2021年10月29日 (金)

TOYO TIREによる免震偽装物件の取得-社外役員はどう説明責任を果たすべきか

先日ご説明した調査委員会の業務が始まりまして、とんでもなく忙しいのでブログのエントリーも短めとなります。本日はコンプライアンス関連のエントリーですが、日経クロステックのニュースによりますと、(立ち退く必要性がない住人に対して、所有者から建物の取壊しを理由に立ち退き要求が続いていた、と報じられていた)福岡の免震偽装マンション(高級賃貸マンション)を譲り受けた企業が、なんとTOYO TIRE(旧 東洋ゴム工業)であることが判明した、ということでたいへん驚いております。まったく想像を超える事例です。

たしか免震偽装事件が大きく報じられていた頃には「(免震ゴムが使われた物件については耐震補強工事で修復可能、建物の取壊しまでは必要ない」ということだったと記憶しています。おそらく、その会社側の判断は今も変わっていないはずです。その意見をもとに、当該物件の建物所有者も改修する予定だったところが、なんらかの理由で所有者による改修は断念されたようです。

ただ、免震偽装事件を起こした企業自身が(所有者から)建物を買取る、ということは(素直に考えるならば)「やはり改修困難な程度の耐震構造に問題がある」ということを認めたようにも思えてしまいます。ほかにも同様の免震ゴムが使われている建物も存在すると思われますので、TOYO TIREとしても説明責任を果たすことが求められます。とりわけ耐震補強工事で足りるところを建物の所有権まで取得するということであれば、会社の経済的損失を発生させた合理性はどこにあるのか、社外取締役、社外監査役の方々には株主の皆様へ説明することが求められるのではないでしょうか?

おそらく今回のTOYO TIREの経営判断も、もっぱら「企業不祥事の後始末」ということではなく、何らかの「攻めのガバナンス」の一環としてなされたものでしょう。企業統治改革が始まった2013年以降、上場会社を中心に社外取締役が急増していますが、もし自社でこのTOYO TIREのような経営判断が下された場合、その経済的合理性を一般株主にどのように説明するのか、説明ができなければどのような責任を負うことになるのか、ぜひ自分事として考えてみてはいかがでしょうか。

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2021年10月26日 (火)

Facebookの人権侵害問題と日本企業のエシックス・コード(Code of Ethics)への対応

ご承知のとおり、Facebook社が元社員による内部告発で厳しい状況に陥っていますが、ITメディアニュースによりますと「米Facebookの大量の内部文書を持ち出し、同社の問題体質を告発したフランシス・ホーゲン氏に続き、新たな内部告発者が米証券取引委員会(SEC)に内部告発宣誓供述書を提出した」とのこと。今度は2016年の米大統領選へのロシアの関与でFacebookへの批判が高まった際、同社幹部が「議員たちの関心は数週間以内に他に移るだろう。それまで目立たないように金儲けを続ければ問題ない」と発言していた内容だそうです。

上記のホーゲン氏は2019年にFacebookに入社し、誤情報対策チームのプロダクトマネジャーを務めていましたが、当該チームが解散になったことをきっかけに5月に退社しています。内部の問題を告発する目的で、退社するまでに数万ページもの内部データを密かにコピーし、米Wall Street Journalに提供しています。

なお、データには、Instagramが未成年に与える悪影響についての調査報告、イスラム諸国における人身売買への活用を放置している事件の報告などが含まれ、同氏はFacebookがこうした悪影響を知りながら、ユーザーの安全より自社の利益を優先しすぎたと非難しています(データは後にWall Street Journalが一般に公開)。

さて、こういったプラットフォーマーが人権侵害や人権軽視の行動に出ている場合、日本企業としてはFacebookのビジネスアカウントを取得・活用したり、Facebookに広告を出す行為は自社のエシックス・コード(Code of Ethics) に照らして大丈夫なのでしょうか?すでにAppleは「Facebook社のアプリをApp Storeから削除する」と警告していることが報じられています(たとえばこちらの記事)。

