2021年9月 2日 (木)

日本郵政の新しい内部通報制度-社外調査チームの陣容がスゴイ

今朝(9月1日)の朝日新聞経済面記事を読んで、日本郵政グループの新しい内部通報制度の内容に驚きました。かんぽ生命の不適切商品販売問題への反省から、日本郵政では改正公益通報者保護法にも対応可能な内部通報制度を設置する方針についてはすでに報じられておりました。この新制度が9月1日からスタートするそうですが、目玉として「社外専門チーム」というのが発足したそうです。

約40名の外部弁護士らで構成されるチームで、通報者が希望する場合やグループ会社の役員に関連する問題案件については「社内とは情報を共有せずに独自に調査をする」とのこと。また、チームにはフォレンジックス技術の専門家や通報の聞き手には産業カウンセラーもおられるようで、これはスゴイとしか言いようがありません。

かつて伊藤忠商事さんでも30名ほどの「不正調査専門の内部監査特別部隊」が存在することに驚きましたが(2012年のこちらのエントリー「企業の内部監査は驚くほど進化している」です)、それ以来の驚きであります。通報案件の詳細については開示できないと思いますが、ぜひとも社外調査チームの運用状況についてはどこかでご紹介いただければと期待いたします。

ところで、こういった社外調査チームを抱える事業者というのは、日本では珍しいかもしれませんが、海外では(民間事業者でも政府機関でも)CFE資格を持つ専門家が役割を担っていたりします。海外本社から日本法人の調査にやってくる人たちもCFE資格者が多いですね。日本でも、こういった社外調査チームが作られるとすれば、(協会の元理事として、やや手前みそになりますが)ぜひCFE(公認不正検査士)の採用を検討していただければと思います。ちなみに私が今年関与しました第三者委員会では、ほとんどのメンバー(委員)がCFE資格保有者でした。

たとえば上記日本郵政の内部通報制度を例にとると、社内に内緒でフォレンジックス調査を行うということもあり得るわけですが、社員のプライバシーを尊重しながら真実発見に努める(デバイスにアクセスする)という厳しい状況をどうクリアするか、通報者の秘密を守りながら社内で協力者をどのように見つけ出すか、不正の疑いが濃厚となった場合に、誰にどのタイミングで調査結果を伝えるか、さらに、一連の調査のデュープロセスをどのような証拠を残すことで確保するか、といったスキルは、なんといってもCFE資格保有者としての経験に委ねるのが安心ではないかと。

ちなみに、こうやって書くと偉そうに聞こえるかもしれませんが、何度も失敗を重ねることが「経験値」だと思うのです。不正調査において、マニュアルどおりにうまくいったことは一度もありません💦いつも「合格最低点」のような気がします。。。

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2021年7月19日 (月)

ビジネスと人権原則の実践-パワハラも公益通報事実として取り扱うべきである

週末は公益通報関連の大きな記事が各紙で報じられていました。ひとつは日本郵便の内部通報体制整備に関する朝日、産経の記事でして、内部通報者の特定につながる情報をパワハラ加害者に伝えていた元役員への社内処分が下された、今後は情報漏洩を防ぐために通報窓口と社内調査担当者を完全に分離する体制をとる、というものでした。

そしてもうひとつは日経ニュース「パワハラ対策道半ば 防止法施行後も被害増」という見出しで、ベルシステム24ホールディングスの通報相談事例が(好例として)詳細に紹介されています。記事の中では恥ずかしながら私が社外役員を務めている会社の事例も「問題事例」として挙げられていまして、ぜひ参考にさせていただきたいと思いました。

ところで内部通報窓口への通報の多くはハラスメント関連の事実ですが、日経ニュースで語られているように2020年6月に施行されたパワハラ防止法には企業や加害者に対する罰則規定がないためか、企業によっては対策があまり講じられていないところもあるようです。しかしながら、ビジネスと人権原則(国連)に基づく「日本版ビジネスと人権に関する行動計画2020-2025」も策定され、さらにガバナンス・コード改訂2021でも「人権尊重への配慮」が盛り込まれるようになりましたので、対策はこれまで以上に「経営者マター」として検討する必要があります。先日、トヨタ自動車のトップが、パワハラによる社員の悲しい事件を知って、すぐに社員のご遺族との和解の席に赴き、二度にわたって再発防止策を説明し、パワハラ加害者には社内で厳罰を課す旨のルール改正を行ったことは有名な話です。

