2018年8月21日 (火)

宅配事業者の路駐解禁と「攻めのコンプライアンス」

8月20日の日経夕刊1面に「宅配の路駐、来夏解禁」とのタイトルで、警視庁が東京23区内における宅配事業者の路上駐車を解禁する(ただし指定ゾーン内に限る)方針を固めたことが報じられています。宅配需要の増加や運転手不足などを背景に、規制を緩和することで宅配事業者の負担を軽減することが狙いだそうです。

上記記事は、警視庁を主体として、宅配事業者への規制緩和を取り上げたものですが、近時のコンプライアンスに関連する話題としても重要な意味を含んでいます。つまり事業者として、規制撤廃に積極的に動くことによって、ビジネスモデルを拡大する機会が生まれるからです。コンプライアンスといえば、「法令遵守」に代表されるように事業者にとっては「守り」の要素と捉えられがちですが、最近は「攻めのコンプライアンス」を活用できる企業こそ競争で優位に立てる・・・という思想が浸透しはじめています。

たとえば上記宅配事業の規制緩和でみると、①業界団体による自主規制(業界団体ルールによって20分以内の駐車に制限する)、②規制の緩和に社会的正当性が認められる(宅配需要の増加と運転手不足はいずれも「働き方改革」の推進という正当な理由がある)、そして③運用面における官民協働(ここでは、規制緩和時の問題である歩行者の安全面について、運用における官民協働によって補完する)という点に注目します。これは、規制緩和を求める事業者が、ロビイ活動に必要な三要素です。なお、社会的正当性が認められるためには、正当化できるだけの「立法事実」を集める必要がありますが、このあたりが専門家の支援を上手に受ける秘訣ではないかと。

さらに、攻めのコンプライアンスに必要なものとして、積極的なコンプライアンス活動を展開した企業が美味しい思いをできるようなインセンティブが必要です。たとえば宅配事業に関していえば、上記の規制緩和の恩恵を受けるためには自主規制団体からの認証マークを得られるとか、運用面での安全確保に関する情報提供を、利用する全ての宅配事業者に要求し、協力をしない事業者はマークの更新資格が得られない、といった「フリーライド」を防止するシステムが必要になると思われます。

社会インフラの一部を民間事業者が代替することにより、社会的な問題を効率的に解決するためにも「攻めのコンプライアンス」の発想が必要です。コンプライアンスはリスク管理と近しい関係にあるだけでなく、まさに次世代のビジネスモデルを開発し、他社に先んじて業績を上げるための戦略としての意味でも重要な時代になりつつあります。近時、自動車メーカーによる不祥事(無資格者による最終審査)が話題ですが、行政規制の実効性と効率性を議論して、社会に合った規制の在り方を検討する「政策法務」の発想が各企業に求められています。もちろん、一朝一夕には実現することは難しいですが、経営と法務との距離を、もっと縮める必要があると考えます。

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2018年8月 3日 (金)

大阪ガス・悲願の初優勝の直後に2年連続の独禁法違反疑惑

都市対抗野球で念願の初優勝を果たした大阪ガスさん(おめでとうございます)。日曜朝の番組で張本さんが「初優勝、あっぱれだ!」と称賛されていましたが、本日(8月2日)、大阪ガスさんは2年連続で公正取引委員会の立ち入り調査(独禁法違反疑惑)を受ける事態となったそうです。これはどうみても「喝!」ですね。

昨年は優越的地位の濫用ということで、ガス器具販売委託業者へのノルマ(自社製品の優先的販売)が問題とされていましたが、今年はモロに「法人顧客の囲い込みによる競争制限行為」の疑いだそうです。朝日新聞ニュースが伝えるところによりますと、

工場などを持つ大口顧客に対し、(関電などの)他社に契約を切り替えた場合は、高額な違約金を要求すると伝えた疑いがある。複数箇所での使用をまとめて契約し、割引を受けていた顧客に対しては、一部の契約を切り替えた場合に過去の値引き分を返すよう求めることを伝えた疑いもある。公取委は、これらの行為が、独禁法が禁じる「私的独占」や「拘束条件付き取引」にあたる恐れがあると判断した模様だ。また、他社に移ろうとした顧客に破格の安値を提示してつなぎ留めようとしたこともあったという。従来の料金と異なる極端な安値の場合は他社の事業活動を妨害することになり、独禁法が禁じる「差別対価」につながる可能性があるとみられる。

