2019年10月16日 (水)

株主総会実務への影響はどうなる?-アドバネクス株主総会不存在確認等請求控訴事件判決

昨日は危機管理やコンプライアンスに関心のある方にとって重要な裁判を紹介しましたが、本日は株主総会関連の重要判決の話題です。企業法務に関心の高い法律家の方々が「今年の注目判決」としているアドバネクス社の株主総会不存在確認等請求事件の控訴審(東京高裁)の判決日がいよいよ10月17日と迫ってきました(週刊東洋経済有料版記事より)。

昨年、日経法務面でも裁判の様子が報じられたことがありましたが、事案の概要と地裁判決の概要は、こちらの専修大学澤山助教の解説記事が詳しいです。今年3月の一審判決(東京地裁-資料版商事法務4月号31頁)については大阪大学の松尾教授が論稿を書いておられますし、弥永教授も金融・商事判例の巻頭でコメントを出しておられます。東大の田中亘教授は地裁に意見書を提出していますね。

あまりマスコミの話題になっていませんが、会社側、創業者側双方に著名な法律事務所の先生方が代理人に就いていますし、さらには9月にたいへん興味深い決議を求める臨時株主総会も開催されていて目が離せません。とくに書面による議決権行使に関する代理権の制限について、今後の株主総会の実務に多大な影響を及ぼしうる論点がふたつほどあります。どのような判決が出るにしても、法律学者の方々から、たくさん判例評釈が出そうです。会社法改正や企業統治改革による株主総会機能の変容問題、株主総会へのインターネット質問や投票の実務指針制定など、近時の制度面での流れとの関係なども研究課題になるのではないかと。

株主総会関連の重要判例となると、最近ではこのアドバネクス事件とヨロズ事件、そして(少し前になりますが)ユーシン(役員報酬)事件あたりでしょうか。同業者の方で「これも重要ですよ」という最近の裁判例がありましたら、またご教示ください。

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2019年8月20日 (火)

株主総会の機能が変われば「ネット出席株主」も増えるかもしれない

8月17日の日経朝刊に「株主総会、ネットで『出席』-経産省など、指針作成へ」と題する記事が掲載されていました。見出しだけ読んで「バーチャル株主総会」が開催できるような仕組みが作られるのか・・・と思いきや、さすがにそこまでは(会社法を改正しないと)無理ですよね。ということで、経産省は現実に開催される株主総会に、株主がネットを通して出席したり、質問権を行使することができるような仕組みを「指針」として提言するそうです。早ければ2020年6月の総会シーズンからの実用化もあるかも、と報じています。

現実には議決権の書面行使やネット行使によって、総会の前日までにはほぼ総会議案の賛否が決まっておりますし、当日出席される大株主の方も「委任状行使」によって会社議案に一括賛成するケースがほとんどなので「株主総会の開催にはどれほどの意味があるのだろうか」と疑問を抱く方々も多いと思います。それでも「想定問答集」作りや会場設営、議事進行に至るまで、ご担当者の方々の並々ならぬご尽力のおかげで「つつがなく」総会が執り行われておりますので、株主総会の姿は総会屋が闊歩する時代から、あまり変遷することもなく今日に至っています。

株主総会の機能として、会社の重要な意思決定機能が重要であることは間違いありません。会社法制度の理屈では、株主総会は会社の重要な意思決定機関であり、原則として(事前行使分も含めた出席株主の)議決権の過半数をもって議案の賛否がはかられます。要は会社側、株主側提案の議案に過半数の賛同が得られたかどうかが重要です。この大原則からみれば、個人株主が株主総会にネットで参加することもあまり意味がないように思います。

しかし、ガバナンス・コードは、たとえば会社側議案が賛成多数で可決されたとしても、相当数の反対票が入った場合には、当該会社(もしくは取締役会)はその反対票が増えた原因を分析し、今後どう対応すべきか決定すべきである、と要望しています(そしてほぼ100%の上場会社が、このコードを実施しています)。そして「相当数」というのは、英国のガバナンス・コードに倣って、日本でも20%以上の反対票が投じられた場合を想定しているようです。つまり、企業統治改革が進む時代における株主総会の機能として、会社の重要な意思決定機能のほかに、株主意思の定量的評価機能も無視できない時代になってきた、といえます。

