2019年10月21日 (月)

GPIF理事長、内部通報への不適切な対応で経営委員会が厳しい処分

ひさびさの内部通報制度に関するエントリーです。10月19日の日経・朝日等各紙において、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の理事長が「女性職員(NHKニュースによると30代の女性職員)との特別な関係を疑われかねない行為があった」とする通報に対して、不適切な対応があったとして同法人から制裁処分を受けたことが報じられました(GPIFのリリースはこちらです)。

ネット上では「こんなことをしているのに、この程度の処分とは甘すぎる!」といった意見が多いようですが、私自身としては経営委員会が調査のうえで制裁処分を行い、これを公表した姿勢は評価できると思いますし、ガバナンスが機能した事例ではないでしょうか。理事長の反論も公表している点は公正と思いました。

上記のGPIFのリリースを読みますと、同法人の経営委員会が「理事長に対する制裁の根拠事実」として、①理事長が女性職員と特別な関係にあると疑われるような行動に及んだ事実(多数回にわたる会食、公用車への複数回の同乗、情実採用を疑わせる行動)、②理事長宛の内部通報が、メールや書簡にて昨年12月以降に複数回届いたにもかかわらず、今年9月まで内部通報案件として監査委員に報告をしていなかった事実を挙げています(なお、②の事実については時事通信の記事からの引用を含みます)。

なお、GPIFの内部通報規程を読みますと、内部通報の宛先はGPIF企画室または外部の顧問法律事務所とされており、けっして理事長は通報窓口には指定されているわけではありません。したがって、理事長宛に内部通報が届いたとしても、通報規程のうえで理事長に対応義務が発生する、といったことにはならないと考えます。理事長は「顧問弁護士には相談していた」と弁明しておられるので、内部通報制度の趣旨にしたがって、一定の対応はされていたのかもしれません。

ただ、GPIFの行動規範を読みますと、3項および9項により、役職員の法令遵守と高い倫理の保持、不正・違法行為の速やかな報告が求められています。そこで、たとえ理事長が内部通報の窓口ではなくても、理事長は内部通報規程のルールに準じた通報として扱うべきであった、とりわけ自身の不正疑惑に関する通報であったがゆえに、他の役員と通報内容を共有すべきであった、しかし理事長はこれを懈怠した、というところが行動規範の趣旨に反するものであり、制裁規定の「役職員にふさわしくない行為」に該当する、と(経営委員会が)判断したものと思われます。

もちろん、先に示した「女性職員との特別な関係を疑わせる行為があった」ということも制裁の根拠理由とされていますが、内部通報規程を設置している企業において、行動規範と「合わせ技」で通報への不適切な対応が制裁(懲戒)の対象となると判断したことは、他社でも大いに参考になるのではないかと。理事長の反論内容も「ごもっとも」だとは思いますが、理事長自ら社内調査の機会を奪ってしまった(通報に対して適切な対応をとらなかった)わけですから、法人としては「不正もしくは不適切行為があった」と断定することはできませんが、「不正もしくは不適切な行為を疑わせる行為はあった」と断定するところまでは可能かと思います。

ちなみにこの判断過程は、役職員と反社会的勢力との癒着問題を調査するケースでも活用されています(つきあう相手が反社会的勢力とは断定できないが、反社と「噂されている」人とつきあうこと、もしくは反社会的勢力とつきあっているとは断定できないが、その疑いを抱かせる行為に及んでいること自体が「(当社の行動規範に鑑みれば)当社役職員にふさわしくない行為」として懲戒処分に相当する、等)。

さて、皆様の会社では社長の女性問題(もしくはその疑惑を抱かせる不適切行為)が認定された場合、懲戒処分を決定し公表することはできますでしょうか?いろいろなところで申し上げておりますが、経営陣の不正(不適切行為)に関する通報は、たとえば監査役や社外取締役など、経営陣から独立した役員が情報を共有しなければ握りつぶされるおそれが高い。本件でも「監査委員に情報を伝達しなかった」という点を経営委員会が重大な問題と捉えていますが、私も同感です。内部通報制度はガバナンスの改善と併せて検討しなければ、経営者の不正発見には役に立たないと思います。

| | コメント (2)

2019年1月21日 (月)

内部通報制度認証(自己適合宣言登録制度)が2月以降実施予定

最近は「内部通報制度」といえば公益通報者保護法改正の話題が多いのですが、同法改正法案はおろか(上場会社等に社外取締役を義務付ける)会社法改正法案すら今年の通常国会では提出されない見込みとなってきましたので、本日は制度認証に関する話題です。旬刊商事法務の新春合併号(2187号)に掲載されておりますが、内部通報制度認証(自己適合宣言登録制度)の登録申請が、いよいよ2月以降に開始されるそうです(同誌121頁以下)。昨年12月、商事法務研究会さんが制度運用を統括する指定登録機関に選定されましたので、告知の意味も含めて「トピック」として掲載されたのかもしれません。

なお、内部通報制度認証の登録への流れは商事法務研究会さんのこちらのHPで解説されています。認証登録の有効期間はどのくらいなのか、同一の法人に複数のヘルプラインが存在する場合には個別で登録しなければならないのか、親会社と子会社は別々に認証を得る必要があるのか、第三者認証制度は自己適合宣言登録を経なくても申請できるのか・・・など、かなり有益な情報がQ&Aに掲載されています。

先週、消費者庁に伺った際に職員の方からお聴きしましたが、商事法務研究会さん主催の登録申請説明会(東京会場)は午前も午後も満員札止めの盛況だったようで、やはり企業の関心の高さが窺えます。大規模、中規模、小規模の区分で認定レベルも異なるようですし、また会社だけでなくNPOや学校法人なども登録申請ができますので小さな組織にも普及してほしいですね。幸い大阪会場の説明会はまだ空きがありましたので、なんとか時間を作って説明会に参加してこようと思います。