とのこと。本日現在、同社は「内容については調査中につき、詳細なコメントは控えさせていただきます」とのリリース(昨年8月3日のリリース内容と全く同じです)。大阪ガスの関係者の方々とはよくお仕事でご一緒しますが、「いや~、ちゃんと〇〇法律事務所(大阪の大手法律事務所さん)から指導を受けて、独禁法違反にならないようにシミュレーションもしているんですよ、これでも・・・」と何度も聞かされています。経済法違反行為への「気づき」を高めるため、日頃からコンプライアンスにまじめに取り組んでおられる様子はよく拝見しております。

しかしながら、関西電力さんとの競争激化のなかで、これほどの企業でも不祥事は起きる、ということでしょうか。みなさん、平時の判断力からすれば「これはまずいのでは?」と気づき、それなりの対処をされるわけですが、忙しかったり、ノルマがきつかったり、顧客側からいろんな要求が出てきたりしますと、ついつい「わかっちゃいるけどやめられない」ということでグレーゾーン(レッドゾーン?)に突っ込んでいってしまうのかもしれません。

この「これはまずいのでは?」と気づきながらも「どうにも止まらない」ことになってしまう要因こそ、深堀して解明しなければならないところです。ただ、これを深堀しようとしますと、組織としてあまり触れられたくないタブーに光を当てなければならないことがあったり、不正の要因でありながら、一方においてはその会社の組織としての長所(ビジネスの原動力)だったりすることがあるのでむずかしいところです。

大ガスさんといえば、関西の多くの企業が「コンプライアンス経営」の模範としているわけですから、たとえ「疑惑」であったとしても、あまり不名誉な法令違反行為は極力謹んでいただくよう切に願うところであります(しかし公正取引委員会は、これだけ多くの競争制限行為に関する情報をどこから入手したのでしょうか?上記新聞報道では「関係者によれば」とありますので内部告発ということでしょうか。そこもまた興味を覚えるところです)。

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2018年7月30日 (月)

(続編)ヤマトHD子会社・過大請求事件-不十分な社内調査が「二次不祥事」を生む

先週木曜日に、こちらのエントリーにてヤマト運輸さんのグループ会社(YHC社)における引越代金過大請求疑惑についてご紹介し、「これはかなり重大な不祥事ではないか」と申し上げましたが、やはりヤマト運輸さんとしては厳しい立場に追い込まれそうな状況です。いや、ヤマト運輸さんだけでなく、当該疑惑を調査する第三者委員会のメンバーの皆様も、今後厳しい調査が求められるものと思料します。

7月27日の朝日新聞ニュースなどによりますと、7月2日にマスコミに対して内部告発をしたYHC社の元支店長の方が、親会社の会見が行われた24日の説明は虚偽であり、そもそも見積書の内容自体が過大請求だったことを改めてマスコミに証言されたそうです。こうなりますと、2011年の内部通報時の社内調査が不十分だっただけでなく、マスコミ取材に基づく社内調査においても不適切な調査がなされていた可能性もあり、複数の「二次不祥事」が発生していた可能性がありそうです。

告発をされた元支店長さんは、「第三者委員会の調査に対しても全面的に協力する」と述べておられますので、今後、独立公正な立場で調査を行うべき調査委員会が、当該元支店長さんにどこまで事実解明への協力を要請するのか、とても関心が湧くところです。

そういえば、今年3月に雪印メグミルクの子会社である雪印種苗社の品質偽装事件について、たいへん秀逸な第三者委員会報告書が公表されましたが、当該報告書が公表された後、会社関係者の方が再度(内部資料を持参して)マスコミに情報提供を行う、という事態が発生しました(たとえば北海道新聞ニュースはこちら)。内部告発者にとってみれば、社会的に評価が高い第三者委員会による調査が行われたとしても、「不十分な調査」であるとして厳しい指摘をされることが多いように思います。

