« もはや「レピュテーションリスク」では語れなくなったコンプライアンス経営の姿勢 | トップページ | トヨタ自動車パワハラ事件にみる「ビジネスと人権:行動計画」の重要性 »

2021年5月31日 (月)

監査業務の法的考察(弥永先生の新刊のご紹介)

100000009003440500_10204毎年この時期には6月総会関連のテーマでかなり長いエントリーをアップしておりますが、今年は本業(調査案件)にほとんどの時間を費やしておりまして、なかなかブログを更新する時間がとれません(あと20日ほど・・・)。そこで、入手した新刊書のご紹介だけしておきたいと思います。私がとても関心のある分野「法と会計のはざまの問題」を深く考察する一冊ですが、弥永真生教授による「監査業務の法的考察」(弥永真生著 2021年5月30日発売 日本公認会計士協会出版局 3,520円)

帯書きでは「27のテーマで監査業務を法律学から視る 法律学(主に会社法)と監査論との橋渡しを試みた意欲作 監査業務・法律学の関係者の議論の活性化を願って研究した成果を1冊にまとめました」とあります。最近の日本公認会計士協会機関誌「会計・監査ジャーナル」の連載をもとに、あらためて研究成果を加えられた1冊だと思いますが、27のテーマはいずれも「法と会計のはざまに横たわる諸問題」といえます。私が(もう6年ほど前ですが)監査法人側で関与した事例なども紹介されていて、近時のKAM開示に関連する法律問題も取り上げておられます。弥永先生の「素朴な疑問(わたしの独り言)」なども注記で詳細に語られるなど、なかなかおもしろそうです。

内容とは全く無関係ですが、この本の厚さで470頁ということで、とても質の良い紙を使っていますね。ひさしぶりに紙質の良い本に出会いました。弥永先生の前著「会計処理の適切性をめぐる裁判例を見つめ直す」と同様、通読をするのはかなりしんどそうですが、会計や監査に関連する法律問題を調べるにはどうしても手元で参照したい一冊です。

|

« もはや「レピュテーションリスク」では語れなくなったコンプライアンス経営の姿勢 | トップページ | トヨタ自動車パワハラ事件にみる「ビジネスと人権:行動計画」の重要性 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« もはや「レピュテーションリスク」では語れなくなったコンプライアンス経営の姿勢 | トップページ | トヨタ自動車パワハラ事件にみる「ビジネスと人権:行動計画」の重要性 »