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2017年9月21日 (木)

法人処罰の必要性を感じさせる天竜川事件高裁逆転無罪判決

2010年、朝日新聞「法と経済のジャーナル」において、私は日航機ニアミス事件最高裁判決を取り上げて「法人処罰の必要性」を訴えましたが、本日(9月20日)、天竜川川下り事件の高裁判決では、私の主張に近い判断がされたようです(主任船頭の方が逆転無罪。ニコニコニュースはこちらです)。このような点に疑問を抱く裁判官もやはりいらっしゃるのだと、少しホッとしました。

判決文を全文読まなければ明確なところはわかりませんが、船頭さんを雇用していた法人の内部統制の運用面の不備が厳しく問われているようです。私も、法人処罰を通じて安全面の原因究明がなされなければ再発防止策の実効性は乏しいと思います。伝統的な刑事法の理屈の壁はわかるのですが、企業コンプライアンスの向上のためにはどうしても法人処罰の考え方が必要です。本日は備忘録程度ですが、また判決文を入手できたら、詳しいエントリーを書きたいと思います。

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