以前、自社HPにて同社経営者による民族差別的な表現行為を記載していた某栄養食品メーカーに対して、イオンがエシックス・コードに則って質問状を送付したことがありました。私的にはイオンの姿勢はESG経営として至極真っ当な行動だと思いました(8月3日のこちらのエントリーをご参照ください)。

今後、さらにFacebookのコンプライアンス問題が明確になった場合、Facebookに対して日本の企業はどのような対応に出るのか。もし何も対応しない、ということであれば「人権侵害を助長する企業」「児童の精神的疲弊を放置する企業」と評判になるかもしれませんし、なによりも自社のエシックス・コードに反する行動と評価されることにはならないでしょうか。

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2021年10月20日 (水)

LINEの個人情報不適切管理問題-経済安保とコンプライアンス経営

本日(10月19日)の日経朝刊2面では、通信アプリ大手LINEの親会社であるZホールディングスが設置した特別委員会による調査報告書の内容が紹介されていました。調査報告書自体は読んでいませんが、中国の関連会社が個人情報を閲覧し、韓国サーバーに情報を保管していたことについて、報告書は「経済安全保障への配慮ができず、見直す体制がなかった」と批判したそうです。

LINEの個人情報の保管方法は日本の個人情報保護法に違反するものではありませんが、データ管理の説明不足で利用者の信用低下を招きました。この点もコンプライアンス問題ではありますが、私は上記報告書で指摘されている「経済安保問題」への配慮不足という点も、今後はコンプライアンス問題のひとつになりうると考えます。欧米諸国では官民が連携して個人情報保護の管理体制の構築・運用に尽力しているなかで、日本のプラットフォーム企業が不適切な管理によって個人情報の漏洩を放置していたとなれば(西側諸国の企業と日本企業との『ゆるいネットワーク』構築の機運を阻害することとなるため)日本企業全体の信用毀損につながるからです。

同様のことは知財・営業秘密の管理体制にも言えます。先日、日本製鉄がトヨタ自動車を特許権侵害で訴えたことが報じられていましたが、「経済安保における日本企業の立ち位置」に注目が集まれば、当然のことながら「泣き寝入り企業」は(自社だけでなく、他の西側諸国の企業の損失につながる不作為として)批判の的になります。「日本企業の知財を盗めば高くつく」といった評判を官民連携で形成していこうとしている矢先、不正競争防止法や特許法を使えない企業は「管理不全企業」との評価が高まることになり、競争法上のハンデを背負うことになります。

毎度申し上げるとおり、経済安保問題に絡む経営判断にはしたたかな計算が必要ですが、以前は「泣き寝入り」自体がコンプライアンス問題に発展することはなかったはずです。社会の風が変わることで「知財や営業秘密の管理ができない企業」「西側諸国の利益をいっさい顧みない企業」として世界的な批判を浴びることとなり、コンプライアンス問題に発展してしまう可能性が高まってきました。イノベーションのための「他の事業者とのゆるいネットワーク」が求められる時代において、知財を含めた情報管理能力は貴重な資産とみなされるようになり、資産流出に歯止めをかけることができない「不作為」は今後許容されないことになるものと思います。

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2021年10月 4日 (月)

「ビジネスと人権」問題は「素朴な正義感」で向き合える課題ではない

先週の週刊東洋経済、そして今週の日経ヴェリタスと、続けて「ビジネスと人権」に関する特集記事が組まれています。いずれの特集でも英国保険大手アビバ・インベスターズ等世界の機関投資家が参加する格付けCHRB(企業人権ベンチマーク)の評価結果を引用して、日本企業の人権問題対応への評価が極めて低いために、日本企業と海外機関投資家、取引先との信頼関係が今後も維持しうるものかどうか、懸念が表明されています。

ちょっと気になりましたのは、特集記事の中で、いずれも人権DD(デューディリジェンス)の必要性に触れて、サプライチェーンにおける人権侵害の監査(調査)を行うこと、日本企業の外国人技能労働者(実習生)の労働環境に配慮すること、海外進出先における人権侵害を助長するような行動は慎むことなどが取り上げられていることです。「ビジネスと人権」を語るうえでのまさに旬の話題です。

