2019年3月18日 (月)

伊藤忠とデサント、「ガバナンス・コスト」はどちらが負担するのか?

すでに報じられているとおり、伊藤忠商事によるデサント株式へのTOBが成功し、伊藤忠はデサントの40%の株式を保有することになりました。伊藤忠の思惑通りに買付けが進んだわけですが、大企業による敵対的TOBが成功した例は極めて珍しいそうです(たとえば朝日新聞ニュースはこちらです)。昨日(17日)、TOB成立後としては初めて、両社が今後に向けての協議を行ったそうですが、デサントの創業家社長さんは退任する方向で協議が進められていると報じられています(産経新聞ニュース)。

今後はデサントの取締役会の構成をどうするか・・・、といったところで双方の意見に食い違いがあるようですが、私がもっとも関心があるのは「今後、デサントの経営に伊藤忠が主導権を握るのであれば、そのガバナンス・コストはどっちが負担するのだろうか?」という点です。友好的なM&Aであれば(円満な協議によって)コストは双方が負担し合い、またそれほど大きなコストにはならないと思います。しかし、今回のように敵対的TOBによって経営支配権が変わる場合(40%の株取得→経営陣の交代)、従業員の多くも経営権交代に反対を表明しているわけですから、伊藤忠の経営方針をデサントに浸透させるためには多大なコストがかかるはずです。

たとえば新たな経営陣の人的資源(報酬を含めた)の投下、PMIの実効費用(通常は100日プランと言われていますが)、(TOBに反対を表明している)従業員とのコミュニケーションコスト、デサントの経営の「見える化」に向けた内部統制コストなどです。デサントは一貫してTOBには反対を表明していますし、また両社の企業規模には相当の差がありますので、おそらく伊藤忠側でガバナンス・コストを負担するものと思います。ただ、そうであるならば、これだけのガバナンス・コストを負担してでも、デサントと伊藤忠に資本コストを上回るだけのシナジー効果があることを説明できなければならないはずです。伊藤忠経営陣による威圧的な買収と(いまでも)囁かれているわけですから、そのあたりの合理的な説明がなければ「過去の遺恨による『弱いものいじめ』にすぎなかった」と言われてしまう気がします。

今年6月には政府(経産省)からグループガバナンスの実務指針が公表される予定です。積極的なM&A戦略が進む日本企業において、いままで「手つかず」だったグループガバナンスの在り方が示されます。友好的M&Aであれば経営判断として「管理強化」か「放任主義」か、といった選択肢もありそうですが、敵対的TOBによるM&Aとなりますと「放任主義」とはいかないでしょう。今回の伊藤忠、デサントの攻防も、TOBや株主総会が終了した後も、様々な面で世間の関心の的になるものと予想しています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2019年3月13日 (水)

大塚家具、なぜ監査等委員会設置会社から監査役会設置会社へ戻るのか?

3月11日の大塚家具さんのリリースによりますと、同社は、3月31日開催予定の定時株主総会において、監査役会設置会社に移行するための議案(定款変更議案)を上程するそうです。同社は2017年3月に監査等委員会設置会社に移行したばかりですから、わずか2年で従前の監査役会設置会社に戻ることになります。3月12日の朝日新聞朝刊記事によれば、「意思決定のスピードを重視するため」(広報)に戻すそうです。

しかし、2年前の同社リリースでは、監査役会設置会社から監査等委員会設置会社に移行する理由として、以下のように開示しておられます。

監査等委員会設置会社への移行について   (1)移行の理由
当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、社外取締役の複数選任及 び役員の指名・報酬に係る任意の委員会設置など、コーポレートガバナンスの充実・強化に継 続的に取り組んでまいりました。今般、取締役会の監督機能を一層強化するとともに、経営の 意思決定をより迅速に行い、更なる企業価値の向上を図るため、監査等委員会設置会社へ移行 するものであります。

つまり、同社は(世間でよく言われるように)取締役会の監督機能の強化と迅速な意思決定のために監査等委員会設置会社へ移行しました。しかし、実際には監査役会設置会社の時代のほうが意思決定は迅速だった、ということのようです。ちなみに大塚家具さんのように、任意の指名・報酬委員会を持つ監査等委員会設置会社では、情報収集権を持つ監査等委員である社外取締役が、任意の委員会委員を兼務することでパフォーマンスを発揮しやすいと言われていますが、それでも実効性に乏しかったということなのでしょうか。なぜ監査等委員会設置会社ではスピード経営が実現できなかったのか、その真相をぜひとも知りたいところです。

三井住友信託銀行さんの調査では、2018年6月時点で監査等委員会設置会社は927社にまで増加しているそうです。しかし、すでに関西では複数の企業が監査等委員会設置会社から監査役会設置会社に復帰していることはご紹介済みですが、関東の企業にも「復帰」の兆しがみえてきたのかもしれません。また「復帰」とまではいかずとも、スピード感がないとして、社外監査役から横滑りしていた監査等委員全員を「総入れ替え」した関西企業もありました(旬刊商事法務の論稿で、ISSの日本法人代表の方が紹介されていました)。そもそも立案担当者は、制度開始にあたり「指名委員会等設置会社への移行過程として活用していただきたい」と説明しておられましたが、いまのところ指名委員会等設置会社に移行した監査等委員会設置会社は皆無だと思います(もしあれば教えてください)。

2月4日に日本監査役協会から公表された監査等委員会設置会社アンケート調査結果(選任等・報酬等に対する意見陳述権に関連して監査等委員会設置会社に期待される検討の在り方について)を拝読しましたが、経営執行部の意向とは異なる意見を株主総会で実際に陳述した企業がわずか3社(2018年の株主総会における。回答企業は450社)とのこと。会社法の機関である監査等委員会と任意機関である指名・報酬諮問委員会との関係もかなりグレーなままの企業が多いようです。取締役の選任や報酬について、総会上程議案とは別に広く審議、意見形成をしたと回答した会社も全体の3割程度ということで、うーーーん、かなり問題山積の状況ではないでしょうか。

