2020年2月14日 (金)

浸透するか?-ガバナンス改革3.0と上場子会社が目指す「アスクルモデル」

本日も日本監査役協会の研修にて、ヤフー・アスクル事案を取り上げて、監査役・監査(等)委員の有事対応をお話しておりましたところ、事務所に戻っておもしろい記事を見つけました(ヤフー・アスクル騒動、ここへきて「火中の栗を拾った人」たちの事情)。

昨年の支配会社(現Zホールディングス)との紛争の後、社外取締役が一人もいなくなってしまったアスクルが、3月に臨時株主総会を開催して、新たな社外取締役を選任する、とのニュースは(ちょこっとだけ)知っていました。しかし、上記のような事情があったことは全く存じ上げませんでした。アスクルのリリース「暫定)指名・報酬委員会「報告書」等および独立社外取締役候補者による「抱負文」に関するお知らせ 」は、なかなか斬新で興味深いところです。

とりわけ社外取締役候補者4名の「抱負文」が開示されている点が斬新です。その中のおひとり、元経営者(楽天の創業者のおひとり)でいらっしゃるGさんの以下の宣言が注目です。支配会社であるZホールディングスも、この宣言を理解されて、候補者として承認をされたのでしょうね。

1) 通常の意思決定において・・・可能な限り親子のベクトルを合わせるよう取り組むべきです。それにより、シナジー効果を得られるので、上場子会社単体の部分最適が親会社グループの全体最適に繋がるよう、自身の知見を提供していきます。

2) 親子の利害が異なる場合・・・上場子会社単体の部分最適を親会社グループの全体最適よりも優先させます。少数株主がいる以上、親会社への貢献は上場子会社の価値向上を通じて提供することを原則とすべきです。

企業統治改革3.0の時代は、個々の企業への敵対的買収やMBOを通じて、マーケットバリューをいかにして上げるか…という視点から、企業間におけるヒト、モノ、カネの流動性(市場の効率性)を高めることに関心が寄せられます(メガバンクの資金がファンド・事業会社を通じて投入され、大手証券会社がなりふり構わず買付代理人を務める時代です)。

そうなりますと(受け皿として)永続的にせよ、一時的にせよ、親子上場や支配・従属会社関係が増えざるを得ないわけで、「少数株主保護のための市場環境の整備」は待ったなしの状況です。アスクルでは10名のうち4名が独立社外取締役となるわけで、アスクルの株主としては「平時」と「有事」の使い分けができる社外取締役に期待が集まるものと思います(といっても、やはり利益相反状況が顕在化したときの支配会社の態度、従属会社の取締役の態度にこそ真価が現れる、と思いますが・・・)。

親会社、子会社双方の事情を十分に斟酌して、グループ全体としての企業価値向上を目指すバランス感覚と、どうしても利益相反が顕在化してしまう場合の身の処し方を共に兼ね備えている方にこそ、多くの上場子会社(上場従属会社)の社外役員に就任していただきたいと願います。そういった意味で、この「アスクルモデル」が、他の上場会社に広く浸透していくかどうか・・・、今後注目しておきたいところです。

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2020年2月10日 (月)

武田薬品が導入決定-日本企業にクローバック条項は浸透するか?

私事ではございますが、毎年恒例の日本監査役協会リスクマネジメント研修の講演が、今年も始まりました(全国4か所、計7講演)。2月7日のANAホテル(大阪)での第1回研修にて「今後は株主総会の定量的評価機能が重視される時代になる」ということで、武田薬品工業のクローバック条項導入の可能性についてお話しました。クローバック条項とは、過去の巨額投資による損失が発生したときや財務情報に不正があった場合に、取締役に支払い済の業績連動報酬を返還させる仕組み、と一般的に説明されます。

翌日(2月8日)の日経朝刊(15面)に、「武田薬品、クローバック条項導入へ」と題する記事が掲載されていました。昨年の総会で(クローバック条項導入に関する定款変更についての)株主提案は否決されたものの、株主から52%の賛成票が投じられていましたので(可決には3分の2以上の賛成が必要)、私も武田薬品が自主的に導入するのではないかと予想しておりました。

なお、新聞報道では「定款変更」議案を会社側が上程するのではなく、取締役会決議をもって導入するとのこと。私見ではありますが、定款に記載するとなりますと、この仕組みの運用についての取締役会の裁量の幅が狭くなること、運用に問題があるとして、取締役解任の提訴がなされたり、財産検査役の選任が申し立てられるおそれがあること等から、「社内制度として導入する」ことも会社側からみれば合理的かと思います。

株主提案権の行使が活発化することが予想される中で、この武田薬品の決断を機に、今後は、他の上場会社においても同様のクローバック条項導入に向かうでしょうか。ここは私の個人的な意見を2つほど述べておきたいと思います。

