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2019年12月 1日 (日)

共催シンポ「社外役員の急増で取締役会は変わったのか」-盛会御礼

11月29日午後2時より、大阪弁護士会2階ホールにおきまして、大阪弁護士会・日本コーポレート・ガバナンス・ネットワーク共催シンポジウム「社外役員の急増で取締役会は変わったのか」が開催されました。おかげさまで238名のご出席をいただきました(申込者の93%の方にご出席いただいたことになり、これは驚異的なことです)。拙ブログの告知を読んで足を運んでいただいた方も多かったと思いますので、あらためてお礼申し上げます。

まず反省点ですが、①論点が盛りだくさん、およびパネリスト4名がいずれも発言力が強い人(?)ばかりだったため、会場からの質問をお受けする時間がとれなかったこと、②アンケート回答依頼の準備も間に合わなかったこと、③「社外役員」とタイトルをつけておきながら、話題のほとんどが社外取締役に関するものであり、監査役(監査等委員)特有の論点について言及が薄かったことです。また、当日の様子を映像でご覧になる方もおられることを念頭に、モデレータである私がもう少しゆっくり話すべきところ、会場向けにいつもの調子で話をしてしまったことも、後でやや反省しております。

次に良かった点は、進行役の私自身が、議論を通じて取締役会の変化(もしくは変化すべき方向性)を理解することができたところです。シナリオはほとんど作成しておりませんでしたので、ときどき脇道にそれることもありましたが、むしろパネリストの方々との真剣な議論のなかで、たとえば指名・報酬委員会の実効性と取締役会での付議事項との関連性、取締役会の多様性と企業価値(業績)向上との関係性など、たいへん多くの気づきをいただきました。私なりに「気づき」があったら、その都度、再確認する形でホールの皆様にも投げかけておりましたので、そういった気づきを出席された皆様方と共有できておりましたら幸いです。

半年前から、パネリストの方々含めて約10名のスタッフで準備してきましたので、こうやって盛会のうちに終わってホッとしております。スタッフの皆様、CGNの皆様、そして大阪弁護士会事務局の皆様にも、この場を借りて御礼申し上げます。何名かの出席者の方から「ぜひまた来年も関西でこういったシンポジウムをやってくださいね!」と言われましたが、当分やらないでしょう・・(たいへん勉強にはなりますが・・・正直、しんどいです💦)企業法務に詳しい〇〇法律事務所の△△先生や■■法律事務所の××先生のようなお若い方が中心になって企画していただけるのであれば、お手伝いくらいはしたいと思います。🎵

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コメント

山口先生、シンポジウム開催:大変お疲れ様でした。

個人的な話で恐縮ですが、私も10月に某企画展を知人と開催。展示したい事が在れば在るほど、あれこれと直前まで考えつつの準備と本番に、無事終了直後の「ホッとしています…」→先生のご心境がなんとなく理解出来ます。
ご参加される方の反響が高いほど、「来年も是非…というコメントは嬉しい悲鳴的なれど、「正直、しんどいです□」のご本音的文面に、先生のお人柄→私は、山口先生のこういう所を包み隠さなくエントリーに記述される点が大好きです。
(一般論ですが)パネリストはじめお話しする方々側も、熱心な方であるほど、制限時間内に「これだけは申しておきたい」お気持ちからついつい、口調がスピーディーになるのは、シンポジウムが活況の証かと…。ただ、参加者の平均年齢や視聴覚障害度合い対策など、リスナー側の思考速度とのアンバランス?/本件シンポジウムは別として、巷の、参加者軽視の開催事/視聴者軽視のTV番組の多発に危惧しています。
(これも一般論ですが)折角Q&Aの時間を確保しても、質問者が要点よく質問されるとは限らず、進行管理側を焦らせる事は,よく在る話だと思います。
(「狭い日本、そんなに急いで何処へ行く?」という交通標語(?)が現存するかは兎も角、テレビでも、「日曜討論」はじめキャスターの早口、タレント化傾向の評論家/出演者の早口度合いが、年々増しているのが昨今の傾向の様に思いますが、かつて細川隆元氏がご存命時の「時事放談」を懐古しています。愛用され続ける、職人の創る和菓子の如く、一つ一つの物事を大切にする…僭越ながら、規模の多少問わず:核心/中身の充実した議論に、今後もご期待申し上げます。
とまれ、山口先生はじめ関係者の方々のお身体に、陣中あらため陣後お見舞いの心境で、先生諸氏には、ひと時の休息の週末かと想像しますが、寒風強くなって来た昨今、お身体どうぞご自愛下さい。

投稿: にこらうす | 2019年12月 1日 (日) 04時05分

シンポジウム、出席させていただいた者です。
大変お疲れ様でございました。出席して良かったです。

個人的には、「どういう時に社外役員就任を受けるのか」という議論が参考になりました。
牛島先生のコメント(「失われた40年(?)に対するひとつの薬」「世の中のためになることだと思ってやってほしい」)が印象に残っています。
「何のために社外役員をやるのか」という問いに対する答えなのかなと。

贅沢を申し上げると、他のパネリストの皆様からも、社外役員としての使命感・責任感などについてより深く拝聴できる時間があったらなお良かったかなと思いました。

このようなシンポジウムが再び開催される日を、首を長くしてお待ち申し上げております(笑

投稿: てふ | 2019年12月 2日 (月) 09時09分

みなさま、コメントありがとうございます。パネリストの個性を引き出しながら、テーマの最終ゴールに向けて議論を収束させる、というモデレータの役割はホントにしんどいです。何度やっても反省点ばかりでして(笑)、「うん、またやりたい」といった衝動にかられるようなイベントが発生したら、開催を検討したいと思います(笑)

投稿: toshi | 2019年12月 2日 (月) 11時22分

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