来年施行される改正公益通報者保護法では、公益通報への対応業務従事者の守秘義務違反には刑事罰が科されますし、法人にも(対応体制等整備義務違反として)行政処分が課されることになりますので、パワハラ対策を「経営者マター」として優先順位を上げるためには、パワハラ通報が「公益通報対象事実」に該当するケースが増える、という認識を広く持っていただくことが大切かと思います。朝日や産経で報じられている日本郵便の事例では、パワハラ加害者が「強要未遂」として刑事罰が科されましたので、たとえば職務上必要性の認められない行動を上司から要求された場合には刑法犯に該当する可能性が高いものとして、パワハラ通報は公益通報として取り扱われることが周知されると思います。

また、これは未だ立法論にすぎませんが(日経ニュースにあるように)パワハラ防止法に企業や加害者に対するペナルティが規定されるようになれば、「公益通報対象関連法」にパワハラ防止法が含まれる可能性が高くなるので、これも「経営者マター」として対応することになりそうです。とりわけ今後は「人権デューデリジェンス」の一環として、海外グループ会社を含めたグループ内部通報制度の整備・運用状況を開示する企業が増えますので、グループ会社社員からのパワハラ案件の取り扱いにも留意しなければなりません。

多くの内部通報案件を処理している企業ならおわかりのとおり、近時のパワハラ案件の特徴は、被害者よりも第三者からの通報案件が急増しているという事実です。つまり、パワハラに後ろ向きの企業は、企業にとって必要な人材を流失させてしまうというリスクに直面することになります。その点に少しでも多くの経営者の方々に気付いていただければ、もうすこし内部通報制度への取り組みも進むものと思うのですが・・・

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2021年5月13日 (木)

やはり内部告発の威力はスゴイ(がんこ寿司、スギHD)

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事務所近くの中之島公園のバラが満開の時期となりました(当ブログでは、あまりこのような書き出しはありませんが)。 

さて、東京で調査案件が佳境に入っておりますので、Twitter程度の書き込みで恐縮です。すでにご承知のとおり、スギHDさんやがんこ寿司さんの不祥事が明るみになっています。いずれも内部告発(スギHDさんのケースは社内か公務員かは不明ですが中日新聞への情報提供、がんこ寿司さんは読売新聞への情報提供)がなければ発覚しなかったはず。告発の威力を痛感します。

まさか外部へ漏らす社員などいないだろう、という安易な気持ちがあったのか、それとも「この程度の問題を新聞社が記事にすることはないだろう」と甘くみていたのかは不明ですが、違和感を覚える行動は「かならず発覚する」という気持ちで一度立ち止まって考える時間が必要かと思いますね。いくら忖度の気持ちからであったとしても、取材が来てから不正をやめる、という態様は、企業の社会的信用を失います。

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2021年4月 6日 (火)

内部通報への妨害行為が立件される時代-内部通報制度認証(WCMS)申請・審査の実態報告は参考になります

4月6日午前 追記あり

4月5日夜の朝日新聞ニュースで知って驚きましたが(追記:4月6日の朝日朝刊社会面にも掲載されております)、日本郵便の元局長さんが内部通報者への恫喝行為で起訴されたのですね(強要未遂罪)。書類送検から1年以上経過していたので不起訴処分かと思っておりましたが、内部通報の妨害行為、とりわけ公益通報者への不利益な取扱いは、強要罪で刑事立件される可能性がある、ということは民間事業者の皆様方もよく認識しておいたほうがよいと思います(以下本題)。

さて、先日(3月23日)、消費者庁HPにおいて「内部通報制度認証(自己適合宣言登録制度)の登録事業者が100社を超えたこと」が発表されていました。これを契機としたのかどうかはわかりませんが、本日(4月5日)、認証第三者機関である商事法務研究会のHPにて、「内部通報制度認証(WCMS)申請・審査の実態概況報告-登録事業者100社の概況と審査の概要ー」がアップされています。追記:にこらうすさんがコメントされているように、YouTubeによる解説チャンネルもできていたのですね。そちらもご参照ください(すいません、私は閲覧しておりませんが・・・)。