国連で採択された「ビジネスと人権に関する指導原則」が各国で国内法化されている時代において、グローバル経済に取り残されないためにも、先に挙げたような問題に取り組むことが大切であることは間違いありません。ただ「SDGsの時流に乗れ」とばかりに「正義感」をもって取り組むのはちょっと違和感を覚えます。

各企業において、社内で人権問題に取り組むための人的・物的資源には限りがあります。ビジネスにおける人権侵害リスクを正しく評価して、その取り組みを開示することがなぜ必要なのか、そこにはいくつかの異なった視点があるため、どのような視点で取り組むべきかをあらかじめ考えておかなければ社内資源の効率的な活用は困難ではないでしょうか。企業価値算定のモノサシとして、財務諸表に載らない無形資産(人材、ネットワーク、組織文化)への比重が高まる中で、「ヒト、モノ、カネ、情報」の流れを助長するもの、阻害するものは何か、各社の置かれた環境に配慮しながらじっくり見極める必要があると考えます。

たとえば①SDGs対応が目的なのか、②純粋に企業価値向上が目的なのか(コストの低減等)、③経済安保問題への対処なのか、④巨大IT企業規制の影響によるものなのか、⑤新自由主義からの脱却を図る政府と企業との連携が目的なのか、⑥DX、AIの発展の前提となる人権・倫理の国際的合意が目的なのか、「ビジネスと人権」を語る視点が変われば企業の取り組む内容も変わってきます。

いずれにしても海外諸国は「取引の公正」を条件として、日本企業に強い立場で「ビジネスと人権」問題を語ろうとすると思います。自社がどのような目的で「ビジネスと人権」について語らねばならないのか、自社を取り巻く経営環境をよく理解したうえでの対応が求められることをきちんと理解する必要があります。このあたりは、某ディスクロージャー誌に近時論稿を掲載する予定なので、そちらでは詳しく解説をいたします。

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2021年9月22日 (水)

顔認証カメラの防犯活用はコンプライアンス違反か?

今朝(9月21日)の読売新聞社会面の記事を読んだとき「これ、JR東日本のコンプライアンス経営の視点から大丈夫なのかな?」と疑問視しておりましたところ、やはり夜の読売新聞ニュースで「出所者の顔認知、JR東が取りやめ-社会の合意形成不十分、と方針転換」なる記事が出ておりました(朝日新聞ニュースでも報じられています)。賛否両論ではありますが、「読売新聞の報道を契機に」ということで、JR東経営陣の素早い対応はさすがです。

朝日新聞の記事内容も含めて申し上げますと、JR東日本は今年7月から「顔認証機能付き防犯カメラ」の作動を開始して、その利用目的も明示していたところ、検知対象者(誰の顔を認証するのか?)については明示していなかったそうです。その検知対象者に「過去にJR東の駅構内で重大犯罪を犯して服役した人(出所はや仮出所者)を含んでいる、ということで、これは不当なプライバシー侵害あるいは不合理な差別に該当するのではないか、といった問題が今朝の読売新聞で提起されました。なお読売新聞の記事ではJR東関係者からの情報提供によるものだそうです(社内でも問題視していた方がおられたのでしょうね)。

JR東は個人情報保護委員会に相談をしながら顔認証システムの設置に踏み切ったそうなので、おそらく国内法(個人情報保護法)に関する法令違反はないと思います。しかしながら「読売新聞の報道内容および外部有識者の意見を参考に、いまだ社会的な合意形成が十分でないと判断したのでとりあえず延期する」とのこと。まさ社会の要請への適切な対応をとる、という意味でコンプライアンス上の経営判断です。

EUのGDPRでは、顔特徴データについては「特別な種類の個人データ」として本人の同意がない限り取り扱いを禁じていること、英国では犯罪多発地域での顔認証データの取り扱いについて「対象が不明確」として違法とする判決が出ていること、米国でも複数の州で顔認証カメラ規制法が成立していること、そしてなによりも「AIと人権」という近時のビジネス上の人権配慮の社会的風潮等から、おそらく日本でも「緊急性」と「最小限度の人権侵害行為」という2点から顔認証カメラの利用に関する法規制が必要、というところが現時点での最大公約数的な意見なのかもしれません。

