2020年11月10日 (火)

第一生命は「オオカミ少年」を歓迎する組織に変えなければ不正は発見できない

11月9日の日経ニュースによりますと、第一生命保険さんは、相次ぎ発生した営業職員の金銭詐取事件を受け、年度内にも本部に営業職員を監視する統括組織を設置することを柱とした再発防止策を正式発表した、としています(第一生命HP「元社員による金銭の不正な取得」事案についての経過報告ならびにお客さまへの注意喚起」)。

朝日新聞ニュース(有料版)の記事などを読みますと、社内で当該営業職員の不審な取引が疑われるようになった後でもコンプライアンス部門に情報が共有されていなかった、ということなので、モニタリング機能を強化しなければならないのは当然のことと思います。ただ、(毎度申し上げるとおり)どんなに内部統制を強化したとしても「あやしい」と思った人が「あやしい」と声を上げる雰囲気(組織風土)が醸成されなければ統括組織に情報は上がってこないでしょうし、結局は絵に描いた餅になってしまいそうです。その組織風土の改革に取り組む「本気度」がなければ、今回のような不正は防げない(正確にいえば「不正を早期に発見できない」と考えます。

一番わかりやすい例が、「不正があるのではないか」と誰かが声を上げたときに、社内調査を徹底し、結局のところ不正事実が認定できなかったとしても、この「声を上げた人」を会社が称賛できる体制を採用することです。さらに、社内でそのような体制がとられている、ということをストーリーとして組織構成員に伝えることも必要です。

また、徳山で発生した事例については「特別調査役」だった89歳の職員は特別の存在であり、社内で声を上げにくかったことが指摘されていますが、そのような聖域(ブラックボックス)は一切許さない、といった組織風土に変える必要があると思います(そもそも上場会社に聖域を許容する組織風土が残っていること自体、私は構造的な欠陥があると考えます)。

もちろん、このような体制をとることには現場からは批判的な意見が出るはずですし、拒絶反応も出るかもしれません。ただ、不正防止に向けた教育研修や内部統制によって営業職員の日常の営業に制約が増えるよりも、不正はまた起きるものである、という前提で、起きた時にはアラートが鳴る仕組みを整備したほうが営業の効率性を維持するためには得策だと思います。

要は第一生命さんの経営陣が「今後は二度と不正を発生させない」という方向性で考えるのか、「また起きるかもしれないが、今度は早期に必ず発見する」という方向性で考えるのか、そこの割り切りが重要です。「多数の営業職員を抱えている上場会社」という現実を見据えた場合、私は断然後者の考え方でコンプライアンス経営を進めるべきだと思います。

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2020年8月25日 (火)

企業が「正義」に対して発言する時代

本業がかなり忙しい状況でして、あまりブログを書く時間もないので、短いお話をひとつだけ記しておきます。

日経新聞8月24日の朝刊に阪大の先生による「やさしい経済学-企業が発言する時代」なる小稿が掲載されています。以前であれば企業が政治的な態度を明確にすることはマーケティング上はタブーとされてきたが、現代では「沈黙は共犯」と受け止められるようになり、企業としては「正義」について発言しなければならない時代になった、とのこと。同日の読売新聞(会員記事)では、偶然にも「どうなる21世紀の『国際秩序』、無視できない「正義」の「経済」への影響力」なる特集記事が掲載されており、なるほど時代が変わり、企業も政治問題については何らかの発言が必要ということになったのかもしれません。

たしかに消費者やNPO団体から「御社は化粧品のCMで『ホワイトニング』『美白効果』なる言葉を多用しているが、今後も白いことが優越的との印象を与える当該言葉を広告等で利活用することを予定していますか?」との質問が飛んでくる、という話を耳にしました。これに「回答を控える」との返事を出すとすれば、差別を容認する企業ということで、グローバルな事業展開が困難になることも考えられます。「沈黙は金」どころか「沈黙は共犯」という時代となれば、今後は企業が「正義」に対して発言すること(発言せざるをえないこと)も増えるような気がいたします。

同業他社がどのような反応をするのか見極めてから発言しようとすると「日和見主義」と指摘されかねません。経営トップの思想信条に委ねる、というのも、組織の発言がコロコロ変わることになってしまいそうです。よって、こんな時代だからこそ「組織風土」に根差した企業倫理綱領、行動規範に基づく発言が必要になるものと思います。平時から考えておかねばならない課題のようです。

