本林塾講演録・新時代を切り拓く弁護士(商事法務)
廃棄カツ横流し事件や情報漏えい事件等、企業の危機対応の仕事が重なっておりまして、ブログを書く時間がとれない状況ですが、本のご紹介だけさせていただきます。
本林徹弁護士(元日弁連会長)からお誘いを受け、昨年「若手の弁護士、弁護士を目指す人たちにビジネス法務のおもしろさを伝えてほしい」との趣旨に賛同し、同弁護士が主催する会合で講演をさせていただきました。このたび、様々な分野のビジネス弁護士による「本林塾」での講演録が一冊の本にまとめられ出版される運びとなりました。
本林塾講演録・新時代を切り拓く弁護士(本林徹編著 商事法務 2,300円税別)
商事法務さんのHPでの紹介文は、
編者が主宰した「本林塾」において、ビジネス法務の最前線で活躍する弁護士10名が行った講演録をまとめたもの。コンプライアンス、海外進出、危機管理・第三者委員会、企業再生、知的財産権、独禁法、M&A、社外取締役・社外監査役などビジネス法務全般を第一線の弁護士が解説。
とのこと。推薦文を書かれた方々の顔ぶれも豪華。私は社外取締役・社外監査役に関連するお話をさせていただきましたが、もう少しページがあればD&O保険の実務についても述べておきたかったところです(今年、おそらく話題になるかと)。
正直申し上げて、私以外はまちがいなくビジネス法務の最前線で活躍されている方ばかりです。ほかの方の講演録を読みましたが、法律家という職業が「職人芸」として大好きなのは皆様共通しているのですね。私はフラフラしながらいつのまにかコンプライアンスやガバナンス関連の分野で仕事をしているわけですが、「気がついたら○○の専門家になっていた」という経歴をお持ちの方が私以外にもいらっしゃるようです。
「こうなりたい」といった熱意が私になかったものですから後悔することも多いです。某社委任状争奪戦の際、海外ファンド側社外取締役候補の打診を受けましたが、語学力が不十分で「若いときに留学しておけばなぁ・・・」と思いながら断念しました。ただ、今はあつかましいので、(知り合いの通訳さんと二人三脚で)海外ファンドとコミュニケーションはとれる!なんとかなる!と前向きに考えますね。秘密特権や法律作成文書保護が問題とならない限り、経歴不足は人脈でカバーできる、と考えるようにしています。
私も含め、講演者10名全員が無償で講演録の執筆に従事しましたので、本の分厚さと比較しますと手ごろなお値段になっております。多くの方にお読みいただければ幸いです。
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コメント
山口先生 おはようございます。昨年、8月14日の読売新聞夕刊に、日本司法支援センター(法テラス)理事長宮崎誠弁護士の記事が掲載されていました。記事のタイトルには、言葉のアルバム-「正しいと信じること貫く」-とあり、記事には、・・・「王道を行く」という言葉は、「弱気な自分を励ますためのあこがれに近い言葉」だった。とありました。この記事を何度も読んでいます。そして、私は何度も励まされています。本日、ご紹介のあった本は、是非、読んでみたいと思いました。山口先生から、先月21日にご紹介があった毎日新聞の記事は昨日やっと図書館に行き、読ませていただきました。ありがとうございました。
投稿: サンダース | 2016年2月 3日 (水) 06時05分