私のコメントも掲載されましたが、1月14日の朝日新聞朝刊(東京版)記事によりますと、内部通報制度を強化した日産さんでは、1年間に全世界で1000件以上の内部通報が社員から寄せられたそうです(2017年ベース)。このたびの前会長さんの件では内部通報が届いて社内調査に至ったそうですが、たしか無資格検査事件では一件も内部通報が届いていなかったようです。つまり、日産社内で長年にわたって続いていた重大な不祥事については通報制度がタイムリーには機能していなかったといえます。ガバナンスを補完するための内部通報制度の必要性を感じます。

このように、件数だけをみれば内部通報制度が機能しているようにはみえますが、その運用をみると機能不全に陥っていたとも評価できそうで、内部通報制度の評価というのはなかなか難しいですね。実効性という意味からすれば「不正の早期発見」のために有効かどうか・・・というところばかりに目がいきがちですが、実は「不正の予防」に活かすための組織風土の醸成に有効という見方、「有事対応」における信用回復に有効(たとえばリニエンシーや司法取引、連邦量刑ガイドライン等)という見方、そしてマネジメントのためのレポートラインの実効性確保の視点こそ評価すべき、という意見もあり、実効性の評価にも様々な視点があります。

改正独禁法の確約手続(事前相談制度)や、働き方改革関連法施行後の罰則付き違法行為への是正勧告など、内部通報制度が機能したことで命拾いする企業が今後たくさん出てくると思いますし、だからこそ制度構築における実力の差は大きく開くことと思います。非財務情報の開示が推奨される時代において「不正が発生したときの企業対応」という、目に見えない企業価値(組織風土)をステイクホルダーに「見える化」する意義は大きいです。認証のための審査は内部統制や内部通報制度に精通した有識者の方々が行う・・・と上記HPでは説明されていますが、どういったところにポイントを置いて評価するのか・・・、今後いろいろな試行錯誤の中で運用が向上することに期待をしています。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2018年12月20日 (木)

見えてきた公益通報者保護法改正の方向性と企業の体制整備の責任

本日は内部通報関連のエントリーです。ひとつめの話題ですが、本日(12月19日)、内部通報制度の自己適合宣言登録制度に関する取扱いの概要が公表されました(消費者庁のHPはこちらです)。指定登録機関は商事法務研究会さんに決まったようですね。また商事法務研究会さんのこちらのHPに、制度概要説明会の開催要領が掲載されています。申込受付は来年の2月から、とのこと(私も大阪の説明会に行ってみようかな・・・)。

そしてふたつめの話題ですが、試行錯誤者さん、たかさんがすでにコメントされているとおり、昨日(12月18日)、内閣府消費者委員会 公益通報者保護専門調査会の審議において、最終報告書(案)が部会資料として公開されました(すでに同調査会HPにアップされております)。今後の公益通報者保護法改正の方針を示す報告書でして、さっと一覧しましたが、報告書の内容につきましては(7月に出された中間整理案と比較したうえで)また詳細に別途エントリーしたいと思います。

たかさんをはじめ、これまで長年にわたって公益通報者保護法の実効性確保に向けて尽力されてこられた方々から、こちらのニュースにもあるとおり「改正の方向に失望した」「経済界や労働組合の意見が大きく反映された内容」との意見が多く出されています。実務が積み重なったうえで、施行から13年が経過した初めての改正ということなのに、これだけかよ!っというところがご批判の趣旨でしょうか。なんといっても通報者に不利益処分を行った企業に刑事罰や行政罰が課されることにならなかった点を上記ニュースでも大きく報じています。

多くの弁護士委員の皆様とは意見が異なりますが、企業コンプライアンスや内部統制を推進するために改正を要請してきた私からしますと、まずは公益通報者保護法と内部通報制度が(内部通報制度の整備義務の履行確保の手段を通じて)初めてつながることになる「改正の方向性」については歓迎いたします(ただし体制整備義務が課されるのは従業員300名以上の事業者であり、300名未満の事業者は努力義務とのこと)。企業の自浄能力など期待できない、期待できるのは刑事罰のみ・・・といったご意見もありますが、私はこれからも企業の自浄作用を発揮できるような通報制度の運用に尽力していきたいと思っております。

なお、消費者庁の公益通報者保護実効性検討会の一員として一言申し上げるならば、公益通報者保護のためには法改正もひとつの方法ですが、民間事業者向けガイドラインや行政機関向けガイドラインの実施を促し、冒頭に述べたような認証制度を充実させることで、企業の自浄能力を高める施策も(法改正と同じくらいに)重要と認識しております。すべてが公益通報者のさらなる保護と企業コンプライアンスの実現に向けた施策であることを多くの方にご理解いただきたい。

昨日の読売新聞では、ある自治体が公益通報者保護法の趣旨に反した内規を定めていたことが明るみになりました。また、本日のニュースでは森永乳業さんがグループ会社の社員からパワハラ通報を受理していたにもかかわらず、同社員がグループ会社から報復(不利益処分)を受けたとして(グループ会社とともに)損害賠償を求める訴えを提起されたことが報じられています。法改正への期待が高まる中、上記ニュースによりますと、来年(2019年)の通常国会に改正法案を提出する見込み、とあります。ただ、この報告書を読みますと、かなり法技術上の最終整理が要請されていますので、法案作りは急を要するところかと。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2018年11月 2日 (金)

続・代表取締役の辞任を迫った百十四銀行のガバナンスと内部統制

10月30日のエントリー「代表取締役の辞任を迫った百十四銀行のガバナンスと内部統制」(以下「前回エントリー」と表記します)の続編であります。10月30日時点では、百十四銀行さんのスキャンダルがどのような経緯で表面化したのかわかりませんでした。しかし昨日(11月2日)発売のZAITEN12月号の記事を読み、ようやく納得いたしました。この百十四銀行さんの事件がZAITENで表に出る前に、同行が自社の対応を公表することにした可能性が極めて高いと思われます。

しかし地銀トップのスキャンダルを調べ上げ、(推測にすぎませんが)社内処分をリリースさせたZAITENもなかなか、ですね。本エントリーをお読みの皆様の会社で同じことが起きた場合、ZAITENさんの記事が掲載される前に動きますか?それとも様子見ですかね?