ひとつは多用されている米国と日本の役員報酬制度の違いです。ガバナンス改革によって日本企業にも業績連動型報酬制度が採用されていますが、まだまだ米国のように連動報酬部分が高い比率とは言えませんし、また取締役会の現状もモニタリングモデルに移行している会社も少ないことから、クローバック条項導入の前提が未だ整備されておらず時期尚早ではないかと思います。

そしてもうひとつは、(これをクローバック条項というかどうかは別として)仮に条項を導入するとしても、たとえば返還とまでは言わなくとも、業績連動型報酬の支払いを延期することや、一定期間内にリスクが顕在化しないことを条件に連動型報酬の支払いを行う、といった「より厳格ではない」手法をもって導入する、という選択肢もあってよいのではないか、ということです。こちらのほうが会社側としても導入のハードルが低くなり、実現性が高いように思います。

昨年のヨロズ事件の高裁決定の内容や会社法改正審議の最終段階において濫用規制の一部が撤廃された経緯などをみますと、今後も(可決されるかどうかは不明だが、どれだけの賛同票が得られるのか確認したい、といった趣旨で)株主提案権の行使件数は増えることが予想されます。今回の武田薬品によるクローバック条項自主導入の流れをみておりますと、同様の提案が他社でも出されることが想定されますので、会社側がいかに対応すべきか、様々な工夫が必要だと考えます。

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2020年2月 3日 (月)

国策としてのガバナンス改革の潮流と買収防衛策の必要性

2006年の王子・北越TOB事例、2007年のブルドックソース事件判決の時代から10年以上が経過して、いまふたたび買収防衛策の発動の可否が話題になっています。ガバナンス改革が進み、また平成26年改正会社法によって(上場会社における)支配権異動時の特則普通決議の要件(株主総会)が定められたりと、買収防衛策を取り巻く環境も変化しております。

私自身、あまり法律論に詳しいわけではありませんので、以下は印象論であります。敵対的買収防衛策の是非を論じるにあたっては何をもって「正義」と考えるべきか、といった視点のお話です。

たとえばマクロで考えると、いまのガバナンス改革は「国策」としての意味が大きいわけで、GAFAにMSを加えた米国会社5社の時価総額が500兆円、いっぽう東証一部上場企業2160社を合わせた時価総額が620兆円。もはや日本のマーケットバリューを上げなければ、日本企業にお金が回らない。ということで、上場会社全体の資源の効率化(ヒト、モノ、カネの移動を促すこと)を図ることが、国策としてのガバナンス改革の大前提。「選択と集中」を促進するための「グループガバナンスの実務指針」の考え方もこれに近いのではないかと。

いっぽう、ミクロで考えますと「株主共同利益の最大化を図ること」「脱株主主権主義のもと、ステイクホルダーの利益を保護することで中長期的な企業価値の向上を図ること」が経営陣に課せられた使命。経営陣としては株主全体で「濫用的買収者」を排除しうるお膳立てを構築することが善管注意義務の履行として要請されて当然、とも思えます。「うちのは『買収防衛策』ではない。新しい株主判断スキームだ」とおっしゃる方のご意見も、ミクロの視点で考えますと「なるほど」と思います。

ただ、個人的には「濫用的買収者かどうか、という点は、わざわざ経営者がお膳立てしなくても、臨時株主総会やTOBの公正なルールによって株主自身が判断すれば良いのでは?そもそも今の時代に買収防衛策(株主が判断するお膳立て)って必要ないのでは?」との疑問が湧きます。「会社の質問にまともに答えない買収提案者」であれば、そもそも他の株主が支持しないので防衛策を発動する必要性に乏しいのでは、と素朴に感じます。TOBに応じる(株を売って出ていく)株主が、なぜ将来の企業価値のことまで真剣に考えるのだろうか・・・という根本の疑問もありますが、まぁそれは横に置いといて。。。

米国のように取締役の過半数が「経営のことを良く知らない」社外取締役で構成されているのであれば、買収者の提案を社外取締役が真剣に吟味するための「時間稼ぎ」として買収防衛策を導入することには意味があると思います。しかし業務執行を担当する社内の取締役が過半数を占め、買収提案者の意見に十分反論しうる日本企業であれば、買収防衛策がなくても株主はどちらが中長期の企業価値向上を図りうるのか判断できるのではないでしょうか。

決着に影響を及ぼしうる買収提案者以外の大株主も、以前と違って「スチュワードシップ・コード」を遵守する立場にあるわけで、提案者の属性よりも提案理由に関心が向けられるわけですから(今年のコード改訂では「議決権行使理由の開示」まで要請されます)、「濫用的買収者」かどうか、という点は、防衛策導入の是非を判断する側からみてもあまり説得力がないように思えます。さらに「濫用的」かどうかを判断するのではなく、現経営者と買収提案者のどっちの経営が優れているか・・・という建付けで「普通決議の総会で決着」という思想も、社外取締役による社長選解任が推奨されているガバナンス改革の方向性と整合性があるかどうか、疑問を感じます。

