2024年2月19日 (月)

「はじめての公益通報者保護法」と内部通報制度導入支援キット

緊急対応案件が重なってしまって、ちょっとブログを更新する余裕もなくなってしまいましたが、2月17日(土)の日経社会面に内部告発の特集記事が掲載されていましたので一言だけ。記事中にアップされていた改正公益通報者保護法の解説図表は正確でしたが、記事本文にはやや誤解を招く表現がありました。行政機関への公益通報は「真実相当性」の要件を満たさずとも、文書記載事項の要件が充足されていれば保護の対象となりますのでご注意ください。

改正公益通報者保護法の施行によって、予想通り内部告発が増えているのが実態ですし、通報を受領した行政機関はこれに対応する義務が明記されましたので、すぐに労務提供先(事業者)にフィードバックされる実務となりました。コメントをされていた弁護士の方と同様、通報はしかるべき通報先にすべきであり、SNSでは不適切な情報提供とされることが多いと思います。ちなみに、こういった外部への情報提供がなされた場合の事業者の対応自体も法律上で「対応体制」が問題となりえますのでご注意ください。

なお、昨年12月、消費者庁のホームページに「はじめての公益通報者保護法と内部通報制度導入支援キット」が公表されています。自浄作用の欠如と評価されてしまう「内部告発による不正発覚リスク」を低減させるためにもご活用いただくことをお勧めいたします。NBL2024年2月1日号にも、この支援キットの解説記事が掲載されていますので、定期購読されていらっしゃる方は、そちらもご参照ください。

おそらく2月19日の日経「税法務面」に掲載されるであろう「役員報酬、マルス、クローバック条項」特集記事にもコメントしたかったのですが、残念ながらまたの機会に。

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2024年1月19日 (金)

社内リニエンシー制度はかなり運用がむずかしい(と思う)

本日(1月18日)の読売新聞朝刊(関西経済面)に「不正『自己申告』で処分に差、パナ楠見社長 子会社問題を受け」との見出しで、パナソニックグループが不正の自己申告をした社員と、しなかった社員とで社内処分に差を設ける方針を明らかにした、との記事がありました(読売新聞ニュースでもご覧いただけるようです)。パナソニックグループ会社の不正事案を契機に社内リニエンシー制度を採用する、とのこと。

自社の不祥事をできるだけ早く察知したい、との経営陣の意向を受けて、最近は社内ルールでリニエンシー制度を導入する会社も増えています。ちなみに、電力会社やゼネコン、広告代理店など、過去にカルテルで痛い目にあった会社は独禁法違反事実に特化した不正事実のみに限定して社内リニエンシー制度を導入する、というところもありますね(パナソニックはどうなんでしょうか)。 ただ、内部通報制度をお手伝いしているなかで、社内リニエンシー制度の運用はなかなかむずかしいと感じています(私だけかもしれませんが💦)。運用にあたって「これが正解」という回答をなかなか見い出せていません。

まず、社内リニエンシー制度を採用する場合、どの範囲の不正関与者を処罰対象とするのか、ということを決めないといけません(たぶん、個別事象ごとに処罰対象者の範囲を検討することになると思います)。実際に不正行為に手を染めた者に限定するのか、それとも「見て見ぬふり」をしていた黙認者も共謀者として処罰対象にするのか。「自己申告」というイメージからみて前者のみに限る、というのが一般的かもしれませんが、後者も「不作為で不正に加担していた者」として処罰の可能性がある以上、リニエンシーを活用できるようにしたほうが良いとの意見もあります。

あまり運用を複雑にするのも適切ではありませんが、自己申告は社内調査前の申告者に限られるのか、調査後であっても、有力な証拠を持っている社員にはリニエンシーを認めるのか、という問題もあります。このあたりは会社によって異なるとは思いますが、社員の予見可能性を確保するためにも、あらかじめ明確にルールで決めておく必要があります。