元支店長さんは、YHC(もしくは関係者?)について詐欺罪で刑事告訴に踏み切る予定と述べておられますので、今後の第三者委員会の調査結果に注目が集まるものと思いますが、委員会としては「どの時点まで遡って調査を行うのか」「組織の上層部のどのあたりまで関与があったのか(親会社には関与はなかったのか)」といったところを中心に、深度ある調査を遂行することが重要になるはずです。本件は、他人事(ひとごと)では済ませられないほど、どこの企業でも発生しうる問題であり、今後の推移を注意深く見守りたいと思います。

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2018年7月25日 (水)

ヤマトHD子会社・過大請求事件-不十分な社内調査が「二次不祥事」を生む

ヤマトHDさんのグループ会社であるヤマトホームコンビニエンス社(YHC)が、法人向け引っ越し事業の約4割で料金を過大に請求していたことが判明、原因究明のために特別調査委員会を設置されるそうです。こちらの毎日新聞ニュースを読みますと、(HDの社長さんは否定されていますが)組織ぐるみと言われてもしかたがないほど、かなり重大な不祥事と思われます。

2011年に内部通報があった際、YHC社としても社内調査はしたそうですが、「たいした不正ではない」との思いで全社的な調査はされなかったようです。以前ご紹介した雪印種苗さんの品質偽装問題でも、ずさんな社内調査が後日の内部告発の誘因になっていましたが、このたびのYHC社の件も同様です。今回は報道機関に内部告発がなされて「全社的な不正」が発覚したわけですから、まさにYHC社、ひいてはヤマト運輸グループに自浄能力が欠如していたといわざるを得ません。2011年の内部通報によって適切な調査ができていれば「一次不祥事」で済んでいたものが、通報への対応が不適切だったために(過大請求の長期間放置という)「二次不祥事」を発生させてしまった典型例かと。

過大請求をしていなければYHC社は赤字決算だった可能性があるので、グループとしても原因究明と再発防止策の早期実施は喫緊の課題です。当ブログでも何度も申し上げておりますが、社内調査や第三者委員会調査では、どれだけ「件外調査」をきちんと行うかがカギになります(社内の方々は、有事になるとどうしても「たいしたことはない」と思いたいのです)。そして今回のような内部告発による「二次不祥事」(自浄作用の不全)に至らないためにも、適切な調査活動までを想定した内部通報制度を構築することが重要であると、あらためて認識するところです。

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2018年7月17日 (火)

日本版司法取引初適用事案への個人的感想

P_20180714_152450_400リスクマネジメント・トゥデイの7月15日号では「司法取引制度の奔流」なる特集が組まれておりまして、私も「本当に活用できる内部通報制度の構築を目指して」と題する論稿を掲載していただきました。ほぼ同じタイミングで(?)、覚せい剤事案への刑事免責制度の適用が報じられ、今度は海外贈賄事案への協議・合意制度(日本版司法取引)の初適用が報じられています(いよいよ本格的に改正刑事訴訟法が施行されるようになりましたね)。日本版司法取引では法人自身が協議・合意の当事者となりうること、過去の不正についても遡及適用されることが明らかになりましたが、第三者が介在するような海外贈賄事案に適用されたことには意味がありますね。

MHPSさんは、2014年2月に三菱重工さん(65%)と日立製作所さん(35%)の事業統合として設立された会社ですが、同社は2015年9月に南アフリカの発電設備の件でFCPA違反として、米国SECによる司法取引に応じています(23億円程度で民事制裁金受け入れ)。南アフリカの件は元々日立さんが受注した件であり、今回のタイの件は三菱重工さんが受注した件ですし、南アフリカの件では追加開発費用を巡って三菱重工さんと日立さんで商事仲裁事案に発展していますので、「内部告発がMHPSに届いた」という経緯も、やや組織力学的な事情があったのかもしれません(もちろん、私の勝手な推測です)。

