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2018年5月11日 (金)

KAM導入(監査基準の改訂)で監査役等の存在感は高まるか?

ゴールデンウイークも関係なく外部調査委員会の仕事で働き続けておりまして、なかなかブログを更新する時間がとれません(もうすこしお待ちください)。なので、ブログを書きたいネタだけのご紹介です。中身はほとんどありません(笑)。

5月8日、金融庁・企業会計審議会監査部会は「監査基準の改訂について(公開草案)」を取りまとめ、公表しています。紹介文に、

我が国の監査プロセスの透明性を向上させる観点から、監査報告書において「監査上の主要な検討事項」の記載を求める案が取りまとめられました

とありますとおり、監査報告書の長文化(監査上の主要な検討事項を新たに記載する)を実施する、ということで監査基準が改訂されるようです。金融庁の内部告発本と称される「金融庁の基礎知識」の中で、筆者が(先行する英国のロールスロイス社の例を引用しながら)「いの一番で長文化を始めたロールスロイスさん、笑いものになっちゃったし、そんなにたいした制度でもないですよ、証券アナリストの人たちが絶滅するくらいかな・・」と指摘されていますので、私もやや疑心暗鬼なところもありますが、ともかくKAMの制度化には期待をしております。

普段なら、部会の議事録からキッチリと読んでいるのですが、残念ながらまだ読めておりません。ただ、ざーっと草案を眺めておりますと、会社法上の機関である監査役等(監査役、監査等委員、監査委員)の皆様が重要な役割を担うことがわかります。

(3)経営者及び監査役等の責任

経営者には、財務諸表の作成責任があること、財務諸表に 重要な虚偽の表示がないように内部統制を整備及び運用する 責任があること、継続企業の前提に関する評価を行い必要な 開示を行う責任があること  監査役等には、財務報告プロセスを監視する責任があること

7 監査上の主要な検討事項

1 監査人は、監査の過程で監査役等と協議した事項の中から 特に注意を払った事項を決定した上で、その中からさらに、 当年度の財務諸表の監査において、職業的専門家として特に 重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項として 決定しなければならない。

ということで、監査役等の今後の監査報告書における重要な責任が明記されるようになるようですね(草案段階ですが)。監査役等ときちんと連携をした、ということも、監査人の責任欄に記載することにもなるようです。金商法上の監査報告書にも「監査役等の責任」が明記される意味は(今後、いろいろな理由から)大きいかもしれません。

内部統制報告制度、不正対応監査基準にも監査役等は登場しておりましたが、監査報告書に統括責任者として監査役等が明記されるわけで、ぜひとも経営者の皆様に(これを機会に?)財務報告プロセスへの監査役等の関与がきわめて重要であることを認識していただければと(まぁ、こんなときにかぎって指名委員会等設置会社の監査委員(元)の方がインサイダー取引疑惑で監視委員会から強制調査されている、といったニュースが飛び込んできたりするのがナントも・・・ですが)。

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