つぎに社内リニエンシー適用の有無を社内で公表すべきかどうか。基本的には社内処分の内容だけが公表されますが、リニエンシー適用が判明するような公表の仕方はちょっと問題かな、と思います。ただ、リニエンシーが本当に機能しているということを周知徹底しなければ実効性がないので、個別の案件とは離れてリニエンシー制度の適用状況については(実績として)社内周知をしたほうが良いのではないでしょうか。

そしてなんといってもリニエンシー利用者の特定の問題です。独禁法や金商法に定めのあるリニエンシーは法人が特定されることが多いわけですが、社内で個別の社員が特定される場合には、かなり居心地が悪くなるのが現実です(けっこう特定されてしまうケースが多いような)。この問題があるからこそ、社内リニエンシー制度はあまり活用されないとの話を聞きます。申告者の秘匿には十分に配慮しますが、それでも自己申告者はバレることが多い。あらかじめ「自己申告」するのが当社では当たり前なのだ、といった会社としての理念を徹底させておく必要があります。

ちなみに、当ブログでもご紹介したことがありますが、不正に関与しながら内部通報をした職員に対して、大阪市は他の不正関与職員と同様懲戒免職処分としましたが、裁判では「告発した事実も懲戒理由として考慮すべき」との理由で処分が取り消された例がありました(後日、大阪市は当該職員に対して懲戒免職処分を取り消して停職6か月としました)。

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2024年1月18日 (木)

スギホールディングスはなぜ内部通報(件数)が多いのか?

ダイハツ品質不正事件が世間の関心事となっていますが、同じ品質不正事案といってもダイハツ事件と日野自動車事件や豊田自動織機事件ではやや様相が異なります。日野自動車事案と豊田自動織機事案は社内調査で自ら「発覚」にまでこぎ着けた(いずれも社内調査が端緒ということですが、おそらく内部通報)ものですが、ダイハツ事案の発覚は内部告発(外部への情報提供)ですね。文春オンライン記事に登場するダイハツの現役管理職の方の証言では「通報しても実効性がなかった」とのことで、やむを得ず告発に至ったものと思料します。不祥事を起こしても「自浄能力」を示すためには、やはり通報制度の充実が欠かせません。

さて、年末(2023年12月29日)の東洋経済オンラインの記事「内部通報件数が多い企業ランキング」上位100社-ビッグモーターの不正請求で注目の内部通報制度」では、3年連続の1位の日産自動車を筆頭に、日立やファーストリテイリング、パナソニック等、日本を代表する企業が(通報件数の多い企業として)ベスト10に並んでいます。ただ、その中でスギホールディングスが2位にランクインしていることが(たいへん失礼ながら)とても奇異に感じました。

最初は2021年5月13日のエントリー「やはり内部告発の威力はスゴイ(がんこ寿司、スギHD)」でも紹介しましたが、スギホールディングスは内部告発で痛い目にあったことから内部通報制度に注力するようになったのかな、と思いました。しかしスギホールディングス統合報告書を読むと、2018年ころから通報制度の整備に力を入れていることがわかります(2018年度には年間269件だった通報件数が、2022年度には1585件にまで急増しています)。つまり2021年の問題が騒がれる前から通報制度の拡充に力を入れていたのですね。

同社の統合報告書では「人材戦略」の一環として通報制度の整備・運用が紹介されており、従業員エンゲージメントの強化策と捉えられています。通報の内訳をみると(統合報告書71頁)、全体の5%ほどが「不正」「ハラスメント」であり、その他は社内における悩み事が中心のようです。「たった5%しか有用な通報がなされていないのか」とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、全体の5%でも不正が通報されるというのは、かなり良いほうです。統合報告書で通報制度が前向きに紹介されていることから、おそらく社員の方々の通報に至る心理的安全性は高いものと思います。

これまで何社か内部通報制度の整備・運用のお手伝いをしましたが、いったんは通報件数が増えても、また2,3年後には元の件数に戻ってしまうということを経験しました。振り返ってみると、そのような会社は通報制度の整備・運用への特定社員の熱心さ(属人的な要素)に依存していたようです。やはり社内慣行として、もしくは組織風土として定着しなければスギホールディングスのように件数が増えることはないと思うのです。そのような意味で、一度スギホールディングスの統合報告書2023(とくに71頁と85頁)を参考にしてみてはいかがでしょうか。いろいろな「気づき」があるかもしれません。

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2023年12月23日 (土)

日本もそろそろ「内部告発者奨励金制度」を導入する時期では?

