2026年1月23日 (金)

組織の「暗黙知」を利用した公益通報調査は許されるか?

1月13日から21日まで連載された毎日新聞の「公益通報者保護特集」の記事は、消費者庁の公益通報者保護制度検討会のメンバーとして、実に耳の痛いものばかりでした。私が知らなかった事例もあり、「令和7年改正公益通報者保護法は中途半端」との意見には説得力がありました。ただ、最近は企業の内部通報制度の支援を行うことも増えておりまして、実際の運用をお手伝いしている中で、企業にも「通報者保護の徹底」ということが強く意識されるようになりました。おそらく令和7年改正公益通報者保護法の施行を控えているからでしょう。

ところで「『通報者保護の徹底』のためには『通報の保護』も必要」ということで、社内調査が内部通報に起因するものであることも隠したうえで調査を行うこともあります。とくに被通報者へのヒアリングにおいては「なぜ、私がヒアリングの対象となるのか?」と不審に思うことがありますが、調査者が「通報があったからです」と申し向けると「ああ、あいつチクったな」となり、通報者の特定につながる可能性が高いからですね。

たとえば消費者庁の民間事業者向けガイドラインにおいても、通報者保護の徹底のためには、通報による調査であることを隠した調査も必要とされています。たとえば「調査対象部署だけでなく、他部署にもダミー的にヒアリングを行う」とか「抜き打ち調査と称してヒアリングをする」といった工夫が紹介されています。つまり、通報者保護のためには社員に対して、ある程度は「真意を隠して調査をしてもよい」という前提があります。

では、内部通報を受領した企業側が、被通報者(不正行為を疑われている社員)の直属の上司を「対応業務従事者」として指定したうえで、内部通報に基づく調査であることを隠して当該被通報者にヒアリングをすることはいかがなものでしょうか。

もちろん内部通報に基づく調査であり、自分が従事者指定を受けたことを、上司が明らかにしたうえでの部下へのヒアリングであれば問題はないでしょう。しかしながら、日本の企業の暗黙知として、「上司も薄々知っているはずだから、正当化理由をわかってもらえる」とか「上司に正直に言えば一緒に隠し通してくれる」といった独特の意識(甘え?)が部下には働かないでしょうか。功を奏して被通報者が不正事実を申告した場合、会社としては首尾よく内部通報制度を機能させることができるわけですが、このような「暗黙知」を利用した調査を後で被通報者である部下が知った場合、どう思うでしょうか。

これまで何度か著名企業の品質不正事件の調査に関わってきた経験上、現場の暗黙知は不正の温床の原因になるわけですが、その一方において社員が毎日元気に仕事したり、縦の指揮監督関係の効率性を高めることに大いに寄与しているものと認識しています。そこにオフィシャルなルールを(無断で)持ち込むことには、なんとも気持ち悪いものを感じます。

いろいろと意見が分かれるのかもしれませんが、私は内部通報制度というものは、社内のオフィシャルなルールであり、通報者保護の徹底が必要とはいえ、社員を騙すことにも許容限度があると思います。社員の皆様が意欲的に働くためには、会社の中での部署ごとにも暗黙知があって、これを活用して真実を語らせるということは「やりすぎ」ではないかと(上司としても、従事者指定の事実を隠して部下のヒアリングはやりたくないでしょう)。「いやいや、許容されるでしょう」といった意見が強いのかもしれませんが、少なくとも私はお勧めしないと思います。

先日、あるセミナーで、令和7年改正公益通報者保護法のもとでの公益通報調査の運用についてお話しましたが、通報事実に対する調査の必要性が高ければ高いほど「公益通報の妨害禁止」「通報者特定情報の探索禁止」「通報者特定情報の範囲外共有禁止」といった不作為義務がどこまで厳格に守られるべきか、きわめて悩ましい問題であることをお示ししました。「リニエンシー」が適用されずに役員の賠償責任が認められてしまう事案が出ていますし、また、企業における対応体制整備義務違反(つまり法令違反)にもレピュテーションリスクが生じるので、公益通報調査の許容範囲については、今後さまざまな議論がなされることが予想されます。

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2025年6月18日 (水)