ただ、社外監査役さんは社外取締役に「横滑り」できますので監査役会設置会社から監査等委員会設置会社への移行は比較的容易ですが、社外取締役さんが社外監査役に横滑りすることはできませんので(会社法の決まりです)、戻りたいと思っても人材面で困難が伴う、ということになります。コーポレートガバナンス・コードの改訂や開示府令の改正、そして会社法改正に伴う事業報告の詳細化など、後継者選任プロセスや報酬決定プロセスの公正確保の要請が高まる中で、どのように取締役監査等委員が善管注意義務を尽くしていくべきか、経営評価権能を持つ監査等委員固有のリーガルリスクも含め、真剣に検討すべき時期に来ているものと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2019年3月12日 (火)

日産自動車のガバナンスから前会長の取締役会出席不許可決定を考える

3月11日の各メディアが報じるとおり、保釈中の日産前会長が3月12日の日産取締役会に出席できるよう地裁に許可申請を行ったところ、東京地裁は出席を許可しませんでした(準抗告も棄却とのこと)。ご承知のとおり、前会長さんは日産の取締役として、取締役会に出席する義務があるわけですが、保釈条件として「出席には地裁の許可を要する」とされておりましたので欠席には正当理由がある(善管注意義務違反には該当しない)、ということになります。

「3月8日に、前会長が出席の許可申請を出した」と報じられた際、私は特別な事情がないかぎり、許可決定は出るだろうと予想しておりました。といいますのも、「証人威迫のおそれがある」「利害関係人と接触するおそれがある」といった刑事手続の公正性を害するような危険性の有無で(出席の可否を)判断するのであれば、たとえば弁護人を同席させることで危険性を低減させたり、取締役会の議長の議事進行権によって一部の審議から前会長を排除することで足りるものと考えたからです(実際、弁護人から「同席」に関する提案は出ていたようですね)。

私見としては、刑事手続の公正性確保は、日産の取締役会の運用によって担保することは可能だと思いました。たしかに産経新聞ニュースが伝えるように、日産の反対理由として報じられているところは、(1)前会長は取締役を解任される予定で出席の必要がない(2)事件関係者が出席するため、証拠隠滅の恐れがある(3)議事進行への圧迫となる可能性がある、とのことだそうです。しかし、これらの理由にはどうも違和感をおぼえます。①そもそも取締役を解任するのは株主総会なので、日産の経営陣が「解任の予定」というのは理由にならないですし、②前会長は、もはやルノー、日産とも指揮命令系統からはずされていますので証人を優越的地位によってコントロールできる立場にはありません。さらに③前会長は、現在、取締役会議長ではありませんので、現議長が議事進行権を行使すればなんら証人圧迫のおそれもないはずです。なによりも、ここに記載された日産の反対理由を前提とするのであれば、そもそも「出席を許可制とする」という扱いではなく、はじめから「取締役会への出席禁止」という保釈条件を付していれば足りるはずです。

この10年間の日産におけるガバナンスが(事件発覚後に)何ら語られてこなかったにもかかわらず、前会長が保釈されるや否や「証人威迫のおそれ」とか「取締役会の議事が混乱する」といわれても、どうも唐突感が否めません。世間で作られたイメージだけで「証拠隠滅のおそれ」があるということになってしまうのでしょうか(むしろ事件発覚までの10年間にマスコミの作り上げたイメージはとてもクリーンだったように思います)。

ただ、それでも今回の出席許可申請に対して日産側から「取締役会の議論に影響する」との理由で反対意見が出された重みはありそうです。つまり、日産側としては①今回の取締役会では、前会長の解任に関する(臨時株主総会への)上程議案に関する審議が行われる予定であり、前会長が決議だけでなく審議にも加わることことになれば「会社法369条2項に基づき、特別利害関係人による審議への参加は議案に影響を及ぼしかねない」と判断されること、②日産は社内調査の結果に基づき、前会長に対する損害賠償請求を検討しているところ、このような状況において前会長が出席したとしても、そもそも自己の利益よりも会社の利益を尊重して審議に参加すること(取締役としての善管注意義務を尽くすこと)が期待できない状況にあること、③すでに保釈中である前代表取締役のグレッグ・ケリー氏も、同様の理由から取締役会には欠席していること等から、反対意見が出されたのではないでしょうか。そうであるならば、地裁はこの日産の自律的判断を尊重せざるをえないと考えます。

もちろん、特別利害関係にあり、また会社側と利益相反状況にある取締役も、会社側が積極的に出席を要請すれば、すくなくとも審議には出席が認められるはずです。しかし日産側は保釈された前会長に説明を求めるような意思は全くないことが明確になりました。つまり、このたびの地裁の不許可決定は、こういった日産側の自律権を尊重したうえで(日産側からの反対意見が出されたことを重視して)判断されたものと考えます。未確定報酬の開示や損失の付け替え、知人への資金援助とは別に、あまり起訴事実とは関係のないような前会長の不適切行為に関する報道が諸々出されていましたが、それらは日産と前会長との民事賠償の請求根拠にはなりうる、という意味において、このような場面で意味を持つように思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2019年3月11日 (月)

東証の市場区分において検討すべき「コーポレートガバナンス基準」

東証において、市場第一部への上場に必要な時価総額を引き上げること、市場区分を変更することが検討されていることはこちらのエントリーなどでも述べたところですが、RMBキャピタルさんは「第一部を時価総額による基準で峻別することは反対」「コーポレートガバナンスによる上場基準を新たに設置すべき」との意見を表明しておられます(この意見内容を伝える時事通信ニュースはこちらです)。私も基本的にRMBキャピタルの意見に賛同いたします。

この6年ほど、ガバナンス改革の施策として、ポピュレーションアプローチとしての「コーポレートガバナンス・コード」「スチュワードシップ・コード」を深化させ、またハイリスク・アプローチとして機関投資家による集団的エンゲージメントを促すことにより、一定の効果が得られたようです。しかしながら、どうも日本企業の特質(集団が他の集団に及ぼす日本企業独特の影響)をみると、このようなアプローチを補完するものがなければガバナンス改革の目的は達成できないように思えます(たとえば後継者育成、後継者の選解任プロセスの透明化、報酬ガバナンス等)。RMBキャピタルの意見にもありますように、たとえば東証ルールによって(1部やプレミアム市場に上場する会社には)指名・報酬委員会の強制、過半数の独立社外取締役の選任の義務化、といったことがなければ、ガバナンス改革の深化も限界が来るのではないかと。

