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2016年2月19日 (金)

会計監査人を新日本監査法人から別法人に交代するリリースの解釈

東証1部のJACリクルートメントさんが、会計監査人の交代に関するリリースを出されています(3月の株主総会における付議案件の決定)。次期監査法人としては(新日本さんよりも)トーマツさんが適切と判断した、として新日本監査法人さんから交代するそうです。新日本監査法人さんが行政処分を受けた後、このように(新日本→別法人のように)会計監査人が交代するのは初めてではないでしょうか。

監査役会が会計監査人の選任議案の内容を決定することになるので、このたびの新日本監査法人さんの行政処分を受けて「別の監査法人に変更する」という監査役会の判断は十分考えられるところです。したがって、JACさんのような説明もありうると思います。逆に今後も新日本さんに会計監査を継続して選任する、という企業は(会社法430条やガバナンスコードとの関係から)株主総会、取締役会に対してそれなりの説明が必要になりますね(そもそも選任継続を決定するにあたり、新日本さんからどのような資料をもって説明を求めるか・・・というあたりも大事かと)。

ただ、新日本さんは改善計画のもとで監査の品質向上のために、いま、監査先企業への監査が適正であるかどうかを厳格に検証されているそうです(2月18日の日経ニュースによればば「東芝事件を受けて」とあります)。したがって逆に(品質向上のために)新日本さんのほうから企業の選別を図らねばならない・・・ということも十分考えられます。そうなると、新日本さんから別の監査法人に交代があった場合、「これは会社側から継続拒否となったのか、新日本側から拒否となったのか」株主や投資家としてはとても知りたいところではないでしょうか?

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