また、スチュワードシップ・コードの遵守を宣言する機関投資家が増え、議決権行使結果と理由の開示が施行されるようになったため、先日のリクシルの株主総会における支配権争いのように、総会当日の朝になって大口の機関投資家が議決権を行使し、その賛否によって決着がつくような事例も出てきました。最後まで会社側、株主側の情報提供を慎重に検討したうえで(実質株主にも説明がつくような形で)議決権行使に及ぶ姿勢にも留意すべき株主総会の運営が必要かもしれません。

このように、ガバナンス・コードやスチュワードシップ・コードなどのソフトローが会社法実務に浸透するなかで、株主総会の果たすべき機能も変遷するわけでして、そうなりますと現実の株主総会には出席できないけれども、ネット上で質問をしたり議決権を行使する株主の存在も無視できないのではないかと。「過半数」というハードルは高すぎるかもしれませんが、持ち合い株式の解消が進む中、「20%」というハードルならネット議決権行使もそれなりの影響力を及ぼしうる、と考えることもできそうです。

株主提案権の数も増えていますし、議決権行使助言会社の推奨指針も会社側に厳格化する傾向にありますので、「この議案は20%以上の反対票が出るかも」といったことへの株主の関心も高まるかもしれません。ただ、ネット参加する株主の質問票を「記入フォーム」で書かせるとなれば、会社側が都合の良い内容の質問だけをピックアップするようなことも予想されますし、5G環境が整備されるとしても、通信の断絶によって双方向性が確保されない事態も想定されることから、ネット参加による株主総会の手続的公正を図る仕組みが必要になりそうですね。

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2019年6月11日 (火)

日産自動車の総会決議における定足数緩和規定の不存在

日産自動車の定時株主総会(2019年6月25日開催予定)に上程される「指名委員会等設置会社への移行に関する議案」(定款の一部変更に関する議案)について、大株主であるルノーが議決権行使を棄権する予定であることが報じられています。

この報道に対して、私は当初「いくらルノーが日産の43%の株式を保有しているとしても、9分の2さえ確保できれば議案が通るんだから、そんなに大きな問題ではないのでは?」と考えておりました(定足数1/3×賛成2/3=2/9)。しかし(念のため)日産の定款を確認したところ、特別決議を通す際に、定足数を1/3まで緩和する規定が存在しないことに気づきました。多くの会社の定款では、総会における特別決議の定足数緩和規定が盛り込まれておりますが(たとえば日産車体、日産化学でも当然入っています)、日産自動車の定款ではなぜか除外されています(いつからでしょうか?)。普通決議の定足数排除規定は存在しますが、これは特別決議には援用できないので、たしかに日産にとって「ルノーによる議決権行使の棄権」は定款変更議案を通すには苦しいところかと。

日産の機関形態の変更にルノーが反対する理由は、指名、報酬、監査の各委員会にルノーから派遣される社外取締役の方々を就任させる予定がないから、ということのようです。しかし、7名もの独立社外取締役候補者が選任される予定なので、日産自身が「誰を指名委員会委員にする予定である」と今から宣言することは、明らかにガバナンス改革の趣旨に矛盾することになります(この点は、委任状争奪戦に向けて「(代表取締役ではなく)代表執行役は誰がふさわしい」と会社側、株主側であらかじめ宣言しているLIXILグループの事例とは異なるところです)。また、ルノーは日産の主要株主ですから、主要株主の業務執行者が日産の指名、報酬、監査委員を務めることは、その職務執行に利益相反のおそれが高いものと思われます。したがって、日産がルノーの要求を拒絶することにもそれなりの理由があると考えられます。

一方のルノーにとっても、サンケイビジネスニュースが報じるように、日産の取締役選任議案に対する賛成協定(ルノーは日産が上程する取締役選任議案に賛成する義務を負う)が存在するとなれば、指名委員会等設置会社への移行は「総議決権の43%保有」という有利な立場を減殺してしまうことになりかねません。賛成協定が存在するかぎり、指名委員会さえ日産側が押さえておけば大株主といえども取締役会も、各委員会も、そして執行役も日産側がコントロールできる可能性が高いと思われます。「独立社外取締役といっても、どうせ日産側にカタをもつ人たちの集まりだろう」とルノーが判断するのも不自然ではないでしょう。「議決権行使の棄権」は未だ確定しておらず、両社の間で協議が続くものと思いますが、どのあたりで落ち着くのか興味は尽きません。