RMBキャピタルさんも指摘しているように、ここへきて機関投資家の方々が「守りのガバナンス」への関心を高めています。以前であれば、企業不祥事が発覚した企業の株価は(ほとぼりが冷めたことに)上昇することが見込まれていたのですが、2014年に導入されたスチュワードシップ・コードの影響によって株価の低下率が大きくなり、また株価が戻りにくくなりましたので、アクティブ・パッシブいずれにおいても「守りのガバナンス」に関心が高まるのは当然かと思います。

もちろん、東証では、これまでも内部統制に問題がある企業は「特設注意市場銘柄」に指定することをもって市場に注意を喚起することはしていますが、これも(企業不祥事等の発生を前提とした)「事後規制」であり、事前規制として活用されているわけではありません。いま機関投資家が求めているのは「事前規制」であり、そこに(恣意性を排除した形での)ガバナンス体制による基準を設置する実用性があるように思います。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2019年2月20日 (水)

事業再編時の情報統制と取締役会の監督機能

昨日の廣済堂さんの「監査役の乱」の続編ですが、本日(2月19日)、会社側から「当社監査役のMBOに対する反対の意見表明について」と題するリリースが出ており、会社側が社外監査役さんの質問に回答しなかった理由として「創業家大株主と当該社外監査役さんの代理人が同じ弁護士(もしくは同じ法律事務所の弁護士)」ということが記されています。社内の機密情報が一部の株主に優先的に提供されることを回避したいため、とのこと。

もし、リリースにあるように、大株主さんと社外監査役さんの代理人が同じ・・・ということであれば、(私個人の意見ではありますが)これは監査役さんとしても善処すべきではないかと考えます。監査役さんの監査権限は(中長期的な)株主共同利益の向上のために行使されるべきであり、一部の有力株主のためではマズイと思います(たとえご本人が総株主のため、と考えていても、外見上はやはり一部株主の利益を図るように見えてしまいます)。他の株主からの賛同を得るためには、ここは大株主とは別の代理人を立てて会社側と対応する必要があるように思いました。

日経ビジネスの最新号(2月18日号 雑誌のほうです)の「有訓無訓」(5頁)では、元ペンタックス社長でいらっしゃる方が、2007年のHOYAとの経営統合(合併)を推進する際に、取締役会で突然動議を出されて解職された経験を語っておられます。事業再編はスピードが命・・・ということで「取締役にも大株主にも話すな」との法律事務所の意見を尊重して他の取締役には相談せずに統合作業を進めていた、とのこと。「なんらかの形で意思疎通をするやりようはあったのでは」とも述べておられます。スピード重視で情報統制を厳しくしなければならない、ということも理解できますが、一方で、重要な経営判断を取締役会を無視して決められてしまった他の取締役の気持ちもわかりますよね。

両事例をみていて、「俺は聞いてないよ」ということで役員の反発が生まれるのではなく、何かその前に伏線があるように感じます。情報統制によるボタンの掛け違いはあくまでも「引き金」にすぎないのかもしれません。スピード重視の経営のために、M&A案件などを一部の取締役だけで情報共有して進めることもありますが、それは何でも議論できる取締役会の雰囲気があるからこそ他の取締役の理解も得られるのではないでしょうか。普段から常務会や経営会議が実質審議の場となり、取締役会が「単なる承認の場」「事後報告の場」となってしまいますと、コミュニケーション不足が修正されないままにスピード経営なのか社長の独断経営なのかわからなくなります。会社ごとに取締役会の様子をよく観察しなければ、どこまでの情報統制が適切なのかは判断はつきかねるように思います。

余談になりますが、本日出た不貞行為の相手に対する(離婚時)慰謝料請求の最高裁判決について、メディアの紹介の仕方が少々心配です。それこそ事件の背景と法律論(消滅時効や慰謝料の性質)を併せて紹介しなければ、読者をミスリードしてしまう可能性大です。ビジネス法務の世界とはくらべものにならないほどの社会的影響力のある判決ですが、だいじょうぶでしょうか。。。こういった判決を社会にきちんと伝える役割を法務ブログが果たすべきでしょうね(すいません、私の力量ではちょっと無理ですが。。。)

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2019年2月12日 (火)

デサント株式に対する敵対的TOBと取締役の経営責任

すでに報じられているように、スポーツ用品大手のデサントさんの経営陣と伊藤忠商事(筆頭株主)さんの対立は、敵対的TOB(株式公開買い付け)に発展しています。伊藤忠さんの買付期限は3月14日だそうで、市場外買付により、出資比率を30.4%から40%に引き上げ、経営体制を刷新する予定だそうです。これに対してデサントさんの取締役会ではTOBに反対を表明しています。

「敵対的TOB」は(大規模企業によるものとしては)2006年の王子製紙、北越製紙の事例以来ほとんど行われておらず、しかも成功例がない、日本の企業文化にはなじまないのではないか・・・、といったことが報じられているものの、マスコミネタとしては興味深いところです。私のブログでも2006年当時、王子・北越紛争は何度もエントリーで書かせていただきました。ただ、12年前と現在とでは「敵対的TOB」を取り巻く経営環境が変わってしまって、私のような「場末の弁護士」が面白おかしく(?)語るネタではなくなったような気もします。

伊藤忠さんが「突然のTOB表明」に至ったというのは、たしかに王子・北越紛争の法的規範から学んだところが大きいと考えます(たしか、当時の王子製紙の社長さんが、北越さんに仁義を切ったのが失敗だった-あらかじめ礼を尽くして「やります!」と宣言して準備期間を与えてしまい、法的に苦しい立場になった-と反省されていた会見を記憶しています)。しかし株式時価の5割増しの買付価格を提示したのは2017年のソレキア・富士通の例を参考にしたものと思います(ホワイトナイトになりたくても、取締役会の合理的な判断が優先)。さすがに5割増しとなりますと、よほどのシナジー効果が認められないかぎりは支援したくても取締役会がナットクしない可能性が高いです。支援企業の役員が経営責任を問われかねません。