SMILE-UP(旧ジャニーズ事務所)事件、ビッグモーター事件、日大アメフト薬物事件、そしてダイハツの品質不正事件と、今年世間で話題となった企業不祥事(組織不祥事)はいずれも内部者による外部への情報提供が発覚の端緒でした。古いところでは、今年「非公開化」で揺れた東芝の会計不正事件も内部告発が端緒でしたね。つまり、内部告発がなければ世間に公表されず、また行政処分もなかった、さらには取引先への飛び火(損保ジャパン、各放送局の検証等、いわゆる「やぶへびコンプライアンス」)もありませんでした。

本日(12月23日)のブルームバーグニュースでは、米SEC、内部告発者7人に計40億円余り支給-重要情報提供で報奨金との見出しで、金融不正事件の内部告発者に多額の報奨金が支払われた事実が報じられています。また、11月28日の日経ニュース「米企業の不正摘発、内部告発増加 報奨金最高」では、今年9月に報奨金制度の改訂が行われ、一人の内部告発者に171億円もの報奨金が支払われた事実(過去最高)も報じられています(MLBの契約金並みですね)。日本の不正発覚の実情をみるに、記事の中で西村あさひ法律事務所の弁護士の方が「世界的には社外への通報環境を整備する流れになっている」と解説されていますが、私も同じ流れを想定しています。

今年大きな話題となった電力カルテル事件、裁判係属中の東京五輪カルテル事件をはじめ、公正取引委員会が動く事案においてもリニエンシー(自主申告制度)が有効に機能していますが、リニエンシー導入が検討されていた時期には「日本ではおそらく自主申告などする企業はないだろう」と言われていましたから、企業を取り巻く環境は大きく変わっているのでしょうね。告発にはやはり明確なインセンティブ(告発によって生じるリスクと得られるリターンとの比較考量)が必要であり、「会社を良くしたい」という精神論だけではなかなか有力な情報が当局に集まらないのかもしれません。裏を返せば「社員によって内部告発をされないために、内部通報制度を充実させるべき」(制度間競争的発想)となるわけで、改正公益通報者保護法に準拠した通報制度への運用見直しは経営問題と認識すべきでしょう。

ということで、日本も内部告発奨励金制度の導入に向かって真剣に検討すべき時期に来ているものと思われます。

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余談ですが(手前みそになりますが)、今週はダイハツの品質不正事件のエントリーで連日1万を超えるアクセスをいただいたこともあり、本日も「ココログ人気ブログランキング」で昨日同様4位ということになりました。10月以降で6回目のベスト5位入りです(こんなことはブログを18年間書き続けてきて初めてであり、とても信じられません)。新規でご愛読いただくようになった方もとても増えており「ビジネス法務」「企業法務」の認知度が多くの方に高まっていることを実感いたします。本当にどうもありがとうございました。

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2023年12月 5日 (火)

消費者庁-公益通報者保護法対応の内部通報導入支援キットを公表

本日(12月4日)、日大理事長の記者会見がありました。記者の皆様も現行私立学校法と日大の寄付行為の内容に対する理解がないと、なかなか学校側の説明は腹落ちしなかったのではないでしょうか。日経の記事コメントにも載せましたが、私は昨年10月以降、数多くの通報(告発)があったにもかかわらず、これに真摯に対処してこなかったことが今回の「ガバナンス不全」につながったと思います。古いところでは2014年12月、東芝に内部告発(社員2名によって金融庁に対する情報提供が行われた)がなければ、今日のような姿はなかったと思いますし、ホント内部告発の威力はすさまじい(もちろん、東芝は復活すると信じておりますが)。