グリーンメイラーという存在があまり日本で知られていなかった時代には、これを排除する「正義」があったように思いますが、M&Aに関する関係者のリテラシーが向上し、また開示ルールも充実している昨今の状況のなかでは、むしろマーケットバリューを上げること、ひいては株主による経営者管理の手法としての敵対的買収を活性化させることに「正義」を感じる方も増えているのではないでしょうか。

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2020年1月 7日 (火)

社外取締役制度は「お楽しみ福袋」に似ている(と思う・・・閲覧注意)

本日は一部の有識者の方からお叱りを受けそうな内容です。近時の企業統治改革の影響で、コーポレートガバナンス関連のお仕事(たとえば機関設計の変更等)をさせていただいたり、(もちろん無償で)社外役員のご紹介などもさせていただく機会が増えました。そういった機会が増えると同時に「社外取締役を導入すると企業価値が上がるのか」とか「社外役員は不祥事を防止できるか」といった議論の虚しさ(怪しさ?)をひしひしと感じています。

たとえばある上場会社に3人の社外取締役さんがいたとします(取締役の合計数は社内を含めて8名)。3人の出自は経営者OB、弁護士、著名コンサルタント。現実には、この3人の相互作用によって緩い関係が成立する場合もあれば、きわめて現経営者と敵対的な厳しい関係が成立する場合もあります。つまりどんな出自の組み合わせであっても、3人の組み合わせによる相互作用が重要であり、ガバナンス報告書に書かれているような個々の能力などあまり関係ないと思います。

また、同じ3人の組み合わせであったとしても、任期の古い順からA、B、Cなのか、B、C、Aなのかによっても社外取締役の活動の実相が変わります。A→B→Cの順で社外取締役に就任したために攻めにも守りにも厳しい職務遂行が果たせるのであって、B→C→Aという順番、もしくはBさんが退任してC→A→Dとなって全く役に立たない「ゆる~いガバナンス」という現実もあります。

ガバナンス・コードにおいて「取締役会の実効性評価」の実施というのが要請されています。すでに多くの上場会社で実施されており、実際に真剣に取り組んでみると、8人で構成されている取締役会の「雰囲気」(あえて「実効性」とは言いません)は、外から変えられるものではなく、たまたま8人が、その順番で取締役になった、ということによる相互作用によって作られる、というのがホンネのところではないでしょうか。

もし外から変えられることがあるとすれば、「35%を保有する大株主が、うちの会社を子会社化するらしい」といった噂が役員会に流れて、大株主から派遣されている社外取締役さん以外が「一枚岩になる」ということくらいかと。。

社外取締役が増える、となりますと、なんとなく「健全なリスクテイクに資する」とか「経営陣の暴走を止めることができる」という気がするわけですが、それは増員された社外役員制度を運用してみないとわからないですね。なんか得した気分でその会社の株を買ってみても、開けてみないとわからない、まさにお正月の福袋と同じです。機関投資家の方々が、なんとか中身を覗こうとして袋に小さな穴を開けてみるのですが、「なんだ、お飾りばっかじゃねえか!」と後悔するだけかもしれませんよ(笑)。

PS・・・「福袋」といっても最近は中身が見えるものも多いので、昔のようなワクワク感がなくなってしまったかもしれませんが。実は私もお正月の家電量販店の「福袋」だけは購入してしまうのですよね。

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2019年10月 9日 (水)

社外取締役を「お客さま」にしておく時代は終わったと思う

関西電力の金品受領問題は共同通信(毎日新聞)ニュースによって、新たなフェーズに入ってきたようです。この件はネットを注視していればすでに風評ベースでは出回っていたもので(ネットではもっと詳しい情報が「風評として」出ていますね)、私も当該ニュースに登場する企業のHPは2~3日前にチェックしておりました。しかし、こうやってニュースになると「なるほど、ネット上の風評は結構真実に近い」と納得しますし、今後設置される第三者委員会(9日にでも委員が決定するかもしれませんが)は、かなり調査事実を広く捉えないと説明責任を果たせないように思います。風評からフェイクニュースと真実を見極めるのはけっこうたいへんかもしれません。

さて、この関電事件もそうですが、大きな企業不祥事が発覚するたびに「社外取締役は会見の直前までコンプライアンス問題を知らなかった」「取締役会では知らされていなかった」と報じられます。まさに「知らぬが仏」です。不正が発覚した企業において、「社外取締役さん方に相談したら『いますぐ公表せよ!』と言われるに決まってるから、とりあえず黙っておこう」というのが経営陣のホンネではないかと。いや、もう少し遠慮気味に申し上げるならば「立派な社外取締役さんを当社の不祥事に巻き込んではいけない」という動機もあるかもしれません。いずれにせよ「取締役会改革」と言いながら、なかなか社外取締役が経営監督責任を全うできるような環境は形成されず、いつまでたっても「お客さま」として扱われる会社が多いのではないでしょうか。