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2018年6月28日 (木)

今年の定時株主総会に出席して感じたこと(雑感です)

6月総会もピークですね。私は26日、27日と二日続けて株主総会に出席しておりました(取締役と監査役です)。当事者としていろいろと書きたいこともございますが、(守秘義務に留意しつつ控えめに)感想を述べておきます。

昨日(6月26日)の総会では、私が筆頭社外取締役(ガバナンス委員会委員長)ということで、投資家の株主の方からふたつほどご質問を受けました。ひとつは改訂されたガバナンス・コードとの関係で「当社では役員60才定年制を厳守しているが、社長の選任・解任に関する基準はきちんと決まっているのか、もし決まっているのであれば、社長選任においてガバナンス委員会としてはどのような点に重きを置いて判断しているのか」というもの。

そしてもうひとつは、当社のマスコミ等における風評から、社外取締役としては事故・事件の発生についてはきちんと報告を受け、対策を審議しているのか、というご質問。いずれも事前の想定問答集にはまったく掲載されていなかったご質問内容でしたが、まさにガバナンス委員会として普段から議論をしているところなので(守秘義務に反しない範囲で具体的に)回答をさせていただきました。やはりガバナンスやコンプライアンスに関連するご質問は増えていますし、(もちろん議長からの指名が前提ですが)社外取締役自身が回答しなければならない場面も増えていると思います。

そして本日(6月27日)は、株主総会自体はとくに問題なく終了したものの、終了後に社長(パナソニック出身)からお聴きしたパナソニックの株主総会の運営に関する話が興味深いものでした。会場出席の株主数が7000名、大阪城ホールの3階席まで出席者がいらっしゃるというのもたいへんなもの。東京、名古屋会場と映像でつなぐ、というのもパナソニックならお手のモノといったところでしょうか。3階席の株主の方が手を挙げたときに、どのように指名するか、といったことや、発言の打ち切り方、退場命令の出し方など、いわゆる議長の議事進行権限の行使については参考になりました。

総会支援で(弁護士として)関与した株主総会も含めて感じたことは、議長(代表取締役社長)さんが、けっこう株主の皆様の質問に丁寧に回答する傾向が強まっているように感じました(ガバナンス改革の影響でしょうか・・・)。外からみていたら、「この株主さんの発言は質問というよりも意見や要望として受け取ったら良いのでは?」とか「決議事項や報告事項とは関係がないのだから、終了後の株主懇談会のほうでお聴きすればよいのでは?」と思うようなことでも、制止せずに熱心に回答しておられるケースが目立ちます。資本コストに関連する厳しいご質問には丁寧に回答すべきですが、会社側としても株主の皆様からどのようなご質問を受けたいのか、ある程度のメッセージをお伝えしてもよいのではないかと思ったりしました。

あと、まったく質問が出ないというのも気まずいのか(?)、「ヤラセ質問」を用意される会社さんもあるように聞いていますが、一般の株主さんからみると「ヤラセ質問」かどうかはバレるそうです。最近の裁判例でも、一般株主の質問権を実質的に制限してしまうような「ヤラセ質問」の適法性については疑義が呈されていますので、控えておいたほうがよろしいのではないでしょうか。

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2017年6月30日 (金)

創業家と対峙して株主総会で解任を阻止した「モノ言う監査役」

コーポレートガバナンス改革も4年目となり、今年の株主総会はいろいろと話題が多かったようですね。機関投資家の議決権個別開示の結果を見なければ総括はできませんが、とりあえず6月総会は本日でほぼ終了です。なかでも出光興産、大戸屋HD、タカタ、ロッテ、ユニバーサルエンターテイメント、大王製紙(サプライズ?)をはじめ、多くの上場企業で創業家株主の議決権行使が注目されました。ただ、そんな中で「創業家の乱」に「モノ言う監査役」が対決した証券コード5277さんの事例は、監査役制度に関心のある方には注目していただきたいところです。