効率的な支配権取得(協議継続が前提であれば40%で十分)を目指す、ということで、40%を買付上限としたことも含めて、伊藤忠さんとしては、TOBに関わる会社役員のリーガルリスクへの配慮よりも、経営責任を尽くすことへの配慮を優先した戦略を採用したと考えます。なんといいますか、語弊があるかもしれませんが「真綿で首を絞める」ようなプレッシャーをかけて交渉するような感覚でしょうか。そもそも敵対的買収防衛の場面において、日本の取締役は善管注意義務違反に(司法の場で)問われる可能性は極めて低い・・・敗訴リスクだけでなく、提訴リスクも乏しい・・・というのが王子・北越紛争から得た教訓ではないかと。。。

これに対してデサントさんも、きたるべき株主総会の委任状争奪戦も念頭に置きながら伊藤忠さんと協議を継続すると表明しています(たとえば産経新聞ニュースはこちらです)。TOBへの反対表明を補強する意味での広報戦略の意図もありますが、伊藤忠さんのTOBが成功することも想定したうえでの発言と思料いたします。なお、敵対的TOBとは異なり、委任状争奪戦による実質的な支配権取得は2008年のスティールP・アデランス事件以来、何度か成功例がありますので、伊藤忠さんも当然のことながら(TOB終了後の)委任状争奪戦は念頭に置いておられるはずです。

ただ委任状争奪戦の場面でも、スチュワードシップ・コードの影響により、たとえば大株主さんの議決権行使結果の開示や政策保有株式の株式行使基準の設定、議決権行使助言会社の影響力など、支配権争いを取り巻く経営環境が大きく変わりました。オリンパス社に取締役選任を成功させた機関投資家(5%保有)のように、集団的エンゲージメントの手法で投資先のガバナンスに介入する手法もあたりまえの時代になりました。おまけに、ガバナンス・コードの影響により、たとえ争奪戦に負けたとしても、会社側上程議案への企業側の対応表明など、敗者側がさらに作戦を検討する余地もあります。委任状争奪戦の法的な枠組みは変わらずとも、その中身を動かす要素に大きな変動が生じています。

「敵対的買収」というと、かつては米国の先例を参考にして「A社の取締役はこんな善管注意義務違反になるから」「B社の取締役は利益相反のうえで忠実義務を負うから」といったリーガルリスクを前面に出して行為規範を求めることが多かったように思います。しかしながら、パッシブ運用による対話主流の時代となり、企業統治改革が進み、ESG経営の重みが増してきますと、取締役のリーガルリスクを語るだけでは勝敗は決しないように思います。「市場での株主の判断」と「従業員の総意」「海外を含めた消費者の考え方」といったステイクホルダーの賛同をどちらが得られるか、といった要素のほうが勝敗に影響を及ぼすようになったのかもしれません。また、勝敗は裁判や総会で決するのではなく、その後のパフォーマンスによって決まるようになった(経営責任で決まる)と考えます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2019年1月17日 (木)

東証・市場区分の見直しと社外取締役の複数化

日産の前会長の保釈許可申請が却下され、身柄拘束は長期化するのではないかと予想されています。ただ、このたび保釈が認められなかったのは、追起訴されるべき「余罪」(候補?)がいろいろと報じられているので、そこから未だ証拠隠滅のおそれありと判断されたものと思います。そこで、公判に向けて起訴されるべき事実も固まっていけば保釈は認容されるものと予想しています。したがって今後は弁護人らが頻繁に保釈申請を行うのではないかと。

(ここからが本論ですが)すでに各紙で報じられていますが、今年の通常国会に提出が予定されている会社法改正の要綱案が公表されましたね。日経新聞ニュースでは「社外取締役を義務化」との見出しで、主に上場会社を中心に、大規模な会社では社外取締役1名以上の選任が義務化されることになりそうです。

ただ、すでにほとんどの上場会社に社外取締役さんはいらっしゃいますので、「1名以上の社外取締役の選任義務化」といっても(機関投資家の皆様には)それほどのインパクトはないかもしれません。むしろ、本気で取締役会の性質をオフィサーの集合体から社長の選解任を果たせるマネジメントチームに変えるためには「何名の社外役員が必要か・・・」といった議論が必要な時期にきていると思います。

1月10日の読売新聞では、野村総研の大崎フェローが「東証市場の再編、特色作りが必要」との見出しで、東証による市場区分の見直しへの要望を出されており、なかでも「プレミアム市場」として日本を代表する400社ほどを選定してはどうか、その選定にあたっては時価総額だけで選ぶのではなく、ガバナンス評価なども含めて選出すべきではないか、との意見を述べておられます。JPX400との関係でどれだけ存在価値があるのか・・・といった意見もあるかもしれませんが、基本的には賛成です。

さらに、せっかく会社法も改正されて社外取締役の義務化が施行されるわけですから、私は市場区分の見直しとともに、そこに複数の社外取締役の選任義務(東証ルールに基づく)を盛り込むべきではないかと考えます。大規模な会社であるほど、指名や報酬、監査などに機能する社外取締役が要請されるわけですから、たとえば「プレミアム市場」に区分された上場会社には少なくとも3名以上の社外取締役を選任すべきだと考えます。また、単なる社外取締役ではなく、独立した非常勤の取締役の要件を明確にすべきです。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2019年1月15日 (火)

代表取締役の報酬決定過程への関与は甘くない!(と思う)

代表取締役の報酬決定過程の在り方について、個別事件でも会社法改正審議の中でも話題になっています。またグループガバナンスの一環として、グループ企業の役員報酬の決め方についても経産省「ガバナンスシステム研究会」で議論されているようですね。本気で企業統治改革を進める(深化させる)ためには、代表者の選解任過程とともに役員報酬の決定過程を公正なものにすることが求められています。

ということで、日産前会長さんの高額報酬とガバナンス・・・という点も問題となるわけですが、以前どなたかがコメント欄で紹介されていた(代表取締役の再一任決議に基づく高額報酬が問題となった)平成30年9月26日東京高裁判決を(全文)読みました(金融・商事判例2019年1月1日号)。自動車部品メーカーであるY社の会長さん(当時)が14億円の報酬を受領していたのは、会社の低迷した業績の中で株主の委任の趣旨を超えている、そもそも取締役会が再一任したこと自体、他の取締役にも善管注意義務違反が認められる、として株主代表訴訟を提起した事件の控訴審判決です(地裁判決も平成30年4月に出ています)。