「そんな受身でどうする!ガバナンス・コードでも社外役員の情報収集が大事と書いてあるではないか。監査役と連携するなりして自分から積極的に情報収集せい!」との意見も出てきます。もちろん正論ではありますが、事務局がリスク情報を掌握しているわけでもなく、また裁判上(下級審判例ではありますが)、取締役には社内調査権限はないとされていますので、実効性のある情報収集の手法というのも見当たりません。ということで、社内の経営陣にとって「いやがうえにも」社外取締役に自分達の不利益情報を伝達せざるをえないような状況を考えたほうがよさそうです。

ところで、10月4日の第200回国会(臨時国会)の所信表明で、安倍首相は「会社法を改正します!社外取締役を義務付けて、経営の透明化を図ります!」と述べておりましたので、この国会で会社法改正法案が成立するかもしれません。この会社法改正では、社外取締役の選任義務付け(ただし上場企業・公開会社の取締役会)が明記されますが、併せて社外取締役に対して(一定の要件を満たせば)会社の業務執行を委託することを可能にすることも明記される予定です。会社の利益と社内取締役(執行役)との利益が相反するような状況や、経営陣の指揮監督によらず独立性が求められる場面で、案件ごとの個別審議をもって(取締役会が)業務委託する、というもの。

どのような業務がこれに含まれるかは「社外取締役への業務委託基準」のような社内ルールをもって検討するのかもしれませんが、たとえば経営陣の不正に関する社内調査や社内処分を判断するための事実調査などは、まさに社外取締役さんが中心になるべき業務と言えるのではないでしょうか(先日のマツキヨとスギ薬局によるココカラファインとの提携争奪戦における独立委員会業務などもこれに含まれるのでしょうか)。こういった社外取締役への業務委託の是非については取締役会で審議するわけですから、社外取締役さん方を「お客さま」扱いすることは、もはや許されないと考えます。安倍首相の所信表明にあるように「社外取締役を選任することで経営の見える化を図る」というのも「知らぬが仏」の状況を打破してこそ前進するのでしょう。

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2019年9月25日 (水)

日産のガバナンスに対する機関投資家の評価は如何に?-深まる社内調査への疑惑

9月24日の日経イブニングスクープでは「物言う株主、日本に攻勢 統治・還元に改善圧力」と題する特集記事が掲載されました。「人財とネットワーク」が企業のもっとも重要な投資対象と言われ、グラスルイス社がガバナンス・データ分析会社と業務提携する中で、日本企業のガバナンスはもはや「無形資産」として評価されるようになったといえます(9月16日、17日のNeo Economyに関する日経新聞記事参照)。

いま話題のウィーワーク社のように、米国企業では種類株式によって経営者は保身を図りますが、日本の上場会社ではほとんど認められておりません。日本企業は世界のアクティビストと丸腰で相対しなければならないわけですから、物言う株主が日本に攻勢をかけるのは当然のことでしょう(議決権行使結果の個別開示や政策保有株式の縮減等、攻勢をかけるべき土壌もほぼ整いつつあります)。

そのような中、9月24日のWSJ(ウォールストリートジャーナル)のニュース「ゴーン氏巡る日産の内部調査、社内弁護士が利益相反を懸念」は新事実満載で、驚くべき内容です(WSJ又は毎日新聞の有料会員のみ閲覧できます)。もちろん海外の機関投資家の方々も、すでに上記記事の内容を把握していると思いますが、この記事内容がある程度の信ぴょう性があるとするならば、日産のガバナンスはかなりヤバい状況です。社内調査に関連する利益相反問題を指摘する内部通報が人事部に滞留しており、通報の名宛人である取締役には届かない状況、とのこと(ホンマかいな💦!?)昨日のエントリーで書いた内容と同じであり、経営トップに恥をかかせないために、部下が「汚れ仕事」を引受けて自身の評価を上げる・・・ということでしょうか(あくまでも私の推測ですが・・・)。まさかとは思いますが、このWSJの記事がウソとも思えません。。。

そもそも、日産と長年の付き合いのある法律事務所が(身内の不正に関わる)社内調査を担当する、ということからみて「中立公正な調査」は期待できません。社内調査の時点で、社内の法律顧問から問題提起を受けたにもかかわらず、どうして強行したのでしょうか。また、当該法律顧問の方によれば、(別の)日米ふたつの法律事務所から「利益相反リスクに関する文書」が日産の取締役宛てに送付されているにもかかわらず、これが名宛人の取締役に届いておらず、さらに当法律顧問が名宛人の取締役に「他の取締役と文書を共有せよ」と要請したにもかかわらず、なんら返答がなかった、とあります(ホ、ホンマかいな😵!?)