5277さんの創業家株主の方(元取締役で現在は顧問に就任)が、なんと他の取締役ではなく監査役3名の解任に関する株主提案をしておられました(5月23日付け会社側リリースはこちらです)。この会社側リリースの添付書類には、なぜ株主が監査役を解任する提案をしたのか、その理由が記載されています(6月23日開催の定時株主総会の招集通知のほうにも記載されています)また、ヤフー掲示板情報によりますと、この株主の方は一般株主宛てに解任議案への賛同を勧誘する(規則との関係がありますので『推奨』でしょうか)書面も交付されていたようです。そして株主総会における議案賛否の結果については、6月28日付け臨時報告書(EDNETで閲覧可能)に公表されました。

株主提案の内容を精査しますと、取締役に問題行為があるにもかかわらず、これを阻止しないことや独立性に問題があり、監査役としての職務を執行することが期待できない、といったことが解任理由とされています。たとえば、同社取締役が、会社の財産状況を調査しようとしたところ、他の取締役から書類開示を拒否され、これを監査役に報告したところ、監査役は何もせずに放置したこと、監査役であるにも関わらず会社の業務執行を行ったこと等、かなり具体的に理由が述べられています。

そして、6月28日付けの同社臨時報告書によりますと、(会社側は反対意見を表明しているにもかかわらず)監査役3名解任議案については、賛成票が(3名とも)約48%にも上りました。監査役解任は特別決議(67%以上の賛成票が必要)ですから、ギリギリ・・・というわけではありませんが、かなり一般株主の「解任すべき」との賛成票が集まった可能性があります(分析してみる価値はありそうです-このあたりは同社監査役の皆様の名誉・信用にも関わりますので、株主構成等、詳細にご存じの方がいらっしゃったらご教示ください)。

現経営陣と創業家が対立している可能性が高いので、会社側は創業家株主の提案に反対意見を表明しているわけですが、反対の理由のほかに、監査役それぞれが「私への解任が正当でない理由」を詳細に述べておられるところが特徴的です。結果的にはこの「モノ言う監査役」の姿勢によって、創業家による解任提案を阻止したといえます。大株主の方も、かなり会社法に詳しい法律家の支援を受けておられるようですが、さて、法律に詳しい方も含めて、株主提案、そして監査役側の反対意見、いずれに賛同すべきか(ぜひとも検討してみてはいかがでしょうか)。けっこう「ドキ!」っとされる方もいらっしゃるかもしれませんね。たしかに解任理由については、かなり企業法務(裁判例を含めて)に精通していないと理解しにくい内容も含まれていますが、株主の方々がどう受けとめるか・・・、とても悩ましいところです。

なお、取締役選任議案への反対比率は10%未満です。きちんと分析しなければわかりませんが、創業家株主の保有比率は10%前後だとしますと、かなりの一般株主が監査役解任を支持した可能性があります。または、会社のガバナンスに対する問題を大株主さんが指摘したのであれば、ひょっとすると、一般株主だけでなく、機関投資家も解任議案に賛成したのかもしれません。このあたりこそ、議決権行使の個別開示が機能することになるのではないかと。

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2017年6月21日 (水)

株主総会における回答とインサイダー取引規制

ここのところ株主総会関連の話題ばかりで恐縮です。経営再建中の某電機メーカーさんの定時株主総会(及び普通株主による種類株主総会)が本日(6月20日)に開催されました。その株主総会の実況中継(日経ビジネスさん)の内容をみますと、議長さんが「(現在は東証2部だが)東証1部への登録換えの申請を検討している」ではなく「6月29日か30日に申請します」とおっしゃったそうです。これを受けて当該会社の株価が高騰し、前日比7%の値上がり。

すでに掲示板等では話題になっていますが、これはインサイダー規制上問題はないのでしょうか(以下は私個人の判断・参考意見にすぎませんので、株式取引にあたっては皆様の懇意にされている法律家のご意見をお聴きくださるようお願いいたします)。

社長さんの株主総会における説明(質問への回答)は、インサイダー規制における「公表」には該当しないので、もし「東証1部への登録換え申請の決定」が「重要事実」だとすれば、当日、これを会場で聞いた株主の皆様は「情報受領者」に該当し、株式の売買ができない(禁止される)状況に置かれてしまいます。ちなみに登録換えは取締役会決定事項だとしても、社長さんの判断は単なる「つぶやき」ではなく、「決定(に準じるもの)」とみなされるでしょう。