日本郵政グループの内部通報制度-何がマズかったのか?(個人的意見)

国土交通省の監査を受け、トラックなど運送事業の許可を取り消されることになった日本郵政グループ内の日本郵便ですが、この不祥事だけでなく、日本郵政グループでは不適切営業など、次々と大きな不祥事が発覚しています。そして、そのたびに内部通報制度が機能しなかったことも報じられています。もちろん外部窓口だけの責任とは思いませんが、たとえば今年4月30日の「日本郵政、内部通報の窓口刷新『鳴らない警鐘』改善?委託先3分割」、そして本日(6月17日)の「不適切点呼、3年前に内部通報『違反ない』対策取らず 日本郵便」「届かなかった内部通報『カメラ映像見てくれれば』郵便局の点呼問題」など、ため息が出てしまいます。

私も2021年9月のエントリー「日本郵政の新しい内部通報制度-社外調査チームの陣容がスゴイ」で東京の著名法律事務所による外部窓口体制を称賛しておりましたので、とても残念です。せっかく多くの予算をつぎ込んで内部通報制度を充実させたにもかかわらず、なぜ日本郵政グループは自浄作用を発揮できないのか。個人的な意見ではありますが、以下のとおり分析をしております。

まず一つ目として「全体に拡散していることへの想像力不足」が挙げられます。一つ一つの内部通報には真摯に対処していたとしても、その個別案件の解決だけに注力していて、「この不祥事は組織全体で起きているのではないか」といった疑惑から類似案件調査に及ばなかったケースです。外部窓口担当者と経営陣との連携がなければ類似案件調査にまでは発展しないのかもしれません。

二つ目が「当該通報案件に対する社会的影響力への想像力不足」です。長年、その組織で「悪しき慣行」として発生している不正については、悪質性を感じる意識が社内で鈍麻しており、世間で報じられた際には「こんなに大きな問題なの?」「なぜ大きく報じられてしまうの?」とギャップを感じてしまうケースです。とくに公表するほどの不祥事ではない・・・と「平時バイアス」に押し切られてしまうタイプの事例ですね。

そして最後が外部窓口担当者の独立性に問題があるケースです。日本郵政グループのケースでは、窓口担当事務所が内部通報以外にも調査案件を担当していたそうですから、中立公正性が維持できなかったのではないかと危惧します。もちろん当事者から見れば「独立公正な立場で職務を全うしていた」と考えておられると思いますが、これも評価は難しいですね。上記一つ目や二つ目のような場面に遭遇した際に、経営陣に調査の重要性をきちんと述べることができるかどうか。

最近の企業不祥事をみていて、いかに早く経営陣に有事意識を持ってもらえるか・・・、ここに危機管理の成否に関する分かれ目があると思っております。ちなみに私が外部窓口を担当している企業では、(どこも社外役員が増えていますので)すぐに社外取締役さんのところに連絡をして、危機意識を共有していただくようにしています。経営執行部からは嫌がられることがありますが、結構まじめに動いてくれる社外取締役さんが多いので、窓口担当者としてはありがたい存在です。

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2024年12月26日 (木)

公益通報者保護法の運用に関する私の意見-具体的事例に触れて

本日(12月25日)兵庫県の百条委員会が開催され、県としての公益通報者保護法違反の有無を認定するための証人尋問等が行われたようです。私も9月に参考人として意見を述べた関係者の一人なので、個別具体的な意見をここで述べることは(百条委員会が継続中ということもあり)差し控えます。ただ、組織における日頃の公益通報制度の運用状況が、いざというときに組織を助けるのではないかと思うところがあるので、少しだけ(個別案件を離れて)意見を述べます。

今年9月30日の神戸新聞記事によりますと、兵庫県において2006年から2024年までの18年間で、内部通報は135件、うち受理件数は42件、つまり通報のうち3割程度しか受理しておらず、しかも是正につながったのは1割だそうです。これまで外部窓口はありませんでした。一方、私が公表数値から調べたところでは、神戸市では2021年から23年までの3年間で内部通報件数は67件、うち受理件数は58件です。つまり通報のうち87%は受理しており、なおかつ外部窓口は3つの法律事務所に別々に設置されています。さらに隣の大阪府では2018年から23年までの5年間で通報件数は131件、うち受理件数は82件であり、通報の6割が受理されています。外部窓口にも40件ほどの通報があり、うち7割が受理されています。この数値の比較や外部窓口設置の様子から、兵庫県の公益通報への対応体制が「長年にわたって公益通報者には厳しい運用」だったことがわかります。