もちろん、日本人的な感覚では「そんなに騒ぐほどのことではないでしょう。我々だって利益相反のリスクがあることくらいは社内調査の時点でわかっていましたよ。でも、我々も、そして担当法律事務所も、そういったリスクは承知のうえで、慎重に調査をしたのですから、利益相反関係から生じうる弊害が全くないことを確信しています」ということだと思います。したがって、このWSJの記事に追随する日本のマスコミも出てこないかもしれません。ただ、機関投資家も海外の感覚をもった人たちでしょう。欧米の企業にとって利益相反の解消は、日本企業とは比較にならないほど厳しく要求されるはず。そして、日産のガバナンスに対する評価に大きく影響するはずです。

毎度当ブログをお読みいただいている方々はご承知のとおり、私はゴーン氏の逮捕劇勃発のときから「まず明らかにすべきは日産のガバナンス問題ではないか」と言い続けてきました。日産としては米国SECとの証券詐欺禁止法違反に関する和解が成立して「やれやれ」というところだったと思いますが、このWSJへの内部告発記事のインパクトは大きい。日産は、10月末までに次のCEOを選任しなければならないわけですが、もはや社内からの昇格者ではもたないのではないでしょうか。もし日産のガバナンスという「無形資産」に大きな価値があるとするならば、まずはこのWSJの記事(法律顧問の内部告発)について真摯に説明すべきと考えますが、いかがでしょうか。

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2019年9月12日 (木)

日産CEO辞任事例は「ガバナンスが機能した」といえるのだろうか?

先週金曜日のエントリーでご紹介したグレッグ・ケリー氏のインタビュー記事(文藝春秋7月号)が、現在文春オンラインで全文閲覧可能になっています(ご興味のある方はぜひご覧ください)。先週金曜日の時点では「社内処分で済むのだろうか」と問題を提起しておりましたが、ご承知のとおり9日の取締役会で日産CEOの方は辞任を決意されたそうです(ただし取締役としては残るそうです)。

10日以降の世間の評価では「日産のガバナンスが機能した」とされています。もちろん、私も先週金曜日のエントリーでは「監査委員会が機能したのではないか」と評しましたが、その後の一連の報道をみておりまして、本当にガバナンスが機能した事例と言えるのかどうか、若干疑問が生じてきました。おそらくお気づきの方もおられるとは思いますが、記事の詳細部分があまり話題に上らないので、あえてひとこと書かせていただきます。

というのも、9月6日のブルームバーグ記事によりますと、一連の社内調査を主導した方は、コンプライアンス担当の女性理事の方で、この9月10日に退社予定だそうです。社内調査では、副社長や司法取引に関与した幹部も不正に報酬を得ていたことも、併せて報告されたそうです。日経の記事にも女性幹部の方が社内調査を主導したとありました(どのような理由で退社されるのかは不明です)。そして、9日の取締役会では、(社内調査の報告が終わり、CEOが退席した後)社内のCOOの方が「即刻辞任しないと日産はもたないと思う」と口火を切ったかのように報じられています。しかし、朝日新聞の9月11日朝刊の記事では、当該COOの方が口火を切る前に、日産の女性社外取締役が最初に「即刻退任」を提案し、これに外国人取締役らが賛意を表明した、その後COOが・・・と経緯が示されています。

つまり女性理事の社内調査が報告され(ひょっとすると「職を賭して」?)、女性社外取締役や外国人社外取締役が動かなければ(少なくとも)9日のCEO辞任劇はなかったと思われます。つまり、7名の社外取締役が「CEO即時退任」に動いたようなイメージではなく、あくまでも動いたのは女性理事や女性・外国人社外取締役であり、いわばダイバーシティが機能した、といったほうが正確ではないでしょうか。もちろん「ダイバーシティ」もガバナンスの重要論点のひとつではありますが、「社外取締役が機能した」=ガバナンスが機能した、と評されるのも少しおかしいように思います。

このたびのCEOの事実上の解任については、ガバナンスが機能した事例として他社にも参考になれば、と思いましたが、結局のところ女性や外国人の社外取締役がおられて、コンプライアンス担当理事も外国人女性、また即時退任に賛意を表明したのも親会社からきている取締役構成の中で、しかも支配会社が存在する中で、たまたまCEO退任がまとまった事例と評価できます。

このような事情からみますと、今回の辞任劇は日産の置かれた状況、役員構成などが揃ったからこそ可能だったわけで、私自身は「他山の石」にできるような事例ではないように感じました。むしろ機関投資家の方々から、今後はますます「ボードには女性や外国人の社外取締役を1名以上選任せよ」「いや、ボードだけでは足りない、女性幹部職員を早急に育成せよ」といった声が高まることになるのではないかと。

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2019年8月28日 (水)