申請したけれども、資料や説明が不十分として補正が要求される対象となる項目が結構多いのですが、多くの申請企業にとって補正の対象となった項目をみると、内部通報制度の整備・運用のどこにむずかしさがあるのか、ということがよくわかりますね。通報事実に対する調査協力を確保する仕組みや調査妨害を防止する仕組み、被通報者による不利益取扱いを防止する仕組み等は、その運用面も含めて各社頭を悩ませている様子がうかがえます。また、禁止される不利益取扱いの類型の具体化や外部窓口の中立性、公正性等の確保についても補正が求められることが多いようです。

とりわけ後半部分は審査項目のどこに注意しながら整備・運用すべきか、という点を「補正による主な確認事項」としてまとめられているので、とても参考になります。今までなら「認証登録をして、自社の内部通報制度が充実していることをアピールしたい企業は登録申請してみてはいかがでしょうか」といったコメントがピッタリでしたが、これからはおススメせずとも認証申請を行う事業者が増えるものと予想しております。

その理由としては、なんといってもガバナンス・コード改訂2021の施行が大きい。ズバリ内部通報制度の充実を要請している原則2-5、補充原則2ー5①については変更はないものの、補充原則2-3①は、

取締役会は、気候変動などの地球環境問題への配慮、人権の尊重、従業員の健康・労働環境への配慮や公正・適切な処遇、取引先との公正・適正な取引、自然災害等への危機管理など、サステナビリティーを巡る課題への対応は、リスクの減少のみならず収益機会にもつながる重要な経営課題であると認識し、中長期的な企業価値の向上の観点から、これらの課題に積極的・能動的に取り組むよう検討を深めるべきである。

と修正されました。まさにESG経営の一環として「従業員の健康・労働環境への配慮、公正・適切な処遇」が要請されていますので、内部通報制度の充実は攻めのガバナンスとの関係でも必須の条件になるということです。労働者保護の施策を対外的にアピールするには、まさに認証制度を活用するのが近道だと思われます。

さらに、来年施行される改正公益通報者保護法が「公益通報への適切な対応体制の整備等措置」を常用雇用者300人超の事業者に義務化したことです。これに伴い、今後は民間事業者向けガイドライン(平成28年版)も改訂されるはずです(おそらく改正法の「指針」が公表された後に、指針の解説等と一緒にガイドラインも改訂されるものと予想されます)。もちろん事業者の「内部通報対象事実」と「公益通報対象事実」は異なるものですが、事業者向けの内部通報制度ガイドラインに沿った対応がなされていれば、公益通報への適切な対応体制の整備についても広くカバーできるものと考えられます。

そして上記の実態報告を読んでみて気が付いたのですが、補正の対象となっている項目は、いずれも「経営者が認証登録を支援する気持ちがないと通報制度の整備・運用が進まない」ものが並んでいるという事実です。つまり担当者任せで認証申請をしてみたものの、補正を求められて「これは経営者から許諾を得ないとルール改正がむずかしい」という項目が残ってしまう。そういった項目だからこそ「何度も登録機関から突き返された」のでしょうね。つまり経営者自身が内部通報制度の重要性を認識する、全社的に内部通報制度が機能する組織風土を醸成することのきっかけになる、という点はこの認証登録制度のメリットかと思います。

現在は「自己適合宣言登録制度」として運用されていますが、将来的には「第三者による適合認証登録制度」になることが想定されていますので、いまのうちから整備・運用の勘所を知っておくのも得策ではないかと。サステナビリティ経営が謳われる時代、ぜひコンプライアンス経営の実現、労務環境の向上のための制度を活用してみてはいかがでしょうか。

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2021年2月12日 (金)

日本郵政グループ・内部通報制度検証報告書は必読-改正公益通報者保護法対応

一昨日のエントリーに、サンダースさんが「小林化工の薬物混入事件」についてコメントされていますが、私もたいへん関心をもっております(FACTAでも取り上げられていました)。同社には厚労省から業務停止命令、業務改善命令が発出されていますが、コンプライアンスという視点から、小林化工問題の一番のポイントはどこにあるのか、私なりの考えを、また別エントリーで述べたいと思います(以下本題です)。

