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2018年2月15日 (木)

改正民法(債権法)と改正会社法は同じセミナーで学ぶべきでは?

会社法改正に関する法制審の審議状況について、多くのマスコミが報じています。会社法改正の試案が正式にとりまとめられ、パブコメに付した後に要綱案となり、来年の通常国会に提出される(予定)とのこと。また、すでにご承知のとおり、昨年6月に公布された改正民法(債権法)も、公布から3年以内に施行されますので、企業実務への影響がいろいろと議論されています。

会社法や民法(債権法)の改正となりますと、企業実務家の皆様も「勉強しなくちゃ」という気になりますよね。法律専門職の方々によるセミナーもたくさん開催されることが予想されます。

ところで、せっかく会社法と民法の改正時期が重なる(ほぼ重なる)のですから、いっそのこと会社法と民法のセミナーを一緒にやってみるのも有意義ではないかと思います。その理由としては、①強行法規と任意法規の違いを理解できる、②会社法の適用範囲を理解できる(マスコミの報道は、なんだか大規模な会社を念頭に置いた改正のように聞こえますが、小さな会社にも基本的には改正法の影響が及ぶということを知る)、③会社にとっての「提訴リスク」と「敗訴リスク」の違いを理解できる(会社法は「提訴リスク」、民法は「敗訴リスク」を重視すべき)、④法律事務所の活用方法を知る(社内のシステムの補完として活用すべきか、あくまでも社内組織のアドバイザーとして活用すべきか)といったところでしょうか。いずれも法律専門職にとってはあまり関心はないかもしれませんが、企業担当者や役員の(費用対効果を念頭に置いた)法務戦略にとってはとても重要なポイントかと思います。

ただ、民法改正に関するセミナーというのも、私的にはやや懐疑的です。今回の改正法の条文を読んでおりますと、とりわけ企業実務への影響は、その業界ごと、その会社ごと、そしてその担当業務ごとに違いますよね。「ここが変わった」ということを知るだけでは到底使えないなぁと思います。つまり(基本的には)企業ごとに改正法対応を検討しなければ影響は語れないのかなぁ・・・というのが実感でございます。

また、「俺が会社法だ」といえる自信満々の弁護士は少ないでしょうけど、「(裁判官が何と言おうと)俺が民法だ」と自信満々の弁護士は全国に4万人いるわけですから(笑)、120年ぶりの法改正による企業実務への影響は、ただ改正法を読んでいるだけではなかなか把握できないと思います。顧問弁護士も「俺は会社法は詳しくないから。。。」で逃げることはできても、「俺は民法詳しくないから・・・」では逃げられませんよね(笑)。

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