2019年7月12日 (金)

コーポレートガバナンス・コード補充原則3-2②ⅳの条項は本当に実施されているのか?

先日、ある研究会で、某社の経営企画・IRを担当されている方(Aさん)の発表を拝聴する機会がありました。某社はガバナンス強化にも熱心で、世間的にも極めてクリーンなイメージで知られたメーカーさんです。当社に中途入社で採用されたAさんは、IRを担当される中でガバナンス・コードも熱心に勉強されたそうですが、A氏曰く「そういえば補充原則3-2②のⅳでは外部の会計監査人から不正を発見したり、不備や問題点を指摘された際の会社側の対応体制の確立が求められているが、そんなことを会社で議論したところを一度も見たことがない」とのこと。当該研究会では、もっと実務的に重要な論点に聴講者の質問が集中していましたが、私はどうも、Aさんの当該発言にひっかかっておりました。

某社のガバナンス報告書を確認しましたが、この補充原則はエクスプレインしていないので、間違いなく実施しているはずです(ただ、コードでは実施状況の開示が要請されていないので、どのように体制を確立されているかは外部からはわかりません)。補充原則で示されている「会計監査人が不正を発見して、会社としての対応を求めた場合」というのは、金融商品取引法193条の3に基づく是正要求通知がなされた場合よりももっと広くとらえるべき、というのが立案担当者の説明ですが、某社に限らず、実際に会社がどのような対応体制を確立しているのか、よくわかっていないのが実態ではないでしょうか。会社として対応が求められる「不備や問題点の指摘」というのも、いったいどのような指摘を指すのか、これもよくわからないところです。

「実施している」と公表しながら、実施していなければ東証の規則違反であり制裁の対象となります。もちろん、これを放置しておりますと、取締役の職務執行上の善管注意義務違反となりますから、この点はおそらく監査役、監査委員の皆様も確認はされているはずです。たとえば①「不正を発見して会社としての対応を求めた場合」「不備、問題点の指摘を受けた場合」とは、具体的に会計監査人からどのような指摘があった場合なのか、②これに対して対応が必要かどうか判断する機関はどこなのか(取締役か監査役等か、それとも取締役会か)、③対応が必要と判断した場合、具体的にどのような対応をするのか、といったところは最低限度、平時から確立していなければならないと思います。このあたり、他社ではどのようにされているのでしょうか?また、監査役等の皆様も、対応体制の確立がどの程度まで行われていれば善管注意義務を尽くしている、と判断されているのでしょうか?

最近の会計不正事案において、外部の会計監査人に情報提供があるものの、ずさんな社内調査のためにうやむやとなり、その後監督官庁に内部告発がなされて発覚するケースが散見されます。私の感覚では、高額な費用を伴う第三者委員会調査に至るよりも、件外調査を含めた徹底した社内調査で発見するほうがよほど会社のためになると思います。そのためには、ガバナンス・コード補充原則3-2②の当該条項を、きちんと遵守することが近道です。2021年3月期から、金商法監査にはKAMが導入されますが(2020年3月期から早期適用)、監査役等と会計監査人で(個社固有の)監査上のリスクを真剣に協議する機会が増えるわけですから、このあたりも整理をしておくべきではないかと。また、補充原則3-2②(とりわけⅳについて)きちんと対応体制を確立しておられる上場企業さんがいらっしゃいましたら、どの程度確立されているのかご教示いただければ幸いです。

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2019年5月31日 (金)

日本企業の労働慣行とサクセッションプラン(後継者育成)の親和性を考える

5月29日の日経夕刊「十字路」では、CEOの解任に関する判断基準の明確化、透明化への「取締役会の覚悟」が語られていました。会社の有事には、本気でCEOと向き合う気概を持て、とのこと。ガバナンス・コード改訂版が上場企業の浸透する中で、取締役会改革の実質化が今まさに求められています。ただ、取締役会はCEOと本気で向き合うだけで企業価値向上が果たせるかというと、そんなに簡単なものではないようです。