結論からいえば

・取締役の報酬総額の限度額を定め、その具体的配分を取締役会に一任する旨の株主総会決議と各取締役が受けるべき報酬額の決定を代表取締役に再一任する旨の取締役会決議により、その報酬額の再一任された代表取締役は、具体的な報酬額を決定するにあたり善管注意義務及び忠実義務を尽くす必要があり、これに違反すれば損害賠償責任を負う。ただし報酬決定に至る判断過程や判断内容に明らかに不合理な点がある場合を除き、そのような義務違反は認められない。

・報酬決定が、株主総会への提案理由などに照らして、株主の合理的な意思に反するものとは認められない。

というものであり、まあまあ妥当な結論ではないか・・・とも言えそうです。ただこの判決文を読む前は「創業家会長さんの報酬なんて誰も咎めることはできないよね」と思っていたのですが、意外と他の取締役さんたちが頑張っていたことがわかります。取締役報酬枠が10億から30億に定時株主総会で増枠されたのですが、最初は50億に増枠する方針を、かなり強い反対意見で否決し、増枠自体にも最後まで反対意見が取締役会で出ていたようです(最後は30億に落ち着いたようです)。また、会長さんは報酬素案段階では28億円程度の報酬決定に至る予定だったのですが、これも多くの取締役の反対で14億円に決まりました(法務部門も強い反対意見を述べています)。いったん14億に落ち着いたものの、また会長の気持ちが変わらないかどうか気をもんでいる役員の行動も、判決文に如実に示されています。みなさん「覚悟」をもって会長さんの報酬決定に真正面から向き合っていたのであり、本当に役員報酬に取締役会が関与する、というのは厳しい職務であることがわかります。

日産の利益は当時、Y社の40倍であるにもかかわらず、Y社の会長さんはゴーンさん以上に報酬をとっていたとしていろいろと批判の対象にはなったようですが、内情はかなりガバナンスが機能していたものと思われます。今回の日産の事例においても高額報酬に目が奪われがちですが、このY社のように、高額ながらも日産による一定のコントロールが効いていたのかどうか・・・私はそこにとても関心がありますね。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2018年12月27日 (木)

上場会社の社外取締役は本当に役員報酬に関与しているのだろうか?

日産前会長の金商法違反事件や産業革新投資機構の高額報酬問題など、近時は役員報酬が話題となっています。そんな中で、12月21日の日経朝刊において、「社外取締役の22パーセントが役員報酬決定に関与せず」なる民間調査の結果を報じています。

KPMGジャパンさんの調査(東証1部上場企業の社外取締役585名の回答)によりますと、2割強の社外取締役が「役員の報酬決定には関与していない」と回答されたそうです。上記記事では「こんなに多くの社外役員が関与していない」といった論調ですが、むしろ私の驚きは、逆に8割もの社外取締役さんが報酬決定に関与している、と回答されていることです(うーーーん、ホンマに?)。私が知る上場会社では、取締役会で「具体的な報酬配分は社長に再一任する」といった決議をするところが多いので、この回答結果についてはかなり意外でありました。たしか直近の東証調査では、1部上場企業の4割に任意の報酬委員会が設置されているそうなので、「まぁ5割くらいは関与しているのかな」といったイメージでした。

私なりにこの調査結果を解釈しますと、まずこういったアンケートに回答される社外取締役さんはかなり「前向きな」方であり、社外取締役全体を反映しているとはかならずしもいえないのではないか・・・と思われます。ガバナンス・コードに「コンプライ」している会社も多いことから、関与していないとは回答しにくい面もあるかもしれません。

一番の問題は、「関与」といいましても、いったいどのような関与をされているのか、という点です。独立公正な立場の社外取締役が報酬決定に関与するのは、そのプロセスの透明性を高めることに意味があります。そうだとすえれば①報酬基準の方針決定に関与する、②業績連動における報酬への業績反映の決定過程に関与する、③社内報酬決定方針に従って、個別取締役の具体的な報酬額を決定する、といったいくつかの関与方法があると考えられます。

しかし①~③の決定関与のレベルは相当に異なるわけでして、関与の方法次第で職務に要する時間も、社内取締役との軋轢が生じる可能性も大きく差が出ます。また、その差はハッキリと取締役会の実効性評価にも影響を及ぼすはずです。有価証券報告書において、役員報酬の決め方の開示が厳格化するそうですが(たとえば産経新聞ニュースはこちら)、社外取締役がどのような方法によって役員報酬の決定に関与しているのか、できるだけ詳しく開示することで、会社と株主との建設的な対話を実現する必要があると思います。

オムロンさんや資生堂さんのように、報酬決定方針を詳細に開示する企業も同様だと思うのですが、社外取締役が報酬決定に関与するためには、そもそも取締役の指名や業績評価にも関与していなければ困難です(監査等委員会の職責をみれば当然ではないかと)。当該会社がどれほどコーポレートガバナンスの構築に力を入れているか・・・というのを判断するにあたっては、当該会社の役員報酬決定への社外取締役の関与方法をみるのがポイントだと考えております。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年11月26日 (月)

日産前会長金商法違反事件に思う-ジェネラルカウンセルの必要性

まだまだ続く日産前会長金商法違反事件への感想です。11月25日(日曜日)の各紙において、

前会長の金融商品取引法違反容疑の根拠とされている「虚偽記載」(報酬の不記載)とは、すでに決定されていた報酬額の半分を「後払い」とする合意が前会長と日産側との間で締結されていたものであり、当該後払い予定の報酬額を決定時に記載しなければならないにもかかわらずこれを未記載としていたもの