いま、兵庫県知事の対応が問題となっていますが、それよりも元々兵庫県という自治体が公益通報を軽視してきたツケが回ってきたのではないかと考えています。ふだんの対応体制が脆弱だったからこそ、組織として3号匿名通報への対応が適正にできなかったのではないかと(もし兵庫県に神戸市と同様、複数の外部窓口-具体的には法律事務所-が設置されていたとすれば、元県民局長も3号通報はしなかったのではないか・・・との疑問も湧いてきます)。平時にできないことを有事に突然できるようになるのはむずかしい。

同様のことは(たかさんもコメント欄でご紹介されている)12月24日の毎日新聞朝刊1面で報じられていた「大川原冤罪 公益通報放置」の見出し記事で報じられている警視庁の事案にも如実に表れていると思います。警視庁職員から虚偽有印公文書作成・同行使罪に該当するおそれのある公益通報が警視庁の内部通報窓口に届いたにもかかわらず、具体的な調査もせずに放置していた、というものです。匿名通報ではあるものの連絡先アドレスも記載されていたわけですが、警視庁の内部通報担当者は「本当に警視庁の職員かどうかわからないから、身分を明かしてほしい」と執拗に要望したそうです。

もちろん、私も窓口担当者として同様の要望を出すときがあります。不正行為の是正に熱心であればあるほど、このような場合には(証拠収集への協力も含めて)通報者との密なコンタクトをとりたくなるものです。ただ、私は外部窓口担当なので「会社には匿名のままでよいから、弁護士である私には調査の必要があるので教えてほしい」と言えば、6割ほどの通報者は実名を明かしてくれます。日ごろから外部通報窓口を活用している組織であれば、このような通報者の悩みは一定程度は解決できるはずです。公益通報者保護法が問題となるのはいつも組織の有事ではありますが、実は平時からの取組みの巧拙が有事に反映される・・・ということを認識していただきたい。

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2024年5月15日 (水)

BtoBにおけるカスタマーハラスメントと厚労省対策マニュアル

Kasuhara001 5月10日のエントリー「BtoBにおけるカスタマーハラスメントと内部通報担当者の対応」でも書きましたが、カスタマーハラスメントの深刻さは一過性のBtoCにおけるハラスメントよりも、継続的かつ執拗なBtoBのハラスメントにあると思います。「自民党PTが従業員保護を企業に義務づけるべく法改正に乗り出した」との記事が5月13日に出ていましたが(たとえば朝日新聞ニュースはこちらです)、そこで想定されているのは全てBtoCにおけるカスハラです。

もし今後企業が内部統制としてカスハラ防止対策を講じるとするならば、被害者である従業員が安心して相談できる体制を作るだけでなく、カスハラの加害者にならないように周知することも体制のひとつと心得ておく必要があります。なお、カスハラに対する厚労省対策マニュアルでも、(そこでは「パワハラ」と定義されていますが)BtoBにおけるカスハラへの対策についても示されています(16頁参照)。法人規制が中心である下請法や独禁法上の「優越的地位の濫用」では規制できない問題なのです。

先に述べた通り、カスハラ事案を内部通報制度に乗せることはかなり困難が伴いますが、カスハラ対策は、ビジネスと人権指導原則における「救済措置」として各事業者が対策を講じる必要性が今後高まるはずです。

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2024年5月10日 (金)

BtoBにおけるカスタマーハラスメントと内部通報担当者の対応

5月9日の毎日新聞ニュースでは、取引先社長から(従業員が)カスハラ(カスタマーハラスメント)被害を受けた会社が、当該取引先企業を提訴した事案が紹介されています(「お前、何様だ」2時間怒鳴る 会社間のカスハラめぐる異例の裁判)。原告会社にとって、被告会社は重要な取引先であり、売上に占める割合も高いようですが「従業員を守ることが一番大切」とのことで訴訟に踏み切ったそうです。法人間でのカスハラ訴訟は全国的にも珍しい、とのことですが、私が相談を受けている事案においても、カスハラに関する内部通報対応問題が少しずつ増えています。