コーポレートガバナンス・コードのなかでも、コンプライの一環として後継者育成計画やCEOの選解任の明確化・透明化を図る企業が増えています。私がガバナンス構築の支援を担当している某上場企業さん(甲社)も、2年ほど前からサクセッションプランを実施しております。最近の経営陣主導の不祥事例や支配権争いに関する事例などをみておりますと、早い段階から後継者を育成することが大切ではないか、うまくいかなければ社外取締役が中心になってCEOの選解任を進めるべきではないか、と思うわけですが、実際にやってみると、「やらなきゃよかった」と思えるような場面に遭遇しますね。

甲社では、これまで社長が次期社長を指名するシステムで後継者が実質的に決まっていましたが、2年ほど前に後継者育成システムを導入し、社内でも後継者候補が早い段階で決まりました。しかし、この後継者候補の周りには「将来の社長に認めてもらいたい」ということで、後継者を支える会のようなものができて、これがまた現経営陣からみると「優秀だが現社長にかわいがられなかった不満分子」のような方々が、候補者を取り巻いておられます。候補者に吹き込まれる情報は、現経営陣を批判するようなものばかり。そうなりますと、現社長を支えている経営陣との間に派閥の対立ができてしまい、肝心の本業の効率性がとても悪くなりました。

GEの著名な経営者ジャックウェルチの著書などを読むと、3名ほどの後継者候補をあらかじめ社内で競わせて、最終的に現CEOが決定し、上手にCEOの地位を引き継ぐことが自慢話のように書かれています。しかし、こういった後継者育成計画や社長の選解任ルールの透明化、といった指針は果たして日本企業の労働慣行に合致するものかどうか、よく見極める必要があります。

同期入社制度、年功序列、終身雇用といった労働慣行があたりまえで、職務よりも人に対して給与が支払われる企業社会だと、やっぱり経営幹部にとっては「誰についていくか」はとても大切です。なので、早々と後継者候補が明らかになりますと、現社長に批判的な「取り巻き」現象が発生してしまい、現経営陣とうまくいかなくなってしまうケースも出てくるように思います。後継者を3名ほど指名して競わせるのは良いとしても、人に対して給与が支払われる慣行がありますので、後継者に指名されなかった方はどうされるのでしょうか?(米国のように、職務で転職できるのであればよいのですが、日本ではそんな甘くないと思います)。

CEOの選解任手続の明確化、透明化の実施についても同様です。たとえば社外取締役が主導して現CEOの退任を求めたとします。社外取締役が一番苦労するのは「現CEOとの対決」ではありません。現CEOに家族と自分の人生を賭けておられる経営幹部の方々からの厳しい攻撃です。日本の労働慣行が前提であれば、これは当然かもしれません。このあたりは機関投資家の方々にはなかなか理解していただけないと思います。

組織がひとつになって後継者計画を遂行しようとすると、結局は現CEOが退任後も相談役や顧問としてにらみを利かせて(?)社内抗争を防止し、企業活動の効率性を確保する、といった笑えない事態もありえます(なるほど・・・相談役・顧問制度はよく考えられた-日本の労働慣行にマッチした-仕組みなのだなぁと感心します)。よく企業統治改革2.0は「形式から実質へ」と言われますが、その「実質」とは企業だけではどうにも変えることができなくて、日本政府が(どんな選挙結果になろうとも)本気で労働慣行を変える政策を断行しなければ限界があるように思えてきます。

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2018年10月24日 (水)

ガバナンス・コードへの対応は「引き算」で考えたほうがうまくいく

昨日(10月22日)の日経法務面では、コーポレートガバナンス・コンサルティング会社の名誉会長に就任された前経団連会長さんのインタビュー記事が掲載されていました。日本企業では、まだまだ社外取締役は十分に機能していないが、「ようやく先進的な企業も出始めた」とされています。社外取締役が中心になって、いわゆるサクセッションプラン(後継者計画)を作り、複数の候補者をインタビューして決めるのだそうです。また、社外取締役にふさわしい人物としては「経験豊富な元経営者で、企業統治の知識も備えた人が望ましい」とのこと。