ココカラファインの「前面に出る第三者委員会」と株主への説明責任

(8月28日午後1時15分更新)

ドラッグストア大手のココカラファインとの統合を巡り、スギホールディングスとマツモトキヨシホールディングスで提案合戦が繰り広げられました。ご承知のとおり、ココカラさんはマツキヨさんとの統合を決めて、8月16日には統合協議開始の覚書締結に至るわけですが、6月12日のエントリー「ココカラ正念場!?なぜ特別委員会?」で述べたように、重要な経営判断になぜ第三者委員会を設置しなければならなかったのか、このように決着がついてもよく理解できません。8月15日の日経ビジネス(WEB)記事「マツキヨと統合協議のココカラ、なぜ特別委員会で決めたのか?」でも、M&Aに詳しい一橋大学の田村教授は「このような状況で特別委員会を設置など、聞いたことがない」と述べておられます。

今朝(8月27日)の日経朝刊2面に「始動!ドラッグ大再編!起点はマツキヨ・スギ破談」なる特集記事が掲載されており、上記ココカラ第三者委員会は「前に出る委員会」、つまりマツキヨ、スギHDの社長と面談し、直接交渉を行う委員会であること、8月14日の経営判断が下るまで、両社首脳は水面下で経営陣と面談することもできなかったことが報じられています(ココカラさんの8月14日リリースでは、取締役会も第三者委員会と並行して両社提案を検討していた、とのことですが、これは第三者委員会から得た資料を取締役会でも検討していた、という意味でしょうか?)。

たとえばココカラがすでに両社いずれかと業務提携をしているとか、社外取締役の派遣を受けている、といった事情があれば、取締役会としての中立性や公正性に疑問が生じうるわけですから、株主利益に配慮して「独立社外取締役を含む第三者委員会を設置して交渉を委託する」ことも十分考えられます。しかし、前のエントリーでも書きましたが、今回はまさにドラッグ業界での経験豊富なプロの経営者の方々が、両社首脳とのギリギリの交渉を経て決定してこそ株主も経営陣の選択に納得するのではないでしょうか。M&A成否のために、統合先の提案を審議し、シナジーを検討することも大切ですが、統合に向けた自社の姿勢から、「(統合を成功に導く)ココカラの組織力」を示すことも大切だと思います(こういった有事の場面で、社長が交渉の先頭に立ち、なぜマツキヨを選んだのか、批判や異論もある中でわかりやすく株主に説明する姿勢こそ組織力だと思うのですが・・・)

なぜマツキヨHDさんを選んだのか、といった説明も、上記ココカラさんのリリースではよくわかりませんでした。ここからは(?ややこしくてすみません)私の単なる憶測でのストーリーにすぎませんが、①そもそもココカラファインはセイジョー、セガミ薬局を中心に6~8社のドラッグストアが統合して生まれた会社なので、他社との統合には拒絶反応がなく、統合後の経営については自信がある、②調剤(スギさんの強み)とPB(マツキヨさんの強み)とを比較した場合、自社の強みを生かすためにはPBを取り入れることで店舗の付加価値を上げる戦略が有利、③スギHDとマツキヨHDの過去の買収戦略を比較した場合に、スギさんよりもマツキヨさんのほうが買収先の独立性を尊重する傾向があり、その買収戦略がココカラ社の社風にも合致している、といったところではないかと。このような推測が正しいのか間違っているのかはわかりませんが、第三者委員会の結論を聴き、取締役会で十分な審議を経て、こんな説明をしてもらえれば一般株主も納得できるのではないかと思いました。

ココカラさんの上記リリースでは、第三者委員会の結論と取締役会の判断に矛盾はありませんでした、と書かれていますが、もし矛盾があったらどうなっていたのでしょうか?記者会見においてココカラの社長さんは「第三者委員会?いやいや、単に意見を聴いただけです」と述べておられましたが、そうであれば「前面に出る第三者委員会」は不要だったのではないでしょうか(取締役会には中立公正な財務アドバイザーがいらっしゃったそうですが、それで十分では?)。6月28日に公表された経産省「公正なM&Aの在り方に関する指針」では、「前面に出る特別委員会」の存在が少数株主保護(公正価値の判断)につながる(特別に中立・公正性は求めない)とされていますので、そのような趣旨で特別委員会を設置されたのかもしれませんが、もしそうだとすれば取締役会も特別委員会の意見を尊重するはずであり「意見を聴いただけ」ということにはならないと思います。

上記日経ビジネス記事では、関係者の話として「どっちにも不義理ができなかったので、身動きがとれなかった」と書かれていますが、そのような活用方法は、第三者委員会制度の在り方を根源から否定することになりますので絶対にあってはならない話です。第三者委員会は不祥事についても、また公正なM&Aにおいても、会社を取り巻くステイクホルダーへの説明責任を果たすために活用されるものですが、「不義理できないので」「身動きできないので」活用するということになりますと、「最初から結論ありき」といった推測がはたらき、中立公正性への(第三者委員会という制度自体の)信頼が揺らぐことになることを危惧します。

