2018年11月15日 (木)

企業統治改革が進む中でのソフトバンクGの親子上場

各紙で報じられているとおり、ソフトバンクグループさんの通信子会社が12月に上場するとのことで、超大型親子上場(の関係)が誕生することになります。ビッグな調達額や有利子負債額の話題が満載ですが、唯一、読売新聞(11月13日朝刊)だけが親子上場を審査した東証さんの苦悩について報じておりました。

7月の予備申請から4カ月、東証さんは通信子会社(ソフトバンク社)の独立性確保に関する判断に相当慎重だったそうです。最後は、親会社の会長兼社長の方が通信子会社の代表権を返上したことで「経営の独立性が高まった」との判断に至り、承認されたようです。親子上場は(いろいろと利点もあるものの)日本特有のもので、海外投資家からの批判なども考慮してうえでの慎重対応だったと思われます。

ただ、企業統治改革が進む中で、親子上場を選択するにあたっては、情報開示や行動規範の実践という面で気苦労は増えるのではないかと思います。たとえばコーポレートガバナンス・コードの原則1では、株主の権利・平等性が強く要請されており、構造的には親子上場はこの原則に違反するおそれを常に抱えています。通信子会社の経営判断において、他社以上に少数株主の利益に配慮している旨の情報開示を心掛けねばなりません。

また、当然のことながら機関投資家の議決権行使の姿勢も厳しくなるわけでして、たとえば三井住友信託銀行さんは、昨年12月、上場子会社の取締役会については3分の1以上を独立社外取締役とすることを求める旨、自社ガイドラインで明らかにしています。現に、新日鉄住金さんの上場子会社である日新製鋼さんの今年の総会では、同行は上記の条件を満たしていないとして取締役10名全員の再任議案に反対票を投じています。

さらに、現在経産省で審議されているグループ経営管理指針への対応です。来年春ごろに正式版がリリースされる予定だそうですが、攻めと守りの両面から、親子関係の適正化を図るためのガイドラインが示されるので、とりわけ親子上場のケースではどこまで指針に沿った経営管理ができるのか、注目される点かと思います(独立性が十分に確保されている上場子会社の経営とグループ・ガバナンスの発想は両立するのでしょうか)。いずれにしましても、上記読売新聞でも解説されているとおり、(企業統治改革が推進される中で)親子上場の数自体は今後も減少傾向にあるのかな・・・と推測いたします。

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2018年11月12日 (月)

時宜に適ったMBO手続き指針の改訂に期待いたします。

先週11月7日、「攻めの企業法務」なるタイトルで、経産省の方(経済産業政策局)が大阪弁護士会で基調講演をされたので聴講してまいりました。競争法関連のお仕事をされているそうですが、経産省としては3年ほど前からGAFA規制の必要性については検討されていた、とのこと。お話は私自身の仕事についてもたいへん参考になりました。ただ、ここ10年、中国政府とガチでバトルを繰り広げてきたGAFAのリスクマネジメントをみておりますと、ヤワな日本政府の規制で委縮することは考えにくく、むしろ日本企業が規制の網にひっかかる間に「チャンス」とばかり攻勢に転じるのが米国の巨大IT企業の「攻めの企業法務」ではないか・・・と予想しております。

さて、経産省の企業規制といえば、GAFA対応だけでなく、国内上場企業向けのソフトロー対応にも注目すべきであります。現在進行形のCGS研究会におけるグループ・ガバナンスの実務指針のほかに、あらたに「公正なM&Aの在り方に関する研究会」が設置され、平成19年に策定された「MBO手続き指針」がひさしぶりに改訂されるそうであります。11月9日の日経朝刊が報じるところでは、MBOだけでなく、これに準じるような利益相反構造にある企業再編手続きも含めての指針作りや社外取締役の積極的なMBO手続きへの関与の是非あたりが検討されるようです。