そういえば6~7年前にJR西日本でも「梅田駅前歩道橋の歩行者顔認証システム」が「きしょく悪い~」ということでいったん中止となりました。たとえ法令違反はなくても社会的な批判を受けることはビジネス上のハンデを背負うことになりかねず、とりあえずレピュテーションリスクを回避する、ということだったと記憶しています。あの問題よりも今回のほうが悩ましいです。最近は「職場におけるワクチン接種の強制問題」も悩ましいですが、「ビジネスと人権」を取り巻く問題は、単純な「法令順守」では割り切れないところでして、本当にむずかしい経営判断が要求されます。

もちろん、「被害者の人権保護」も尊重する必要がありますし、犯罪抑止の視点からは服役を終えた人の顔認証データを例外的に取り扱うことへの合理性も認められるように思います。そのような意味では今朝の読売新聞の記事は有識者の見解を賛否両論取り上げていて、かなり公正なものだったようにも思いますが、それにしても(コンプライアンス問題を取り上げて大企業の経営判断を一瞬で変えてしまう)内部告発(JR東関係者からの情報提供)の威力はスゴイと感じました。

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2021年9月 7日 (火)

上場会社には競争法関連に強いCLO(法務担当責任役員)が必要な時代になったと思う

9月6日の日経朝刊(法税務面)では「米贈賄規制に高まる警戒 バイデン政権が摘発再開、各国でリスク-企業、内部統制強める」と題する記事が掲載されていました。DOJが7月に「腐敗防止に関するメモランダム」を公表し、腐敗防止を国家安全保障の中核的な問題と捉えたことから、今後のFCPA執行の厳格化が予想されることが示されています(現に執行事案も出てきた、とのこと)。

記事の中で、米国のFCPA事案に詳しい北島先生が「(海外での贈賄問題を防ぐ方法として)中長期でプロフェッショナルな法務人材を育成することが大事だ」と述べていますが、私もまったく同感です。これだけSDGsや「ビジネスと人権」に関する課題への関心が高まるなかで、カルテルも、営業秘密侵害も、マネロンも、海外腐敗防止もすべて「法の支配」を阻害することへの加担行為と指摘されるようになりましたので、競争法への企業対応は重大な経営課題です。私は(せめてGAFAの100分の1程度の規模でも良いので)日本企業にもCLO(チーフリーガルオフィサー)の選任も検討されてよいのではないかと思っております(マネロンでも腐敗防止でも「日本は劣等生」と世界では烙印を押されていますので、日本企業がピンポイントで摘発されても不思議はないわけです)。

なぜそのように申し上げるかというと、とりわけ不正競争防止法関連(海外贈賄、営業秘密保護、品質偽装防止等)は「自分の身は自分で守らないと、誰も守ってくれない」からです。法違反への法的効果は(日本の場合)刑事罰か民事訴訟だけであり、行政処分は規律が存在しないのです。また海外の不正競争防止法関連でも、司法ではなく行政と闘うのが通例であり(米国では司法取引はDOJとの間で交渉)裁判所の後見的機能には期待できません。競争法対応で躓きますと、そもそもビジネスの競争の舞台にすら上れないことになります。つまり多額の法対応資源を活用することがビジネスの推進に欠かせないからであります。

そもそも日本は「贈賄天国」です。おそらく「贈賄によって相手国の法体系を崩して侵略を図ろう」といった侵略行為を経験したことがないからだと思われます。国連の腐敗防止条約に署名したのは2003年ですが、これを承認したのは2017年です。それもOECDから「もっと熱心に腐敗を摘発せよ」と言われてようやく重い腰を上げたところです。つまり政治家も官僚もマスコミも誰も贈賄が人権侵害につながるという理屈を紹介してくれないため、「ファシリテーションペイメントはあたりまえ」と思っておられる企業が多いのです。先日の総務省幹部への接待問題すら、もはや報道されなくなったことが何よりの証拠です。

