令和の米騒動-ドン・キホーテの意見書は風穴を開けるか?(追記あり)
ディスカウント店「ドン・キホーテ」を運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス社(PPIH)が5月28日、小泉農相にコメ流通の問題点に関する意見書を提出したそうで、日経に当該意見書全文が掲載されています。なぜ備蓄米を放出しても米価が高騰したままなのか、その真因に迫るものとして、とても興味深く読みました。
真因分析と課題解決のための提案からなる「意見書」は、企業不祥事発生時の第三者委員会報告書のようですが、パンドラの箱を開けるための勇気が垣間見えて、本当に見習いたいです。もちろん、意見書に対しては様々な異論・批判が出てくると思いますが、誰かが動いてみて、そこで発生した問題を明らかにしなければ業界慣行は変えられない。
ちょうど19年前、拙ブログで「行政法専門弁護士待望論」なるエントリーを書きましたが(当時は「風俗弁護士」とかカミングアウトしておりましたが💦)、「行政問題ズバリ」ではないものの、このようなルールメイキングに関わる仕事において専門の知見を有する弁護士が活躍できる時代が来てほしいですね。20年前から言い続けていますが、少しはルールメイキングに関わる法曹も増えているのかもしれませんね。ただ、今回のPPIHさんのように、まずは失敗覚悟で動いてみて、一生懸命クライアントの利益の最大化を考え、失敗の中から体系的にスキルを磨くという胆力がないとモノにはならないかもしれません。
民間企業が正論を述べると、すぐに農水省が横から出てくる・・・といったことにならないようにしていただきたい。もし農水省が出てくるのであれば透明性のある議論を行っていただきたい。この意見書が令和の米騒動に風穴を開けるのか、それとも無視されるのか、注視しておきたいと思います。
(追記)このブログを書き始めて20年が経過しましたが、おかげさまで世の中の話題となる事案に弁護士として関与させていただく機会も飛躍的に増えました。その経験のなかで、監督官庁が「業界慣行を守る」ために動き出すと、大手メディアも問題を報じなくなることに何度か遭遇しました。私個人として疑問を感じたとしても、当該案件に少しでも関わると「弁護士の守秘義務」によってブログでも書けなくなりますし、取材にも応じることができなくなる。日本企業の深い闇はなくなることはありませんね。