登録換え申請に関する会社の意思決定は、金商法で具体的に規定されている「重要事実」(決定事実、発生事実、業績予想修正事実)には該当しません。「決定事実」の類型中に「上場廃止申請」が含まれていますので、その反対解釈としてそれ以外の上場申請については重要事実には該当しない、といった考え方もあるかもしれません。しかし、過去の最高裁判決は、重要事実に列記されていないとしても、安易な反対解釈は許されず、これに準じるような投資家の投資判断に重要な影響を及ぼし得る事実についても「重要事実」に該当しうるとの立場をとっているようです。したがって包括禁止条項(バスケット条項)の適用ということが検討されるところです。

結局は個別事案ごとに判断されると思いますが、株主総会に実際に出席していた株主さんと、総会終了後のマスコミ報道で「東証1部への登録換え申請の事実」を知った株主さんとで、どれほどの不公平感があるでしょうか。そこに看過できないほどの不公平感があるとすれば、インサイダー規制が問題となる場面であったといえるかもしれません。いずれにしましても、昔から株主総会での会社側説明の場面では、インサイダー情報を公表することのないよう細心の注意が必要と言われています。総会直後に株価が乱高下するという事態になりますと、株主の皆様にご迷惑をおかけすることになりますので、総会を運営される側においてはあらためてご留意ください。

もし、株主総会前に、説明が困難な重要事実があるならば、速やかに適時開示するほうが妥当かもしれません。本日の東京都知事の緊急会見を受けて、築地魚市場さん(東証2部)は、さっそく今後の経営方針をリリースされていますね(野次馬的な感想ですが、東京都知事の豊洲・築地移転問題の基本方針は、社外取締役的に判断すれば、うーーーん・・・・・笑)

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2017年6月20日 (火)

相談役・顧問制度に関する株主質問への回答例-武田薬品に学ぶ

株主総会リハーサルのシーズンですね。今夜、いろんな上場会社の社外取締役さんが集まる会食に参加しましたが、「今年の株主総会のブームってなんだろう?」という話になりました。ガバナンス・コード、議決権行使結果の個別開示、お土産廃止、社外取締役への直接質問、そしてマニアックなところでは財団への自己株式の拠出(1円譲渡を取締役会に一任?)といった項目が出ましたが、多くの方が挙げていたのが「相談役・顧問制度への質問」。

総会を仕切る総務部門の皆様にとっては、「なにをいまさら」かもしれませんが、たしかに相談役・顧問制度について株主から質問が出てもおかしくない状況ですね。想定問答集にも模範回答が掲載されているのかもしれませんが、ひとつのモデルとしては武田薬品工業さんのHPに掲載されている「第141回定時株主総会に関連する事項について」と題する一枚の書面がとても参考になるのではないかと。

武田薬品工業さんは6月28日に定時株主総会を開く予定ですが、株主15人による株主提案が議案になっています。その株主提案の中身は、「元最高責任者の相談役や顧問(就任)は経営面で強い影響力を持つ」として、相談役らの原則廃止を定款に盛り込むことを要望する、というものです(議決権行使助言会社も、株主提案への賛成を推奨されています)。上記書面は、その株主提案に対する会社側の回答、という位置づけです。

もちろん定款変更に関する株主提案、事前の書面による株主質問、総会における一般質問など、それぞれの形式への対応は異なるものだと思います。しかし、「当社の相談役制度を廃止せよ、とまでは言わないが、内容を開示せよ」といった風潮が強まる中で、どのような内容を開示すれば説明責任を尽くしたといえるのか、いろいろと迷うところもあると思います。上記武田薬品さんの書面では、そのあたりが過不足なく説明されているのではないでしょうか。ただ、本当は「その相談役さんは専用の個室があるのか、個室は経営陣と同じフロアにあるのか」といったことも質問される可能性はあるかもしれません(この点は、私の過去の経験からいうと、相談役の方が結構こだわるのです)。

なお、相談役制度は廃止しても「社友」なる名称で実質的には相談役待遇を残したり、また「最高顧問」なる名称を対外的に使用することを許容する会社もありますので、相談役という名称よりも、元経営者がどのように接遇されているのか、その実質を株主側としては質問したほうが良いかもしれませんね。東芝さんの例で代表されるように、相談役制度は「院政を敷く」ことが問題視されていますが、中間幹部の方々が、企業倫理・企業文化を尊重するという意味において「求心力を維持する」ことへの相談役制度の効用も、もちろん大きなものがあります(社長解任事件では、この求心力をよく活用させていただきました)。このあたりは、海外の機関投資家の皆様に説明することはむづかしいところですね。

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2017年5月24日 (水)

実質株主に総会出席の機会を付与する上場会社は増えるか?