また、コンプライアンス・プログラムの実践にしても、マニュアルどおりにやっておけば足りると考えている企業がほとんどかと思います。しかしプログラムの実践がいざという時に効果を上げるためには、どのような目的のためにコンプライアンス・プログラムを実践するのか、そのストーリーが明確に示されていなければ捜査当局には共感されません(発展途上国の人権保護のため?テロを防止するため?犯罪収益の移転を阻止するため?相手国の法の支配を実現して経済安保を実現するため?あるいは海外政府の権力の一部を代替行使して民主国家の支援を行うため?等)。このストーリー作りは、小手先でうまくいくわけがなく、中長期の戦略として実践する必要があります。

私のようなマチ弁は、悔しいですが海外政府との交渉をまとめるようなスキルはありません。しかしカルテルやFCPAの摘発で苦しんでいる法務担当者と社長さんとの「10年以上に及ぶ二人三脚」での対応を近くでみておりまして、もう少し(法務にお金をかけて)予防に力を入れるべきではないかと痛感しております。このような物言いは同業者の方から怒られるかもしれませんが、GAFAがやっているように、大手法律事務所の著名パートナーを高額報酬で引き抜いて「副社長クラス」として法務チームを率いてもらうくらいの会社が出てきてもおかしくないと思っております。

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2021年8月25日 (水)

不祥事企業を救うコンプライアンス行動指針のススメ

少し前になりますが、8月19日の日経朝刊2面に「原発不祥事 再稼働阻む-敦賀2号機、データ書き換え」なる見出し記事が掲載されています。同記事によれば、再稼働を目指している日本原子力発電(原電)の敦賀原発2号機の地質データ書き換え問題で、原子力規制委員会は再稼働に向けた安全審査の中断を決めたそうです。東電柏崎原発の不祥事も重なり、脱炭素社会に向けたエネルギー政策の行方を左右する原子力発電が、委員会の信頼を得られないことでピンチに立たされています。

詳しいデータの説明は省略しますが、規制委員会側は原電に「改ざんがあった」と指摘していますが、原電側は「記載を充実させるための上書きであり改ざんにはあたらない」と反論しています。また、同日の朝日新聞記事(8月19日朝刊3面)では「書きかけは現場の判断であり、現場には書き換えてはいけない、という認識はなかった」と反論しているそうです。過去に自分が関わった案件でも似たようなケースがありまして、「品質偽装」なのか、現場の品質管理部門による「テスト結果の補正」なのかが相当揉めたことがありました。

活字になってしまうと「改ざん」「ねつ造」「やらせ」「偽装」「粉飾」といった犯罪を想起させる単語になってしまいますが、不正が起きたとされる現場では「記載の充実」「数値の補正」「許容された演出」「おもてなし(メニュー偽装の事件)」「未修正の誤謬」など、違法性の認識なく現場社員が事業を継続しているケースが散見されます。ただ、不正調査案件に関わる私たちからすれば、違法ではないと現場社員が思いこむように、上司から指導を受けていることもあり、真実を知ることはとてもむずかしい。

ただ、最近は「法令遵守」を超えて「コンダクトリスク」への対応が、誠実な企業に求められる時代となりました。そもそも「改ざん」や「やらせ」が疑われる行動自体、企業として何らの対処も行っていないとすれば、その姿勢は強く批判されてもしかたがないと考えています。不正リスク管理に熱心な企業の場合、このように改ざんや偽装等が疑われかねないケースを想定して、現場における行動指針を策定しています。「疑わしい行動」が現場で認められた場合、当該指針に沿って対応することで、「故意による不正行為」と認定されるリスクを低減する、というものです。上記原子力規制委員会の反応にも如実に現われていますが、故意による不正行為と過失による不正行為とでは、規制当局との信頼関係の破綻という意味では大きく異なります。

某自動車部品会社では、海外でのカルテル防止のため、価格カルテルや環境カルテルなど、カルテルの疑いが生じた現場に立ち会ってしまった現地社員は、すぐに事実を記録しておいて、日本の本社法務部に相談する、ということを励行しています。もし海外当局から疑われたとしても、こういった記録や行動が身を守ることにつながる可能性もあるでしょう。