最近よく話題となるカスハラ問題ですが、そのほとんどがBtoCにおけるハラスメントです(たとえば駅員さんが酔客から嫌がらせを受けたとか、ファストフード店員さんが暴言を吐かれたとか)。事業者の従業員に対する職場安全配慮義務の一環として議論されているのでBtoCの場面が想定されるのはそのとおりかとは思います。ただ、実は上記訴訟のようにBtoBの場面でもカスハラ的な状況はありまして、取引先の担当者から「当社との取引担当者としては失格ですね。担当者交代の要望をあなたの上司に伝えておきますね」とか、「こんな迷惑をかけて、よく平気な顔をしてるな。親からどんな教育を受けてきたのか、今日中にメールで書いてよこせよ」といった嫌がらせを繰り返し受けて精神的に疲弊するケースを見かけます。

ところで「カスハラを受けた」という通報は、そもそもどこになされるべきなのでしょうか。被害社員の所属する企業の内部通報窓口は自社の不正に関する通報を受け付けるのであって、取引先の不正事実を受けるところではありません。一方、取引先企業の社員にも門戸を広げている窓口であれば受理できますが、そうでない窓口では受理されません。仮に取引先従業員も通報者として取り扱う場合であっても、通報事実の調査を開始した時点で、どこの取引先従業員からの通報なのかはすぐにわかりますので、窓口の対応次第では会社間における取引自体の継続性にも影響が及ぶ可能性があります。会社の業績にも影響が及ぶ問題に、内部通報担当部署だけの判断で介入してよいものでしょうか。

本格的な調査となりますと、カスハラ加害者とされる自社社員への早急なヒアリングが求められるのですが、当該ヒアリングによって重要な取引に多大な影響が及ぶリスクがある以上、簡単には対象社員へのヒアリングには踏み込めないような気がします。解決がなかなかむずかしい局面ですが、カスハラ被害者に対して、自社の上司なり役員に相談をしてもらって(カスハラは個人対個人の問題ではあるものの)「会社対会社」でカスハラ撲滅に向けた対処を検討してもらうように説得したほうが良いのではないでしょうか。カスハラについては内部通報窓口が動くよりも、(上記訴訟のように)被害企業自身が対処するほうが「当社はカスハラを許さない」といったメッセージを自社に示すことになるので(たとえ取引上の信頼関係に影響があったとしても)適切ではないか、と思うところです。

「BtoCのカスハラであれば断固たる対応がとれるがBtoBとなると腰が引けてしまう」といった企業姿勢が垣間見えることがあります。こういった場合の内部通報窓口担当者の処理として適切な対処がありましたら、ぜひお教えいただきたいものです。

 

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2024年4月 1日 (月)

内部通報制度の大切さをいかに社長に伝えるか(消費者庁の提言)

最近のデロイトトーマツ・グループによる「調査レポート 内部通報制度の整備状況に関する調査2023年版」では、日本企業の内部通報制度の最新事情がアンケート調査集計として示されており、制度を取り巻く現実の厳しさがよくわかります。①高い倫理観をもつ従業員が内部通報制度を知っていて(認知度が高く)、②組織が信頼されており(信頼性が高く)、なおかつ③通報者個人に対してもなんらかの見返りがある(メリットが大きい)とき、組織にとっての有益な通報が促されるものと考えます。」と締めくくられています。

また、KPMG社の日本企業の不正に関する実態調査 2022によりますと、日本企業(単体)における不正発覚の経緯の35%が「内部通報」によるものだそうです。通報受領後の対応のまずさによって新たに「二次不祥事」を発生させている企業もあることを考えますと、適切な内部通報の整備・運用こそ「自浄能力に高さ」を示すためのメルクマールではないかと思います。