と報じられていました。ただし、報道されているところでは、この合意について何らかの(後払いに関する)条件が付いていたのかどうか、という点は明らかにされていません。ケリー氏が「ちゃんと法律や会計の専門家に相談しながら処理していた」と発言し、また前会長自身も違法性の認識を否定しているようなので、このあたりは「合意には受給条件が付されているので将来の支払いが確定していたわけではない」(だから虚偽記載にはあたらない)との抗弁もあるかもしれません。ちなみに日曜日夕方の日テレ「バンキシャ」では、ケリー氏が「将来支払われるかどうかわからない報酬なので合意時に開示する必要はない」と述べていることが紹介されていましたが、上記のような反論を示していることも考えられます(このあたりは会計専門職の方々の意見も参考にしているのではないかと)。

昨日のエントリーの続きになりますが、権限の集中した経営トップの不正に対して、本来ならば監視役になるべきナンバー2が(少なくとも)不正の疑いのある行動に出る、ということになりますと、なるほど日産のガバナンスの現状ではトップの暴走を止めることはできないのかもしれません。昨夜のNHKスペシャル(ゴーン・ショック)では、不正調査に関わった関係者が「取締役会に報告をせずに司法取引まで進めていた」と証言されていましたので、ルノー関係者が4名の取締役会には前会長やケリー氏の行動が報告されなかったとしてもやむをえなかった。ましてやナンバー2の方が弁護士資格を持ち、人事権を掌握しているような立場にあるので、他の役員は声を上げることさえなかなかできないのが実態だったようです。

昨日のエントリーで、私は日産のガバナンスの健全性には疑問ありと書きましたが、「日産は(ルノーとの株式保有関係やV字回復を実現させたカリスマトップの存在など)特殊な会社だからガバナンスの問題を指摘するのはかわいそうだ」といった有識者の意見も聞こえてきます。しかし、だからといって、組織の存亡につながりかねない不正が見逃されてもよいわけではありません。したがって今後は(報酬委員会を設置するなど)コーポレートガバナンスの抜本的改革がなされるものと思います。ただ、(委員を経験された方ならわかると思いますが)報酬委員会というのは、指名委員会が機能して初めて機能する性質の委員会です。日産のように強力な親会社が存在する中で、トップの選任・解任プロセスの透明化を図るため、もしくは後継者育成計画を実施するために、そもそも指名委員会が機能するのかどうか、かなり疑問が残ります。

私は先週のエントリーでも書きましたが、そろそろ日本の企業もジェネラルカウンセルやチーフリーガルオフィサー(CLO)なる役職を置くべき時期にきているのではないかと考えます。当初、前会長と一緒に逮捕されたケリー氏はジェネラルカウンセル的な立場にあったのではないか・・・と述べましたが、これまでの報道をみますとどうも(弁護士資格は保有しているようですが)そういった役割を担っていたわけでもなさそうです。今年4月、経産省「国際競争力強化に向けた日本企業の法務機能の在り方研究会報告書」が公表され、日本企業がグローバル競争に勝ち抜くために、法務の力を戦略に活かす必要性が高い、と説かれました。そのなかで、欧米諸国には置かれているにもかかわらず、日本企業には置かれていないジェネラルカウンセルの必要性にも焦点が当てられています。GCは、単に法務の最高責任者というのではなく、経営企画の最初から関わり、社長と一緒にリスクをとりながら執行責任を負います。計画立案の最初から関わり、またリスクを負うからこそ、社長は(法務リスクの面から)GCがNOと言えば執行を中止します。ギリギリまで社長のリスクテイクを応援しますが、社長と対立すれば退職しなければならない覚悟も必要です。グローバル企業である日産に必要なのは、まさにこのGCやCLOといった立場の人たちではないでしょうか。

本日のNスぺを視ておりますと、日産の監査役さんが3月以降始動した不正調査グループにおいて重要な役割を担っておられたようです。日本企業にGCやCLOのような役職が存在しない現時点では、日本企業に特有の「監査役」なる職務に従事している方が同様の役割を担うべきなのかもしれません。おそらく厳しい立ち位置におられたものと想像いたしますが、今回の事件がひと段落した段階で、日産の監査役の方々がどのような行動をとられたのか、可能な範囲で紹介されることを期待しています。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

