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2021年9月 9日 (木)

新時代(VUCA)と対峙するCFE(公認不正検査士)-第12回ACFE JAPANカンファレンスのお知らせ

12当ブログの毎年恒例となりましたACFE JAPANカンファレンスのお知らせでございます。本年も10月7日、8日に日本公認不正検査士協会の年次大会(カンファレンス)が開催されます。私が同協会理事を退任してすでに3年ほどが経過しましたが、ずいぶんとパワーアップしております。昨年同様、今年もリモート会議となりますが、ライブ配信は2日間開催となり、中身もたいへん充実したものとなっておりますね。(第12回ACFE JAPANカンファレンスのお知らせはこちらです。WEBデザインもずいぶんとスマートになりました)。今年のテーマは「新時代(VUCA)と対峙するCFE」ということでして、リード文を引用しますと、

不安定(Volatility)、不確実(Uncertainty)、複雑(Complexity)、曖昧(Ambiguity)の頭文字から「VUCA(ブーカ)」と呼ばれる新時代は、先行きが極めて不透明。時代の不安感と相まって企業の成長軌道も不安定になり、統治(Governance)、規律(Discipline)、モラル(Moral)が弱体化する恐れが強まっています。不安定な時代がゆえ、変化に流れされない自律的な公平性や倫理性、社会性が企業に問われています。このような時代で矜持を持った企業活動をいかに進めるか、そして監査部門やCFE(公認不正検査士)はその守り手として、どんな役割を果たすべきか。今回のカンファレンスは、新時代における「不正対策」「監査」「CFEの役割」の定義を根本から考える2日間となります。

とのこと。上村達男先生の基調講演「VUCAの時代:法的規範と企業意識」から始まり、理事長(藤沼亜紀氏)と上村先生との対談、オリンパス事件をずっと追い続けてきたエコノミスト誌編集部次長の稲留氏の講演と続き、次から次へとたいへん興味深い内容の講演、シンポが続きます。2日目も日本公認会計士協会の手塚会長の講演「監査人は不正とどのように向き合うべきか」から始まり、八田進二先生と手塚氏との対談、日ごろ不正調査に関わっておられる実務家メンバーによるシンポ「コーポレートガバナンス機能を支える適正な不正調査とは?」まで、いずれもたいへん力作の企画が目白押しです。私ももちろんWEBにて拝聴させていただきます。

ただ若干違和感を覚えるのは・・・「相変わらずオッサンばっかりやなぁ」。CFEの仕事は女性のほうが向いていると思っておりますし、実際に女性資格保有者もそれなりに多いとは思うのですが、登壇者の中では18分の2、ということで、ACFE JAPANの顔であるカンファレンスとしてはちょっと冷静に考えたほうが良いです(ちょっとハラハラしております💦)。たとえば同時期に開催されるこちらのカンファレンスの顔ぶれがイマドキの傾向ですよね💦

ACFE JAPANの創設時から企画に関わってきた者として、これほど立派なカンファレンスを開催するまでに至ったことは素晴らしいですし、コロナ禍でも企画をまとめ上げた関係者の皆様の情熱には敬服いたします。今後は改正公益通報者保護法の施行によって公益通報対応業務従事者の育成は喫緊の課題です。またビジネスと人権原則(人権デューデリ)の実践によってサプライチェーン企業への監査担当者も求められます。気候変動リスクの開示が求められる時代となれば、グリーンウォッシュに関する調査なども必要になるでしょう。私は今のところ、第三者委員会調査や社内不正調査においてCFEの資格を活用しておりますが、今後は皆様方のスキルをもってさらにCFEの活躍の場が飛躍的に拡大するものと期待しております。

10月7日、8日のライブ配信のご都合がつかない方にも、期間限定の録画配信がご用意されております。CFEの資格にご興味がある方も、また今後CFE資格者を活用してみたいと考えておられる方も、「公認不正検査士の現在地」を知っていただくよい機会となりますので、ぜひご視聴いただければ幸いです。そしてまたアフターコロナとなれば、いろんなところでリアルに意見交換ができるようになることを楽しみにしております(お申し込みは上記URLからお願いいたします)。最後になりますが、現理事の皆様、本当にお疲れ様です(でも、カンファレンスの準備って、けっこう楽しいんですよね・・・・・(*^-^*))。

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コメント

余談ですが、比較されているlegalforce社の角田CEOはスマートですよね。最近こうした若手弁護士のスタートアップが増えてきて、注目しています!legalfrcenihaには、T誘電の法務部長さんも加わったようですね。

投稿: Qちゃん | 2021年9月 9日 (木) 13時59分

「公認不正会計士」に興味ある、おっさんです。

コロナ禍で3月まで開催された消費者庁の「公益通報者保護法に基づく検討会」の傍聴もできませんでした。
アフターコロナとなれば、いろいろなところでリアルに意見交換できる、ということを信じて、今日も「公益通報者」のため、自分のために頑張っていこうと思います。

「仏作って魂入れたい」

投稿: 試行錯誤者 | 2021年9月11日 (土) 11時06分

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