 

 

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2020年8月19日 (水)

関西電力・役員報酬等補填問題調査報告書からみた「他社への教訓」

各メディアが報じているとおり、8月17日、関西電力は東日本大震災後の経営不振で減額した役員報酬等を補填していた問題で、社内に設置したコンプライアンス委員会主導による調査報告書を開示しました(役員退任後の嘱託等の報酬に関するコンプライアンス委員会の調査結果について)。関電の信用回復のためには、私は金品受領問題よりも役員報酬等補填問題のほうが重大と考えておりましたので、さっそく調査報告書の全文を読みました。

役員退任後の嘱託報酬が「役員報酬の後払い」と評価されるのか、報酬支払に関与していた経営陣の方々に善管注意義務違反が認められるのか、といった法的評価についてのコメントは控えさせていただきますが、認定された事実から、私は以下のような感想をもちました。かんぽ生命の不適切販売に関する追加報告書と同様、本報告書にも(他社においても参考となるような)教訓を含んでいるように思います。

調査委員会も厳しく指摘しているとおり、経営トップの方々による役員報酬の補填は、度重なる電力料金の値上げに応じていた消費者、賞与も出ない中で頑張っていた社員、「経営責任に基づく役員報酬の減額」を真に受けていた株主らの信用を完全に裏切る行為です。原発再稼働の遅延という想定外の事態が生じた中で、ステークホルダーに不利益を甘受させておきながら、役員だけが自身の不利益の回復を図るという方針がなぜ実行されてしまったのか、本報告書を読んでも明らかにはなりませんでした。

しかし、消費者から見れば「おかしい」といわれるような行為であったとしても、経営不振から厳しい報酬減額を呑んできた役員に報いてあげられる人だからこそ社長、会長にまで上り詰めたのではないでしょうか。昨日の記者会見でコンプライアンス委員会の中村委員長が「複数の元役員らが報酬の減額幅が大きかったことに不満をもっていた」と述べておられましたが(8月18日読売新聞朝刊より)、清濁併せ吞んでそこをなんとかする人だからこそ社内での人望が厚かったものと推測します。そして、ステークホルダーよりも目に見える先輩・後輩への仁義を尽くすことを優先する風土というのは、私はけっこう多くの日本企業にも通じるところではないかと考えています。

その象徴とも言えるのが秘密の共有です。元会長(相談役)は「おかしなことをやってるわけではないが、世間に知れると問題になるかもしれない。だから内密にしておいてくれ」といいながら、減額報酬や修正申告納税分の補填(の予定)を対象者に伝えたそうです。部下にとって経営者から秘密の共有を持ち掛けられるほどうれしいことはありません。サントリーの名経営者でいらっしゃった佐治敬三さんのご著書のなかでも「社員に頑張って働いてもらうには秘密を共有させることが一番」と書かれてありました。本報告書では「秘密の共有」は経営者における違法性の認識を示すものとして指摘されていますが、私は「なるほど、これなら補填される役員は意気に感じるだろうなぁ。。囁くタイミングも抜群。さすがだなぁ」との印象です。

もちろん、公益的な事業を担う企業だからこそ、経営者は一般の民間事業者以上に規範意識を備える必要があるのかもしれません。しかし個人的な要素だけでなく、身内の信頼よりもステークホルダーの信頼を大切にする組織風土をどのように形成すべきなのか、そこに光を当てて改革を図る必要があるように思えました。

さらに金品受領問題の場合には「会社は関与せず、役員個人で対応するように」といった方針が社内に存在したために、あまり意識をしませんでしたが、こちらの役員報酬等補填問題は(認識している役職員は少ないものの)会社内部で処理されていた問題です。つまり金の流れを追うことが調査において必要となります。そこで問題となるのが「秘書室経費」です。関電では、2018年には総務部に統合されるものの、それまでは経営トップと二人三脚で役員報酬等補填問題を担当していたのは「秘書室」だそうです。ということであれば、会計監査人が、これまで「秘書室経費」をどのように監査してきたのか、ということに関心が湧きます。