(5月24日午後 追記)

先週「7月開催の株主総会は増えるか?」といったエントリーに対して、杉山さんから「過去の成績総括はスピーディーにやるべき。7月総会は攻めのガバナンスに逆行する」といった有益なご意見をいただきました。7月総会問題だけでなく、ガバナンス・コードを真剣に実施しようとすると、「これってホントに企業価値向上に結び付くのか、他のコードを実施する趣旨と矛盾することが起こらないか」といった疑問も湧いてくると思うのです。だからこそ、「実施よりも説明」することが必要となる場面も出てくるのでしょうね。

さて、総会シーズンなので、もうひとつ話題のネタを取り上げます。明日(5月25日)はJフロント・リテイリング社の定時株主総会が開催されるようですが、「定款の一部変更の件」として、実質株主(機関投資家)が定時株主総会で議決権を行使できるよう、定款の一部を変更する議案が上程されます。実質株主の議決権行使を正面から認める定款変更は日本で初めてのようです(経産省関係者)。なお、実質株主とは、名義株主(株主名簿上の株主)ではなく、その背後で企業に資金を投下している機関投資家のことを、ここでは表現しています。

ところで、コーポレートガバナンス・コード補充原則1-2⑤は

信託銀行等の名義で株式を保有する機関投資家等が、株主総会において、信託銀行等に代わって自ら議決権の行使等を行うことをあらかじめ希望する場合に対応するため、上場会社は、信託銀行等と協議しつつ検討を行うべきである。

と規定しています。また、東証の調査結果(昨年末現在)によると、本則市場に上場している会社のうち93%はこの補充原則1-2⑤を「実施する」と報告しています。したがって、多くの上場会社は、名義株主(信託銀行等)から代理権を得た実質株主(機関投資家)が、総会に出席して議決権行使できる環境を整備する必要があると思われます(ここまで言い切れると思うのですが、これは私が言い過ぎですかね?「なんちゃってコンプライ」の典型がこの1-2⑤に如実に表れているように思うのですが・・・)。

(お詳しい方はご承知のとおり)もちろん、定款変更を経ずとも、実質株主から総会出席の要望がある場合に、実質株主が(名義株主から)委任状や「実質株主証明書」をとりつけて、実質株主(法人)の従業員が現実出席する方法も例外的には認められています(このあたりは全株懇ガイドラインをご参照ください)。ただ、なんといっても「株主でない者が株主総会で権利行使をした場合には、決議取消事由に該当する」といった会社法解釈がありますので、会社としても法的安定性を強く求めたいところです。したがって、今回のJフロント・リテイリング社の定款変更議案は多くの会社の参考となるところかと思います。

ちなみに、上程議案が承認可決されることを条件として変更される定款規定の文言は、

第18条 株主は、当会社の議決権を有する他の株主1名を代理人として、その議決権を行使することができる。
前項の規定にかかわらず、取締役会において 定める株式取扱規程に定めるところにより、信託銀行等の名義で株式を保有し自己名義で保有していない機関投資家は、株主総会に出席してその議決権を代理行使することができる。
ただし、株主または代理人は、株主総会ごと に代理権を証明する書面を当会社に提出しなければならない。

というもので、全株懇モデルとほぼ同じ文言のようです。文言からはハッキリしませんが(Jフロントさんの株式取扱規程を確認しないとわかりませんが)、実質株主が総会に出席するためには、委任状のほかに、実質株主証明書も必要ということではないかと思われます(受付での混乱を避けるためにも、実質といえども「代理人は株主に限る」という趣旨で、たとえば機関投資家の代理人弁護士では出席不可、あらかじめ伝えられている従業員のみ可、ということになるのでしょうね)。他にも、どの範囲を「機関投資家」とするのか等、この「株式取扱規程」の中身にも興味が湧きますね。

なんか「横並び」したくてウズウズしている上場会社、とりわけ外国人保有比率が高い会社がたくさん存在するような気がしてなりません。

追記:「実質株主の株主出席問題のむずかしさ」については、旬刊商事法務2068号(2015年5月25日号)の巻末「スクランブル」に問題点が要領よくまとまっている、とのご連絡をいただきました。そちらもご参考にしてください。

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2017年5月17日 (水)

株主総会7月開催困難→進む株主総会手続きの電子化

世間では「経営法務」を大学院で専攻されている方が話題になっておりますが、本日(17日)から、いよいよ本年度の司法試験が始まりますね。法律選択、憲法、行政法・・・、皆様、日曜日まで、体調を崩さずにぜひ頑張ってください!!