自分たちは企業行動規範に反するような商売はしない、と宣言しているのであれば、疑惑のある行動自体も品位を害する行為に該当するおそれがあります。上記敦賀2号機の件でも、現場におけるデータ書き換え行為を堂々と「記載の充実であった」と反論するのであれば、何が記載の充実で、何が改ざんにあたるのか、自社のリスクをきちんと把握しておいて、行動指針を策定しておくべきだったと考えます(当初は原電に「指針」があったのではないか?だから堂々と反論しているのではないか?とも思いましたが、上記朝日新聞の記事を読んで「現場は知らなかった」とあるので、指針は存在しなかったものと推察いたしました)。

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2021年8月19日 (木)

三菱電機検査不正事件-社内リニエンシー制度は機能するか?

三菱電機検査不正事件をうけて、拙ブログでは「性能偽装事件-三菱電機は社内プロベーション制度を導入すべきである」と題するエントリーを7月1日に書きました。三菱電機社内でも同様のことは検討されていたようで(厳密にはプロベーション制度ではありませんが)、未だ検査不正が行われている部門において自主申告をすれば懲戒の対象にしないという、いわゆる「社内リニエンシー制度」を導入したそうです(7月14日のYahooニュースはこちら)。モラルハザードを惹起させるという理由で反対意見も多いのですが、私は「組織における構造上の不備」を見出すためにも、こういった処分猶予は最善の策ではないかと考えております。もちろん、三菱電機内において、果たして社内リニエンシー制度が機能しているのかどうか、私自身は関心を寄せておりました。

本日も各紙で新たな検査不正事案が報道されていますが(たとえば毎日新聞ニュース)、こういった不正事案は社内リニエンシー制度が奏功したものなのでしょうか?発覚端緒に関する報道がないので断定はできませんが、そろそろ自主申告による検査不正事例が、いくつか発覚するのではないかと予測しております。発覚当初の記者会見では「長崎製造所が」といった説明を繰り返しておられたので、縦割り組織の弊害が不正の真因であるかのような印象を持ちましたが、今回は四国の製作所で25年にわたって検査不正が続いていたということなので、やはり全社的な組織風土に真因があると思料されるからであります。

ところで、昨日(8月17日)の日経X-TECHの記事「品質不正の陰に『枯れた製品』-経営者が大胆な決断を」は、品質不正事件の根本原因に迫るものとして、かなり秀逸な記事でした。ノルマに対するストレス、納期を守るためのプレッシャー、順法精神の欠如等がしばしば理由に掲げられますが、上記記事は少し視点が異なります。品質不正に走ってしまった企業の同業他社に対して「いまこそ、顧客を奪うチャンスでは?」と取材したところ、同業他社は「あのような利幅の薄い製品はいらない(ウチでは作らない)」と言われた、とのこと。昔はドル箱商品だったものも、諸事情によって「枯れた製品」になってしまい、だからこそ(出荷先との間で)取引条件の改善交渉もせずにズルズルと検査不正を続けていたことに大きな問題がある、という見立ては「なるほど」と思いました(私の見立てとは若干異なりますが、部門間における力学的バランスの崩壊に目を向けている点は斬新です)。

ただ、だからといって日本の大手メーカーにおいて、今まで何十年も成長を支えてきた部門を「資本の最適配分」「非効率な事業はいらない」という理由で簡単に切り捨てることはできないでしょう。上記日経記事風にいえば「枯れた製品はもう作らない」といった決断を大胆に実行できる企業はあるのでしょうか(私はなかなか実行できないように推察いたします)。

また、逆からみても、経営者を外から連れてくるのではなく、社内のマネジメント上がりの人から選ぶ「社長人事システム」の中で、「枯れた製品はもう作らない」と社内外に宣言し、これを実行できる人は、そもそも組織の論理として社長になれないのではないかと。とりわけ4年くらいで交代する上場会社の社長さんであれば、出荷先との取引条件の見直し交渉を行ったことで「日銭が入る」部門の取引を縮小させてしまうリスクは背負いたくないでしょうし、先輩方が作り上げてきた部門を簡単に切り離すということはむずかしいように思えます。さらに「こういったときこそ社外取締役の活躍が必要」と言われるかもしれませんが、(意見としては言えても)執行部を実行させるだけの力をもった社外取締役など皆無でしょう。