さて、2月9日の朝日新聞(朝刊・経済面)は、日本郵政グループが内部通報制度の改善を検討していることを報じています。首都圏版も関西版も、私のコメントが顔写真付きで掲載されましたが、この記事の中でJP改革実行委員会(外部有識者が中心)による「日本郵政グループの内部通報窓口その他各種相談窓口等の仕組み及び運用状況等に係る検証報告書」(1月29日公表)が紹介されており、私のコメントも、同報告書を一読したうえでのものでした。

朝日の紙面ではやや辛口の表現でしたが、私のコメントにもあるように、自社の内部通報制度を検証して報告書の形式で開示する、という試みはきわめて斬新であり、私個人としては高く評価をしています。この報告書は、来年に施行を控えた改正公益通報者保護法にも対応できるような内部通報制度の見直しを提案しておりますので、とりわけ常用雇用者300人以上の企業(内部通報制度に関する体制整備等措置義務のある会社)の皆様が参考にするにはとても有益な内容です。当検証委員会が臨時で設置した委員会窓口だけでも195件もの通報が届いたそうですから、日本郵政グループ内での関心も高かったものと思います。

特記すべきはハラスメント通報の取扱いです。日本郵政グループでは、社内・社外の内部通報窓口とは別に、グループ会社ごとにハラスメント窓口を設置していますが、厚労省指針(セクハラ、パワハラ、マタハラ、育児介護指針)を引用しながら検証しています。ハラスメント通報の「公益通報性」を認識することは、実務ではけっこう難問ですが、まずはハラスメントに疑問を持った社員が通報しやすい環境作りに注力することを提言しています。全社的に通報への意欲を高めるためには、なんといってもハラスメント通報のハードルを低くすることが大切です。また、グループ社員のよる通報・相談の窓口のレベルを4つに分けて、重要度に応じた対策を検討している点も斬新です。

以下は、私なりの上記報告書に関する若干の意見です。改正公益通報者保護法には刑事罰や行政処分が加わりましたので、社内における対応指針作りには「行為規範としての明確性」が求められます。同報告書も、同様の考え方に立つものですが、通報制度の運用にあたっては、例外的な対応が許容される場面があることは否定できないでしょう

たとえば、内部通報を受理した、しかも公益通報だった、というケースにおいては、通報者の特定につながる情報を第三者に漏えいしてはいけません。しかし、消費者や従業員の生命、身体、財産の危機に直面している場合、司法取引やリーニエンシーを活用しなければ会社が多額の制裁金を科されたり、法人処罰を受ける場合、第三者の協力を得なければ、通報者が求める社内調査ができない場合等には、情報を第三者に提供する(もちろん最低限度ですが)ことにも合理的な理由があると考えます。そのあたりを指針にどう盛り込むべきか、かなり工夫が必要だと思います。

また、通報者が通報を取り下げる意思を示しているにもかかわらず、当該通報を端緒とする社内調査で不正の認識を得た企業としては、おそらく調査結果に基づいて有事対応に進むことになるでしょう(もちろん、ここは意見が分かれるところですので、これは私の意見です)。しかし、この有事対応の巧拙により、通報者が社内で特定される可能性が変わってくるはずです。有事に至った企業としては、対応業務従事者に守秘義務違反のおそれは生じるかもしれませんが、会社の自浄作用発揮のためにも手続きを進めていかざるを得ない。通報対応には、誰がみても100点満点の対応などありえないわけですから、現場の内部通報制度に関与する社員が自社のルールをよく理解したうえで、適宜的確に判断しなければなりません。

当該検証報告書は、わずか30頁にも満たないものですが、多数の役職員からのヒアリングも含めて、とても時間をかけて検証を行ったことが窺われます。おそらく、他社においても改正公益通報者保護法が施行される前に、自社の通報制度(内部公益通報を受け付ける体制)の見直しをされると思いますが、その際にはぜひ上記日本郵政グループの検証報告書を参考にされることをお勧めいたします。