会長および執行役員とともに、取引先との宴会に同席させた「女性社員」とは、20代の入社まもない行員だったそうです。前回エントリーでは「幹部候補であれば問題ないのでは」と書きましたが、このZAITENさんの記事が真実だとすればちょっと元会長さん、執行役員さんを弁護する余地(善解の余地)はなさそうです。しかし本当に取引先の要望で新入の女性行員を同伴させたというのは・・・・・ちょっと信じられないですね(ZAITEN誌によると、現実に取引先から「セクハラの範疇を超えた不適切行為」があったということですから)。

また、前回エントリーでは、百十四銀行さんの内部統制やガバナンスには一定の評価が与えられるのでは・・・と述べましたが、ZAITENさんと百十四銀行さんの広報とのやりとりを読みますと、あまり社内処分や公表には熱心ではなかったことが窺えます。このようにZAITENさんのスキャンダル記事が掲載される予定を知って処分を公にした・・・・ということであれば、ちょっとガバナンスや内部統制を前向きに捉えることには躊躇いたします(つまり前記エントリーの一部を訂正したいと思います)。さらに、内部通報が同行に届いた事実は間違いないようですが、しかし通報事実がZAITENのもとに届いている事実も間違いないわけですから、同行の通報受理後の調査に問題があったことが推測され、この点からも内部統制が有効に機能していたかどうか疑問が残ります。

なお、前回エントリーにおきまして、

①けっして経営トップが不適切行為に及んだわけではないものの、取引先の行為を制止できなかった点を問題視して社内調査に持ち込んだ経緯や、②穏便にすまそうとした社内の空気を社外取締役が一切読まずに正論で押し切った経緯、③そして会食が行われた2月から通報があった5月までの間、社内で本件はどう扱われていたのかなど、もう少し詳しく知りたいところです

と書きましたが、ZAITENの記事を読んでも、そのあたりは明らかにはなりませんでした。とくに社外取締役が、当初の社内処分に異を唱え、外部弁護士による調査に持ち込んだ経緯については、上記記事にも何ら掲載されていません。むしろこのZAITENさんの詳細な記事と百十四銀行さんの記者説明とのギャップから推測しますと、銀行自身が自浄作用を演出したような穿った見方も成り立ちます(おそらくそんなことはない、とは思いますが・・・)。会長さんは社外取締役も辞任されたそうなので、今後は「これで収束」ということになるのかもしれませんが、ZAITEN記事によって真相はさらに闇の中に埋まっていくような気がいたしました。百十四銀行さんの内部統制、ガバナンスが果たして評価できるものであったのか、それとも私の推測が間違っていたのか、どこかで第二報が出てくることを期待しております。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年10月31日 (水)

KYB免震偽装事例と公益通報者保護法の改正に向けた立法事実

連日の内部通報制度関連のネタでございます。本日(10月30日)、国交省大臣は、免震装置の偽装の有無について、徹底した社内調査を免震ゴム事業者85社に要請しておりましたところ、調査が遅れている1社を除き、すべてにおいて「不正はなかった」と発表しました。

KYBさんの事例では内部通報(その後の内部告発?)によって不正が発覚し、その直後の川金HDさんの事例では、KYBさんの事例をきっかけとした社内調査の中で、不正に関与していた社員の自主申告が端緒となって発覚に至りました。ちなみに3年前の東洋ゴム工業さん(グループ会社)の事例では、内部通報や告発は機能せず、グループ会社の技術社員が最初に不正疑惑を上司に申告してから親会社のトップが公表するまで2年を要したことが明らかになっています。

つまり、これらの事情及び(本日公開された)国交省による調査要請の結果を前提とするならば、免震ゴム偽装という不祥事は「どこでもやっている不正であり、たまたまKYBさんは運が悪かった」という性質のものではなく、ほとんどの事業者は誠実に作っているけれども、「異常値」としてKYBさんと川金さんだけで発生していた、その異常値は内部通報制度や公益通報でなければ明るみにならなかった、といえそうです。私は技術者ではありませんので「内部通報制度が国民の安全には不可欠」とまでは申し上げる勇気はありませんが、せめて「内部通報制度は国民の安心には不可欠」ということを示す立法事実はこれで示せるのではないかと考えます(「安心」といえば先日、事務所近くの中央公会堂前にブリヂストンさんの「免震ゴム体験バス」が公開され、一般の方々が振動体験をされていました)。今回と同等の効果(企業不祥事という「異常値」をもれなくすみやかにピックアップして、行政処分を通じて国民の安全・安心に資する)を、内部通報や内部告発とは別の代替的手法によって可能とするものがあれば「立法事実」とまでは申しませんが、いまのところなかなか思いつきません。

今回、KYBの社員の方は退職覚悟で(すでに退職された?)内部通報をされたわけですが、退職しなければ通報ができないという事態は現行の公益通報者保護法の欠陥であり、今後は(国民の安全確保のためにも)絶対に改善しなければなりません。そのためにも、通報者保護、不利益処分禁止を徹底した公益通報者保護法の大幅な改正は(国民の生命、身体、財産の安全確保のためにも)不可欠ですし、このような立法事実が明らかになった以上は内部通報制度の構築義務を改正条項に盛り込むことも不可欠と考えます。

また、内部統制構築義務の「レベル感」というものが議論されますが、少なくとも法令遵守体制の整備義務のレベルとして、民間事業者向けガイドラインを標準とした取締役の内部通報構築義務は会社法で議論されるべきものではないでしょうか。中小の事業者にそこまで問うのはむずかしい・・・とのご意見もありますが、今後は労働時間の規制、有給休暇の強制取得、パワハラ規制の法制化など、事業者内における支配服従関連の歪み自体が通報対象となるケースが増えてきます。そうであれば、どんなに社長さんが「すべてを見渡せる規模の事業所だから不要」と考えたとしても、不正事実が社長さんに届かないリスクは高まるものと思います。したがって、たとえ包括的な努力義務としての性質でもよいので内部通報制度の構築義務は公益通報者保護法の中で条文化すべきと考えます。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2018年10月30日 (火)