ところで形式だけではなく、実質的にも内部通報制度を適切に機能させる(実効性を高める)ためには社長自身の本気度が極めて重要と言われていますが、では、社長にどのように伝えれば「その気」になってもらえるのか、そのヒントを消費者庁が提言としてまとめて公表しています(「2023年度調査-企業不祥事における内部通報制度の実効性に関する調査・分析‐不正の早期発見・是正に向けた経営トップに対する提言」3月27日公表)。この提言は、デロイトトーマツ弁護士法人が、平成31年1月以降に公表された企業不祥事に関する調査報告書265本を収集・分析した結果を受けて、消費者庁が経営トップに対する提言としてまとめたものです。これだけ膨大な調査報告書を一定のテーマに従って収集・分析することは、なかなか個人では難しいところでして、とても貴重な資料ですね。

世間にあまり公表されない「内部通報制度がうまく機能したので、大きな不祥事に至らなかった事案」も紹介・分析されています。経営陣だけでなく、管理部門のマネジメントに携わる方々にもご一読をお勧めいたします。ただ、私の実務感覚からしますと、(この提言が実効性向上につながるためには)通報制度の実効性を高める土壌としての「職場の心理的安全性」を確保すること、たとえばハラスメント研修も一緒に実施することやリスクマネジメントの失敗を歓迎すること、つまり「20件の通報のうち、1件でも会社にとって重要と思われる通報が上がってくれば制度を設けた意味がある」という思想を全社的に浸透させることが必要かと思われます。

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2024年2月19日 (月)

「はじめての公益通報者保護法」と内部通報制度導入支援キット

緊急対応案件が重なってしまって、ちょっとブログを更新する余裕もなくなってしまいましたが、2月17日(土)の日経社会面に内部告発の特集記事が掲載されていましたので一言だけ。記事中にアップされていた改正公益通報者保護法の解説図表は正確でしたが、記事本文にはやや誤解を招く表現がありました。行政機関への公益通報は「真実相当性」の要件を満たさずとも、文書記載事項の要件が充足されていれば保護の対象となりますのでご注意ください。

改正公益通報者保護法の施行によって、予想通り内部告発が増えているのが実態ですし、通報を受領した行政機関はこれに対応する義務が明記されましたので、すぐに労務提供先(事業者)にフィードバックされる実務となりました。コメントをされていた弁護士の方と同様、通報はしかるべき通報先にすべきであり、SNSでは不適切な情報提供とされることが多いと思います。ちなみに、こういった外部への情報提供がなされた場合の事業者の対応自体も法律上で「対応体制」が問題となりえますのでご注意ください。

なお、昨年12月、消費者庁のホームページに「はじめての公益通報者保護法と内部通報制度導入支援キット」が公表されています。自浄作用の欠如と評価されてしまう「内部告発による不正発覚リスク」を低減させるためにもご活用いただくことをお勧めいたします。NBL2024年2月1日号にも、この支援キットの解説記事が掲載されていますので、定期購読されていらっしゃる方は、そちらもご参照ください。

おそらく2月19日の日経「税法務面」に掲載されるであろう「役員報酬、マルス、クローバック条項」特集記事にもコメントしたかったのですが、残念ながらまたの機会に。

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2024年1月19日 (金)

社内リニエンシー制度はかなり運用がむずかしい(と思う)

本日(1月18日)の読売新聞朝刊(関西経済面)に「不正『自己申告』で処分に差、パナ楠見社長 子会社問題を受け」との見出しで、パナソニックグループが不正の自己申告をした社員と、しなかった社員とで社内処分に差を設ける方針を明らかにした、との記事がありました(読売新聞ニュースでもご覧いただけるようです)。パナソニックグループ会社の不正事案を契機に社内リニエンシー制度を採用する、とのこと。

自社の不祥事をできるだけ早く察知したい、との経営陣の意向を受けて、最近は社内ルールでリニエンシー制度を導入する会社も増えています。ちなみに、電力会社やゼネコン、広告代理店など、過去にカルテルで痛い目にあった会社は独禁法違反事実に特化した不正事実のみに限定して社内リニエンシー制度を導入する、というところもありますね(パナソニックはどうなんでしょうか)。 ただ、内部通報制度をお手伝いしているなかで、社内リニエンシー制度の運用はなかなかむずかしいと感じています(私だけかもしれませんが💦)。運用にあたって「これが正解」という回答をなかなか見い出せていません。

