委員と会計士委員(合計4名)において、いったいどのような葛藤があったのか、とても気になるところです。

私は従前から「東芝さんの第三者委員会は日弁連ガイドラインに準拠した第三者委員会ではない」と当ブログでも述べていましたので、それほど事態が深刻だとは思っておりませんが、またこの記事を契機に第三者委員会制度への風当たりが強まることになるのは誠に残念です。「第三者委員会制度に対する期待ギャップ」のようなものがあるならば、誰かがそれを埋める努力をしなければならないかと。課徴金処分も間近となり、さらに12月には監査法人さんの処分も明らかになるようですが、東芝さんの会計不正問題はこれからが本当の正念場になりそうです。

しかし、これだけの内部資料はいったい誰が日経さんに渡したのでしょうかね?もちろん取材源は秘密なので詮索しても無駄ですが、社長月例よりもコワい内部告発です。フォルクスワーゲン社は11月末を期限として社員に内部告発(内部通報)を呼びかけ、またあのオリンパス事件をスクープした山口氏の最近の記事にもあるように、内部告発者保護の機運も高まっています。日経スクープによる今回の東芝事件の経過もまた、公益通報者保護法改正に一石を投じるものになるのかもしれません。

11月 20, 2015 商事系 |

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コメント

東芝の不正会計問題について企業統治改革の問題としてとらえるべきとする、加護野教授の論考が出てますね。
個人的にも同意見です。

東芝不正会計問題は企業統治改革の誤りを露呈した 
http://www.sankei.com/column/news/151202/clm1512020001-n1.html

投稿: 迷える会計士 | 2015年12月 2日 (水) 22時07分

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