代表取締役の辞任を迫った百十四銀行のガバナンスと内部統制

ひさしぶりの内部通報に関連するエントリーです。高松市に本拠を置く百十四銀行さんは、本日(10月29日)、取引先との会食に同席した女性行員が、取引先から不適切な行為を受けたとして、その責任をとるかたちで代表取締役会長さんが退任するそうです。(毎日新聞ニュースはこちら)。

読売ニュースや上記毎日ニュースと岩手日報ニュースを総合しますと、問題の会食が行われたのは今年2月。その後、5月に同行の内部通報制度によって同行の経営陣が知るところとなり、社内調査によって同行女性行員が取引先から不適切行為を受けたことが判明したそうです。社内調査の結果、宴会に出席していた会長さんと執行役員の方は、当該不適切行為を制止しなかったとして減俸処分とされたそうですが、この幕引きに社外取締役さんが納得されなかった。社外取締役さんはさらなる徹底調査を要請し、外部弁護士を交えた調査を行い、最終的には①会長さんらが女性行員への不適切行為を制止できなかったこそ、②そもそも、そのような席に女性行員を同席させたこと自体に問題があったと結論付けました。

記事は(いずれも)サラっとしたものですが、代表取締役が関与する不適切行為について内部通報が届き、これを経営陣が真摯に受け止めて調査を行い、さらに社外役員が重大なコンプライアンス問題と指摘して今回の社内対応に至ったわけですから、取締役会では相当紛糾したのではないかと推測いたします。けっして経営トップが不適切行為に及んだわけではないものの、取引先の行為を制止できなかった点を問題視して社内調査に持ち込んだ経緯や、穏便にすまそうとした社内の空気を社外取締役が一切読まずに正論で押し切った経緯、そして会食が行われた2月から通報があった5月までの間、社内で本件はどう扱われていたのかなど、もう少し詳しく知りたいところですが、いずれにしてもリリースでは「一身上の都合」としか開示されていない事情が、即日のうちに明らかになるというのは、他社にも参考になるところが多いかと。

また、記事の内容からは、銀行側としては報道されることにより「女性行員が特定されること」を極力回避しようとの姿勢がみられます。こういった内部通報は退職覚悟で断行することが多いのですが、通報を行ったとしても秘密が守られ、不利益処分のおそれもない状況が確保されていたとすれば銀行の対応としては評価できるものと思います(結果として特定されるケースも多いのが現実ではありますが・・・)。これらの状況を総合すれば、百十四銀行さんの内部統制、ガバナンスは十分に機能していたと言えるのではないでしょうか。ただ、取締役を退任したとしても、この方が「相談役」として残るというのは異論はでなかったのでしょうかね?・・・最近の上場会社では「相談役として残る」というのはセンシティブな問題なので、やや疑問も残りますね。。。

金融機関の場合、取引先との宴席に、経営陣らが「将来有望な若手幹部」を同伴することはよくありますので、当該若手幹部がたまたま女性行員であった、ということであれば問題にはならないと思います。したがって、一般的に「女性行員を同席させたこと」が(それだけで)不適切にはならないはずです。宴席を設定したのは銀行側だった、ということのようですが、おそらく人材育成目的とはほど遠く、取引先への何らかの利益供与、およびその見返り目的で同席させたからこそ問題として指摘されたのではないでしょうか。

今年1月には、大手食品会社の執行役員の方が空港ラウンジのCAの方への不適切行為に及び、同席していた社長さんが、これを制止しなかったとして辞任に追い込まれた事例がありました。こういったセクハラ系の事件はなかなか詳細が明らかにはなりませんが、だからこそパワハラ系とは異なり「グレーゾーンはアウト」もしくは「グレーゾーンを作出した行動こそ組織の品位を害する」とみなされ、一発退場を求められるケースが増えているように思います。26日の産経新聞朝刊によりますと、グーグル社では、この2年間で幹部13人を含む48人がセクハラで解雇処分(退職金なし)とされ、今後はセクハラ禁止基準をさらに厳格にすると宣言しています。職場環境や人権への配慮が、企業業績に大きく影響するとの認識を、経営陣が意識するようになった証左だと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年9月13日 (木)

内部通報に関する運用の巧拙は企業風土の醸成を左右する

本日(9月12日)は、内部通報制度の運用面での巧拙を示す対照的な事例がマスコミで報じられました。ひとつはクボタ社における検査証明書改ざん事例です。クボタ社の製品について、出荷前の製品検査証明書が偽造されていたことが、社員の内部通報→社内調査によって判明した、とのこと。もちろん今後の外部弁護士による調査によって更なる不正が発覚するかもしれませんが、現時点では自浄作用を発揮した典型例かと思います。

また、毎日新聞朝刊記事(東京版よりも大阪版が詳しく報じています)によりますと、大阪府職員による(不正を告発する)内部通報が府コンプライアンス委員の弁護士へ届いたのですが、弁護士の処理にやや問題があったことと、弁護士から同通報事実を受領した法務課が内容を確認せずに(調査のために)該当部署へ通報内容を送付したことから、誤って通報者の特定情報を漏えいしてしまったそうです(大阪府は通報者に謝罪をしたそうです)。内部通報制度の運用ミスの典型例ですね。

一般的に内部通報制度は不祥事の「早期発見」のための制度と言われます。したがって、実効性を評価するにあたっては「不正の早期発見のために機能したかどうか」が問われます。しかし、通報制度の適正な運用が「不正予防」にも実効性があることはあまり知られていません。クボタ社のように、社内の不正が内部通報によってコーポレート部門が知るところとなり、社内で厳格な調査が行われるとなれば、「見て見ぬふりはできない」「当社は本気で不正を見逃さないのだ」という風潮が全社的に浸透します。最終的には通常のレポートラインが健全化されることになり、不正予防に向けた内部通報制度の実効性が高まるものと評価されます。