そういえば、宝塚歌劇団の事件が世に出たのも週刊文春に内部者が情報提供したことが発端のようですし(調査報告書3頁の記載からの推測です)、熊本県の助成金不適切受給事件を扱うこちらの記事をみても、(真相を究明するための)内部告発代理人の要望・主張はきわめて妥当なものと思います。内部告発の代理人業務を請け負う弁護士が増え、内部告発が大きく報じられる時代だからこそ、内部通報制度の重要性は広く認識されるべきと考えます。

ただ、内部通報制度の整備こそ内部告発を防いで自浄作用を発揮するために不可欠の施策でありますが、なかなか痛い目に逢わないと資源配分に至らないのが企業社会の現実です。ということで(?)、平時から中小の事業者の皆様にも通報制度に親しみを覚えていただくため、本日(12月4日)消費者庁のHPに内部通報導入支援キットが公表されました。これまで導入経験のない中小企業の皆様にお勧めであることはもちろんですが、すでに整備していると自負されておられる大企業の皆様にも、改正公益通報者保護法に対応する内部通報規程のモデルや公益通報対応業務従事者の指定に関するモデル案が公表されていますので、ご参考にされることをお勧めいたします。

また、消費者庁として、今後公益通報者保護法の実効性向上に向けた施策を打つことを消費者庁長官が述べておられますので、ぜひこちらもご一読いただければと。以下、インタビュー記事からの抜粋ですが、

公益通報者保護法の周知・広報については、今年度の総合経済対策の施策に盛り込まれています。これを受け、消費者庁では、公益通報者保護法に関する企業経営者向けの解説動画(5分)、従業員向けの啓発動画(5分)、窓口担当者向けの研修動画(1時間)、制度を運用するための内部規程や通報受付票、内部通報対応の責任者・担当者の指定書のサンプルなどを一式そろえ、「内部通報制度導入支援キット」と名付けて、12月4日の正午に消費者庁ホームページに掲載します

とのこと。このような施策の一環として周知・広報がなされたわけですね。先ごろ、フィナンシャルタイムズ(FT)でも「日本の改正公益通報者保護法だけでは内部通報者保護は不十分」と指摘されています。運用面ではまだまだ課題が多いのですが、まずは多くの事業者の方々に通報制度や現行法を理解いただき、競争力強化につなげていただければと。(なお、全然関係ない話ですが、産経新聞ニュースやスポーツ紙で「(日大会見に登壇した)久保利(第三者委員会答申検討会議)議長のド派手なスーツ」が話題になっていますが、あのスーツはふだんの久保利さんと比べれば驚くほど地味です。おそらく場所をわきまえて地味目のスーツにされたのかと推測いたします。)

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2023年12月 1日 (金)

続・公益通報者保護法の2025年運用改善を目指して-消費者庁始動?

今年も早いものでもう師走ですね。今年はずいぶんとリアルな忘年会が増えていますので、少しブログの更新も減ると思いますがご容赦ください。

もう5年以上前ですが、私が内部通報者の支援をしていた組織で(ここ1年以内に)大きな不正が発覚し「ああ、ついに出たのか。あのとき自浄作用を働かせておけばこんなことにならなかったろうに」と思わず嘆いてしまう事件がございました(どんな事件かは到底申し上げられませんが)。当時、(私の能力不足で)通報者の方の力になってあげられなかった後悔とともに、不正を「これは不正ではない」とこじつけていたトップ、監査役員(および会社側アドバイザーの方々)は今ごろどう思っておられるのだろうと、少し興味深く眺めております(以下、本題です)。

さて、11月14日のこちらのエントリー「公益通報者保護法の2025年運用改善を目指して-消費者庁始動?」の続編でございます。本日(11月30日)の日経ニュース「内部通報制度[未対応]66%、民間調査、実効性に課題」を読みましたが、帝国データバンクの調べで、改正公益通報者保護法への対応済の企業はわずか20%であり、ほぼ未対応(分からないを含め)が80%とのこと(全国11,500社回答のアンケート集計結果より)。