このたびのガバナンス・コードの改訂でも、後継者計画の作成やCEOの選解任手続の透明化が要請されているので、企業が前向きに取り組むこと自体は賛成です。ただ、社外取締役が中心になって社長を選任することでかならずしも「中長期的な企業価値が向上する」ことはありません。当然のことながら人選に失敗して企業価値を低下させてしまうこともあります。要は様々な取締役会改革が機能して「健全なリスクテイク」を繰り返せばランダム性が高まって業績の変動幅も大きくなります。株主が歓迎するのは、こういったサクセッションプランに社外者が関与することで、企業価値の向上と低下の変動率が大きくなり(ボラティリティが高まり、これをオプションでコントロールすることで)、その期待値が株価に反映するからではないかと。

ただ、この株主の「期待値」は、あくまでも「国家の政策として、企業の持続的成長を歓迎している」ことが前提です(成長性が見込めない企業は早めにつぶして、資源の流動性を高めるほうが国策としては良い・・・という意見もありますので)。そうだとすると、持続的成長を阻害する要因を企業自身が排除する仕組みが強く求められます。

以前、「社長解任手続など、社内でルール化できるのだろうか」と、批判的な意見を述べましたが、よく考えてみると、業界に精通していない社外取締役が活躍するのはこっち(解任)だと思います。どんな人が社長に向いているか・・・というのは、正直言って社外取締役にはわからないし、「この人がふさわしい」と判断しても、それは認知バイアスによる後付けの理由で決めているケースが多いはずです。解任とちがって、選任のケースでは、現社長は退任の意向を固めているわけですから、社内取締役の方々には格別のデフォルト値はありませんので、社内の意見を尊重することも大切かと思います。もし選任手続に社外取締役が関与することに長所があるとすれば、「社長が勝手に後任を指名することは許されない」という会社の姿勢を社内外に示すことにあるわけで、そうであるならば、社外取締役が積極的に人選に関与することまでは求められていないようにも思えます。

しかし解任となると、やる気満々の現社長の顔色をみる社内取締役にとっては「解任する」という選択肢はデフォルト値ではないはずです(人は考えることが困難な問題では、考えることを放棄して現状維持の決断を下すことが多いので)。だからこそ社外取締役の判断が大きなウエイトを占めることになります。また、なんといっても、「この人は適任」と判断することよりも、「この人が社長を続けると結構ヤバイかも・・・」と判断することのほうがダイバーシティ(多様性)を確保した取締役会の構成員にとっては正確な判断に至るのではないでしょうか。不祥事を起こしたときの行動、健全なリスクテイクに及び腰でROEなど考えない、政府の役割を肩代わりするような「公益の番人」としての企業責任を何ら果たそうとしない、といったことで、「CEOとして顕著にふさわしくない」という場合には、手続が明確であるかないかを問わず、社外取締役の方々の行動に大きな期待が寄せられるのではないでしょうか。

会社の中を見渡すと、現状維持のバイアスが効いて、なかなか社内の人たちでは削減することができないシステムがたくさんあります。ガバナンス・コードへの対応において、なにかを付け足すことについては社内の合意が得られても、なにかを差し引くことについてはなかなか合意が得られないケースが多いように見受けられます。そういったところにこそ、業界の常識にとらわれていない人たちの意見が反映されるべきではないかと思いますね。

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2018年10月15日 (月)

企業統治改革-後継者計画の前に労働慣行の見直しが必要

10月10日の朝日新聞朝刊「経済気象台」に、「後継者計画の客観・透明性」との見出しで近時のコーポレートガバナンス・コード改訂に関する解説記事が掲載されていました。「後継者計画」との見出しですと、中小会社の事業承継を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、記事は上場会社向けのいわゆる「取締役会改革の一環としての後継者計画」に関するお話です。

企業の持続的成長のカギはなんといっても経営者ですが、その経営者の後継は現経営者が不透明な手続きで決めている、という点に投資家が不満を述べていました。そこで改訂コードでは、社外取締役らが中心となって任意の指名委員会等が(計画の初期段階から)関与すること、また経営者の選解任手続きを規約化することなどが求められています。記事では「長期的な企業価値向上のための合理的人選が、現状の指名委員会で可能かどうか」と疑問を呈しています。そもそもそういった後継者計画が、果たして中長期の企業価値向上につながるのかどうか、根本的に疑問を投げかけています。