いっぽう、大阪府のように通報者の秘密が侵害されたり、さらには内部通報の責任部署のミスが重なったりした場合には、「この組織は本気で内部通報制度を運用する気があるのだろうか」「こんな制度だったら誰も通報などしないから、みんな黙認してくれるにちがいない」といった風潮が蔓延するおそれがあります。つまり、早期発見の機能どころか、不正予防の機能も失われてしまい、かえってコンプライアンス軽視の風潮を助長してしまうおそれがあります。

最近の企業不祥事をみても、通報を受領した後のずさんな社内調査によってグループ会社を含めた組織全体での信頼を喪失させるケースが多く見受けられます。内部通報制度の運用は、通報受領に続く社内調査の巧拙によって左右されますし、個別案件の処理を超えて、不正を見逃さないといった組織風土の醸成にも大きな影響を及ぼすものであることを肝に銘じておくべきです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年9月 3日 (月)

過去の内部通報が活かされなかったヤマトグループ引越料過大請求事件

先週金曜日(8月31日)に、ヤマトHD社(正確にはグループ会社)の引越料金過大請求事件に関する第三者委員会報告書(全文)が開示されましたので、この週末に全文拝読いたしました。平成22年ころからヤマトHDさんの通報窓口に引越料の不正請求に関する内部通報が届いており、またその後も全国営業会議などで不正事実を訴える支店長が存在していたにもかかわらず、全社的な(組織ぐるみの)不正との認識を持たず、法人顧客への見積り過大請求が繰り返されてきた経緯が詳細に理解できました。以下では、私なりの視点による事件への感想を述べておきます。

まずは、毎度のことながら「内部監査や監査役監査が不正予防または不正早期発見のために果たすべき役割は何であったのか、報告書を読んでもよくわからない」という点です。本報告書を受けて、ヤマトHDさんは経営陣の処分を発表していますが、そこにも監査役の方々の処分についての記載はありません。そもそも取締役会の監督や監査役監査がなぜ機能しなかったのか、こういった事例ではきちんと分析しなければならないと思います。親会社の取締役会や監査役会には、ガバナンス上の機能発揮に関する期待がされていないことの裏返しのようにも思えて、たいへん残念でした。

つぎに、内部通報はされていたものの、親会社は通報に基づく調査をグループ会社に丸投げしてしまい、ずさんな調査結果をそのままうのみにしている点です。この点はイビデングループ・セクハラ事件最高裁判決(平成30年2月)や雪印種苗品質偽装事件の第三者委員会報告書でも同様の問題を指摘することができます。最近はグループ内部通報制度も多くの企業(群)で設置されていますが、その全てにおいて親会社がグループ会社の通報調査に関与しなければならない、というものではありません。ただ、本報告書では「グループ会社での調査をうのみにしてはいけない」事情がいろいろと指摘されているものと考えます。社内調査(グループ内調査)のずさんさは、自浄能力の欠如と評されますので世間的にも批判が高まります。内部通報制度の問題点としては、通報窓口業務に光があたりますが、通報受領後の調査の適正についても光をあてるべきです。

そして最後に、これは私がヤマトHDさんの不祥事として最も重大なポイントと考えますのが顧客の信頼を裏切る背信行為に及んでしまった、という点です。つまりお得意様(報告書では「ヤマト単独決定法人」と称されています)がヤマトを信頼していることを奇貨として、不正な利益ねん出のために「信頼を悪用してしまった」という点です。2008年、産地偽装で揺れた船場吉兆さんは、顧客の支援もあってなんとか民事再生で不祥事を乗り切ることができるかにみえました。しかしそのような時期に「食材使いまわし」事件がメディアで報じられ、それまで支援していたお得意様への裏切り行為が発覚。これで支援が途切れ、同社は破産の道をたどることになりました。

人材不足の折、「仕事は断れない」というデメリットもありましたが、やはりヤマトさんにとってはもっとも収益が見込める法人顧客を相手に裏切り行為に及んだわけで、これは極めて重大な不祥事(業績の悪化につながる不祥事)といえます。今後、どのように信頼を回復していくのか、ヤマトグループ全体を通じて、再発防止策への取組が注目されるところです。なお、最後になりますが、毎日新聞の9月1日朝刊記事には、内部告発をされた方のコメントが掲載されていました。雪印種苗事件の内部告発者の方も、第三者委員会の報告書で指摘されていた事実だけでは狭い、ということで更なるマスコミへの告発をされていましたが、ヤマトの件についても厳しいコメントを述べておられます。いま、企業としてきちんと再発防止策を実行していかなければ、さらなる告発によって「二次不祥事」を招くことになりかねないことに留意すべきです。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2018年8月11日 (土)

内部通報制度の認証制度への高い関心(説明会満員札どめ)

お盆休みに入りましたが、個人商店である当事務所は(社内紛争や企業不祥事には「お休み」がないためか?)13日以降も平常通りの営業でございます。

ところで「試行錯誤者」さんのコメントで知りましたが、消費者庁がこの秋から始める内部通報制度の認証制に関する説明会が大盛況のようです。東京、大阪での説明会はすべて満席、申し込み受付けを終了しております(消費者庁のHPで確認いたしました)。

これは私の甚だしい見込み違いであり、反省しなければなりません。私は平成28年の消費者庁公益通報制度実効性向上に関する検討会において、認証制度や表彰制度などは一般企業にとっては実効性向上へのインセンティブにはなりえない、そのようなものを制度化するよりもガイドラインを明確化したり、法改正を進めることのほうがよっぽど重要、と(検討会等の公の場で)明言しておりました。

しかし、現実には「当社は優れた内部通報制度を導入しています」と明示できる認証制度にこれほどの企業が関心を寄せているというのは、私の理解不足でありました。ただ、ふたつほど言い訳をさせてください(笑)。私の事務所にも問い合わせが増えたのは、今年5月にコーポレートガバナンス・コード改訂に関する「東京証券取引所の考え方」が公表されてからでした。

消費者庁をはじめ、多くの有識者の方からガバナンス・コードの補充原則2-5①を改訂せよ、との意見が東証に集まりましたが、最終的には改訂はされませんでした。ただ、パブコメへの取引所の考え方として「たとえば消費者庁の公表している民間事業者向けガイドラインに沿った仕組みを構築することが(コンプライしていることの)具体例として考えられる」との意見が付されました(東京証券取引所「パブコメの結果と考え方について」74頁以下をご参照ください)。