日本企業特有の労働慣行・人事慣行が変わらなければ「品質不正事案」はどこの企業からもなくならないように思います。やはりコンプライアンス経営は「いかにして不正を予防すべきか」よりも「いかにして不正を早期に発見すべきか」に注力するほうが現実的です。ぜひ、このたびの三菱電機検査不正事件が報じられるなかで、どれくらい社内リニエンシー制度が機能したのか、明らかにしていただきたいところです。

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2021年7月12日 (月)

ガバナンス改革で品質不正は間違いなく急増する(日経ものづくり調査より)

三菱電機の事件をきっかけとした記事だと思いますが、7月9日、日経ものづくり調査アンケートの結果が日経ニュース(会員記事)に掲載されました。アンケート回答企業641社の中で、なんと256社が「うちの会社もしくは取引先」の品質不正を見聞きしている、と回答しています(さらに641社のうち1割程度の回答では「当該不正はいまだ発覚していない」とのこと)。「自社もしくは取引先の品質不正」とありますので、4割の会社で発生しているとまでは言えませんが、相当多くのメーカーで品質不正が常態化していることがわかります。

「日本の製造業の高い品質」は本当に誇れるものですが、一方でこれほど多くの企業において品質不正が日常茶飯事になっていることも「負の一面」として直視する必要があります。当ブログで過去に何度も申し上げているとおり、これは当然の数値です。製品が販売される地域においては明らかに過剰な要求仕様であるにもかかわらず、納品先に何もモノが言えない、納品先企業の購買担当者も(うすうす不正に気付きながら)サプライチェーンの製品化スピードを下げるようなクレームはつけない、コストに見合う品質改良をしようにも人的資源が存在しない、ということから、「安全性に問題がないかぎり、要求仕様を満たしていなくても問題はない」「社内ルールには反しているが、違法行為ではない」といった「自己正当化」が横行してしまいます。

そして、7月6日のエントリーでも申し上げましたが、企業統治改革が深化すればするほど、日本企業とりわけメーカーでは品質不正が急増するはずです。まず一つが「社外取締役の増加」との関係です。私が過去に対応した事案でも、社外取締役が自社の不正に真摯に立ち向かう姿勢を示すケースはとても増えています(マスコミでは「役に立たない社外役員」ばかりがおもしろおかしく取り上げられていますが、現実には社内役員と対決することのほうが圧倒的に多いです)。品質不正の事実を知った社外取締役は、これを糾弾し、是正を促します。さすがに複数の社外取締役から「過去からの決別」を促されると対応せざるを得ません。したがって品質不正は是正されるわけです。

しかし、是正はされますが、過去の5年、10年の不正については顧客にも、監督官庁にも、ましてや消費者にも開示しません。社外取締役も含めて「過去には安全性に問題のある事件が発生したわけではないし、これからは要求仕様どおりの製品を納品するのだから、是正さえきちんとすれば(過去の問題について)報告や開示までは必要ないではないか」といった空気が取締役会に漂います。私がダスキン事件を例に挙げて「過去の不正についても開示が必要」との意見書を出しても、さらに内部通報や内部告発のリスクを示唆したとしても、ほとんど役員会では通りません。そのときに挙げられる理由が「社外取締役も納得しているから」というもの。社外取締役が増えることによって、この「お墨付き効果」が上がるわけです。つまり現場における品質不正は減るかもしれませんが、組織ぐるみの品質不正(過去の不正の隠ぺい)は増えると考えます。

※なお、社外取締役が増えるとレピュテーションリスクを顕在化させるような重大な不祥事が増える、という実例もありますが、長くなりますので、本日は割愛いたします。

つぎに、すでに7月6日のエントリーでも述べましたが「攻めのガバナンス」が重宝されれば、事業における選択と集中が社内で促進されます。上記日経ものづくり調査結果からも明らかなとおり、ただでさえ既存事業の技術者が新事業の研究開発に振り分けられている中で、既存事業の品質見直し(故障率の低さ、歩留まり率の向上)に向けて割くべき人的資源は不足しています。したがって、コストを下げるために要求仕様を見直すことに関する(取引先との)協議など到底できないのであり、その結果として「切り捨て事業」の対象となることを避けるためには(現場では)品質不正に走るしかないわけです。