14年ほどにわたる私自身の社外役員の経験(指名委員会やガバナンス委員会の委員長等)や、改訂コード対応への上場会社さんからのご相談事例など、ホントに狭い経験に基づく個人的な意見しか申し上げられませんが、私も後継者計画(サクセッションプラン)自体が企業の持続的成長につながるのかどうかは、やや懐疑的です。大きな理由は、日本企業の労務慣行が後継者育成計画を許容する土壌とは言えないからです。

職能ではなく、マネジメント能力(修羅場をどう乗り切ってきたか)の視点から「ふさわしい人」を育成プログラム候補に推薦するわけですが、年功序列・終身雇用の性格が強いタテ組織の「360度評価」は本当の実力者が選別されるのかどうか不安が残ります。「あの部署(カンパニー)から候補者を出さなければ部署の士気が下がる」「とりあえず〇〇君を候補者にしないと相談役は黙ってない」「あくまでも『候補』なんだから、女性もひとり入れないとマズいんじゃない?」など、いろんな忖度やしがらみがノイズとして入ってきます。職能による労働の流動性が高まり、「上司よりも仕事」「社長よりも会社」といった労務慣行が成り立たないと、ちょっと今のままでは制度の運用が成り立たない(選定者が厳しい責任のもとで権限を行使できない)気がします。

さらに(これも自身の経験からですが)、後継者計画に従い、育成プログラムの最終段階になりますと、優秀な幹部候補者数名から経営者候補が1名に絞られます。つまり、優秀な幹部の数名は「レースに敗れる」わけです。たしか米国では後継者選任手続きで指名されなかった人たちは、さっさと他社に移って自らの実力を存分に発揮する場を求めるそうですが、日本だとそんな風にはいかないようです。「レースに負けた人」として、そのまま組織に残るのは(敗者復活戦のムードが高い組織なら良いのですが)、相当に厳しいでしょうし、モチベーションも上がらない。もし、後継者計画を実践するのであれば、このあたりの労働慣行についてもケアが必要と思います。

投資家からすれば、企業業績の変動比率(ボラティリティ)を上げることが好ましいわけですから、真の実力者を(透明性のある手続きのもとで)次期経営者に選任したいのは当然ですし、私自身も、サクセッションプランとそれに紐づいた選任・解任プロセスの透明性自体に反対というわけではございません。ただ、その前にやることがあるのではないか、と。自身の組織を見つめ直して、果たして後継者計画や選任・解任プロセスの透明性(ひいては社外取締役が主体となって選任・解任に関与すること)を実践するにふさわしい組織風土なのかどうか、そこをまず役員全体で審議したうえでコンプライ・オア・エクスプレインを決するべきではないかと思います。

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2018年7月24日 (火)

コード対応の指名・報酬委員会と監査等委員会との関係について

数は少ないのですが、本則市場に上場している監査等委員会設置会社の方々から、このたびのコーポレートガバナンス・コード改訂への対応に関するご相談を受けております。ご相談の中で、よくわからないのが監査等委員会設置会社と任意の指名・報酬委員会との関係(補充原則4-10①)ですね。

具体的には、①監査等委員会は(コードが要望する)任意の指名・報酬委員会に代替しうるか、②監査等委員会とは別に任意の指名・報酬委員会を設置する場合、人事・報酬決定プロセスに監査等委員会をどう関与させるか、という点です。

私は、上記①について、監査等委員会設置会社が任意の指名・報酬委員会を設置しない場合には、補充原則4-10①は実施しない、としたうえで、当社の監査等委員会は指名・報酬といった重要事項を審議するに十分な体制があることをエクスプレインすべし、と回答しておりました。

しかし、最近の旬刊商事法務(2171号)に掲載されている(コード改訂に関わった方々の)解説を読みますと、代替させる気があるのなら「コンプライしている」と回答してもよいみたいですね。つまり理由の開示は不要となり、ただし監査等委員会が社長人事や個別取締役の報酬決定を可能とするだけの体制を充足しないと「コンプライ」にはならないそうです。私の回答のほうを訂正しといたほうがよさそうですね(^^;