私が某社の第三者委員会の委員長を務めた際、外国公務員への贈賄は「役員室経費」で賄われていましたが、「開かずの間」となっているケースも多く、調査においてかなり抵抗された経験があります。会計監査においても「企業全体からみれば極めて小さな金額なので重要性がない」ということで、「秘書室経費」(役員室経費?)の金の流れを調査することもないのかもしれません。ただ、関電においてはこれだけ微妙な問題を秘書室が取り扱っていたのであれば、そこにお金の流れがよくわからない費用項目があったのではないでしょうか(金品受領問題発覚時の各役員の修正申告分の納税をどう補填するのか、そのあたりの社内の段取りに関する会話内容が興味深いです)。

関西経済の顔として活躍されてこられた方々が、なぜこのような問題を主導されたのか、正直今でもよくわからないのですが、(たとえ金品受領問題において和解をしてでも)国税調査からも守りたいような「お金の聖域」があったからこそ、世間の信頼を裏切るような行動に走ってしまったのではないか、と推測してしまいました。

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2020年6月12日 (金)

業務委託先の不祥事に対する東京電力HDの対応は?-東証・不祥事予防のプリンシプル「原則6」の存在感

6月11日の朝日新聞朝刊一面トップに、朝日の独占スクープとして企業不祥事に関する記事が掲載されています。東京電力が家庭向けに販売する電気・ガスの電話勧誘業務を請け負った「りらいあコミュニケーションズ社」(東証1部)が、顧客との会話を録音した音声データを改ざん・捏造(ねつぞう)していた、とのことで、同社も事実を認めているそうです(朝日新聞のニュースはこちらです)。

今年1月に内部通報で発覚、社内調査を行い、東京電力(同社に委託した東電グループ会社)にはすでに報告し、同社は東電側から一部の委託業務を解消されているようです。東京ガス等との競争激化のなかで、同社が適切に業務を行っていることを東電グループ会社に報告するために改ざん・捏造を行ったそうですが、とても東証1部の企業が行う不正とは思えない内容です。新聞記事を読むと、東電側への虚偽報告ではありますが、最終的には勧誘を受けた消費者が不利益を被る可能性があることがわかります。

本件は今年1月の内部通報を端緒として社内調査が開始されたそうですが、結果として朝日新聞に(社内からと思われますが)内部告発(外部への情報提供)がなされ、世間が知るところとなりました。そもそも「りらいあ社」として、当該不祥事を公表しなければならないかどうかは別として、こういった不祥事例によって株価が急落する事態をみますと、自ら公表することの経営判断を改めて考えてみる必要がありそうです。

ところで、(ここからが本題ですが)上場会社である東京電力ホールディングス社は、今回のりらいあ社の不祥事についてはどういった姿勢で臨むのでしょうか。グループ会社ではない「取引先企業」であり、また東証1部上場会社の不正ということで、契約解消等の対応で済ませる、ということなのでしょうか。東京電力グループとしても、取引先の不正を二度と発生させないように努める責務があるのではないでしょうか。

たとえば、東京証券取引所が2018年に定めた「上場会社における不祥事予防のプリンシプル」を、東電も(上場会社である以上)遵守すべきです。ちなみに、同プリンシプルの原則6は以下のように定められています。

[原則6] サプライチェーンを展望した責任感・・・業務委託先や仕入先・販売先などで問題が発生した場合においても、サプライチェーンにおける当事者としての役割を意識し、それに見合った責務を果たすよう努める。

そして、原則6の解説部分には以下のような記述があります。

(解説)
6-1 今日の産業界では、製品・サービスの提供過程において、委託・受託、元請・下請、アウトソーシングなどが一般化している。このような現実を踏まえ、最終顧客までのサプライチェーン全体において自社が担っている役割を十分に認識しておくことは、極めて有意義である。自社の業務委託先等において問題が発生した場合、社会的信用の毀損や責任追及が自社にも及ぶ事例はしばしば起きている。サプライチェーンにおける当事者としての自社の役割を意識し、それに見合った責務を誠実に果たすことで、不祥事の深刻化や責任関係の錯綜による企業価値の毀損を軽減することが期待できる。

6-2 業務の委託者が受託者を監督する責任を負うことを認識し、必要に応じて、受託者の業務状況を適切にモニタリングすることは重要である。契約上の責任範囲のみにとらわれず、平時からサプライチェーンの全体像と自社の位置・役割を意識しておくことは、有事における顧客をはじめとするステークホルダーへの的確な説明責任を履行する際などに、迅速かつ適切な対応を可能とさせる。