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2021年1月30日 (土)

ポーラオルビスHD社長を被告とする驚きの東京地裁判決

さきほど午後1時に報じられた読売新聞ニュースをみてビックリしました(「契約書は偽造の可能性高い」、ポーラHD社長へ株譲渡「無効」…東京地裁判決)。取締役が社長を内部告発した事例として、2018年には注目をしておりましたが、2020年3月に関連裁判が「門前払い」判決で終わっていたため、その後は沈静化していたものと思っていました。おそらくポーラオルビスHDの株主の方々も、これで一安心と考えておられたのではないでしょうか。

しかし、昨日(1月29日)の判決(東京地裁)は、先代ポーラ化粧品社長(故人)が保有していた関係会社の株式について、同社長が現HD社長に譲渡する内容の契約書が「偽造」であるため、関係会社株式の譲渡契約は無効と判示したようです(あくまでも上記ニュースからの情報であり、判決文は読んでおりません)。ということは、この関係会社(ポーラオルビスHDの大株主)が先代社長の遺産として相続財産の中に戻ってくることとなり(遺産争いの最中です)、東証1部であるポーラオルビスHDの支配権が大きく変わる可能性がある、ということになりますΣ(・□・;)ホンマカイナ

それだけではなく、もし契約書が「偽造」とされると「あっちも偽造か?」と火の粉が飛んでくる関係者(関係法人)もいらっしゃるようで、監督官庁はどう動くのでしょうかね?いや、たいへんな状況です。今後、経済誌を含めて様々なメディアからニュースが飛び出してくると思いますので注目しておきたいと思います(いろいろと複雑な背景事情もあるのでしょうね)。

それにしても、こういったことがあるので、改正公益通報者保護法が保護対象に「会社役員」を含めた意味は大きいかもしれませんね。もちろん、まだ裁判が続くと思いますが、この内部告発をされた取締役に「会社を混乱させた」として辞任勧告を出した取締役会(監査役会も)は、今後どう対応されるのでしょうか?

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2021年1月 5日 (火)

改正公益通報者保護法-「改正(指針)の方向性」が判明

本日(1月4日)の日経朝刊法務面でも示されていたとおり、改正公益通報者保護法は2022年6月ころまでに施行されます。とりわけ常用雇用者300名を超える企業の実務に多大な影響を及ぼすものと思いますが、なかでも法的な義務とされる「内部統制の体制整備・運用の指針」「公益通報対応業務従事者の設置に関する指針」の中身がどうなるのか、とても気になるところです。

そして本日、消費者庁のHPに「公益通報者保護法に基づく指針等に関する検討会」の第3回(2020年12月23日)開催時に配布された資料が公開されました。特に注目される資料は「(資料2)これまでの検討を踏まえて現時点において考えられる方向性」と題する資料ですね。いよいよ改正の方向性が明らかになりました。今年は当該資料に基づいて審議が行われ、3月の指針公表に向けて意見の取りまとめが行われる予定のようです。

「改正の方向性」に関する詳細は別途検討するとしまして、まずこの資料を読んで、事業者の方々に認識しておいていただきたいと思う点のみ述べておきます。ひとつめは、指針の内容は全国の常用雇用者300名を超える約14000社の皆様の関心事になるかと思いますが、それだけでなく200万社に及ぶ会社企業の方々にも参考となるように策定される、ということです。なぜなら、公益通報者は、なにも公益通報者保護法だけで保護されるわけではなく、民法や労働契約法の解釈を通じて地位が保護される可能性があるからです(平成18年の法施行前は、民法の解釈を通じて公益通報者は個別に保護されてきました)。

したがって、中小の事業者に(公益通報者保護法上の)法的義務が存在しないとしても、「指針」に沿った通報対応体制整備の努力義務はあるわけですから、改正法の趣旨は民法や労働契約法の解釈を通じて(裁判実務において)実現されることになります。そういったことも想定をして、おそらく国内の中小の事業者にも法改正の趣旨が浸透することを念頭に置いて指針が策定される、ということだと考えられます。