fiduciary duty(信認義務) iso26000 IT統制とメール管理 M&A新時代への経営者の対応 MBOルールの形成過程 MSCBと内部統制の限界論 「シノケン」のリスク情報開示と内部統制 「三角合併」論争について 「乗っ取り屋と用心棒」by三宅伸吾氏 「会社法大改正」と企業社会のゆくえ 「会計参与」の悩ましい問題への一考察 「会計参与」の有効利用を考える 「公正妥当な企業会計慣行」と長銀事件 「公開会社法」への道しるべ 「内部統制議論」への問題提起 「執行役員」「常務会」を考える 「通行手形」としての日本版SOX法の意義 すかいらーくのMBO関連 なぜ「内部統制」はわかりにくいのか ふたつの内部統制構築理論 アコーディアゴルフの乱 アット・ホームな会社と内部統制 アルファブロガー2007 インサイダー規制と内部統制の構築 ウェブログ・ココログ関連 カネボウの粉飾決算と監査役 カネボウTOBはグレーなのか? グレーゾーン再考 コンプライアンス体制の構築と社外監査役の役割 コンプライアンス委員会からの提案 コンプライアンス実務研修プログラム コンプライアンス経営 コンプライアンス経営はむずかしい コンプライアンス違反と倒産の関係 コーポレートガバナンス・コード コーポレートガバナンス関連 コーポレート・ファイナンス コーポレート・ガバナンスと株主評価基準 コーポレート・ファイアンス入門 サッポロHDとスティールP サンプルテストとコンプライアンス ジェイコム株式利益返還と日証協のパフォーマンス スティールパートナーズVSノーリツ スティール対日清食品 セカンド・オピニオン セクハラ・パワハラ問題 セレブな会社法学習法 タイガースとタカラヅカ ダスキン株主代表訴訟控訴事件 テイクオーバーパネル ディスクロージャー デジタルガレージの買収防衛策 ドンキ・オリジンのTOB ドン・キホーテと「法の精神」 ニッポン放送事件の時間外取引再考 ノーリツに対する株主提案権行使 パワハラ・セクハラ パンデミック対策と法律問題 ビックカメラ会計不正事件関連 ファッション・アクセサリ フィデューシャリー・デューティー ブラザー工業の買収防衛策 ブルドックソースの事前警告型買収防衛策 ブルドックソースvsスティールP ヘッジファンドとコンプライアンス ペナルティの実効性を考える ホリエモンさん出馬? モック社に対する公表措置について ヤマダ電機vsベスト電器 ヤメ検弁護士さんも超高額所得者? ライブドア ライブドアと社外取締役 ライブドア・民事賠償請求考察 ライブドア・TBSへの協力提案の真相 ライブドア法人処罰と偽計取引の関係 リスクマネジメント委員会 レックスHDのMBOと少数株主保護 ロハスな新会社法学習法 ワールド 株式非公開へ ワールドのMBO(その2) 一太郎・知財高裁で逆転勝訴! 三洋電機の粉飾疑惑と会計士の判断 上場制度総合整備プログラム2007 上場廃止禁止仮処分命令事件(ペイントハウス) 不二家の公表・回収義務を考える 不動産競売の民間開放について 不当(偽装)表示問題について 不正を許さない監査 不正リスク対応監査基準 不正監査を叫ぶことへの危惧 不正監査防止のための抜本的解決策 不祥事の適時開示 中堅ゼネコンと企業コンプライアンス 中央青山と明治安田の処分を比較する 中央青山監査法人に試練の時 中小企業と新会社法 事前警告型買収防衛策の承認決議 井上薫判事再任拒否問題 企業の不祥事体質と取締役の責任 企業不正のトライアングル 企業不祥事と犯罪社会学 企業不祥事を考える 企業会計 企業価値と司法判断 企業価値研究会「MBO報告書」 企業価値算定方法 企業法務と事実認定の重要性 企業秘密漏洩のリスクマネジメント 企業買収と企業価値 企業集団における内部統制 会社法における「内部統制構築義務」覚書 会社法の「内部統制」と悪魔の監査 会社法の施行規則・法務省令案 会社法の法務省令案 会社法を語る人との出会い 会社法改正 会社法施行規則いよいよ公布 会計監査の品質管理について 会計監査人の内部統制 会計監査人の守秘義務 会計監査人報酬への疑問 住友信託・旧UFJ合意破棄訴訟判決 住友信託・UFJ和解の行方 住友信託・UFJ和解の行方(2) 佐々淳行氏と「企業コンプライアンス」 債権回収と内部統制システム 元検事(ヤメ検)弁護士さんのブログ 八田教授の「内部統制の考え方と実務」 公正な買収防衛策・論点公開への疑問 公益通報の重み(構造強度偽造問題) 公益通報者保護制度検討会WG 公益通報者保護法と労働紛争 公認コンプライアンス・オフィサー 公認コンプライアンス・オフィサーフォーラム 公認不正検査士(ACFC)会合 公認不正検査士(ACFE)初会合 公認会計士の日 内部監査人と内部統制の関係 内部監査室の勤務期間 内部統制と「重要な欠陥」 内部統制とソフトロー 内部統制と人材育成について 内部統制と企業情報の開示 内部統制と刑事処罰 内部統制と新会社法 内部統制と真実性の原則 内部統制と談合問題 内部統制における退職給付債務問題 内部統制の事例検証 内部統制の原点を訪ねる 内部統制の費用対効果 内部統制の重要な欠陥と人材流動化 内部統制の限界論と開示統制 内部統制を法律家が議論する理由 内部統制を語る人との出会い 内部統制システムと♂と♀ 内部統制システムと取締役の責任論 内部統制システムと文書提出命令 内部統制システムの進化を阻む二つの壁 内部統制システム構築と企業価値 内部統制報告制度Q&A 内部統制報告実務と真実性の原則 内部統制報告実務(実施基準) 内部統制報告書研究 内部統制報告書等の「等」って? 内部統制実施基準パブコメの感想 内部統制実施基準解説セミナー 内部統制支援と監査人の独立性 内部統制構築と監査役のかかわり 内部統制構築と経営判断原則 内部統制理論と会計監査人の法的義務 内部統制監査に産業界が反発? 内部統制監査の品質管理について 内部統制監査の立会 内部統制監査実務指針 内部統制義務と取締役の第三者責任 内部統制限界論と新会社法 内部通報の実質を考える 内部通報制度 刑事系 労働法関連 原点に立ち返る内部統制 反社会勢力対策と内部統制システム 取締役会権限の総会への移譲(新会社法) 同和鉱業の株主安定化策と平等原則 商事系 商法と証券取引法が逆転? 