また、この記事では今年4月のパーソル総合研究所の調査結果として、不正を目撃しながら対応しなかった理由がいくつか具体例として挙げられており、「何も変わらない」「不利益処分がこわい」といったところが紹介されていました。消費者庁としては、上場会社を含む1万社を対象に、内部通報制度の実態を紹介し、しくみを解説した動画も作るそうです。なお、昨日のロイターニュースでは、消費者庁が昨今の企業不祥事報告書を本年度中に分析するとのこと(「公表」とまでは報じられていません)。まさに消費者庁が本格始動されるようですね。ビッグモーター社事案(裏返しとしての損保ジャパン事案)、日大アメフト薬物事案、タムロン事案(経費不適切支出で解任要求)、タカラヅカ歌劇事案など、昨今世間を賑わせている不祥事案件は内部通報もしくは内部告発(外部通報)が発覚の端緒です。まさにタイムリーです。

ただ、公益通報者保護法への対応(通報対応業務の整備)を社長に説得するのはなかなかむずかしい。メリットへの実感がわきにくいですね。さえき事件判決によって「見て見ぬふりは不法行為」ですよ、とかリニエンシー制度、司法取引、確約手続の不作為は社長自身の善管注意義務違反ですよ、とか申し上げても社長さんは(コンプライアンス担当役員には響いても)あまりピンときません。つまり人的物的資源が投入されないのです。

それよりも、公益通報者保護法が施行された平成18年当時と令和5年とでは、通報制度を取り巻く外部環境の変化をご理解いただくのが最も近道かと思います。①労働者の流動性の高まり、②ハラスメント防止への社会的合意、③社内証拠の持ち出しが簡単(SNS、スマホ、録画録音データ)、④通報者支援アドバイザーの急増、⑤職場環境への労働者のこだわり(第三者通報の急増)、⑥明確な法令違反はなくても倫理上問題のある行為は世間から叩かれる、あたりでしょうか。少子高齢化が進み、人材確保がむずかしくなっている中で、労働者の人権保護のための制度は業績にモロに影響します。少なくとも外からは「通報制度を整備していること」はそのような目で見られる時代になったということを認識していただきたい。

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2023年11月14日 (火)

公益通報者保護法の2025年運用改善を目指して-消費者庁始動?

11月6日、公益通報者保護法を所管する消費者庁に寄せられた内部通報に関する相談件数が、今年8月に例月から急増して343件に上ったことが明らかにされました(たとえば産経新聞ニュースはこちら)。ビッグモーター社に関する報道が連日なされ、同社が内部通報をもみ消したとされる内容が多く報じられていた時期で、会社の体制整備や制度面に関する相談が多数寄せられたそうです。

ビッグモーター社の件では、私個人としては、内部通報をもみ消したことよりも、その後内部通報者に「通報は間違っていた」との署名押印をさせたことのほうが大問題と思っております。消費者庁幹部の方も「報道が影響した可能性はある」とのことですが(上記産経新聞ニュース)、おかげさまで(?)、当職にも(数社ばかりではありますが)中堅上場会社から内部通報制度の見直しに関するご相談が増えている状況でございます。

また、11月9日の消費者庁長官の定例会見では、消費者庁が上場企業約4千社を含む1万社を対象に、内部通報体制の実態を調査すること(調査結果は2024年4月公表予定)が報じられています(FNNプライムオンラインニュース)。さらに都道府県や市町村などの行政機関の内部通報制度についても調査予定とのこと(京都新聞ニュース)。そういえば2022年6月に施行された改正公益通報者保護法の「法改正」の機運が高まった時期にも、民間事業者、行政機関に対する消費者庁によるアンケート調査がありましたね。消費者庁も、次の法改正に向けて本腰を入れ始めたのではないでしょうか。