当該プリンシプルは「不祥事予防」のための指針です。したがって、不正が発生した原因に東電が何ら関係がないのであれば対応は不要かと思います。しかし、上記新聞報道によれば、電力・ガスの自由化による競争激化が「根本原因」のように思われます。東京ガスや大阪ガスとともに、利用者の獲得競争が激しくなっていることは明らかでして、サプライチェーンの一環である顧客勧誘作業をりらいあ社に委託している以上、今後の不祥事予防のために、東電が果たす役割は大きいものと考えられます。

りらいあ社の当該不正は既に東電側に報告されているのですから、報告後、これまでに東京電力HDは何をしてきたのか、そして不正の根本原因についてはどのように理解しているのか、その結果として、プリンシプル原則6に従い、電話勧誘業務の監督については再発防止策を検討しているのかどうか、といったあたりの説明責任を果たすべきではないでしょうか。さらに、東京電力HDによる「根本原因」の理解によっては、東電のグループ会社の(委託先に対する)監督状況に問題があることも考えられます。その場合にはプリンシプル原則5(グループ全体を貫く経営管理)の指針に沿った対応が求められるので、これを踏まえても十分な説明が求められるものと思われます。

 

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2020年5月13日 (水)

天馬社の経営トップ、海外贈賄事件で退任-どこで対応を間違ったのか?

Img_20200512_211735_400 昨日(5月11日)の日経朝刊1面の広告に出ておりましたが、「社外取締役ガイドラインの解説(第3版)」(日弁連司法制度調査会 社外取締役ガイドライン検討チーム編 商事法務)がこのたび大幅改訂により出版されまして、ようやく大手書店にも並ぶようになりました。私も、2015年の初版以来ずっと「監査等委員である社外取締役」のガイドライン解説を担当しておりまして、本書の一部を執筆しております。

今回の改訂版は2019年までのガバナンス改革の進展状況(ガバナンス・コード、経産省指針、スチュワードシップ・コード等のソフトローの流れ)を把握して、これを反映させたものです。ようやく東京や大阪では大型書店も営業を再開しているようなので、ぜひともご購入いただければ幸いです。

さて、表紙の帯に記載されている「社外取締役は何をすべきか」と問いたくなるような企業不祥事が、またまたマスコミで取り上げられています。当ブログ4月6日付け「社内抗争が不祥事を生む-経営者必読の第三者委員会報告書」でもご紹介しましたプラスチック成型・加工大手の天馬(東証1部) の外国公務員贈賄事件に関する続報です。当ブログにも「はりさん」や「幹ちゃん」さんから続報についてコメントをいただき、第三者委員会の調査結果を受けて、社内抗争の中心だった創業家名誉会長は4月下旬に解任され、また社長も6月総会で退任されるそうです。

第三者委員会報告書では国名や海外子会社名が伏せられていましたが、天馬の海外子会社(天馬ベトナム)担当者が、ベトナムの税務担当者に2500万円(2017年と2019年分の合計)の賄賂を提供していたこと、実は会社として東京地検に自主申告していたことが明らかになりました。事件の概要は上記4月6日付けエントリーをご確認いただきたいのですが、5月11日の読売新聞朝刊が独占スクープとして取り上げ、12日には日経、朝日でも報じられています。

読売新聞記者のもとには、(未だ社内抗争が続いているせいでしょうか)関係者から社内資料が提供されており、役員報告会の証言内容なども報じられています。その中でショッキングだったのは、役員報告会を招集する社長のもとへ財務経理部長がやってきて「社長、監査等委員である3人の取締役が出席すれば、彼らはなんらかの対応に出ないといけないので、報告しないほうがよいのでは」と進言したそうです。結局のところ、監査等委員である取締役3名は報告会から除外され、他の6名の取締役によって贈賄事件の隠蔽が合意されたそうです。報告書資料によると「丸く収めた」「これで収束するしかない」「終わってしまったこと」といった発言が残っている、とのこと。

「ほれみろ、やっぱり社外取締役など、不祥事防止には何の役にも立たない」と言われそうな典型的な事案です。たしかに、天馬の事例にみられるように、他の役員から「監査等委員の3人にだけは知らせるな」といった「かん口令」が敷かれてしまえば、もはやどんなに厳しい面々が監査等委員にそろっていたとしても何の役にも立たないように思えます(もちろん、監査等委員への報告を怠った社長以下、監査等委員以外の取締役の善管注意義務違反の責任は免れないところですが)。しかし、だからこそ「内部統制システム」の運用面へのチェックが必要となってきます。