MBO指針が策定されて11年、利益相反構造をもつ多くの企業再編が行われる中で、企業再編の手法に影響を及ぼす会社法の改正も行われ、また少数株主保護に関する裁判例なども出ておりますので、このタイミングでMBO手続き指針を改訂するのはまことにタイムリーなものだと思います。私も一昨年には社外取締役として少数株主保護を最優先に図る立場を務め(セブン&アイ・グループとニッセンHDとの三角株式交換による100%子会社化)、昨年には統合比率の公正性確保のための第三者委員会委員長を務めました(住友ゴムとダンロップスポーツによる合併手続)ので、MBO類似の利益相反構造における取締役行動のむずかしさは痛切に感じたところです。したがって、「健全なリスクテイク」を後押しするであろう、このたびの指針の改訂には大いに期待をいたします。

社外取締役の積極的関与といえば、金商法上の開示責任を問われた判決もさることながら、シャルレ株主代表訴訟判決(第一審神戸地裁平成26年10月16日、控訴審大阪高裁平成27年10月29日)あたりは(社外取締役の)行動規範を知るうえで理解しておくべきと考えます。たとえ(結果的に)少数株主に実質的な損害を与えなくても、支配株主の利益を優先した疑いのある手続きを進めてしまいますと「手続的公平性配慮義務違反」ということで善管注意義務違反の責任を問われる可能性がありますので要注意かと。また、統合される側の社外取締役さんは、(数か月間)ふだんの5倍から10倍程度の職務時間を求められますので、3社以上の社外役員を兼務されている方などは、本業や他社役員の仕事とのやりくりは覚悟しておく必要があります。さらに、昨年6月にこちらのエントリーでも書きましたが、ここ数年、MBOに関わる第三者委員会の性質にも変遷がみられますので、社外取締役自身が構成員となる第三者委員会がどのような性格でMBO手続きに関与すべきか、そのあたりの理解も必要になると思います。

なお、実際に自分がMBOに携わってみて思うところは、法律家やコンサルタント会社の指導を受けますと、どうしてもMBOのプロセスの公正性、つまり取締役の忠実義務や公正価値算定などに関心が向きます。しかし、本当に大事なのは「人間模様の上手な整理」という点です。インサイダー取引リスクを防止するために、ごく限られた範囲の人の間で隠密裏にコトが進みます。そんな中で、企業再編への社内の反応はマチマチです。カリスマ創業者でもいないかぎり、コトは予定調和的に進むわけではありません。統合に向けた様々な障害を、どう統合後の企業価値向上につなげていくかはMBOを進める当事者の力量や胆力、妥協力にかかってきます。親会社と子会社に至った経緯とか、子会社社員が今度どのように取り扱われるか・・・親会社にとってどの程度重要な会社とみてもらえるか、といったところを上手に整理していかなければ、それこそMBO手続きによって当事者の法的責任は回避できたとしても、M&A自体は失敗に終わってしまうと思います。

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2018年10月27日 (土)

相談役・顧問の「失敗体験」こそ立派な知的財産では?

10月25日の日経朝刊に「相談役・顧問制度」に関する記事が掲載されていました。活動状況について、まだまだ開示されていない会社も多いようですが、アンケートに回答された会社の過半数は「相談役・顧問がいる」とのこと。ただ、相談役等がいらっしゃる場合でも、大半は「経営には関与していない」と回答されています。

元経営者の方から、よく「成功体験」をお聞きする機会があります。ただ、私がお聞きしたいのは「失敗体験」なのです(「経営は1勝9敗」と言われるわけですから)。「成功体験」をお聞きしても「それって、運がよかったんじゃないですかね?」と思ってしまうのですが、さすがに「失敗体験」は、なるほど説得力があります。あまり良い話ではないので他人に話をする際には脚色もあるでしょうが、「失敗体験」は聞いていてとてもおもしろい。また、失敗を「そこそこ」でおさめるための知恵(たとえば後腐れなく、合法的に他社に責任を転嫁させる)みたいなものは、お聞きしてとても参考になります。

相談役・顧問の方々が、本当に「経営に関与していない」のであれば、せめて現役の皆様に迷惑がかからない範囲で「失敗体験」を語り継いでいただきたいですね。なぜ成功したのか、ということよりも、なぜ失敗したのか、という理由のほうがよほど企業にとって貴重な財産になるように思います。まあ、現役のころから取締役会で「なぜ、あの意思決定は失敗したのか」と分析するような会社であれば申し上げるまでもないのですが(あんまり、そんな会社ってないですよね)。

「持続的成長」という言葉を金科玉条のごとく唱える時代であれば、私は成功体験よりも失敗体験を上手に糧にする会社のほうが強いのではないかと考えます。

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2018年10月12日 (金)

ファーストリテイリング社の社内取締役復活-指名委員会は機能したのだろうか?