私も今年、わずか1件だけですが海外贈賄事件を担当し、海外贈賄を担当する中国の代理店の方々にヒアリングを行いました。さすがに日本企業から賄賂を受け取る海外公務員の人たちも「学習機能」を高めています。「日本人に迷惑をかけないように」配慮をしながら賄賂を受け取る方法を心得ていますし、また、どのタイミングで賄賂を要求すれば日本企業が断ることができないか、とても熱心に研究しています(笑)。このたびのタイの桟橋使用料など、典型例ですね。不正競争防止法による海外贈賄案件をもっと厳しく摘発せよ、とOECDから要望されている中で、このような形で司法取引が合意に至ったことは大きな意義があるように思いました。

今回の件は、法人が社員の特定犯罪について司法取引による合意がなされたようですが、司法取引制度を導入した本来の趣旨からすると、逆に社員が法人の特定犯罪を申告して自身の罪を免れるような場面が想定されていると思われます。ただ、協議を経て合意するかどうか、という点は、検察に大きな裁量があるわけでして、実際に社員の申告によって司法取引が成立する、という例はかなりむずかしいのではないかと。社員の証言は、協議の段階で他の関連証拠によって信用性が補完される必要がありますが、いくら不正に関与した社員といっても自身の証言を裏付ける関連証拠にアクセスできる人はそんなにいないように思います。つまり、不正に関与した社員が司法取引を検察に持ち掛けるインセンティブはそれほど大きくないのであって、だからこそ社員は(原則として)社内通報を選択すべきと考えています。

「それでは通報をした者が会社の司法取引によって立件されることになり、正直者がバカを見ることになるではないか」との反論もあるかと思います。ただ、今回の司法取引の運用にあたっては、検察は「(自己負罪型ではない、公判協力型の司法取引制度については)国民の納得のいく形で運用する」と述べていて、巨大な利益を享受した法人を免罪して、実行社員を罰するという「とかげのしっぽ切り」を容認するような運用はしないだろうと予想しています(あくまでも私の個人的意見です)。7月16日の日経新聞朝刊の記事で「納期遅れ回避のために、MHPSの元取締役が関与か?」と報じられていますが、会社と地検が司法取引の合意に至った理由は、実行社員の立件よりも、これを指示した同社役員の刑事責任を追及することに会社が全面的に協力するから(社内調査によって、立件に不可欠な「関連証拠も提供する」から)ではないかと。

しかし、会社が司法取引に合意するとなりますと、たとえば海外贈賄事件においては「組織ぐるみ」「経営者関与」といった事件に発展する可能性が高まりますので(単なる「とかげのしっぽ切り」案件ではないと思われますので)、海外の司法当局による立件や集団訴訟のリスクも覚悟したうえで対応する必要があります。また、海外贈賄事件は(先日のパナソニックさんの中東航空機電子機器贈賄事件のケースと同様に)規制当局によっては会計不正事案として立件する可能性もありますので、たとえば(合意によって)会計不正に関する刑事免責も約束されたのかどうか、というところも興味があります。ともかく日本版司法取引の運用にあたっては、通報者のジレンマ、会社のジレンマ、弁護人のジレンマがいろんな局面で出てきますから、個別の案件ごとに、また個別の局面ごとに、協議を開始すべきかどうか、合意書面を作成すべきかどうか、刑事弁護や検察実務に精通した専門家と相談しながら検討することが必要です。また、役員の法的責任を考えた場合、社内リニエンシー制度を導入して、できるかぎり社内に不正情報が届くシステムを構築すべきでしょうね。

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2018年6月 4日 (月)

企業経営者において不正リスクへの意識高まる-経済同友会調査

公益社団法人経済同友会が5月にリリースした「社外取締役の機能強化-3つの心構え・5つの行動」を読みました。会員企業や社外役員の皆様への調査結果に基づく提言でして、題名からは「社外役員に関する調査」のように読めますが、コンプライアンス問題への調査・提言も含まれています(タイトルから、マスコミでもガバナンス関連の課題だけが取り上げられているようです。たとえば朝日新聞ニュースはこちら)。