いろいろなところで申し上げておりますが、令和2年改正法の成立により、公益通報者保護法の制定時(平成16年当時)から指摘されてきた課題の見直しがかなり進んだことは間違いありません。しかし、昨年施行された改正法の審議において、今後の検討課題として指摘された事項も複数残っています。衆参両院の特別委員会の附帯決議においても、改正法附則第5条に基づく施行後3年を目途とする見直しに当たり、「行政処分等を含む不利益取扱いに対する行政措置・刑事罰の導入」、「立証責任の緩和」、「退職者の期間制限の在り方」、「通報対象事実の範囲」、「取引先等事業者による通報」、「証拠資料の収集・持ち出し行為に対する不利益取扱い」等の検討を求めています。これらの検討項目には、私自身も消費者庁の法改正検討会メンバーとして、このたびの法改正に盛り込むべきと主張しましたが、時期尚早として見送られたものが多く含まれています。ちなみに附則第5条とは、

令和2年6月12日法律第51号)附則第5条

 政府は、この法律の施行後3年を目途として、新法の施行の状況を勘案し、新法第2条第1項に規定する公益通報をしたことを理由とする同条第2項に規定する公益通報者に対する不利益な取扱いの是正に関する措置の在り方及び裁判手続における請求の取扱いその他新法の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

なる条文です。つまり2025年を目途に法運用の改善に向けた対応が執られることが予定されています。原始法制定時には「5年を目途に」されていたのが「3年を目途に」とありますので、改正法施行から1年半経過時点ではありますが、更なる法改正に向けた流れが進みそうですね。立法事実の積み重ねが、これからも法改正のカギを握るように思われます。

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2023年10月12日 (木)

BM・損保ジャパン癒着問題-内部通報よりも内部告発が決め手となる

昨日(10月11日)、SONPOホールディングスのHPに「ビッグモーター社による不正事案に関する社外調査委員会の中間報告書受領について」として、外部有識者による調査委員会報告書(中間報告書)が公表されましたね。一読して感想を日経エキスパートのほうへコメントしましたが、たくさん「いいね」をいただきました(ありがとうございます)。

「エキスパート」では、わずか300字でコメントしなければならず、また影響度が半端ないので、本当に書きたいことが書けなかったりするわけですが、実は「おお!」と思ったことがありまして、こちらのブログで短めに書いておきます(身の回りの本業でいろいろございまして、ブログを書いている場合ではないかもしれませんが・・・)。

以下は私の主観的な推測も含まれますのでご注意ください。今でこそ日本を代表する保険会社が大ピンチに陥っている状況ですが、ビッグモーター社の保険金不適切請求案件を契機として「損保会社の一大事」になるまでにはかなり長い道のりがあったはずです。この道のりを振り返ってみますと、やはり内部通報、内部告発(社員による外部第三者への情報提供)の存在が大きかったと思われます。

まず2022年1月ころのBM社員による内部告発(損保協会への通報)。大手損保がBM社とのDRS取引を停止するきっかけとなりました。その後、2022年8月下旬に某経済誌が損保ジャパンとBM社との癒着問題(不可解なDRS取引の再開)を初めて取り上げることになりますが、昨日の報告書を読むと、どうも損保ジャパンの社内から情報がタイムリーに某経済誌記者に提供されていたような気配がありますね(報告書28頁あたりを読むと、損保ジャパンが金融庁に提出した文書すら適時に記者の手元にあったそうです)。ここは推測ですが、損保ジャパンの社員によるマスコミへの情報提供、つまり内部告発の存在が(本癒着問題を世に出すにあたり)大きかったのではないでしょうか。

そして最後に今年2月のフライデー記事ですね。BM社員がフライデー記者に「過剰な修理やっておきました!」と上司に報告するLINEメールの画像とともに、過剰修理の様子を写した画像を提供しています。7年ほど前の「日大アメフト事件」と同様、世間で騒ぎが大きくなるのは、誰でもひとめで「こりゃあかんやろ!」と憤慨するための画像、動画、録音データの存在に左右されます。このフライデーのWEB記事がここに至るまでのポイントになったような気がいたします。