経産省「持続的成長に向けた企業と投資家の対話促進研究会」でも推進されていた3月決算会社による株主総会7月開催ですが、上場会社をみるかぎり、本年度に7月開催を決めたところは全くないそうです(5月16日日経朝刊「一目均衡」より)。やはり決算日と基準日を一致させる、という企業慣行はなかなか崩れません。7月開催が進むと、深度ある監査の実現、金商法会計と会社法会計の一元化なども図れるとして、やや期待感はありましたが、やはり企業実務への影響が極めて大きいということですね。

ところで、「株主総会関連の日程の適切な設置」が要請されているコーポレートガバナンス・コードの補充原則1-2③については、本則市場に上場する会社の98%が「実施する」(コンプライ)と表明していますので、7月開催をしない、ということになりますと、株主との対話の促進のために、上場会社は招集通知の早期発送や議決権行使の電子化に向けて対策をとる、ということになるのでしょうね。おそらく株主総会手続きの電子化がかなり進むのではないかと予想しています(ちなみに、ガバナンス・コード1-2③は、かならずしも株主総会の7月開催を求めているわけではない、というのが金融庁立案担当者の説明です)。

また、来年に予定されている会社法改正ですが、株主の同意なくして招集手続きを電子化できるよう、法改正も行われるものと思います(この点は、おそらく会社法制部会での審議も、それほど異論なく進むのではないかと)。海外の法制度がすぐに取り入られれる分野もありますが、株主総会実務の分野はずいぶんと諸外国とは異なる法制度が生き続けますね。運用会社(機関投資家)による議決権行使結果の個別開示が進む中で、対話すべき株主にとってはますます忙しくなりそうです。

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2017年5月10日 (水)

フジ・メディアHD株主総会決議取消訴訟の意義は提訴リスクにあり

今年も株主総会のシーズンが近づいてまいりました。今年の総会関連の話題といえば、やはり機関投資家の議決権行使結果の個別開示でしょうね。そしてもうひとつ、最近の判例として話題になっているのがフジテレビの親会社であるフジ・メディアHDさんの株主総会決議取消訴訟の東京地裁判決(平成28年12月15日)だと思います。山口三尊さんのブログでも即日取り上げておられました。私も法律誌(資料版商事法務4月号)に掲載されている判決全文を読みました。いろいろと論点がありますが、以下では「ヤラセ質問」に対する裁判所の判断に触れてみたいと思います。

元従業員の方お二人が原告(株主)となり、平成26年度の定時株主総会で「ヤラセ質問」があったとして、会社を被告として同株主総会の役員選任決議の取消を求めていた訴訟です。(「ヤラセ質問」という文言は裁判所も判決文で使っているので、そのまま使用します)。同株主総会では、合計16名の株主が質問をしたそうですが、そのうち8名は同社社員であり、前日までのリハーサルと同じ質問をするよう、同社総務部長さんから指示をうけていたそうです。このヤラセ質問によって一般の株主の質問権が侵害され、著しく不公正な方法で総会決議がとられたとして、原告株主は同株主総会決議の取消しを求めています。

判決では、ヤラセ質問が

「従業員株主もまた株主であることを考慮したとしても、多数の一般株主を有する上場会社における適切な議事運営とは言い難いものというべきである」「現場で本件株主総会を統括する地位にある●●総務部長が上記のような依頼をすること自体、株主総会の議事運営の在り方として疑義がないとはいえない」

と、指摘しています。ただ、

ヤラセ質問に費やした時間と一般株主からの質問に費やした時間の比率からみると質問権侵害の程度がそれほど大きいとはいえない、一般株主の質問を誘引するため、といった目的もそれほど悪質なものではない、時間の経過とともに、一般株主からの質問も議題と関係ないことが多くなり、打ち切り直前に手を挙げていた株主も5名ほどになっていた