コンプライアンス関連で興味を抱いたのが、経営者の皆様の不正リスクへの関心です。2005年の調査時には「当社には何らかの不正行為があると考えるべきである」と回答された経営者がわずか0.8%にすぎなかったのですが、今回(2017年)の調査では約18%に上った、とのこと。どこへ招かれても「残念ながら御社でも不正は起きます」と断言している私にとりましては、まだまだ少ない数字ではあります。しかしながら、ようやく「平時から有事を想定する」という思想が、少しずつではありますが、企業に浸透していることは間違いないと思います。

「平時から有事を想定する」というのは、平時から謝罪会見の稽古をしておくとか、敵対的株主とのIRを準備する、といったものではございません。要は有事になってもファンでありつづけてくれるステイクホルダーとの信頼関係を築くことが挙げられます。また、会社法や金商法の定める手続きには正義に適った合理的な目的がありますので、日ごろから意思決定のプロセスをきちんと履践する、といったことも含みます。有事になってからの「有事対応、危機管理」には、どんなに専門家に任せても限界があるわけでして、到底、企業が平時から履践している「有事対応、危機管理」には叶いません。その大切さを実感するためには、やはり平時から「何らかの不正行為はあると考えるべき」だと思います。

なお、上記経済同友会の提言では、もうひとつコンプライアンス関連の興味深い調査結果が掲載されておりまして、企業不祥事の原因はどこにあると考えるか、といった問いに対して「従業員のコンプライアンス意識の低さ」と回答した経営者の方が、2005年当時は12%でしたが、今回の調査ではなんと60%に上ったそうです。上記提言では、このギャップについて「経営者による従業員や現場への責任転嫁の傾向が読み取れ、経営者のコンプライアンスに関する意識やリーダーシップが不足しているのではないか」と指摘しています。

このあたりは、むしろ経営者の方々のコンプライアンス意識が高まっているからこそ、(ご自身の意識と比較して)不祥事の原因を現場従業員の意識に起因するものと考えているのではないでしょうか。そうであるならば、一番の問題は経営者の意識と現場の意識とのギャップであり、認識の壁を作っている組織風土の問題に帰着すると思います。とりわけ、私自身の不正調査の経験からすると、いわゆる「経営幹部、中間管理層」のコンプライアンス意識がすべてではないかと。ここは意見の相違もあると思いますが、経営者が現場に出向くのは、この経営幹部、中間管理層の意識を変えること(仕事における優先順位を変えること)に意味があると考えています。たとえば「働き方改革」によって形式的なコンプライアンス重視の姿勢を貫き、その結果として一番悲惨な状況にあるのが中間管理層と言われています。組織のファジーな部分を中間管理層の方々が背負うのであれば、「なにがコンプライアンスだ」と思われても仕方ないと思います。経営トップが現場に赴く理由はここにあります。

とりわけコンプライアンスやCSRという、「すぐに利益につながらない職務」については現場における権限と責任の明確化が必要です。経営トップが現場に赴くことで、誰が権限と責任を持つのか、現場組織において事業遂行上の優先順位が確認されることが重要だと思います。

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2018年5月21日 (月)

日本年金機構サイバー攻撃事件に思う個人情報管理のむずかしさ

本日は薬師寺にて、毎月恒例の弥勒縁日の法要に行ってまいりました。執事長から参集者に対して「すでにご承知のとおり、管主が人の道に反する行動をとり、たいへん申し訳ありませんでした。本人は責任をとって退山されました」と、不祥事の経緯を丁寧に説明されていました。週刊誌の記事が発端でしたが、こういった宗教法人でも適時適切な危機管理は(組織の信用回復のために)不可欠だと改めて認識した次第です。

危機管理といいますと、5月19日の日経朝刊社会面に、「年金機構へのサイバー攻撃、容疑者不詳のまま書類送検へ」との見出しで、ひっそりと2行ほどの記事が掲載されていました。2015年に発生した日本年金機構のサイバー攻撃事件については、私も事件解明に関与しましたので、今回の記事はとても残念です。事後規制が効かないだけに、企業としては、今後さらに事前予防が重要になると思います。