しかし、そもそも監査等委員会は監査権限とは別に経営評価権限を行使しなければならず、人事や報酬に関する意見決定義務を(善管注意義務の一環として)尽くす必要があるので、そもそも監査等委員会設置会社の機関形態を選択した時点で(コードが求める任意の指名・報酬委員会の機能を具備することは)当然に要求されているのではないかと思います。

②については、任意の指名・報酬委員会による素案が決まった後に、監査等委員会に委員会案が提示され、同意が得られれば取締役会で委員会案が審議・決議されるといった流れが一般的のようです。ただ、このたびのガバナンス・コード改訂により、後継者計画や具体的な社長さんの選解任手続については具体的なルールを作って開示することが要請されており、また個別取締役の報酬決定プロセスについても(開示までは要求されていないものの)客観的な社内ルールが策定・運用される必要があります。監査等委員には人事・報酬に関する意見決定義務があるので、この社内ルールの策定関与も含めて、監査等委員がどのように重要な経営判断に関与するのか、明確にする必要があると考えます。

なお、監査等委員は、重要な人事、報酬決定過程のプロセスを事後チェックすることで意見決定義務を尽くしたものと解する、という考え方もありますが、そもそも人事・決定過程のプロセスチェックは、監査等委員の「監査権限」に基づくものであり「経営評価権限」に基づく職務ではないと思われます。コードの改訂により、ファイナンス思考(資本コストを意識した経営)に基づく経営戦略、経営方針が取締役会で議論され、P4Pによる報酬制度の更なる改革が求められるなかで、取締役会の在り方は「重要事項の決定への積極的関与によるモニタリング」という方向性が強くなりつつあります。株主に対して人事・報酬決定に関する法的な説明責任を負う監査等委員の役割は極めて重要になるはずです。

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2018年7月19日 (木)

増えるか?企業統治指針に基づく企業年金のESG投資

MHPSさんによる、タイの発電所事業を巡る現地の公務員への贈賄疑惑の件につきまして、一昨日のエントリーで予想していたとおりの見通しになりそうですね(たとえば朝日新聞ニュースはこちらです)。ただ、そうなりますと、今後は海外当局の動きや集団訴訟のリスクがどうなるのか・・・、そのあたりに注目しておきたいと思います。

さて、7月18日の日経夕刊一面に「社会貢献重視のESG投資 エーザイ、年金で運用」と題する記事が掲載されており、エーザイ企業年金基金は年内にもESG経営に前向きな企業の株を選んで保有する、いわゆる「ESG投資」を始めることが報じられていました(ちなみに日経電子版の同記事を読むと意味が通りますが、この日経新聞の夕刊記事は紙幅の関係からなのか中間の記事が省略されているために意味不明な記事になっていました)。

企業年金基金がスチュワードシップ・コードの受け入れを表明しているところはまだまだ少ないようですが(たとえば7月1日現在、一般事業会社関連ではNTT、パナソニック、セコム、エーザイの4社のみ)、エーザイさんは、積極的にESG投資を行う方針のようです。スチュワードシップ・コードの指針3-3あたりを意識されたものと思われます。なお、エーザイさんのガバナンス報告書の最新版を拝読しましたが、ガバナンス・ガイドラインや取締役会の実効性評価の概要など、とても参考になりますね。

ところでコーポレートガバナンス・コード改訂版の原則2-6では、「企業年金のアセットオーナーとしての機能発揮」として、スチュワードシップ・コードの受け入れを含め、企業年金の運用に関する要請事項を定めています。そこでは、運用における取組み状況を開示すべき、とありますが、上記4社を調べたところ、コーポレートガバナンス報告書で「取組み状況」を開示している企業と開示されていない企業に分かれていることに気づきました。改訂版のパブコメについての東証の考え方を読みますと、ここでの開示は従業員への開示だけでなく、一般の投資家への開示も要請されているようですから、ガバナンス・コード原則2-6をコンプライする以上は、ガバナンス報告書での開示が必要ではないかと思うのですが、いかがなものでしょうか。

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2018年7月10日 (火)

公認会計士を社外役員に採用することで企業価値は上がるか?