ファーストリテイリング社の2018年8月期の決算短信が公表されましたが、「その他」項目においてCEOの長男、次男の方々が同社の取締役に選任されることも発表されました(もちろん11月末に予定されている定時株主総会での承認が条件です)。おふたりとも、これまでグループ会社の業務執行に携わっておられたので同社では(CEO以外に)ひさびさに社内取締役が復活することになります。

日経ニュースによりますと、CEOは記者会見で「もし私がいない場合でもガバナンス(企業統治)がきくという意味。決して2人が経営者になるということではない」と述べられたそうです。また、別の日経ニュースでも

――CEOの長男氏と次男氏が取締役に就任する人事を発表しました。経営体制の未来像を教えて下さい。
CEO「(自身の)退任は考えていない。必要とされるうちは社長をしたい。OやG、その他の執行役員も成長している。自分がいなくても十分に経営できる。取締役に2人の息子を選任するが、勘違いしないでもらいたいのは、決してこの2人が経営者になるという意味ではないということだ」

と語っておられます。社外取締役中心の取締役会がモニタリング機能を発揮する、ということで、長男、次男の方々は会長や副会長となって監督する役割を果たしていく、それがガバナンスの在り方だ・・・といった趣旨のご発言と理解いたしました。これはオーナー家の存在する上場会社としては大塚製薬グループさんの経営形態にかなり近いものですし、大株主創業家が存在する上場企業のガバナンスとしては決しておかしなものではないと思います。

なお、ファーストリテイリングさんの場合、社外役員が中心となって構成されている人事委員会(指名委員会)が組織体制や人事体制について審議・提言する立場のようですから、そもそも創業家から経営者を出すかどうかは人事委員会の意向が強く働くことが筋だと考えます。しかし、上記のCEOのご発言からしますと「うーーーん、やっぱり創業者が取締役や後継CEOをひとりで決めるのだなあ」と感じてしまいます。そして、これだけタレントぞろいの社外取締役さん方は、(人事委員会を通じて)後継者計画について何も発言する権限と責任はないのだろうか、とも「勘違い」してしまいそうになります。ぜひとも人事委員会がどのような活動をされたのか、どこかのタイミングで明らかなればいいですね。

とくに今年はガバナンス・コードが改訂され、上場企業はどこも「後継者計画の策定」「社長解任手続の透明化」「任意の委員会の設置と役割の明記」あたりのテーマで悩んでおられます。オールコンプライされているファーストリテイリングさんが、ガバナンス・コードへの対応という意味において、「世襲ではないか」と(少なくとも外からは)思われる取締役選任状況について、どのような説明をされるのかは注目しておきたいところです。

以前、NEWSPICKSのインタビューにサントリーHD副社長のNTさん(次期社長となるであろう創業家の方)が「創業家は経営の狂気と理性とのバランスを図ることが理想的ではないか」と回答されていたのが印象的でした。社長が暴走するときには創業家が理性となってこれを止め、官僚的なムードで社内が沈滞したときには狂気となって会社を活性化する、ということをお話されていたように記憶しています。もちろん大株主として外から発破をかけるということもありえますが、創業家が取締役という立場で経営に参画する以上は、やはり会社の状況次第では経営者として会社をひっぱることも(会社のためには)十分にありうるのではないでしょうか。大きな企業の長期にわたる成長を維持する場合には、経営を引き継ぐという意味で「創業家の世襲」もあってよいと思います。

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2018年10月10日 (水)

不祥事企業への機関投資家の議決権行使(取締役選任議案)について(その2)

