地銀協月報に当職の「改正公益通報者保護法」連載論稿(第1回)を掲載いただきました。
一般社団法人全国地方銀行協会さんの月報(地銀協月報)2020年10月号に、改正公益通報者保護法に関する連載第1回「企業の不祥事と内部通報制度」を掲載いただきました。10月号から12月号までの3回にわたり、改正公益通報者保護法に関する解説記事を掲載していただく予定です。
第1回は、16年ぶりの抜本改正に至った背景事情を中心に解説し、第2回目は改正法の内容を解説いたします。なかなか一般の方には入手するのがむずかしい冊子ですが、金融機関の皆様におかれましては、改正法を知っていただくきっかけにしていただければ幸いです(ちなみに改正法の内容をご理解いただくにあたっては、消費者庁のご担当者の方々の論稿-旬刊商事法務やNBL1177号等-をお読みいただくことをお勧めいたします)。
ただ、実務を経験しておりますと、公益通報者保護法の改正を契機として、どんなに立派な内部通報制度を構築したとしても、まず各事業者の職場環境が整備され、組織風土が良好でなければ機能しない、というのがホンネであります。法改正やガイドライン(指針)への対応だけに企業が注力しても、コンプライアンス経営に資するような制度運用は期待できないわけで、まずは公益通報者保護法が機能する「土壌」から構築することが必須だと考えております。
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コメント
「まず各事業者の職場環境が整備され、組織風土が良好でなければ機能しない」
山口先生のホンネ。。。というより、まぎれもない真実です。
そうでなければ、十年以上不正が続き、その部門に異動してきたものが上司に不正を指摘して脅され、口封じされるという事案が起こるはずありません。
上場企業の経営陣も見て見ぬふりをしてしまいます。
「自助」「共助」の段階は過ぎているので、日本国政府や内閣総理大臣に「公助」を要請しています。
柳の下に最初の一匹くらい「土壌」がいてもいいと思うのですが。。。
御紹介の各論稿は、なんとかして拝読したいものです。
投稿: 試行錯誤者 | 2020年11月 3日 (火) 12時23分