といったことから、議事運営に問題はあったとしても、決議を取り消さなければならないほど決議の方法が不公正とまではいえないとして、最終的には原告の請求を棄却しています。

この判決について、商事法務さんの解説では「裁判所からイエローカードを突き付けられた」株主総会だと評されていますが、控訴審ではどうなるのでしょうかね?16問中の8問のヤラセ質問はほとんどが質問時間の前半に集中しているのですが、この判決理由からみて、もし後半の一般株主からの質問がなかったとしたらどうなってしまったのでしょうかね(^^;;たとえばこの判決を教訓として、他社が一般株主の質問を誘引するために最初にどっとヤラセ質問を繰り出したところ、その後に一般株主からの質問がなかったとしたら・・・。うーーん、ゾッとします(笑)。どうもこの判決理由にはツッコミドコロがあるような気がします。

あと、争点とは関係がないので感想として申し上げますが、この●●総務部長さんは、裁判所の証人尋問で、一般株主が質問しやすい雰囲気を出すことと、株主による不規則発言に対応するために企画した、と証言しておられます(判決文より)。ただ、株主総会においては、社長(会社)には総会指揮権はなく、定款に従い総会議長だけに議事整理権、秩序維持権があります(会社法315条)。「議事運営」=「議事整理、秩序維持」ではありませんが、上記●●総務部長さんの証言内容からみると、どうも議事整理、秩序維持に関する企画としてヤラセ質問を検討されていたものと思われます。そして取締役である議長は、株主総会の議事を公正かつ円滑に指揮運営し、合理的な時間内に株主の総意を確定する職責を負い、そのために善管注意義務を尽くさなければなりません(新基本法コンメンタール「会社法2 第1版」49頁)。

そこで、従業員株主が一般株主の質問を誘引する、不規則発言を抑止するといった目的でヤラセ質問を行う(あらかじめ準備する)というのは、そもそも会社法上の権限を持たない会社(社長)が、議事整理権、秩序維持権の一部を従業員株主に委任したことにならないでしょうか?効果の面、つまり決議取消効からみた議事運営としては「イエロー」で済むかもしれませんが、役員の法的責任という効果からみた議事運営としては、どうなのかなぁ・・・という気がいたしました(いえ、もちろん個人的な意見にすぎません・・・)。

このように、法律家はどうしても「敗訴リスク」つまり、このような事件が裁判で争われますと、どういった行動があれば決議取消につながるのか、という点に関心を向けるのですが、私は会社にとってもっと大切なことがあると思います。それは「提訴リスク」つまり、どうしてヤラセ質問がバレちゃって裁判まで至ってしまったのか?という点です。良い悪いは別として、ヤラセ質問がバレなければ、今回ような裁判さえ起きていなかったわけで、また、この判決を読んで多くの上場会社の総会担当者が「ドキ!」っとする事態にもならなかったわけです。

すでに報じられているとおり、バレた理由はフジ・メディア社員による(原告株主に対する)内部告発だったわけです。ヤラセ質問企画を知っている社員からすれば「有給とって、指定された席に座って、先陣きって拍手したり、『異議な~し!!』とか声を上げるくらいなら我慢するけどさ、ヤラセ質問?俺が?これはヤリスギじゃないの??」といった意見をお持ちの方がいたということですね(疑問を抱いたのが依頼を受けた従業員株主だったのか、企画した側の総務部社員だったのかはわかりませんが・・・私もヤラセ質問はさすがにヤリスギだと思います)。2011年7月、私は(内部告発で発覚した)九州電力のやらせメール事件を最初にエントリーした際(九電やらせメール事件にみる組織力学とコンプライアンス)、同じことを申し上げましたが、内部告発に至る社員の気持ちがなかなか経営幹部には理解できないのかもしれません。

フジ・メディアHDさんは、平成27年の総会以降はヤラセ質問を一切廃止されたそうですが、そもそも一番考えないといけないのは、どうすれば内部告発者を社内から出さないような経営をするか、という点ではないでしょうか。つまり「敗訴リスク」を低減させることよりも、いかに「提訴リスク」を低減させるか、これが法務リスク・マネジメントを安くすませるための企業の知恵だと確信しています。

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