本日(7月9日)は日本公認会計士協会東京会主催の研修講座にて「コーポレートガバナンス・コード改訂のポイント」と題する基調講演をさせていただき、その後は現役社外役員の会計士の皆様がパネリストで登壇されるディスカッションのモデレーターを務めさせていただきました。懇親会にも参加させていただき、関係者の皆様にお世話になりました(ありがとうございました)。

大先輩の会計士の皆様に、かなり意地悪な質問もしましたが、意見交換をするうちに「企業がなぜ財務・会計的知見を有する人たちを社外役員にするのだろう?コンサルタントで十分ではないのか?企業価値の向上に、果たして会計士役員は役に立つのだろうか?」という点で、私なりの回答が整理されてきました。

このたびのガバナンス・コードの改訂でも、十分な財務会計的知見を有する社外役員を最低1名は選任すべし、とされましたので、どうも「理屈や論理の面で会計士のスキルが求められている」ように考えてしまうのですが、ちょっと違うように思います。むしろ、会計監査に長年関わってこられた方は、真剣勝負の監査業務のなかで、多くの上場会社の企業風土に触れてきた点に特色があります。つまり、企業が会計士を社外役員に迎える最大のメリットは、知見に基づいて企業風土の他社比較ができる、という点にあります。これは元経営者や弁護士、官僚、学者の社外役員には期待できませんし、会計士によるコンサルタント業務でも発揮できません。

他の上場会社の企業風土と当社の風土を比較することで、経営方針や事業戦略として「何を残し、何を捨てるべきか」理解する、つまり、会計士の社外役員を迎える真のメリットは、事業を遂行するにあたって求められる直観力という面で有益な意見を会社が得ることができる、ということではないかと。守りのガバナンスで力を発揮してほしい、会計監査人と会社との通訳的な役割を担ってほしい・・・などといった理由が語られることが多いのですが、そういったことよりも「サイエンス」ではなく「アート」の面で企業価値向上に資することができる、という点こそ、公認会計士が社外役員に就く最大のメリットであります。この点は、もっと会計士協会挙げてセールスしてもよいのではないでしょうか。

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2018年5月 1日 (火)

上場会社のCEO解任手続きの明示はむずかしい・・・と思う

4月30日の日経法務面特集では、近時のコーポレートガバナンス・コート改訂の目玉であるCEO解任手続の明示、および明示された手続の遵守(コード補充原則4-3②、同4-3③)について解説記事が掲載されていました。業績不振であるにもかかわらず、経営トップが居座り続けるような事態を回避し、日本企業のトップ人事の透明性を海外投資家にも説明しやすくする、ということが目的で改訂されるようです。

ただ、記事によりますと、この改訂4-3を上場企業が遵守することを前提として、「どう表記したらよいのかわからない」と、担当者が困惑している事情も紹介されています。某社の例として法令違反ある場合や著しい業績不振が認められる場合、といったことが指針として開示される予定のようです。しかし、そもそも業績不振が明らかな段階になって初めて解任・・・というのは遅すぎるわけでして(笑)、コードが改訂される趣旨は「たとえ業績が良くても、資本コストを考えない経営を続けている人を解任せよ」ということなので、このままだとコンプライしていますと言いながら、実質はコンプライ(遵守)していない(コードの解釈を誤る)、という規則違反(東証ルール違反)に陥る上場企業が増えるばかりになりそうです。

取締役の解任には正当理由が必要である(正当理由ない場合は損害賠償義務が会社に発生する)と会社法が明文で規定していますが、代表取締役の解職についてはそのような規定はありません。このあたりの説明は、代表取締役任用契約の存否、という会社法上の争点にも関わりますので明確には言えませんが、取締役会はいつでも代表取締役を自由に解職できる、というのが会社法の立場と考えられます。このような会社法の趣旨からみれば、代表取締役の解職指針を決めて、取締役会はこれに従え、というのも、やや問題がありそうです。もちろんコード策定者からすれば、会社法の趣旨を尊重したうえで、あえて指針を定めることは何ら問題ない、とおっしゃるはずです。しかし、解職される代表取締役からすれば「指針を作ったのだから、当社では代表取締役の解職事由を制限する合意があったと言える。だから、私の解職理由をきちんと指針に従って説明せよ」と抗弁を出すことも予想されます。当然裁判になれば長期化します。つまり、経団連さんの指摘するように「本来自由であるべき解職制度を硬直化してしまう」ことは大いに問題です。