まず、社内リニエンシー制度を採用する場合、どの範囲の不正関与者を処罰対象とするのか、ということを決めないといけません(たぶん、個別事象ごとに処罰対象者の範囲を検討することになると思います)。実際に不正行為に手を染めた者に限定するのか、それとも「見て見ぬふり」をしていた黙認者も共謀者として処罰対象にするのか。「自己申告」というイメージからみて前者のみに限る、というのが一般的かもしれませんが、後者も「不作為で不正に加担していた者」として処罰の可能性がある以上、リニエンシーを活用できるようにしたほうが良いとの意見もあります。

あまり運用を複雑にするのも適切ではありませんが、自己申告は社内調査前の申告者に限られるのか、調査後であっても、有力な証拠を持っている社員にはリニエンシーを認めるのか、という問題もあります。このあたりは会社によって異なるとは思いますが、社員の予見可能性を確保するためにも、あらかじめ明確にルールで決めておく必要があります。

つぎに社内リニエンシー適用の有無を社内で公表すべきかどうか。基本的には社内処分の内容だけが公表されますが、リニエンシー適用が判明するような公表の仕方はちょっと問題かな、と思います。ただ、リニエンシーが本当に機能しているということを周知徹底しなければ実効性がないので、個別の案件とは離れてリニエンシー制度の適用状況については(実績として)社内周知をしたほうが良いのではないでしょうか。

そしてなんといってもリニエンシー利用者の特定の問題です。独禁法や金商法に定めのあるリニエンシーは法人が特定されることが多いわけですが、社内で個別の社員が特定される場合には、かなり居心地が悪くなるのが現実です(けっこう特定されてしまうケースが多いような)。この問題があるからこそ、社内リニエンシー制度はあまり活用されないとの話を聞きます。申告者の秘匿には十分に配慮しますが、それでも自己申告者はバレることが多い。あらかじめ「自己申告」するのが当社では当たり前なのだ、といった会社としての理念を徹底させておく必要があります。

ちなみに、当ブログでもご紹介したことがありますが、不正に関与しながら内部通報をした職員に対して、大阪市は他の不正関与職員と同様懲戒免職処分としましたが、裁判では「告発した事実も懲戒理由として考慮すべき」との理由で処分が取り消された例がありました(後日、大阪市は当該職員に対して懲戒免職処分を取り消して停職6か月としました)。

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2024年1月18日 (木)

スギホールディングスはなぜ内部通報(件数)が多いのか?

ダイハツ品質不正事件が世間の関心事となっていますが、同じ品質不正事案といってもダイハツ事件と日野自動車事件や豊田自動織機事件ではやや様相が異なります。日野自動車事案と豊田自動織機事案は社内調査で自ら「発覚」にまでこぎ着けた(いずれも社内調査が端緒ということですが、おそらく内部通報)ものですが、ダイハツ事案の発覚は内部告発(外部への情報提供)ですね。文春オンライン記事に登場するダイハツの現役管理職の方の証言では「通報しても実効性がなかった」とのことで、やむを得ず告発に至ったものと思料します。不祥事を起こしても「自浄能力」を示すためには、やはり通報制度の充実が欠かせません。

さて、年末(2023年12月29日)の東洋経済オンラインの記事「内部通報件数が多い企業ランキング」上位100社-ビッグモーターの不正請求で注目の内部通報制度」では、3年連続の1位の日産自動車を筆頭に、日立やファーストリテイリング、パナソニック等、日本を代表する企業が(通報件数の多い企業として)ベスト10に並んでいます。ただ、その中でスギホールディングスが2位にランクインしていることが(たいへん失礼ながら)とても奇異に感じました。

最初は2021年5月13日のエントリー「やはり内部告発の威力はスゴイ(がんこ寿司、スギHD)」でも紹介しましたが、スギホールディングスは内部告発で痛い目にあったことから内部通報制度に注力するようになったのかな、と思いました。しかしスギホールディングス統合報告書を読むと、2018年ころから通報制度の整備に力を入れていることがわかります(2018年度には年間269件だった通報件数が、2022年度には1585件にまで急増しています)。つまり2021年の問題が騒がれる前から通報制度の拡充に力を入れていたのですね。