私はあまり情報セキュリティーには詳しくありませんが、詳しくない人間でも、事前予防のための重要な施策については検討しておくべきです。PCやサーバーに入り込まれた原因は、ホントに初歩的なセキュリティ保護のミス(ひとりひとりの心がけ、といっても良いかと)だからです。攻撃する側は長期戦でじっくりと攻めてきますが、情報管理の簡単なマナーさえ毎日励行していれば防ぐことができると思います。でも、ときどき仕事が忙しかったり、私的な都合で貸与パソコンを利用したりして例外を許容すると(相手が長期戦だけに)侵入されてしまうことになります。もうこのあたりは「多少、業務の効率性を犠牲にしてでも安全性を重視しよう」といった思想で動いている企業も増えてきたのかもしれません。

また、当時も書きましたが、ちゃんとしたセキュリティ会社さんとのお付き合いが大切かと(笑)。「大丈夫です。とくに問題ありませんでした」と診断されて安心しているうちに侵入者が活動を開始していた、といったシャレにならない事態がありましたので、「お医者さん選び」と同じだと痛感しました。

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2018年5月14日 (月)

コンプライアンス・リスクの格付けが始まるそうで。。。

5月13日の日経ニュースによりますと、東京商工リサーチさんが5月14日から国内外の企業の法令順守(コンプライアンス)リスクを算出するサービスを始めるそうです。40以上の国・地域の約3万5000件以上の制裁リストやメディア情報をもとに、法令順守に違反しているリスクを100段階で格付けする、とのこと。法令順守リスクなる概念は初めて知りました。

東証「企業不祥事予防のプリンシプル」に対応して、予防のための取組みの開示を準備されている企業が出てきていますが、このようなコンプライアンス・リスクが格付けの対象になりますと「なにがなんでも隠しちゃえ!」「バレたらバレたで、そん時に考えよう」といった企業も増えてくるような気がします。まぁ、そういった企業はマイナスポイントが大きく付く・・・といったことになるのかもしれませんが。

しかし、日本企業の場合、「法令順守」に問題がある企業は、むしろ「取引先に迷惑をかけてはいけない」との思いから自社に不正リスクを抱えてしまうことも多いわけでして、一概に法令順守リスクが高い企業=「おつきあいしたくない企業」とも言えないのではないかと。むしろ、こういった格付けの判断基準となるハードロー違反よりも、判断基準からはずれるソフトローを無視する企業のほうが「おつきあいしたくない企業」だったりするような気がします。

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2018年3月15日 (木)

社長の「重過失」責任を問うことはかなり難しい-ユッケ食中毒事件東京地裁判決

本日(3月14日)の朝日新聞(東京版)朝刊に、2011年に発生した(5人が亡くなった)富山のユッケ食中毒損害賠償請求訴訟の地裁判断(東京地裁)が報じられていました。被告は会社、社長、そして店長となっています。会社は賠償責任を認められましたが(もともと争わず?)、争っていた社長さんには「重過失」が認められず、賠償請求は棄却されたそうです。12年前のシンドラーエレベータの死亡事故に関する高裁判決では、本日、当時の社長さんに逆転無罪の判決が出たそうですが(ただし主として事実認定の問題)、いずれの判決でもご遺族の方々にとっては無念な結果となりました。

上記朝日の記事によりますと、当時、生食の提供が禁じられていたわけではなく、また肉の表面を削り取る国の衛生基準が周知されていたわけではない、との理由で重過失は認められなかったそうです。社内の内部統制として、国の基準に沿うように徹底していなくても、社長に重過失(著しい注意義務違反)があったとは言えない、という結論です。事実関係や法律上の主張等を正確に確認したいので判決全文を読んでみたいです。

私は当時、こちらのエントリー(ユッケ食中毒事件に伴う規制強化とコンプライアンス上の苦悩)等にて、いくら食肉に関する衛生基準が厳格化されても、規制の実効性は乏しいのではないか、と疑問を呈しておりましたが、なるほど重過失の有無を問うような場面では、社長さんの民事責任を追及しやすくなる、という意味で実効性はあるようにも思えます。ただ、日本システム技術最高裁判決では、社長さんの内部統制構築義務違反について重過失は否定されましたので、なかなか実業会社の経営トップの損害賠償判決を(内部統制構築義務違反を根拠に)勝ち取ることはむずかしいですね。