今回の内部通報制度の認証についても、この民間事業者向けガイドラインに沿った形での制度構築が要請されているため、上場企業を中心に、この認証制度への関心が高まっているものと推測しております。つまり、私も制度開始時における背景までは2年ほどまえは読み切れませんでした。

そしてもうひとつが今年に入ってからの公益通報者保護法改正に向けた審議の進展です。こちらも先日、内閣府消費者委員会の法改正に向けた報告書が示され、内部告発(外部への社員による情報提供)を少しでも防ぐためには内部通報制度を充実させることが法律上の要件からみても重要との考え方が示されました(これはすでに以前のエントリーで書かせていただきました)。そのような状況も重なり、認証制度への関心が高まっているものと思います。

私の予想ははずれましたが、内部通報制度の実効性向上のためには良い方向だと思いますので、関係省庁におかれましては、できれば東京や大阪では追加の説明会を開催していただき、また全国の主要都市でも同様の説明会を開催していただきたいですね。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2018年5月16日 (水)

内部通報制度の認証制導入に期待する

消費者庁公益通報者保護制度の実効性向上検討会報告書において提言されていました「内部通報制度の認証制度」ですが、5月12日の日経朝刊一面で「今年の9月ころに実施される予定」と報じられていました(サンダースさんがコメント欄でご紹介されているので、私も少しだけ書かせていただきます)。民間事業者による自主的な取組を促進するための施策として、消費者庁でも検討されてきた制度ですね。ISOでも新たな指針として検討されているそうです(これは知りませんでした)。

この制度は、消費者庁による民間事業者向けガイドラインを参考に、実効性の高い内部通報制度を整備して、コンプライアンス経営の推進に積極的に活用する企業を認証する、というものです。民間の第三者評価機関が、40項目程度の審査基準をもとに評価・認証するようですね。認証を受けた民間事業者側は、取得を積極的にアピールすることで、自浄能力の高さ、製品やサービスの安全性を社会に広報していただくことを想定しています。

ここからは私の個人的な意見ですが、この認証制度が大企業向けなのか、というとそうではなく、中小企業にも認証の機会を付与すべき、ということです。民間事業者向けガイドラインは、小さな事業者でも参考にしていただくことを念頭に置いていますので、中小企業の実情も踏まえて、前向きに取り組んでいる事業者の方々も認証される資格はあるはずです。なので、認証評価基準の運用は弾力的であるべきです。

つぎに、いったん認証を受けた後に「ほったらかし」では意味がない、という点です。継続研修制度や認証更新制として、整備よりも運用を重視した認証制度にすべきです。認証を受けたにもかかわらず、不正が起きたから認証取消し・・・といったものではなく、たとえ不正が起きたとしても自浄能力を発揮することに寄与すれば「優れた制度」として認められるべきですし、また形だけ整備していたとしても、実際に運用されている形跡がみられない、ということでしたら認証を取り消す、といった仕組みが必要かと思います。

そして最後になりますが、認証を受けた企業の取組みを、できるだけ公共財として周知すべきです。とくに、中小企業の内部通報制度については創育工夫の余地が多いはずです。様々なアイデアで優れた内部通報制度を整備・運用している事業者がいらっしゃれば、できるだけ他社の参考にもしていただければと。なお、老婆心ながら、(制度が実施される前に)行政法に詳しい方に、こういった認証の付与、取消といったことの法的性質について、きっちり学んでおいたほうが良いかなぁと思いますね。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

