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2023年1月 4日 (水)

公認会計士資格の誤記載問題について。

昨年7月に大手監査法人で発覚した「公認会計士資格誤記載問題」ですが、年末のニュースで大手含めて18法人で発覚した、とのこと。たとえば弁護士の場合、単位会に登録せずに弁護士であると名乗るとたいへんなことになりますが、会計士業界では大丈夫なのでしょうか?会計士さんの場合、どちらかというと「誤表記で人を信用させてはならない」という行為規範の面よりも、報告書の信用に関わる開示規範の面での問題(最終的には監査責任者がチェックしているので報告書の有効性には問題ない)と受け止められて弁護士ほど大事には至らない、ということかもしれません。

そうはいっても、なぜこのようなことが起きたのか、きちんと各法人で原因を究明する必要があると思いますが、監査を受けている上場会社側からすると「じゃあ、誤記載の分の報酬は返還されるのだろうか」ということに関心が向きます。会計士の資格者と、そうでない監査補助者とではタイムチャージの単価が異なると考えるのが自然ですよね。もし報酬算定にあたって、資格のない監査補助者を資格者である監査補助者として換算していれば、報酬は高くなっているはず。誤記載を修正するのであれば、監査報酬も見直す必要があり、そこまですることで「信頼回復に向けての自浄能力が発揮された」といえるのではないでしょうか。

かりに表記に誤りがあったにもかかわらず報酬算定は正確に行われていたとすると、それではなぜ資格者であると記載したのか、資格がないことを知りながら資格者であると記載したのではないか、との推測も働きます。本当に「誤記載」であるならば、このあたりは説得力のある理由が必要ですね。

 

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