「当社は改訂されたコード4-3②および③には従いません。当社はダイバーシティ(意見の多様化)を重視するため、取締役の多様な意見を代表者の選解任に反映させるためには、選解任にかかる一律の指針を設けないことが適切と判断いたしました。なお、コード4-3②および③の趣旨については賛同いたしますので、その趣旨は取締役会の実効性評価を適切に行うこと、取締役の指名、報酬に関する評価に社外取締役が関与することで実現してまいりたいと思います」

という形でエクスプレインするくらいが、ちょうど企業実務にも適しているのではないでしょうか。

機関投資家の皆様にとっても、上場会社がコンプライできないことを無理やり「コンプライしています」と宣言するよりも、詳細な理由の下で説明を受け、その説明内容の実現を対話を通して監視する道が確保されるほうが、よっぽど「形式から実質へ」と企業統治改革が進んでいることを実感できるのではないかと。

 

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2018年4月19日 (木)

「あえてexplainするという選択」-関経連CG改革への建議

外部調査委員会で委員長を務めておりますTN社の件において、連日DF(デジタルフォレンジック)で深夜まで頑張っておられる委員(委員補佐)の皆様をみておりますと、ノホホンとブログを更新している気持ちにもなれず、ずいぶんと更新頻度が落ちております。また、新聞で大きく報じられております事件の品質管理委員会委員にも就任したことで(開示されましたら、またあらためて告知いたします)、工場見学など早朝から活動せねばならず、当分の間は週1ペースの更新になるかと思いますが、どうか見捨てないでくださいね(笑)。

ということで、いろいろとブログネタはあるのですが、どうしても書きたかったのが関経連さんの「実効性あるコーポレートガバナンスへの改革に関する意見について」と題する建議です(4月17日リリース)。うーーーん、毎度ながら、関経連さんの企業統治改革への意見、とんがっていてスキです(笑)。企業統治の仕組みについては、個別企業ごとに柔軟な制度設計とすべき、というのが基本思想でして、表題にも書いたとおり、コンプライを目標とするのではなく、あえてエクスプレインする、という選択肢もあるのではないか、と締め括っています。ホント、そのとおりかと。最近は機関投資家の方々の中にも「コンプライよりもエクスプレインする企業のほうが形式よりも実質的な改革を進めている企業といえるのでは」という意見も出ていますよね。

ただ、上記関経連意見の個別提案をみると、機関投資家の気持ちを逆なでしているものも散見されます(四半期報告廃止、社外取締役の制度化反対、政策保有株式制度の柔軟化、議決権行使助言会社への規制導入、ROE指標重視への警鐘等)。関経連さんの意見は「三方よし」の近江商人の教えを基本としており、「株主も(大切にすべき)ステイクホルダーのひとつにすぎない」というところが基本にあります。たとえばROEの過度の重視は企業倫理、日本企業の経営哲学にそぐわないと明言しています。

ホンネで言えば、この関経連さんの意見に共感する上場企業さんも多いと思います。そもそもコーポレートガバナンスの在り方をソフトローで誘導すること自体、議論の対象にすべきですが、どうせコンプライするのであれば、日本を代表するグローバル企業(外国人株主の保有比率が高い企業)の多くが範としている「近江商人 商売十訓」のほうが参考になるような気もいたします。「正札を守れ。値引きは却って気持ちを悪くするくらいがオチだ」なる訓戒は、売上高営業利益率にも通じるのではないでしょうか。

とりあえず、関経連さんの意見における個別提言については、また時間のあるときにでも、きちんと読んで理解しておきたいところです。あと、UACJさんの株主による人事権行使の件や積水ハウスさんの株主代表訴訟ネタについても書きたいのですが、後者については私の立ち位置からして問題がありそうなので(笑)、もはやブログでは永遠に書けないかな・・・。さらに財務次官のセクハラ問題で財務省顧問弁護士が調査窓口となったことが波紋を呼んでいますが、これって内部通報の外部窓口を顧問弁護士が務めている企業が多いこととどんな関係に立つのか・・・、また別途エントリーでまとめたいと思います。