私は上記「社外取締役ガイドライン解説本」の中で、監査等委員である社外取締役は、単純に情報を受領するだけでなく、自ら報告体制が機能するような環境作りを行う必要があると書きました。なぜなら、監査等委員会による組織的監査は「内部統制システムを活用すること」が基本であり、当該内部統制システムの中でも、監査等委員会への報告体制の整備こそ重要だからです。多少は業務執行に準ずる行動かもしれませんが、リスク情報の収集のためには、ダイレクトに内部監査部門や担当取締役から情報を入手する仕組みを構築しておかねばなりません。

さらに、そういった公式な報告体制だけでなく、たとえ非公式なものであったとしても、社外取締役にもイレギュラーな事態におけるレポートラインを確保しておくことも有益です。会社は社外役員が思うほど「一枚岩」ではありません。上級幹部職の中にも「こんな慣行でよいのか」といった疑問を抱いている方もおられるので、そういった方から信頼を得ておく必要があります。

ところで、天馬の第三者委員会報告書や先日の読売新聞記事を読み、もし、タイムリーに監査等委員会が(海外贈賄に関する)情報を入手して、的確に社長をサポートしていれば、社長は退任せずに済んだのではないか、と思いました。その理由としては、監査等委員会が海外贈賄に詳しい法律専門職に相談をすれば、不正競争防止法違反行為に関する立件の可能性、検察への対応方法(司法取引の成否)、会計監査人の対応、隠蔽発覚の可能性、海外当局の立件可能性、そして社内調査による自浄作用の効果等を認識できたからです。とりわけ社外取締役の人脈ルートを活用して、そういった分野に詳しい法律専門職に相談する機会を持つことができたのではないでしょうか。過去に3回ほど、社長の海外贈賄関与事件を担当しましたが、海外贈賄の事実よりも贈賄を隠蔽する事実のほうが悪性が高い、というのが実感です。

4月6日付けの上記エントリーでも書きましたが、社内抗争の中で、経理担当部長はおそらく社長と秘密を共有したかったのではないかと推測します。過去にも海外贈賄に目をつぶった経験も社長の負い目だったのかもしれません。しかし、不祥事対応と社内抗争とは冷徹に分けて考えるべきであり、取締役監査等委員と不祥事に関する情報を共有できなかったことが、社長の対応として大きな間違いだったと感じます。本事件の第三者委員会報告書には、他社も学ぶべき多くの教訓が示されており、コロナがいったん落ち着いたころでも結構ですので、どうか取締役会を構成する皆様で、「当社取締役会ならどう対応するか」検討していただきたいと思います。

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2020年4月13日 (月)

コロナ感染防止対策「出勤7割削減」は実現不可能と考える

(4月13日午前11時 追記)

4月12日の各紙1面トップ記事として、新型コロナウイルス感染症対策本部(内閣総理大臣)が、緊急事態宣言の対象区域である7都府県の全事業者に「原則在宅勤務、最低でも出勤を7割削減してほしい」との要請を行ったことを報じています。また、関係各省庁から、最低7割削減について、かなり厳しめの要請もなされるようです。

私は専門家ではありませんので、この「出勤7割削減」が実行できなければ感染症を拡大させてしまうのか、それとも重篤者はそれほど増加しないのか、という点について語る資格はございません。ただ、先日も申し上げましたが(原稿執筆のために)「在宅勤務(主にテレワーク)とコンプライアンス」に関する様々な資料調査やヒアリングなどを行う中で、「これは都市封鎖でもしないかぎり、現状では無理だな」と考えております。理由は以下の4つです。

まず、事業者側で在宅勤務を「やろうと思えばできる」体制が整っていないこと。働き方改革の一環として、1年以上前から「在宅勤務制度」を推進している企業でさえ、現在は通信環境の整備や企業秘密保持(情報漏えい防止)の面において試行錯誤の状況(トライアル&エラー)です。ましてや、あまり積極的でない事業者が、後ろ向きな気持ちで取り組んで、いきなりモデル事例のような体制を整備・運用できるわけもなく「やろうと思ってもできない」のが現状かと。

ふたつめが報奨制度の存在です。東京都のように、要請を遵守する事業者には補助金(協力金)を出す、といった報奨制度がない以上、前向きに取り組むインセンティブがないと思います。たとえば金銭的報奨ではなくても、「当社は出勤7割削減を達成しながら、なんとか事業を継続しました」と公表して、これを評価されるような社会的な仕組みがあれば良いのですが、そのような仕組みは現存しません。