fiduciary duty(信認義務) iso26000 IT統制とメール管理 M&A新時代への経営者の対応 MBOルールの形成過程 MSCBと内部統制の限界論 「シノケン」のリスク情報開示と内部統制 「三角合併」論争について 「乗っ取り屋と用心棒」by三宅伸吾氏 「会社法大改正」と企業社会のゆくえ 「会計参与」の悩ましい問題への一考察 「会計参与」の有効利用を考える 「公正妥当な企業会計慣行」と長銀事件 「公開会社法」への道しるべ 「内部統制議論」への問題提起 「執行役員」「常務会」を考える 「通行手形」としての日本版SOX法の意義 すかいらーくのMBO関連 なぜ「内部統制」はわかりにくいのか ふたつの内部統制構築理論 アコーディアゴルフの乱 アット・ホームな会社と内部統制 アルファブロガー2007 インサイダー規制と内部統制の構築 ウェブログ・ココログ関連 カネボウの粉飾決算と監査役 カネボウTOBはグレーなのか? グレーゾーン再考 コンプライアンス体制の構築と社外監査役の役割 コンプライアンス委員会からの提案 コンプライアンス実務研修プログラム コンプライアンス経営 コンプライアンス経営はむずかしい コンプライアンス違反と倒産の関係 コーポレートガバナンス・コード コーポレートガバナンス関連 コーポレート・ファイナンス コーポレート・ガバナンスと株主評価基準 コーポレート・ファイアンス入門 サッポロHDとスティールP サンプルテストとコンプライアンス ジェイコム株式利益返還と日証協のパフォーマンス スティールパートナーズVSノーリツ スティール対日清食品 セカンド・オピニオン セクハラ・パワハラ問題 セレブな会社法学習法 タイガースとタカラヅカ ダスキン株主代表訴訟控訴事件 テイクオーバーパネル ディスクロージャー デジタルガレージの買収防衛策 ドンキ・オリジンのTOB ドン・キホーテと「法の精神」 ニッポン放送事件の時間外取引再考 ノーリツに対する株主提案権行使 パワハラ・セクハラ パンデミック対策と法律問題 ビックカメラ会計不正事件関連 ファッション・アクセサリ フィデューシャリー・デューティー ブラザー工業の買収防衛策 ブルドックソースの事前警告型買収防衛策 ブルドックソースvsスティールP ヘッジファンドとコンプライアンス ペナルティの実効性を考える ホリエモンさん出馬? モック社に対する公表措置について ヤマダ電機vsベスト電器 ヤメ検弁護士さんも超高額所得者? ライブドア ライブドアと社外取締役 ライブドア・民事賠償請求考察 ライブドア・TBSへの協力提案の真相 ライブドア法人処罰と偽計取引の関係 リスクマネジメント委員会 レックスHDのMBOと少数株主保護 ロハスな新会社法学習法 ワールド 株式非公開へ ワールドのMBO(その2) 一太郎・知財高裁で逆転勝訴! 三洋電機の粉飾疑惑と会計士の判断 上場制度総合整備プログラム2007 上場廃止禁止仮処分命令事件(ペイントハウス) 不二家の公表・回収義務を考える 不動産競売の民間開放について 不当(偽装)表示問題について 不正を許さない監査 不正リスク対応監査基準 不正監査を叫ぶことへの危惧 不正監査防止のための抜本的解決策 不祥事の適時開示 中堅ゼネコンと企業コンプライアンス 中央青山と明治安田の処分を比較する 中央青山監査法人に試練の時 中小企業と新会社法 事前警告型買収防衛策の承認決議 井上薫判事再任拒否問題 企業の不祥事体質と取締役の責任 企業不正のトライアングル 企業不祥事と犯罪社会学 企業不祥事を考える 企業会計 企業価値と司法判断 企業価値研究会「MBO報告書」 企業価値算定方法 企業法務と事実認定の重要性 企業秘密漏洩のリスクマネジメント 企業買収と企業価値 企業集団における内部統制 会社法における「内部統制構築義務」覚書 会社法の「内部統制」と悪魔の監査 会社法の施行規則・法務省令案 会社法の法務省令案 会社法を語る人との出会い 会社法改正 会社法施行規則いよいよ公布 会計監査の品質管理について 会計監査人の内部統制 会計監査人の守秘義務 会計監査人報酬への疑問 住友信託・旧UFJ合意破棄訴訟判決 住友信託・UFJ和解の行方 住友信託・UFJ和解の行方(2) 佐々淳行氏と「企業コンプライアンス」 債権回収と内部統制システム 元検事(ヤメ検)弁護士さんのブログ 八田教授の「内部統制の考え方と実務」 公正な買収防衛策・論点公開への疑問 公益通報の重み(構造強度偽造問題) 公益通報者保護制度検討会WG 公益通報者保護法と労働紛争 公認コンプライアンス・オフィサー 公認コンプライアンス・オフィサーフォーラム 公認不正検査士(ACFC)会合 公認不正検査士(ACFE)初会合 公認会計士の日 内部監査人と内部統制の関係 内部監査室の勤務期間 内部統制と「重要な欠陥」 内部統制とソフトロー 内部統制と人材育成について 内部統制と企業情報の開示 内部統制と刑事処罰 内部統制と新会社法 内部統制と真実性の原則 内部統制と談合問題 内部統制における退職給付債務問題 内部統制の事例検証 内部統制の原点を訪ねる 内部統制の費用対効果 内部統制の重要な欠陥と人材流動化 内部統制の限界論と開示統制 内部統制を法律家が議論する理由 内部統制を語る人との出会い 内部統制システムと♂と♀ 内部統制システムと取締役の責任論 内部統制システムと文書提出命令 内部統制システムの進化を阻む二つの壁 内部統制システム構築と企業価値 内部統制報告制度Q&A 内部統制報告実務と真実性の原則 内部統制報告実務(実施基準) 内部統制報告書研究 内部統制報告書等の「等」って? 内部統制実施基準パブコメの感想 内部統制実施基準解説セミナー 内部統制支援と監査人の独立性 内部統制構築と監査役のかかわり 内部統制構築と経営判断原則 内部統制理論と会計監査人の法的義務 内部統制監査に産業界が反発? 内部統制監査の品質管理について 内部統制監査の立会 内部統制監査実務指針 内部統制義務と取締役の第三者責任 内部統制限界論と新会社法 内部通報の実質を考える 内部通報制度 刑事系 労働法関連 原点に立ち返る内部統制 反社会勢力対策と内部統制システム 取締役会権限の総会への移譲(新会社法) 同和鉱業の株主安定化策と平等原則 商事系 商法と証券取引法が逆転? 