ふたつめは、「指針」のみならず、「指針の解説」についても法施行前に明らかにされる予定がある、という点です。これは事業者にとってはありがたいですね。法律の細かなところを「指針」で補うというものですが、その「指針」でもわかりにくいところがあるわけで、そこについては(おそらく消費者庁から)具体例などを示した解説が示されることにより、かなり安心できるのではないでしょうか。とりわけ「公益通報対応業務従事者」には「秘密漏えい(通報者を特定しうる情報の漏えい)行為」について刑事罰が科されることになりますので、罪刑法定主義の見地からも詳細な解説が出されることを希望いたします(もちろん裁判所は当該指針による解釈には拘束されませんが、やはり行政機関による解釈の存在は大きい)。

そして三つめは「内部通報窓口の在り方」の方向性が示されたことです。事業者の内部通報窓口には、公益通報の対象事実、それ以外の内部通報の対象事実などが届くわけですが、いずれにしても社内ルールにより、会社は通報への対応義務が発生します。しかし、そういった通報の受領だけでなく、これから公益通報をしたいと考えている従業員(労働者)の相談に対応することや、法令違反事実の是正(会社の是正行為)に関するモニタリングといった業務も「体制整備・運用義務」の一環として考えられている、ということです。そもそも公益通報保護法上、通報された内容が、法律上の「公益通報事実」に該当するのかどうか、実際に相談に応じてみなければわからない、という難問があります。したがって、法の趣旨を実現するためには、このように「窓口の在り方」を広めに考えなければならない、というのはやむを得ないところです。

ただ、そうなりますと、通報への対応に不満を抱いた公益通報者は、「相談対応がまずかった」とか「是正されていないのに、何もしてくれなかった」といったことで「体制整備義務違反」の事実を公益通報者保護法違反事実として新たに消費者庁に通報する、といったことも考えられます(体制整備義務違反が疑われる事業者が、当局の報告徴求に応じない場合には法22条により過料が科される←「体制整備義務違反事実」が公益通報の対象事実になる可能性が高い)。

上記の点について私が懸念しますのは、公益通報者保護法を改正して通報者の保護を強化することは良いとしても、一方で「不誠実な通報者」によって多くの通報担当社員が疲弊している、という実態が軽視されはしないだろうか、という点です。よくある例として、被通報者への調査が始まるやいなや、(ほとんどのケースで被通報者には誰が通報したのか心当たりがありますので)被通報者自身が「俺は(私は)〇〇さんに通報されてえらい被害を被っている!それに協力したのは△△さんだろが!こうなったら自力で名誉を回復するしかないではないか!」と社内で吹聴する事態となれば、「あれほど調査は秘密でといったのに、窓口担当者が秘密を洩らした」と通報者から誤った批判を受けることになります。

窓口担当者は実際には誠実に調査を行っていたにもかかわらず、濡れ衣を着せられて本業(総務や人事、内部監査、法務等)に支障を来すことにもなりかねません(通報担当者には通報に関する守秘義務がありますので、「濡れ衣を着せられた」と反論することもできないのです)。公益通報者保護法の制度趣旨を実現するためには、その担い手を元気にする運用が必要です。運用者が後ろ向きになってしまっては、そもそも通報者が(社内の問題を)通報する意欲さえ喪失してしまうでしょう。

どんなに大きな企業でも、公益通報対応の専業社員などいません。みんな本業を持ちながら通報窓口の対応に尽力しているのです。正直に申し上げるならば、みんな失敗を繰り返しながら「通報者保護と真実解明の両立」のスキルを向上させているのです。そういった対応社員が不誠実な通報に振り回されることがないよう、また、(「人権侵害の片棒を担ぐ奴ら」と罵られる等)被通報者の嫌がらせで疲弊することがないよう、運用指針が策定されることを切に希望します。そうでなければ(先日のジュリスト2020年12月号の座談会で私が述べたように)、誰も内部通報の対応業務従事者などならないでしょう(就任したからといって、とくに人事部から高い評価を受けるわけではありません)。なお「方向性」の各論についても申し上げたいことは山ほどありますが、それはまた追ってご議論させていただきたいと思います。

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2020年12月27日 (日)