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2019年7月29日 (月)

ヤフー・アスクル紛争-社外取締役の再任反対で再燃するか「子会社の少数株主保護」

ヤフーとアスクルのLOHACO事業を巡る一連の紛争において、ヤフーがアスクルの社外取締役再任議案に反対票を投じていることが話題になっています。社外監査役も含めたアスクルの「独立役員会」が取締役会に提出した答申書が公開されたり、また独立役員会のアドバイザーである法律専門家が記者会見に応じる、ということも、たいへん珍しく、ヤフー社の対応も含めて、企業の有事対応に関心を持つ法律家としてもたいへん興味深いところです。なお、7月28日には、アスクル独立役員会が同社の企業統治を蹂躙するヤフー社の議決権行使への声明を発表しています。

アスクルがヤフーとの資本業務提携契約に基づいて株式売渡請求権を行使するかどうか、アスクル社内では審議が行われるそうですが、同契約に準物権的効力があるかどうかは微妙なので、ヤフーによる議決権行使を仮処分で止めたり、現取締役らの仮の地位を定める仮処分が認められる可能性は乏しいかもしれません(もちろん、こういった判断は独立役員会が関知するところではなく、経営執行部が検討すべきことですから、あくまでも仮定のお話です)。

ただ、少数株主保護が重要な職責とされている子会社(正確には被支配会社)の独立社外取締役について、「業績不振の原因を招いた社長を選任した責任がある」ということで親会社(支配会社)が再任を拒絶する、ということが普通に認められてしまうと、さすがにグループガバナンスの在り方として問題が残ることは間違いありません。

平成26年の会社法改正の中間試案では、「子会社少数株主の保護」として、「親会社等の責任」を認める条文を創設することが明記されていました。ザックリとしたご紹介ですが、親子会社間の利益相反取引は、定型的に子会社に不利益を及ぼすおそれがあると考えられるため、そのような利益相反取引によって子会社が不利益を受けた場合には、子会社の少数株主は親会社に対して責任追及の訴えを起こすことができる、といった内容です。当時は「大株主の信認義務を認める画期的な法制度」として大いに議論されましたが、最終的には親会社の効率経営を阻害するおそれがあるとの意見が強いために廃案になり、利益相反取引に関する開示規制でお茶を濁した形になりました。

2019年6月末に公表された経産省グループガバナンス実務指針では、「攻めのガバナンス」として親会社による適切な事業ポートフォリオの管理が要請されており、親会社による子会社経営への積極的関与が推奨されているようにも思えますが、その分、急増した「独立社外取締役」による少数株主の保護が強く要請されることになりました。したがって、親会社による積極的な子会社経営への関与(親会社による健全なリスクテイク)は、子会社の社外取締役制度の活用によって健全性が担保されているとみることができます。おそらく、社外取締役の急増は、平成26年会社法改正が審議されていた時期(平成23年頃)には想定されていなかったはずで、上記経産省実務指針は、この(急増した)社外取締役の活用を通じて大株主と子会社少数株主の利益衡量のバランスを図ったものと思います。

ヤフーとアスクルの一連の事件経過をみるかぎり、親会社が子会社の独立社外取締役の構成に力で関与するとなりますと、上記経産省実務指針が標ぼうするところのバランスを崩すことになるのではないかと。望ましい「ソフトローによる事前規制」が奏功しない事態となれば、最後の切り札である「ハードローによる事後規制」が前面に出ざるを得ないこととなり、平成26年会社法改正時の子会社少数株主保護を法制化するきっかけとなるかもしれませんね。

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2019年7月18日 (木)

ユニゾHDに対するHISの部分的公開買付-有事の社外取締役の職務執行を監査する監査役会の役割は重要である

不動産・ホテル事業大手のユニゾHDに対して、旅行大手のHISが、大株主としての部分的公開買付(TOB)を行いましたが、当該TOBは、両社において事前協議がなされていないことが判明しています。昨日(7月16日)、ユニゾHDは「特別委員会設置のお知らせ」のリリースで、当該TOBに対する会社としての意見を、特別委員会の答申を参考にして形成することを表明しました。HISの部分的公開買付は、既に保有しているユニゾ株式と併せて45%の株式取得を上限とするもので、先日の「伊藤忠VSデサント」の敵対的買収成功事例(40%の保有株式で支配権取得)を参考にした戦術ではないかと思料されますね(あくまでも私個人の推測ですが)。

