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2018年1月30日 (火)

日本相撲協会騒動にみる「監査役の理想と現実」

wowowで放送中の連続ドラマ「監査役 野崎修平」はまさに「監査役の理想」を描いたドラマですね(原作漫画を忠実にドラマ化しています)。このような人気ドラマを通じて、世の中の多くの人たちに「監査役とは、本来こういった仕事である」と知っていただきたいと思います。同じ監査役室で囲碁に興じている二人の監査役さんこそ「本来の姿」と揶揄される方もいらっしゃるかもしれませんが。。。

しかし現実の世界に目を転じますと、監査役の現実は厳しい。日本相撲協会の一連の騒動において「監査役(正確には公益社団法人なので「監事」ですが)」が話題になったことは一度もないのでは?立派な方3名が日本相撲協会の監事に就任されていらっしゃるのに、話題になるのは理事の方々や評議員の方々。理事の善管注意義務や忠実義務を語るのは、まずは監事の職責です。また、理事の方々から違法行為の報告を受けるのは監事さんです。

マスコミから相撲協会の理事、評議員の皆様に「〇〇監事はどのような意見を述べていたのか」と質問が飛んだことは一度もないと思います。こういった騒動の際に、一番中心になって問題解決を主導すべきは監事さん方ですが、残念ながら「話題にものぼらない」というのが監査役(監事)制度を取り巻く現実なのですね。大きな権限を持っているにもかかわらず、権限は「抜かずの宝刀」のままです。

監査役を描く社会派ドラマも結構ですが、現実の世界で活躍する監査役さんが登場することこそ、監査役制度の理想と現実のギャップを埋めるためには必要ですね。組織の有事には、中立公正な立場から「公益の番人」になること(そのような役割を担うことが会社への善管注意義務、忠実義務の尽くし方であること)も、監査役(監事)の重要な役割として、多くの皆様に知っていただきたいです。

 

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コメント

立派な方3名って、誰だろうと思って、日本相撲協会のページを見たのですが、下記の職務分掌のページには、監事は出ていませんでした。どうなっているんでしょうね。
http://www.sumo.or.jp/IrohaKyokai/rijikai/

投稿: ひろ | 2018年1月30日 (火) 11時25分

失礼しました、外部役員という見出しの中に書かれていましたね。不思議な書き方をするものです。外部の理事の人が「理事長及び理事」のところに記載されず、外部役員として外部理事と監事が列挙される。これが、相撲協会の体質を表しているかもしれません。

投稿: ひろ | 2018年1月30日 (火) 11時27分

 このシリーズ、すべて買って読みました。金融不祥事時代の背景を思い出しながら読むと、見ると、とてもおもしろいと思います。
 常勤週5日出ていても、囲碁をしていてはねえ。

投稿: Kazu | 2018年2月 1日 (木) 18時26分

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