三つめが「同調圧力の活用」です。8時で営業を終了する飲食店が多い中で、要請に従わない飲食店が存在すれば、たしかに収益は上がるものの、同業者や地域住民の方々からは批判を受けることにもなりえます。しかし「在宅勤務によって出勤を7割削減していない」という事態は、おそらく他社(他者)からはわからないと思います。また、「こんなの業界や職種によって達成できないのはあたりまえ」と思っておられる方も多いはずであり、他社(他者)に不公平感をあまり抱かせないものと思います。

そして四つ目が(ひとつめの理由とも関連しますが)在宅勤務と出勤して勤務することとの評価の違い(おそらく偏見)です。いまだ「職能給制度」が根強い日本の企業において、「職務給制度」による人事評価の思想が根付かない。労務管理がむずかしい、「あ、うんの呼吸」によるコミュニケーションがとれないといった理由で、幹部社員だけでなく、取引先にも在宅勤務の職務内容がきちんと評価されていない傾向があるように思います。おそらく、この理由が「出勤7割削減」を不可能にする最大の理由ではないでしょうか。

(追記)Henryさんのコメントにあるように、5つ目の理由として「7割削減」というが、そもそも何を「7割」削減すれば良いのか・・・という根本的な問題もあるかもしれません。当エントリーでは「在宅勤務」に焦点を当てていますが、その他にもリモート会議で出張を削減したり、時差出勤制度を積極的に採用したり、どうしても出勤しなければならない職種についてのみ延期・中止する、という手法もあります。いずれにしても、経営者の英断が必要な点では共通しているように思います。(追記終わり)

ただ、そうはいっても企業コンプライアンスの視点からすれば、(内閣総理大臣による事実上の)要請とはいえ、なんとか在宅勤務制度を実施することで、要請に対して努力義務を尽くす必要はあるはずです。そこで「7割削減を実現するための指針」のようなものが公表されることを希望します。そして、ここからは全事業者、とはいえませんが、前向きな企業は「指針に基づいて、7割削減に向けた工程表」を開示する、といったことで社内・社外に「有事における在宅勤務制度」の人事評価や職務評価の姿勢を示すべきと考えます。

ある専門家の方の感染拡大の試算として、「出勤削減6割5分では感染拡大は食い止められない。7割で、はじめて数か月後に効果があらわれる」と示されていましたが、私はそもそも全事業者を対象とするかぎりは6割5分の在宅勤務すら不可能だと思います。感染防止に向けて、事業者が政府要請に協力することと同時に、社員ひとりひとりが「3蜜防止」を実践して、たとえ感染者が増えたとしても重篤者と医療崩壊だけは阻止する方策のほうが現実的ではないでしょうか。

 

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2020年4月 8日 (水)

新型コロナウイルス緊急事態宣言と在宅勤務推進に向けた企業の対応

5月総会の東証1部上場会社が総会の延期を決定しましたね(リリースはこちらです)。再三申し上げているとおり、私は株主や従業員の方々の安全のためには当然の措置ではないかと思います。しかし、4月総会の56社、残る5月総会の20社はどうされるのでしょうか?

さて本日(4月7日)、新型インフルエンザ等対策特別措置法(第32条1項、令和2年法4号追加-附則1条の2)に基づき、新型インフルエンザ等緊急事態宣言が発出されました(発効は4月8日午前0時)。

事業者は、政府や地方公共団体のコロナウイルス感染防止のための対策に協力する義務がありますが(同措置法4条2項)、緊急事態宣言が発出され、該当都府県の知事に(社員に対する)法的な外出制限の権限が付与されましたので(同法45条1項)、社員の在宅勤務を推進する、交代出勤制を導入する等、事業者には職務の安全性確保の必要性が高まっています。

Zaitakukinmu2 本来、働き方改革や生産性向上を目指して、テレワークを中心とする在宅勤務制度の推進が図られていますが、このたびは事業の継続性を維持するための在宅勤務制度の導入が、大企業や中小企業といった規模を問わずに検討する必要があることから、左図のような法的アプローチが必要ではないかと考えております。

