(5月31日追記)日経ビジネスに当職インタビュー記事が掲載されました。
私事ではございますが、5月29日の日経ビジネス(オンライン)に、当職インタビュー記事「伊藤忠、ビッグモーターの事業承継 会社分割で訴訟リスクから解放」が掲載されました(有料会員のみ。なお本誌2024年6月3日号にも掲載予定です)。ビッグモーター社(正確にはビッグモーター・グループ)の資産を伊藤忠・JWPファンドに移すにあたり、会社法上の会社分割(吸収分割)による組織再編が行われましたが、そのスキームの紹介とSMIL-UP社の資産移転スキームとの対比などについて極力わかりやすく解説したものです(おかげさまで本日読まれた記事としては3番目にランキングされました)。※5月31日追記 6月3日号には掲載されておりませんでした。失礼しましたm(__)m
もちろん、会社分割には様々な活用目的があり、事業救済目的はそのひとつにすぎませんが、不祥事企業の再生のために活用される例もありますので、とりわけスポンサー企業が存在している場合で、資産劣化を防ぐために迅速な再編が求められるケースでは活用が検討されます。実務的にはパーシャル・スピンオフ(税制適格会社分割)の検討がもっとも興味深いところですが、一読して事業救済型の会社分割の長所や短所、事業譲渡との対比などがおわかりいただければ幸いです。ネットニュースなどでは「ビッグモーターは新設分割によって伊藤忠グループに資産が移された」と報じられていますが、中古車売買に必要な古物商許可は資産移転の対象にはならないので、先に会社を作っておいて(古物商許可を取得しておいて)、その後吸収分割公告→分割契約の効力発生という流れかと思います。
旧ジャニーズ事務所のSMIL-UP社からstarto社への資産移転については、いろいろとリリースを読みましたが不明な点も多く、ある程度推測による解説とならざるをえませんでした。また創業家親族が代表取締役としてSMIL-UP社に残っておられますし、子会社株式や著作権、不動産の移転も未了のようなので旧会社と新会社との支配関係の解消の様子がわかりません。新会社と取引を開始したいスポンサー企業やビジネスパートナーとしても、もう少し本格的に取引ができない状況が続きそうですね。
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コメント
昔は、分割後に残った会社を債務超過にして、賠償義務を事実上免れようとしている会社もありましたが、
(やられそうになったので、弁護士を含む役員全員に、もし実行を承認したら損害賠償請求しますと予告し、中止にしてもらった経験があります。)
今は法令上無理なので、残った会社は支払能力を維持して賠償に専念し
新しい会社でビジネスをはじめる、ということであれば、合理的なのですが、ESGの今時は、やはり信用問題が残りますね。
投稿: Kazu | 2024年5月30日 (木) 15時09分