営業秘密管理指針(経済産業省) 国会の証人喚問と裁判員制度 国際会計基準と法 国際私法要綱案 報告書形式による内部統制決議 夢真 株式分割東京地裁決定 夢真、株式分割中止命令申立へ 夢真による会計帳簿閲覧権の行使 夢真HDのTOB実施(その2) 夢真HDのTOB実施(予定) 夢真HDのTOB実施(3) 夢真TOB 地裁が最終判断か 夢真TOBに対抗TOB登場 大規模パチンコ店のコンプライアンス 太陽誘電「温泉宴会」と善管注意義務 太陽誘電の内部統制システム 委任状勧誘と議決権行使の助言の関係 学問・資格 定款変更 定款変更議案の分割決議について 専門家が賠償責任を問われるとき 小口債権に関する企業の対応 工学倫理と企業コンプライアンス 市場の番人・公益の番人論 市場安定化策 市場競争力強化プラン公表 帝人の内部統制システム整備決議 常連の皆様へのお知らせ 平成20年度株主総会状況 弁護士が権力を持つとき 弁護士と内部統制 弁護士も「派遣さん」になる日が来る? 弁護士法違反リスク 弁護士淘汰時代の到来 情報システムの内部統制構築 情報管理と内部統制 投資サービス法「中間整理」 掲示板発言者探索の限界 改正消費生活用品安全法 改正独禁法と企業コンプライアンス 改訂監査基準と内部統制監査 敗軍の将、「法化社会」を語る 敵対的相続防衛プラン 敵対的買収と「安定株主」策の効果 敵対的買収への対応「勉強会」 敵対的買収策への素朴な疑問 敵対的買収(裏)防衛プラン 断熱材性能偽装問題 新しい監査方針とコーポレートガバナンス 新会社法と「会計参与」の相性 新会社法における取締役の責任 日本内部統制研究学会関連 日本再興戦略2015改訂 日本版SOX法の内容判明 日本版SOX法の衝撃(内部統制の時代) 日経ビジネスの法廷戦争」 日興コーディアルと不正会計 日興コーディアルの役員会と内部統制 日興CG特別調査委員会報告書 明治安田のコンプライアンス委員会 明治安田のコンプライアンス委員会(3) 明治安田のコンプライアンス委員会(4) 明治安田生命のコンプライアンス委員会(2) 書面による取締役会決議と経営判断法理 最良のコーポレート・ガバナンスとは? 最高裁判例と企業コンプライアンス 未完成にひとしいエントリー記事 本のご紹介 村上ファンドとインサイダー疑惑 村上ファンドと阪神電鉄株式 村上ファンドと阪神電鉄株式(その2) 村上ファンドの株主責任(経営リスク) 東京三菱10億円着服事件 東京鋼鐵・大阪製鐵 委任状争奪戦 東証の「ガバナンス報告制度」の目的 東証のシステム障害は改善されるか? 架空循環取引 株主への利益供与禁止規定の応用度 株主代表訴訟と監査役の責任 株主代表訴訟における素朴な疑問 株主代表訴訟の改正点(会社法) 株主総会関連 株式相互保有と敵対的買収防衛 検察庁のコンプライアンス 楽天はダノンになれるのか? 楽天・TBS「和解」への私的推論 構造計算偽造と行政責任論 構造計算書偽造と企業コンプライアンス 構造計算書偽造問題と企業CSR 民事系 法人の金銭的制裁と取締役の法的責任 法人処罰の実効性について考える 法令遵守体制「内→外」 法務プロフェッショナル 法律事務所と情報セキュリティ 法律家の知名度 法科大学院のおはなし 海外不祥事リスク 消費者団体訴権と事業リスク 消費者庁構想案 無形資産と知的財産 無形資産の時代 特別取締役制度 特設注意市場銘柄 独占禁止法関連 独立取締役コード(日本取締役協会) 独立第三者委員会 王子製紙・北越製紙へ敵対的T0B 環境偽装事件 田中論文と企業価値論 痴漢冤罪事件 監査役からみた鹿子木判事の「企業価値」論 監査役と信頼の権利(信頼の抗弁) 監査役と買収防衛策(東証ルール) 監査役の報酬について 監査役の権限強化と会社法改正 監査役の理想と現実 監査役の財務会計的知見 監査役制度改造論 監査法人の処分と監査役の対応 監査法人の業務停止とは? 監査法人の法的責任論(粉飾決算) 監査法人ランク付けと弁護士専門認定制度 監査法人改革の論点整理 監査法人(公認会計士)異動時の意見開示 監査社会の彷徨 監査等委員会設置会社 監査論と内部統制報告制度(J-SOX) 相次ぐ食品表示偽装 相続税9億8000万円脱税 破産管財人の社会的責任 確認書制度の義務付け 社内文書はいかに管理すべきか 社員の「やる気」とリスクマネジメント 社員は談合企業を救えるのか? 社外取締役と株主価値 社外取締役に期待するものは何か 社外取締役・社外監査役 社外役員制度導入と体制整備事項の関係 社外監査役とゲーム理論 社外監査役と監査役スタッフとの関係 社外監査役の責任限定契約 神戸製鋼のデータ改ざん問題 神田教授の「会社法入門」 私的独占と民事訴訟 税理士の妻への報酬、「経費と認めず」 第1回内部統制ラウンドテーブル 管理部門はつらいよシリーズ 管財人と向き合う金融機関そしてファンド 粉飾決算と取締役責任 粉飾決算と罪刑法定主義 粉飾決算に加担する動機とは? 経営の自由度ってなんだろう?(会社法) 経営リスクのニ段階開示 経営統合はむずかしい・・・・ 経営者のためのサンプリング(J-SOX) 経済・政治・国際 経済刑法関係 経済法 経済産業省の企業行動指針 耐震強度偽造と内部監査 耐震強度偽造と内部統制の限界 自主ルール(ソフトロー) 蛇の目ミシン工業事件最高裁判決 行政法専門弁護士待望論 行政系 裁判員制度関連 裁判員制度(弁護士の視点から) 裁判所の内部統制の一例 製造物責任とCSR損害 製造物責任(PL法)関連 親子上場 証券会社のジェイコム株利益返上問題 証券会社の自己売買業務 証券取引の世界と行政法理論 証券取引所の規則制定権(再考) 証券取引所を通じた企業統治 証券取引等監視委員会の権限強化問題 証券取引等監視委員会・委員長インタビュー 証券業界の自主規制ルール 課徴金引き上げと法廷闘争の増加問題 課徴金納付制度と内部通報制度 議決権制限株式を利用した買収防衛策 財務会計士 買収防衛目的の新株予約権発行の是非 買収防衛策の事業報告における開示 買収防衛策導入と全社的リスクマネジメント 辞任・退任の美学 迷走するNOVA 道路公団 談合事件 重要な欠陥」と内部統制報告書虚偽記載 野村證券インサイダー事件と内部統制 金融商品取引法「内部統制」最新事情 金融商品取引法と買収防衛策 金融商品取引法案関連 金融商品取引法関連 金融専門士制度の行方 関西テレビの内部統制体制 阪急HDの買収防衛プラン 食の安全 飲酒運転と企業コンプライアンス 黄金株と司法判断 黄金株と東証の存在意義 ACFE JAPAN COSO「中小公開企業」向けガイダンス CSRは法律を超えるのか? IFRS関連 IHI社の有価証券報告書虚偽記載問題 IPO研究会関連 ISOと内部統制 ITと「人」の時代 JICPA「企業価値評価ガイドライン」 LLP(有限責任事業組合)研修会 NEC子会社幹部による架空取引 PL法 PSE法と経済産業省の対応を考える TBS「不二家報道」に関するBPO報告書 TBSの買収防衛策発動の要件 TBSは楽天を「濫用的買収者」とみなすのか(2) TBSは楽天を「濫用的買収者」とみなすのか? TBS買収と企業価値判断について TOB規制と新会社法の関係