公益通報への対応体制整備義務-常用雇用者が300人を超える事業者の割合について

改正公益通報者保護法において、公益通報対応業務従事者の設置を含め、公益通報への対応体制の整備等の措置義務を負う企業は「常用雇用者が300人を超える事業者」とされています(300人以下の事業者は「努力義務」)。現在、消費者庁では検討会において「(整備義務の内容を明確にするための)指針」作りが進んでおりますが、では、日本企業の中で、この整備義務を尽くさねばならない「常用雇用者が300人を超える事業者」とはどれくらいの数なのでしょうか。

一般財団法人日本統計協会「統計でみる日本2020」176頁以下によりますと(総務省平成26年経済センサス-活動調査より集計)、2016年の事業者数(385万社)のうち、会社企業は187万社です。その会社企業のうち、常用雇用者が300人を超える企業の数は、わずか0.83%です(会社企業の73.7%は10人未満とのこと)。1000人を超える企業となると、0.23%となります。

もちろん業種も様々ですから、規模感は常用雇用者数のみでは表現できないところはあります。しかし、「そもそも中小企業において公益通報対応業務従事者を定めるなんて無理だろう」「外部に通報窓口を設置する等、中小規模の事業者には荷が重い」といった議論がありますが、上から数えて1%以内の規模の営利法人組織ですから、刑事罰や行政処分による強制力をもって公益通報への対応体制の整備を義務付けることは、このたびの法改正の趣旨からみても妥当のように思います。

なお、(常用雇用者が300人を超える事業者の)数で言えば全国で約14,000社です。この14,000社の方々に、「2022年の法施行時までに公益通報への対応業務従事者を定めてください。定めたうえで、刑罰を受けないようにしっかりトレーニングをしないと、御社が行政処分の対象になったり(改正法15条、16条)、社長さんに行政罰が科さることになりますよ(同22条)」ということを周知する必要があります。冷静に考えてみると、本当にこの周知徹底は大丈夫なのでしょうか。

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2020年11月30日 (月)

米国の内部告発報奨金制度は会計不正事件以外にも適用される

11月29日の日経朝刊7面に「米国企業の不正 内部告発増える」との見出し記事があり、米国で内部告発による企業不正の摘発が増えていることが報じられています。2019年度は合計183億円の報奨金が告発者に支払われたそうです。

記事では2010年のドッドフランク法制定を機に、報奨金制度が機能しだしたとありますが、報奨金が支払われるのは会計不正事件だけではありません。米国には公益通報者保護の包括法はありませんが、個別法において保護規定が存在します。たとえば連邦自動車安全法にも内部告発奨励制度が定められており、ご承知のとおり2018年にはタカタ社のエアバック欠陥を指摘した同社元社員2名に合計1億2000万円の報奨金が支払われています。

上記記事にもありますが、日本企業でも米国法の適用を受ける問題が存在すれば、日本の社員が米国の規制当局に告発することにより高額の報奨金がもらえる可能性があります。告発によって、タカタ社のように企業の存続が困難になるケースもありますので、このたびの公益通報者保護法の改正法施行(2号通報、3号通報の保護要件が緩和されました)とともに、海外への内部告発リスクにも留意すべきと思われます。

なお、上記記事では触れられていませんが、米国の内部告発報奨制度においても、社内通報を優先させるためのインセンティブは用意されています(社内通報後の内部告発の報奨金は増額されることになっています)。このたびの日本の改正公益通報者保護法も、内部通報と内部告発の「制度間競争」を促進していますので、いずれにしても会社が自浄作用を発揮すべく内部通報制度の整備運用に熱心であればあるほど、会社が救われる制度だと考えるべきでしょう。

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2020年11月26日 (木)

ジュリスト2020年12月号特集記事(座談会)に登壇いたしました。

Img_20201125_201103_400有斐閣ジュリスト2020年12月号特集「公益通報者保護法改正」におきまして、「改正公益通報者保護法の実務上の論点」なる座談会に登壇させていただきました。2022年に施行が予定されている改正法の実務上の論点について、主に1号通報に対する内部通報制度を整備・運用する事業者側から意見を述べさせていただきました。

