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2024年6月14日 (金)

Mrs. GREEN APPLEのMV『コロンブス』炎上問題について

世界中の人たちがYouTubeのリアクション動画をたくさんアップしていることから、大炎上しているMrs. GREEN APPLEの「コロンブス」MVについて、公開中止以降(13日午後9時すぎ)でも4分9秒の動画をしっかり閲覧することができました(これ自体、問題はありますが)。コメント欄には世界中からたくさんの非難の声が寄せられています。「コロンブス」をキャンペーンに使用する予定だった日本コカ・コーラは、「価値観が異なる」として使用を中止することを決定しました(朝日新聞ニュースはこちら)。閲覧停止措置などでは対応できないSNSの恐ろしさをまざまざと見せつけられました。

検証目的で視聴しましたが、一番ショックだったのが(恥ずかしながら)曲の良さからか、私は(もし炎上していることを知らずに視聴していたとすれば)それほど反応できていなかったのではないか、つまり歴史感覚や人権感覚に鈍感だったのではないかと心細くなったことです。視聴後に多少の違和感を抱いたとしても、世間のように「これはアカンやろう!」と敏感に反応できたとは自信をもって言えません。これほど世界中で(公開直後に)批判の嵐となっている問題に気が付かない、指摘できない・・・ということはリスク感覚が希薄と言われても反論の余地がありません。

こんな私には関係者を批判する資格もないのですが、なぜこれほどまでに「植民地主義を肯定している」「人種差別を笑いに使っている」と指摘を受けるリスクについて、公開前に関係者は誰も気づかなかったのでしょう。「正しい」「悪い」という主観的な評価は別として、視聴する人たちと制作者自身との「感覚のズレ」が生じ得ることに、なぜ気づかなかったのだろうか。これから先、「これはマズイかも」とAIが知らせてくれるようになるのでしょうか。

「ビジネスと人権問題」においても、(年齢、性別、人種など)多様性のある合議体での意思決定を尊重しなければ同じ過ちを繰り返すことになるのではないかと。そう考えながら猛省しております。偉そうに「改正障害者差別解消法への株主総会対応」などと講演で語っておりますが、自分の世界観だけで語れると思う私は傲慢かつアサハカだとつくづく思い知らされました。

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