大株主による部分的公開買付の場面では「真に企業価値を向上させるのは現経営陣か、それとも大株主か」という判断について、現経営陣には一定の利益相反が生じる可能性がありますので(←敵対的買収の可能性がある場合)、買収対象会社が中立公正な特別委員会を設置して、その判断に従うことも、現経営陣の合理的な判断かと思います。最近は企業統治改革が進んでいるので、東証1部企業のほぼすべてに複数の社外取締役が存在しますが、なんとユニゾHDには5名の独立社外取締役がいらっしゃるそうで、同社のガバナンス報告書を読みますと、元高裁長官(弁護士)、元警視総監、金融機関や不動産事業会社の経営者など、とても豪華なメンバーです。

6月末に、12年ぶりに改訂された経産省「公正なM&Aの在り方に関する指針」が公表されましたが、本指針は、本件のような大株主によって実質的な経営権取得を目的とした部分的公開買付のケースにも必要に応じて参照されたい、とあります(同指針4頁)。当該指針では、中立公正な立場で買収の是非を判定するにあたり、社外取締役を有効活用すべき、とありますので、上記ユニゾHDの委員会構成は当該指針にも沿うものと思います。今後は、このように突然の会社の有事に、独立社外取締役が大活躍しなければならない事案が増えるはずです(大株主ヤフーの反対で、社長不再任問題に揺れるアスクルでも、社外取締役で構成される指名・報酬委員会が現経営陣を支持する判断を行いましたが、これも社外取締役にとっては有事ですね)。指針に沿って、社外取締役の方々が「特別報酬」をもらうこともあり得ますね。

ところで、特別委員会は、①TOBの価格の公正性、②HISの提案がユニゾグループの企業価値向上にとって好ましいかどうか、といったあたりを判断するそうですが、本当に中立公正な立場で5名の社外取締役の方々は判断できるのでしょうか?上記アスクルの事例では、指名・報酬委員会の判断など、ヤフーは何ら問題にしていないように思えます)。当該判断が中立公正になされたことは、どういった外観から担保されるのでしょうか?

そもそも社外取締役は、現経営陣のもとで会社から高額な報酬を受領しているわけですから、いくら「報酬は会社からもらっているわけで、経営者からもらっているわけではない!俺は中立公正に判断するに決まってるだろ!」と言われても、構造的な利益相反状況が存在することは自明です。したがって、社外取締役5名が中立公正に上記①および②について判断したことを、なんらかの形で対外的に開示する必要があると考えます。

たとえば、当該特別委員会を補佐する専門家はいたのか(もちろん会社側と同じ専門家では問題です)、判断に必要な情報は誰がどのように収集したのか、当該特別委員会が直接買付企業と交渉したのか、答申書は公開されるのか、といったところに外部からの関心が集まるはずです。もちろん、そのような情報の開示は義務ではありません。しかし、昨今「社外取締役は機能していないのではないか」といった世評が高まる中、「独立性があるなら、普通はこうするよね」といったことをしているのか、していないのか・・・、情報の非対称性を少しでも解消しようとする会社側の姿勢は、おそらく一般投資家からの支持を得るためには必要ではないかと。

そして、もうひとつ、社外取締役の中立・公正な行動を担保するものがあります。ユニゾHDのガバナンス報告書を拝見していて、「この会社には、かなり重厚な監査役会がある」ことに気づきました。常勤監査役2名に、企業法務や企業会計に精通された弁護士、公認会計士の社外監査役3名(合計5名)がいらっしゃいます。このメンバーであれば、有事における監査役会の役割に期待がもてそうです。

社外取締役の方々が、会社の有事にどのように職務を果たすことが「善管注意義務」の履行として必要なのか、これまであまり明らかにされてきませんでした(もちろん、シャルレ事件判決のように、わずかばかりの裁判例はありますが)。12年前に公表された経産省M&A指針などは、価格決定申立裁判でも斟酌されましたが、このたびのM&A指針に沿った行動が社外取締役の行動指針としても参考にされるとなると(とりわけ社外取締役が特別委員会委員を構成する場合)、監査役の方々も慎重な監視・検証が要請されるはずです。この重厚な監査役会を構成する監査役の方々が(独任制なので、おひとりおひとりの判断です)、矢面に立つ社外取締役おひとりおひとりの職務執行をどのように評価するのか、とても興味深いところです。

会社の情報開示の信頼性・適時性の確保のため、今年1月に改正された金融庁・開示府令では、(有報への記載ではありますが)監査役会の活動状況も詳細に開示するよう要請されています(2020年3月決算において適用)。このような会社の有事において、社外取締役がどのような行動によって善管注意義務・忠実義務を尽くしたのか、また、その判断は何を基準としたのか、今後は監査役(監査等委員である取締役)にも説明責任を果たすことが期待されるのではないでしょうか。ちょうどタイミングよく、本日の産経ニュースにて、日本監査役協会の岡田会長が「監査役、経営者と同等の立場で意見を」と述べておられます。ホント、監査役はこういった有事にこそ経営者と同等に重大な役割を果たさねばならないですよね。

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