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2018年3月22日 (木)

JICPAジャーナルに「職業倫理」に関する連載寄稿を掲載いただきました。

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6月1日から施行される日本版司法取引(刑事訴訟法上の協議・合意制度)について、最高検は司法取引に関する運用指針の通達を出したそうですね。国民から信用される制度にするために、慎重な運用を図る、とのことだそうです。財政経済関係犯罪に関する適用にも大きな影響が出そうですね。

最近、本業の関係で海外機関投資家の方々と「日本企業の不祥事対応」に関する意見交換をする機会が増えました。そこで感じるのはプロの職業人と呼ばれる人にはスキルと同時にエシックス(倫理)も必要、という視点です。とりわけ経営者との対話では、数字に表れない「職業倫理」に注目している、ということを聞かされます。そういえば3月で青学を退職される八田進二先生も、「会計プロフェッション」と「経理屋」との違いはスキルではなく、職業倫理にあるということを最新のご著書「会計。道草・寄り道・回り道」でも書いておられました。

ということで(?)、JICPAジャーナル(会計・監査ジャーナル)の最新号(4月号)より、「精神論ではなく、実践論としての職業倫理を考える」という論稿を毎月掲載していただくことになりました。第1回は「職業倫理に基づいて行動できるほど人間は強くない」とのタイトルで、職業人の非倫理的行動を見つめて、これを冷静に受け止める大切さを書かせていただきました。

仕事柄、会計士さんと接する機会が多く、会計不正事案の原因究明や再発防止策を一緒に検討するのですが、会計士さんがクレッシーの法則を用いて「動機」「機会」「正当化根拠」にキレイにまとめておられる図表を見て、いつも思うことがあります。

「生まれ育ってきた環境を捨象して、こんなにキレイに人間の行動を分析できるのだろうか・・・」「アメリカ人の作った法則が、文化の異なる日本人のホワイトカラーの分析にも役に立つのだろうか・・・」

短時間に効率よく不正の原因究明をしなければならないのであれば、クレッシーの法則も有用かもしれませんが、組織の根本原因を究明して組織不正の再発防止に有用な提言をするのであれば、もっと理性では割り切れない行動に至った「(日本人の習性に由来する)人間の弱さ」を見つめる必要があるのではないでしょうか。そんなことを考えながら書いております。おそらくご異論・ご批判も頂戴するような内容ですので、またご一読いただき、お友達や同僚の皆様といろいろとご議論いただければ幸いです。

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