改正法では(事業者に)1号通報への適切な対応のための体制整備等の措置義務が改正法で明記され、また、公益通報対応業務従事者を指定することも必須とされています。これらの義務違反には行政上の措置(助言、勧告、指導、公表等)も発動されます。2号通報、3号通報の要件も緩和され、内部告発(外部への情報提供)も増えるために、監督官庁やマスコミ対応も要請されます。さらに、取締役や監査役自身による公益通報も可能となります。このような法改正を念頭において、実務上の問題点についてお話しいたしました。

11月24日から全国書店で購入できますので、ぜひともお読みいただければ幸いです。なお、特集論文も多数掲載されており、いずれも改正法を勉強するうえでは有益なものです。とりわけ田中亘教授の「改正公益通報者保護法の商法学上の論点」は、私自身も気づいていなかった知見が盛り込まれていて参考になりました。

今回の法改正により、取締役や監査役も公益通報の主体となるわけですが、2号通報(行政機関への通報)、3号通報(不正を防止しうる第三者への通報)を行う場合には「社内における是正措置」を行ったことが条件となります。会社との関係が従業員とは異なる、というのが理論的な根拠となるわけですが、公益通報前の是正措置の必要性を裏付ける裁判例も存在したことは、田中先生の論文を読んで初めて知りました。そういえば事件発生時、マスコミの報道に反応して当ブログでも取り上げたこちらの事例です(それにしても2011年当時の当ブログは元気がありましたし、いただいたコメントも半端ないですね!)。

事例をザックリと説明しますと、株式会社読売巨人軍の取締役であったK氏が、同社代表者のM氏と協議のうえ、来期のヘッドコーチを岡崎氏にしようとしていたところ、原監督(第1期ですね)がヘッドコーチに江川氏を推奨し、読売新聞のWオーナーに直訴し、承認を得ました。これに納得がいかないK氏は、読売巨人軍の内部統制上の問題を「コンプライアンス問題」として同社取締役会にも付議しないままに記者会見を2度も開き、読売新聞、巨人軍の名誉・信用を害したとして提訴された事例です。ちなみにK氏は反旗を翻した直後に役付きをすべて解任されています。

東京地裁平成26年12月18日判決(判例時報2253号64頁)では、読売新聞社、巨人軍の損害賠償請求が認容されましたが、その判決理由のなかで(概要)「取締役が他の取締役の違法行為等を対外的に公表する行為は、取締役会や監査役による監督・監査権限の行使がおよそ期待できない場合や、取締役会の招集を行う時間的余裕がない場合など、取締役会等の招集によっては当該違法行為を是正することが不可能又は著しく困難といえる特段の事情のある場合を除き、許されるものではない」とされています。

2号通報、3号通報は「社内の違法行為を暴露する」ものではありませんが、善管注意義務の観点からは、取締役・監査役は監督権限、監査権限を行使することが先決であり、これらによる是正が期待できないケースに初めて外部への情報提供が可能となる、という点では先例になるものと思われます。このたび判決全文を初めて読みましたが、ほかにもガバナンスや内部統制に関連する論点があって興味深い判決です。

判決文によりますと、原監督からヘッドコーチへの就任要請を受けた江川氏は、ゴタゴタに巻き込まれることを嫌って要請を辞退されたそうです。江川さんがジャイアンツのコーチに就任していたなら、もう少しソフトバンクの強力打線を牛耳れるような投手陣を育成できたでしょうかね?うーーん・・・

※ 蛇足ですが、取締役や監査役が公益通報の主体として保護の対象となるのであれば、まだまだよくわからない論点がたくさんあります。たとえばグループ会社の取締役がグループ会社の代表取締役の違法行為を親会社に通報するケースなどは1号通報に該当するのか、3号通報になるのか(おそらくグループ通報制度があれば1号通報になるのでは?)、グループ会社の取締役が親会社の不正をマスコミに通報する場合、是正措置は必要なのか(たぶん不要だと思いますが、そうなると保護要件を満たさない?)などなど、グループ経営における企業集団内部統制との関係がむずかしそうです。公益通報者保護法は基本的に「誠実義務違反、善管注意義務違反の違法性阻却事由を定めたもの」なので、裁判になれば公平の観点から保護されるケースもあると思いますが、また理屈についてもいろいろと考えてみたいと思います。

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