BM社内では、以前から内部通報が届いていたらしいですし、また、某経済誌のニュースは昨年から報じられていましたが、なかなか火がつくことはありませんでした。改正公益通報者保護法は、社員(退職者を含む)による外部への情報提供行為の保護を厚くしましたが、ぜひ職場環境を変えるためにも、内部通報だけでなく内部告発についても労働者の正当な行動として理解をしていただきたいなぁと考える次第です。内部告発の動機は「正義感」ではなく「自分の職場を働きやすくしたい」という私利私欲だけで十分なのです。

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2023年7月28日 (金)

ビッグモーター社の公益通報対応体制整備義務について

またまたビッグモーター社の保険金不正請求事案に関するエントリーですが、国交省、金融庁に続いて消費者庁も調査に乗り出した、と報じられています。第三者による調査報告書には従業員による内部通報が黙殺されていたことが記載されていましたので、消費者庁としても重大な関心を寄せているようです。

300人以上の常用雇用者が存在する事業者においては、公益通報への対応体制を整備する義務が(公益通報者保護法に)明記されており、これは上場・非上場関係なく法人の義務です。今回、消費者庁が調査を開始したことが公表されるのは異例ですが、そもそもビッグモーター社においては対応業務従事者の指定がなされていなかったのではないかと推測します。かりに同社において対応業務従事者が指定されていた場合には、同指定者が通報者を特定しうる情報を正当な理由なく提供していれば刑事告発の対象にもなります。

対応業務従事者を指定していないとなると、そのこと自体が対応体制の整備義務違反となり、行政処分の対象となります(指導、勧告等)。法改正後の消費者庁の動きがあまり開示されていないので、本件への調査結果がどのようなものになるのか、関心をもって見守りたいと思います。

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2023年7月 4日 (火)

トヨタグループの内部通報制度の本気度はいかに

この1年、トヨタグループの日野自動車、ダイハツ、豊田自動織機、愛知製鋼で大規模な品質不正・性能不正事案が発覚しました。これらの不祥事を受けて、トヨタ自動車はグループ会社・取引先220社、合計30万人にグループ内部通報制度を設置するそうです。「オールトヨタスピークアップ窓口」なる名称だそうです(たとえば日刊工業新聞ニュースはこちらです)。

品質不正や会計不正に関する通報が当該窓口に届いた場合には、トヨタ自動車サイドで調査を行うということですが、グループ会社としては覚悟しておかなければいけませんね。改正公益通報者保護法によって過料等の行政罰の対象となる事実も「公益通報対象事実」に該当するようになりましたので、グループ会社における品質不正もトヨタ自動車への通報は「内部公益通報」となる可能性が高いと思われます(トヨタ自動車が自ら他社の調査を行うにあたり、トヨタ自動車とグループ会社との取り決めがどのようになっているのか興味深いところです)。トヨタ自動車に不正が疑われる自社の問題を通報したとしても、またその「疑い」が真実でなかったとしても、当該通報社員は自社から不利益を受けない、ということになるのでしょう。もっと言えばトヨタ自動車はグループ会社社員の誰が通報したのか、その通報者の秘密を厳守することになると思います。

ここまで大規模な通報制度は、おそらく日本郵政グループの制度を超えて、日本で最も大きな窓口ということになるのでしょうね。イビデン最高裁判決の影響はトヨタ自動車グループ通報制度にも及ぶはずなので(ハラスメント案件と品質不正案件や会計不正案件とは異なりますが)、グループ会社や取引先の社員とトヨタ自動車との間で、通報対応義務が信義則上発生する可能性もあります。そのようなことは当然承知のうえで運用を開始するはずですから、トヨタ自動車として、グループ全体、いやサプライチェーン全体のコンプライアンス経営を推進する「本気度」が示されているようです。実際に運営されるとなれば、さまざまな課題も浮かび上がると思いますので、ぜひとも運営状況についても知りたいところです。

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