 

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2018年3月 1日 (木)

企業不祥事の予防と対応のプリンシプルは「車の両輪」

「新幹線台車亀裂事件」では新事実が公表され、先日の宇部興産さんに続き、川崎重工業さんの「物づくり」の品質が問われています。3月6日には神戸製鋼さんの調査報告書が公表されるとのことで、またそちらの話題も取り上げたいのですが、本日は2月21日に日本取引所からリリースされました「上場会社における企業不祥事予防のプリンシプル(案)」について、すこしだけ持論を書かせていただきます(もちろんパブコメ募集中なので、今後正式版は若干修正されるかもしれません)。以下は、個人的見解にすぎません。

ちょうど2年前の2016年2月に公表されました「上場会社における企業不祥事対応のプリンシプル」については、不祥事が発覚した多くの上場会社の行動規範として確立したと言っても過言ではありませんね。有事に至った上場会社が、公表前に東証と相談をするわけですが、そこで「対応プリンシプル」が参照されるわけです。会計不正であれば監査法人のレビューや意見にも影響が及ぶわけですから無視することもできません。

ただ、有事が現実化した上場会社とは異なり、「予防のプリンシプル」は平時の上場会社の行動指針ですから、上場会社にとっては「指針に沿った行動をとるインセンティブ」がなかなか思い浮かびません。「たしかにプリンシプルにはいいことが書いてあるけど、ウチはコンプライアンス意識は高いし、そもそも不祥事は起こらないし・・・」というのが経営者のホンネではないでしょうか。

そこで「予防のプリンシプル」の前文に「対応と予防のプリンシプルは車の両輪」と解説されていることに注目すべきです。実は「予防のプリンシプル」に沿った組織づくり(とくに運用面)に尽力している上場会社には「それなりに」メリットがあります。たとえば「費用対効果」の側面です。

どんなに体制を整備しても不幸にして不祥事は発生します。しかし、その会社が「予防のプリンシプル」に準拠した体制作りに尽力していた場合には、「(経営者の関与は認められず)企業不祥事は判明した不祥事だけであった」との説明にステイクホルダーの理解が得られます。しかし準拠した体制作りを怠っていた場合には、「発覚した不祥事は氷山の一角にすぎず、他にも類似案件がたくさんあるのではないか」との疑惑を払しょくできません。これは投資者保護の視点から検討される上場維持の審査、改善報告書の審査にも影響します(もちろん内部管理体制の評価基準と『あるべき方向性』を定めたプリンシプルとは異なりますが、親和性は高いはずです)。最終的には企業の信用は回復されるかもしれませんが、そこに至るまでの時間や費用には格段の差が生じます。

さらに、(講演等で毎度申し上げているとおり)オリンパス事件、東芝事件以降、金融庁審査、東証審査、監査法人の監査、いずれの場面においても、関心の対象は実業を持った企業で起きた不祥事の「根本原因の究明」に移っています(5~6年前までの「ハコ企業」「フトドキモノ企業」の排除に当局の関心が向いていた時代と比較してみてください)。そこで、予防のプリンシプルに沿った企業行動がなされていれば、この「根本原因の究明」についても(ガバナンスに問題があるのか、業務プロセスや統制環境といった内部統制に問題があるのか、それとも組織風土としてのコンプライアンス意識に問題があるのか)深堀りができ、投資者保護に向けた実効的な再発防止策の検討も可能になると思います。一方、予防のプリンシプルに沿った企業行動がとられていない場合には、根本原因に関する合理的な説明が困難となり、第三者委員会のやり直しや行政調査を余儀なくされる事態に発展します。

以上は、予防のプリンシプルに準拠するメリットの一例であり、実はもっと多くのメリットがあります(とりわけ経営陣のリーガルリスクに関わるメリットなども、対応するためのインセンティブになりえます。そのあたりは、また講演等で解説させていただきます)。ただ、上記のようなメリットは、日本取引所が「車の両輪」と解説する意味合いを如実に示すものではないでしょうか。

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