その結果、「誰にも迷惑をかけてないし、そもそもどこが悪いの?」といった感覚が事業部門やグループ会社に浸透します。「こうやって世間から騒がれて『不正』と言われれば『不正』かもしれないけど・・・」といった感覚です。企業統治改革の一環として経産省からは「事業再編実務指針」や「グループガバナンス実務指針」が出されているわけですが、資源の最適配分を促すこれらの指針が日本企業の現場感覚と大きなズレを生じさせてしまうわけですから、品質不正に拍車をかけるのは当然の結果となります。

こういった問題への打開策を私は3つほど講演等で提言しておりますが、その内容についてはまた別の機会に申し上げたいと思います。なお、先に述べた

「過去には安全性に問題のある事件が発生したわけではないし、これからは要求仕様どおりの製品を納品するのだから、是正さえきちんとすれば報告や開示までは必要ないではないか」

といった考え方について、御社では平時に取締役会で議論をしておいたほうが良いと思います。有事のために、ひとりひとりの取締役の考え方を述べてもらうべきです。

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2021年7月 6日 (火)

三菱電機性能偽装事件-機関投資家は「オオカミ少年」はお好きでしょうか?

ブログを熱心に更新するようになったため、三菱電機の件についてメディアの方から取材を受ける機会も増えてきました。その際、これまで社内調査が何回も行われていたにもかかわらず、なぜ今回の空調機器の性能偽装を発見できなかったのか(どう思いますか)といった質問を受けます。しかし、これは難問です。

一般論として、たとえば株主(機関投資家)の方は「オオカミ少年的社内監査」を歓迎しますでしょうか?つまり、「社内の不正は絶対に見逃さない」という思想で、たとえ不正事実が見つからない場合があったとしても「不正あり!」と声を上げて調査を行い、不正は100%発見する会社を希望しますか?その代わり副作用として「ガセネタ」も多くなりますので、監査の失敗が表面化して社内外が混乱することで株価が下落する可能性はあります。「お騒がせ監査役さん」などと揶揄されることもあります。

一方「社内外を騒がせないように、本当に不正の確信がある場合のみ声をあげよ」という思想で、つまり、たとえ不正を見逃すことはあっても、不正が明らかな場合にのみ(現場に迷惑をかけない範囲において)監査部門は摘発せよ、との方針の会社があります。事業部門と監査部門との力の差が大きい会社ではこのような傾向があると思いますが、その副作用として不正が長年放置された後で、突然大きな不祥事となって発覚する、その結果、ステークホルダーの信頼を失う可能性が生じます。

よく「二つの要請をいかに調和させるかがポイント」などと書かれたマニュアル本がありますが、現実的には(私の経験に基づくものですが)「調和を図る」ことは困難であり、オオカミ少年を称賛する経営者がいるかいないか、という点で分かれると思います。「調和させる」ことが可能であるとすれば、オオカミ少年の監査部門を許容したうえで、なんども失敗を重ねて、不正の兆候をいかに効率的に見つけることができるようになるか、その訓練によるスキルアップに期待するくらいではないでしょうか。

ところで企業統治改革が進み、2019年のグループガバナンス(システム)実務指針、2020年の事業再編実務指針、社外取締役の在り方に関する実務指針などに基づき、さかんに「事業ポートフォリオの再編」が促され、どこの企業グループにおいても「資本の最適配分」が金科玉条のごとく経営者に求められています。ということは、事業部門の強い企業であればどこでも「会社よりもわが事業部の存続」ということが関心事となりますので、今後は三菱電機のような性能偽装、品質偽装事件は(どこの上場会社でも)当然に増えるはずです。「攻めのガバナンス」が強調される以上、その代償として「守りのガバナンス」に支障を来すことはやむをえないでしょう。

そうであるならば、私個人の意見としては「オオカミ少年を許容する組織風土」が(株主保護のために)求められるべきではないかと思っております(日本の企業ではかなりむずかしいですが・・・)。

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