公益通報者保護制度WG第1回会合が開催されました
傍聴されておられた公益通報者さんからすでにコメントいただいておりますが、本日(4月28日)、消費者庁にて「公益通報者保護制度実効性検討委員会ワーキンググループ」の第1回会合が開催されました。東大の宇賀克也先生が座長に選任され、1回目は公益通報者の範囲を法律改正で拡大すべきかどうか、具体的に退職者、会社役員、取引事業者等を公益通報者に含めるべきかどうか検討いたしました。法律家委員が中心となる検討会でしたが(ご意見番の升田先生は他の委員会と重なりご欠席)、積極的な議論が交わされて私もおもしろかったです。板東長官も最後まで熱心に審議を見守っておられましたね。
議論の中身はまた正式な議事録が公表されますのでここでは控えますが、東大の田中亘先生や佐伯仁志先生にいろいろとお話が聴けたのは有意義でした(佐伯先生には終了後、会社法上の罰則規定や組織罰について質問させていただきました)。役員は公益通報者たりうるか・・・という議論の中で、(公益通報者さんもコメントで触れておられますが)田中教授の「取締役の職責」に関する考え方(利益追及と公益性確保の優先順位)はなかなか説得力がありました。私は現実の企業社会においては役員にも公益通報者としての地位を確保する必要性が高いとは思いますが、理屈の上でどう現行法の延長線上で認めてよいものか、いまひとつ合理的な説明ができないように思い、その旨発言させていただきました。
ところで昨日は日銀主催の金融機関向けセミナーにご招待いただき、慶應大学の池尾和人先生と初めてお会いしましたが、池尾先生の講演をお聴きした印象はジャパネットタカタの高田元社長によく似た話し方をされる人だなぁと(いや、そっくりかも)。話に熱が入ると声が急に高くなる(声が裏返る?)・・・ということなのでしょうかね。講演を拝聴したり、直接質問をさせていただき、ガバナンス・コードに関する新たな気付きをたくさんいただきました。金融庁CG・SCフォローアップ会議のメンバーでいらっしゃるエゴンゼンダーの佃社長のお話も、取締役会実効性評価についての基本的な考え方をお聴きできてとっても得した気分です。やっぱり策定に携わった方々の話を直接お聴きすることは有意義ですね。
さて、いよいよゴールデンウィークとなりますが、私は本業に専念させていただくため(関係者の方々からは「あたりまえだろ!」「ブログ書いてる場合じゃないだろ!」と言われそうですので)、5月9日ころまではブログ更新をお休みさせていただこうかと思っております(ひょっとしたら5月初めに一回だけ更新するかもしれませんが・・・)。みなさま、良い連休をお過ごしくださいませ。
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