営業秘密管理指針(経済産業省) 国会の証人喚問と裁判員制度 国際会計基準と法 国際私法要綱案 報告書形式による内部統制決議 夢真 株式分割東京地裁決定 夢真、株式分割中止命令申立へ 夢真による会計帳簿閲覧権の行使 夢真HDのTOB実施(その2) 夢真HDのTOB実施(予定) 夢真HDのTOB実施(3) 夢真TOB 地裁が最終判断か 夢真TOBに対抗TOB登場 大規模パチンコ店のコンプライアンス 太陽誘電「温泉宴会」と善管注意義務 太陽誘電の内部統制システム 委任状勧誘と議決権行使の助言の関係 学問・資格 定款変更 定款変更議案の分割決議について 専門家が賠償責任を問われるとき 小口債権に関する企業の対応 工学倫理と企業コンプライアンス 市場の番人・公益の番人論 市場安定化策 市場競争力強化プラン公表 帝人の内部統制システム整備決議 常連の皆様へのお知らせ 平成20年度株主総会状況 弁護士が権力を持つとき 弁護士と内部統制 弁護士も「派遣さん」になる日が来る? 弁護士法違反リスク 弁護士淘汰時代の到来 情報システムの内部統制構築 情報管理と内部統制 投資サービス法「中間整理」 掲示板発言者探索の限界 改正消費生活用品安全法 改正独禁法と企業コンプライアンス 改訂監査基準と内部統制監査 敗軍の将、「法化社会」を語る 敵対的相続防衛プラン 敵対的買収と「安定株主」策の効果 敵対的買収への対応「勉強会」 敵対的買収策への素朴な疑問 敵対的買収(裏)防衛プラン 断熱材性能偽装問題 新しい監査方針とコーポレートガバナンス 新会社法と「会計参与」の相性 新会社法における取締役の責任 日本内部統制研究学会関連 日本再興戦略2015改訂 日本版SOX法の内容判明 日本版SOX法の衝撃(内部統制の時代) 日経ビジネスの法廷戦争」 日興コーディアルと不正会計 日興コーディアルの役員会と内部統制 日興CG特別調査委員会報告書 明治安田のコンプライアンス委員会 明治安田のコンプライアンス委員会(3) 明治安田のコンプライアンス委員会(4) 明治安田生命のコンプライアンス委員会(2) 書面による取締役会決議と経営判断法理 最良のコーポレート・ガバナンスとは? 最高裁判例と企業コンプライアンス 未完成にひとしいエントリー記事 本のご紹介 村上ファンドとインサイダー疑惑 村上ファンドと阪神電鉄株式 村上ファンドと阪神電鉄株式(その2) 村上ファンドの株主責任(経営リスク) 東京三菱10億円着服事件 東京鋼鐵・大阪製鐵 委任状争奪戦 東証の「ガバナンス報告制度」の目的 東証のシステム障害は改善されるか? 架空循環取引 株主への利益供与禁止規定の応用度 株主代表訴訟と監査役の責任 株主代表訴訟における素朴な疑問 株主代表訴訟の改正点(会社法) 株主総会関連 株式相互保有と敵対的買収防衛 検察庁のコンプライアンス 楽天はダノンになれるのか? 楽天・TBS「和解」への私的推論 構造計算偽造と行政責任論 構造計算書偽造と企業コンプライアンス 構造計算書偽造問題と企業CSR 民事系 法人の金銭的制裁と取締役の法的責任 法人処罰の実効性について考える 法令遵守体制「内→外」 法務プロフェッショナル 法律事務所と情報セキュリティ 法律家の知名度 法科大学院のおはなし 海外不祥事リスク 消費者団体訴権と事業リスク 消費者庁構想案 無形資産と知的財産 無形資産の時代 特別取締役制度 特設注意市場銘柄 独占禁止法関連 独立取締役コード(日本取締役協会) 独立第三者委員会 王子製紙・北越製紙へ敵対的T0B 環境偽装事件 田中論文と企業価値論 痴漢冤罪事件 監査役からみた鹿子木判事の「企業価値」論 監査役と信頼の権利(信頼の抗弁) 監査役と買収防衛策(東証ルール) 監査役の報酬について 監査役の権限強化と会社法改正 監査役の理想と現実 監査役の財務会計的知見 監査役制度改造論 監査法人の処分と監査役の対応 監査法人の業務停止とは? 監査法人の法的責任論(粉飾決算) 監査法人ランク付けと弁護士専門認定制度 監査法人改革の論点整理 監査法人(公認会計士)異動時の意見開示 監査社会の彷徨 監査等委員会設置会社 監査論と内部統制報告制度(J-SOX) 相次ぐ食品表示偽装 相続税9億8000万円脱税 破産管財人の社会的責任 確認書制度の義務付け 社内文書はいかに管理すべきか 社員の「やる気」とリスクマネジメント 社員は談合企業を救えるのか? 社外取締役と株主価値 社外取締役に期待するものは何か 社外取締役・社外監査役 社外役員制度導入と体制整備事項の関係 社外監査役とゲーム理論 社外監査役と監査役スタッフとの関係 社外監査役の責任限定契約 神戸製鋼のデータ改ざん問題 神田教授の「会社法入門」 私的独占と民事訴訟 税理士の妻への報酬、「経費と認めず」 第1回内部統制ラウンドテーブル 管理部門はつらいよシリーズ 管財人と向き合う金融機関そしてファンド 粉飾決算と取締役責任 粉飾決算と罪刑法定主義 粉飾決算に加担する動機とは? 経営の自由度ってなんだろう?(会社法) 経営リスクのニ段階開示 経営統合はむずかしい・・・・ 経営者のためのサンプリング(J-SOX) 経済・政治・国際 経済刑法関係 経済法 経済産業省の企業行動指針 耐震強度偽造と内部監査 耐震強度偽造と内部統制の限界 自主ルール(ソフトロー) 蛇の目ミシン工業事件最高裁判決 行政法専門弁護士待望論 行政系 裁判員制度関連 裁判員制度(弁護士の視点から) 裁判所の内部統制の一例 製造物責任とCSR損害 製造物責任(PL法)関連 親子上場 証券会社のジェイコム株利益返上問題 証券会社の自己売買業務 証券取引の世界と行政法理論 証券取引所の規則制定権(再考) 証券取引所を通じた企業統治 証券取引等監視委員会の権限強化問題 証券取引等監視委員会・委員長インタビュー 証券業界の自主規制ルール 課徴金引き上げと法廷闘争の増加問題 課徴金納付制度と内部通報制度 議決権制限株式を利用した買収防衛策 財務会計士 買収防衛目的の新株予約権発行の是非 買収防衛策の事業報告における開示 買収防衛策導入と全社的リスクマネジメント 辞任・退任の美学 迷走するNOVA 道路公団 談合事件 重要な欠陥」と内部統制報告書虚偽記載 野村證券インサイダー事件と内部統制 金融商品取引法「内部統制」最新事情 金融商品取引法と買収防衛策 金融商品取引法案関連 金融商品取引法関連 金融専門士制度の行方 関西テレビの内部統制体制 阪急HDの買収防衛プラン 食の安全 飲酒運転と企業コンプライアンス 黄金株と司法判断 黄金株と東証の存在意義 ACFE JAPAN COSO「中小公開企業」向けガイダンス CSRは法律を超えるのか? IFRS関連 IHI社の有価証券報告書虚偽記載問題 IPO研究会関連 ISOと内部統制 ITと「人」の時代 JICPA「企業価値評価ガイドライン」 LLP(有限責任事業組合)研修会 NEC子会社幹部による架空取引 PL法 PSE法と経済産業省の対応を考える TBS「不二家報道」に関するBPO報告書 TBSの買収防衛策発動の要件 TBSは楽天を「濫用的買収者」とみなすのか(2) TBSは楽天を「濫用的買収者」とみなすのか? TBS買収と企業価値判断について TOB規制と新会社法の関係