このたび、某法律雑誌の緊急特集(緊急発売)「新型コロナウイルス対応の企業法務」におきまして、コンプライアンスの視点から執筆させていただくことになりましたが、できればその要旨だけでも早めに当ブログでもお伝えしたいと考えています。不定期ではありますが、企業の有事対応としてのテレワークを中心とした在宅勤務に関連する法律問題を取扱う予定です。働き方改革の一環としての在宅勤務の論点とは、また少し変わってくるかもしれません。

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2020年4月 6日 (月)

新型コロナウイルス「緊急事態宣言」と企業コンプライアンスの実践

業務中ではありますが、緊急事態宣言が出される見込みとなりましたので、とりわけ法務部門の方々に向けてお知らせいたします。

すでにご存じの方も多いとは思いますが、商事法務NBL最新号(2020年4月号)におきまして、BCPに精通された法律専門家の方々による「新型インフルエンザ等対策特別措置法改正法と企業の押さえるべきポイント」「新型インフル特措法」の一部改正と企業のリスク管理・BCP」なるご論稿が、いずれも無償で閲覧・ダウンロードが可能となっております。

こちらから閲覧・ダウンロード可能です。商事法務さん、さすがですね)。

緊急事態宣言が出された際の、企業の内部統制システムはいかにあるべきか、すくなくともどのような視点で緊急事態宣言に対応しなければ注意義務違反、善管注意義務違反になってしまうか等、非常に参考になるところでして、企業の皆様も参考にされてはいかがでしょうか。

金融庁が会計基準(固定資産の減損ルール)の柔軟な運用を推奨したり、法務省と経産省が連名で「有事における株主総会Q&A」を公表しています。私なりに解釈しますと「有事には合法的粉飾もありうること」「バーチャル総会の違法性阻却事由という特段の事由の例示」が公表されたものと拝察いたします。いずれも未曽有の有事ゆえの超法規的措置と理解しています。同様に、緊急事態宣言が出された際のBCPの在り方としては、個別条項の文言よりも、特措法の趣旨を尊重した運営こそ企業のコンプライアンス経営にとって必要なものだと確信しています。

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2020年3月31日 (火)

優秀な営業社員はなぜ実績とコンプライアンスを両立できるのか?-「かんぽ生命保険契約問題特別調査委員会報告書」より

昨年の代表的な企業不祥事である「かんぽ生命保険契約問題」ですが、昨年12月18日付けの第三者委員会報告書につづき、今年3月26日に追加報告書が公表されました。合計275頁に及ぶ大作でして、なんとか読了いたしました。委員の方々および委員補佐、フォレンジックス調査ご担当者の皆様の成果品として、たいへん興味深く拝読させていただきました。先日の関電金品受領問題の報告書を読んだときにも同じ感想を持ちましたが、「かんぽ問題」として日本郵政グループを一括りにはできず、やはり各組織で微妙にコンプライアンス意識(組織風土)に違いがあり、とてもおもしろい。

当該第三者委員会報告書(とくに追加報告書)において、もっとも関心がありましたのが「2018年4月24日のNHKクローズアップ現代+(プラス)において、あれだけ保険商品の不適切販売に関する事件が大きく取り上げられたにもかかわらず、なぜ日本郵政グループ(とくにかんぽ生命と日本郵便)の経営陣は調査委員会を立ち上げなかったのか・・・」という点です。しかし、この大作には、その答えが出てきませんでした。たしかに「クロ現問題への日本郵政グループとしての対応」については記述があるのですが(追加報告書77頁以降)、各社取締役会がクロ現問題にどう反応したのか…という点には触れられていません。

この点について善解するならば、おそらく日本郵政や日本郵便そしてかんぽ生命の社外取締役さん達も、「あんなおかしな契約をとっているのか。これはいったん募集を停止して調べる必要があるのではないか」と声を上げたのではないかと推測します。しかしながら、2018年1月から、日本郵政グループ挙げて不適切募集をなくすための施策を開始しており、その施策に関する中間報告によって「次第に不適切案件が減っている」という報告を聞いてしまった。したがって、社外役員も「NHKで紹介された事案は極端な事案であり、もう少し様子をみておこう」ということになったのではないかと。

ただ、やはり私には理解できないのです。私も実際に2018年4月のNHKクロ現をアーカイブで視聴しましたが、視聴後の感想としては「これは金融庁が動くだろう。その前に社外役員を委員長に据えた社内調査委員会を立ち上げて、件外調査を含めた徹底調査が必要だろう」と確信しました。それまでも西日本新聞社が執拗に特集を組んで問題を指摘していましたが、このNHKクロ現の影響力は絶大だと感じました。