同社の統合報告書では「人材戦略」の一環として通報制度の整備・運用が紹介されており、従業員エンゲージメントの強化策と捉えられています。通報の内訳をみると(統合報告書71頁)、全体の5%ほどが「不正」「ハラスメント」であり、その他は社内における悩み事が中心のようです。「たった5%しか有用な通報がなされていないのか」とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、全体の5%でも不正が通報されるというのは、かなり良いほうです。統合報告書で通報制度が前向きに紹介されていることから、おそらく社員の方々の通報に至る心理的安全性は高いものと思います。

これまで何社か内部通報制度の整備・運用のお手伝いをしましたが、いったんは通報件数が増えても、また2,3年後には元の件数に戻ってしまうということを経験しました。振り返ってみると、そのような会社は通報制度の整備・運用への特定社員の熱心さ(属人的な要素)に依存していたようです。やはり社内慣行として、もしくは組織風土として定着しなければスギホールディングスのように件数が増えることはないと思うのです。そのような意味で、一度スギホールディングスの統合報告書2023(とくに71頁と85頁)を参考にしてみてはいかがでしょうか。いろいろな「気づき」があるかもしれません。

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2023年12月23日 (土)

日本もそろそろ「内部告発者奨励金制度」を導入する時期では?

SMILE-UP(旧ジャニーズ事務所)事件、ビッグモーター事件、日大アメフト薬物事件、そしてダイハツの品質不正事件と、今年世間で話題となった企業不祥事(組織不祥事)はいずれも内部者による外部への情報提供が発覚の端緒でした。古いところでは、今年「非公開化」で揺れた東芝の会計不正事件も内部告発が端緒でしたね。つまり、内部告発がなければ世間に公表されず、また行政処分もなかった、さらには取引先への飛び火(損保ジャパン、各放送局の検証等、いわゆる「やぶへびコンプライアンス」)もありませんでした。

本日(12月23日)のブルームバーグニュースでは、米SEC、内部告発者7人に計40億円余り支給-重要情報提供で報奨金との見出しで、金融不正事件の内部告発者に多額の報奨金が支払われた事実が報じられています。また、11月28日の日経ニュース「米企業の不正摘発、内部告発増加 報奨金最高」では、今年9月に報奨金制度の改訂が行われ、一人の内部告発者に171億円もの報奨金が支払われた事実(過去最高)も報じられています(MLBの契約金並みですね)。日本の不正発覚の実情をみるに、記事の中で西村あさひ法律事務所の弁護士の方が「世界的には社外への通報環境を整備する流れになっている」と解説されていますが、私も同じ流れを想定しています。

今年大きな話題となった電力カルテル事件、裁判係属中の東京五輪カルテル事件をはじめ、公正取引委員会が動く事案においてもリニエンシー(自主申告制度)が有効に機能していますが、リニエンシー導入が検討されていた時期には「日本ではおそらく自主申告などする企業はないだろう」と言われていましたから、企業を取り巻く環境は大きく変わっているのでしょうね。告発にはやはり明確なインセンティブ(告発によって生じるリスクと得られるリターンとの比較考量)が必要であり、「会社を良くしたい」という精神論だけではなかなか有力な情報が当局に集まらないのかもしれません。裏を返せば「社員によって内部告発をされないために、内部通報制度を充実させるべき」(制度間競争的発想)となるわけで、改正公益通報者保護法に準拠した通報制度への運用見直しは経営問題と認識すべきでしょう。

ということで、日本も内部告発奨励金制度の導入に向かって真剣に検討すべき時期に来ているものと思われます。

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余談ですが(手前みそになりますが)、今週はダイハツの品質不正事件のエントリーで連日1万を超えるアクセスをいただいたこともあり、本日も「ココログ人気ブログランキング」で昨日同様4位ということになりました。10月以降で6回目のベスト5位入りです(こんなことはブログを18年間書き続けてきて初めてであり、とても信じられません)。新規でご愛読いただくようになった方もとても増えており「ビジネス法務」「企業法務」の認知度が多くの方に高まっていることを実感いたします。本当にどうもありがとうございました。

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