東芝会計不正事件-鬼よりコワい「内部告発」?
日経ビジネスのデジタル会員なので、ひとあしお先に「スクープ 東芝・米原発赤字も隠ぺい」の全文を読ませていただきました。いや、ひさしぶりにドキドキしました。私のコメントが掲載されている8月31日号から日経ビジネスさんは東芝社員の方々に向けて「求む!内部告発」キャンペーンを張ってきたわけですが、ここに結実したわけですね。
そもそも東芝さんの特別調査委員会報告書は(第三者委員会報告書の話題に隠れて)公表されずじまいとなり、内容は明らかにされていません。ただ、金融商品取引法26条に基づく報告命令の内容には、このウェスチングハウス社の経営不振が東芝のBSに及ぼす影響も(工事進行基準の不適切な適用問題等とともに)含まれていたのではないでしょうか。当局は、以前から本丸としてウェスチングハウスの経営状況に関する会計処理に焦点を当てていたのではないかと(あくまでも推測ですが)。
しかし(内部資料に書かれている内容が真実であることが前提ですが)、東芝さんも新日本監査法人さんも、これほどまでに「有事」だったとは存じ上げませんでした。臨時株主総会で新しく社外取締役に選任された方々は、就任の際、この内実をどこまでご存じだったのでしょうか?今朝の日経新聞で国廣正弁護士がコメントされていましたように、本当に「不祥事はバレる時代になった」と思います。内部資料を伴う内部告発の力はすさまじいなあと。
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