 

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2018年4月 6日 (金)

もはや「なんちゃってコンプライ」ではすまされない「ガバナンス・コード改訂版への対応」

(4月6日 午後追記あり)

毎日、調査委員会のヒアリング準備に追われておりまして、まともなエントリーが書けておりませんが、3月30日に公開されましたコーポレートガバナンス・コード改訂(案)をようやく読みましたので、ひとことだけコメントさせていただきます。私の個人的な印象は、タイトルのとおり「ガバナンス改革の深化が進み、もはや『なんちゃってコンプライ』ではすまなくなるぞ!」というもの。

2015年に施行されたガバナンス・コードについては、多くの上場会社がホンネとタテマエを使い分け、「コンプライ」といいながら、実際には面従腹背、後ろを向いて舌をペロッと出しているというのが実際のところではないでしょうか。そんな日本の上場会社の「なんちゃってコンプライ」に終止符を打つべく、今回の改訂が実施されるものと思われます(正式施行は6月が予定されています)。

まずなんといっても「CEOの後継者計画の実施と、選解任プロセス透明化のための指名委員会の設置」です。後継者選任プロセスに独立社外取締役がどのように関わるのか、きちんと方針を開示している会社は少ないですし、きちんと運用しておられる会社はさらに少ないと思います。

つぎに「取締役会における取締役報酬の具体的な決定」ですね。こちらも報酬決定の透明性が求められていますので、報酬委員会による個別取締役の報酬決定が要請されています(文面では「個別」とは記載されていませんが、個別でなければ意味ないですよね)。役員報酬はインセンティブ報酬のほうが話題になりますが、こちらもキツイです。これ、ホントに上場会社で実施されるのでしょうかね?それとも正直に「できません、なぜなら・・・」とエクスプレインされるのでしょうか。

さらに「内部留保の取り崩し(健全なリスクテイク)」です。これまで、上場会社の内部留保については「将来の投資に迅速に対応できるよう手元流動性が必要なため」と説明していましたが、これからは「アンタ、なにゆうてまんねん!」ということになりそうです。「事業リスクを的確に把握したうえでの事業ポートフォリオの見直し」が要請されていますので、手元資金(内部留保)をどの程度確保しておくのか、その合理的な理由を示さなければ「資本コストを意識していない経営者」と烙印を押されてしまうわけで、これもキツイです。

(追記)4月6日の日経朝刊19面に「自社株の買い越し1.3兆円 企業、市場に資金返却」なる見出し記事を見つけました。「企業統治強化の流れの中で、経営者が株主に報いる姿勢を強めている」とありますが、手元資金の有効活用を求める投資家の要望が企業行動に及ぼす影響は大きくなりつつあります。

そして「政策保有株式の縮減」です。株式の持ち合いは「サラリーマン経営者がリスクをとらずに自社の議決権を保有している状態」という見方が強いです。オーナー経営者であれば株主と経営者の利害が一致しますが、サラリーマン経営者の場合には利益相反状況です。だからこそ、サラリーマン経営者の会社にはインセンティブ報酬制度の導入が強く求められていますが、なんといってもリスクをとらず、資本コストも意識しない経営は許されない、という機関投資家の意見が強くなっているので、今後どう解消していくべきか、コンプライする以上はその道筋を明らかにしなければならないと思います。

以上、思いつくままにコメントしましたが、ガバナンス・コード対応には「ホンネとタテマエ」の使い分けは許されないと考えます。本気で対応するか(コードの趣旨に沿った形で運用するか)、さもなくば堂々と「コードには従いません、なぜなら・・・」と言い切るか、御社の選択肢は二つに一つだと思います。ちなみに英国版ガバナンス・コードが2016年に改訂されていますが、「当社は日本版には従わない、ただし個々の企業文化を重視する英国版には従っている」といった理由もありかな…などと考えています(そもそも日本版コードは英国版コードに従っているのでしょうか?従っていないのであれば、その理由を示していただきたいものです)。

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