たとえば賃貸住宅大手であれば、レオパレスの建築瑕疵事件、スルガ銀行の不正融資事件が大きく新聞報道された際、「私が社外取締役を務める会社でも同じことは起きてるのではないのか?」ということで、経営陣と相談をして社内調査委員会を立ち上げ、結果は国交省、金融庁に報告します(どこの会社とは申しませんが)。後で内部告発等で発覚してしまい、「自浄能力のない企業」といった社会的評価を受けることだけは避けたいという思いがあるからです。かんぽ生命や日本郵便でも、同様の意識を経営陣が持ったはずであり、しかし、これを打ち消すだけの「何かの動機」があったと思います。そこのところが、上記報告書を読んでも、やはりすっきりとしませんでした。

ところで、かんぽ生命保険契約問題に関する特別調査委員会報告書を読んで、なるほど、と感心したことがありました。実は不適切販売行為に及んだ営業社員の人たちが多い中で、販売実績も優れており、またコンプライアンス的にも模範となる(つまり募集品質が高いと評価された)人たちがいます。その方々にはある共通点がある、ということで8項目にわたって解説がなされています。実際にその営業担当者の方々の生の声も紹介されています(追加報告書48頁~52頁)。どのような共通点があるか、ということにご興味がございましたら、ぜひ3月26日公表の追加報告書をお読みくださいませ。

どうすれば販売実績と募集品質を両立させることができるのか・・「なるほど、これはぜひ私もお手本にしよう」と思える内容が含まれています。金融機関だけでなく、メーカーさんの営業社員の方にも参考になるかもしれません。とりわけ営業担当者の方々は、ぜひとも51頁の「金融機関の販売思想に違和感を抱いた」とされる有能な営業担当者の意見をぜひお読みいただきたい(この内容は私が架空循環取引を防止できる企業の営業方法そのものと痛感しました)。インセンティブ報酬制度を採用しつつ、「人」で商品を売るのではなく「企業の品質」で商品を売る姿勢がどれだけ社内に浸透するか・・・、ここに販売実績とコンプライアンスの両立の鍵があると考えています。

最近は関西電力金品受領問題の第三者委員会報告書に関心が集まっていますが、こちらのかんぽ生命保険契約問題の二つの報告書も、コンプライアンス経営を考えるうえで立派な「生きた教材」になると思いました。

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2020年3月30日 (月)

関電金品受領問題-責任調査委員会における調査の限界

3月29日の日経朝刊(社会面)に「関電の監査役会 専門委員会を設置-金品受領問題巡り」との見出しで、小さな記事が掲載されていました。関電の金品受領問題で、関電の監査役会が経営陣に対して法的責任の有無を問う委員会を設けるそうです。1か月ほどまでにも共同通信のニュースでも出ていましたが、やはり昨年10月にこちらのエントリーで予想していたとおり、関電現旧役員の法的責任については、先日報告書を提出した第三者委員会とは別個に判断をするようです。

「経営から独立して専門家で作る委員会を創設」とありますので、おそらく独立第三者で構成される責任判定委員会が構成されると思います。ただ、関電の株主からの提訴請求を受けて、関電監査役会が動いた形になっていますので、取締役の職務執行の違法性について判定することは当然ですが、現旧の監査役の方々の職務執行の違法性についてはどうなんでしょうか?監査役会が委嘱する専門調査会ということだと、そもそも監査役の皆様に甘い判断になってしまうのではないか、との懸念が残ります。

もうひとつの問題は、創設される専門調査会には事実認定の権限があるかどうか、という点です。先日まで活動していた第三者委員会が認定していた事実をもとに責任判定を行うのか、それとも第三者委員会の認定した事実とは別に、あらためて責任判定に必要な範囲での事実調査・事実認定ができるのか、ということです。もし新たな事実調査ができるとなりますと、「この委員会にぜひ協力せよ」といった役職員への告知は、監査役会が行うだけではやや迫力不足ではないかと。やはり新社長が「関電が変わるためにも、ぜひ専門調査会に協力せよ」との宣言を強く告知しなければ、新たな事実は見つからないと思います。

上記日経新聞記事だけでは明らかではありませんが、このような問題をきちんと整理しなければ、この専門調査会による責任判定には限界があるように思います。

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