9月18日付けエントリー「不祥事企業への機関投資家の議決権行使(取締役選任議案)について」では、不祥事を発生させた企業の株主総会において、機関投資家は取締役選任議案にどう対応するのか・・・という点について意見を述べました。昨日、当該エントリーをお読みになった同業者(弁護士)の方から、「議決権行使に関するものではありませんが、こちらをご参考ください」ということで機関投資家協働対話フォーラムさんの「書簡送付のお知らせ」を教えていただきました。

なるほど、議決権行使基準とは異なりますが、パッシブ運用を行う投資家の方々は、このような視点から協働対話を求めておられるというのは参考になります。具体的な要請としては、第三者委員会への企業の全面的なサポートと適切な情報開示、そして社外役員の人選に関する考え方に関する十分な説明などが示されています(手紙を送付した不祥事企業からは、きちんとした回答が得られなかったことにも言及されています)。また、このような要請を行う根拠としては、

日本版スチュワードシップ・コード原則4-1は「企業価値が毀損されるおそれがあると考えられる場合には、より十分な説明を求めるなど、投資先企業と更なる認識の共有を図るとともに、問題の改善に努めるべきである」と規定しています。パッシブ運用の投資家は、不祥事が発生した企業に十分な説明を求めるとともに、投資家が懸念する課題を伝えて課題認識を共有化し、改革を促し、企業価値の再生を支える役割が求められています。

と示されています。 「より十分な説明」の内容次第ではレギュレーションFDとの関係でルール違反にならない配慮が必要ですが、スチュワード株主の方々は業績だけでなく倫理的側面にも関心を向けておられるので、こういった手法も考えられるところです。

さらに、これは不祥事発生時の対話ではありませんが、10月1日に「株主総会で相当数の反対票が投じられた議案に関する原因分析と対応」なる書簡送付のお知らせが公表されています。近年、国内外機関投資家をはじめとする投資家・株主の議決権行使の活発化・厳格化に伴って、株主総会において会社提案議案に対して相当数の反対票が投じられるケースが増えていますが、その原因分析や今後の対応などについての説明が要請されています。こちらはスチュワードシップ・コードではなく、コーポレートガバナンス・コードの補充原則1-1①が根拠として示されています(ちなみに2018年7月に改定された英国コーポレートガバナンス・コードでは、相当数の反対票の目安として20%以上の反対票が投じられた場合が想定されています)。

コーポレートガバナンス・コードのエンフォースメントについては、先日の日本内部統制研究学会でも少し話題になっていましたが、私は「対話」の存在が大きいと思いますし、そのためには機関投資家側の積極的な働きかけが必要です。ただ、機関投資家といってもスチュワード株主もアクティビスト株主もいらっしゃいますので、誰の反対票で相当数に及んだのか・・・という点には注意が必要ではないかと。「株主は一枚岩ではない」ということは、こういった対話でも心得ておくべきではないでしょうか(こういった対話の場では、会社側も「こんな株主に保有してもらいたい」という意思を示してもよいのではないでしょうか)。

協働対話フォーラムさんの代表者の方は、以前日弁連主催の社外取締役シンポジウムでもご一緒させていただきましたが、ESG投資にとても造詣の深い方だったと記憶しております。ポピュレーション・アプローチ(コードによる上場企業全体への働きかけ)だけでなく、ハイリスク・アプローチ(日本企業の「横並び主義」の傾向を前提とする、特色のある企業にピンポイントでの働きかけ)についてもパッシブ運用の機関投資家が動き出す意義は大きいのではないでしょうか。

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2018年9月25日 (火)

注目されるダイキン工業の「攻めのグループ経営戦略」

昨日(9月24日)の産経新聞1面に、ダイキン工業さんのグループ経営管理に関する記事が掲載されていて、とても関心を持ちました。「本社⇔子会社 情報パイプ役~ダイキンが専門職新設へ~経営戦略や現場の声 正確に」との見出し記事です。ダイキン工業さんは、会社の経営方針をグループ会社内の隅々まで浸透させる「橋渡し役」(ブリッジ・パーソン)の専門職を、今後3年以内に50名ほど選任するそうです。

この50名は、経営目標や理念に精通した一定基準を満たした社員から選抜するそうで、組織内の情報の目詰まりを取り除き、トップの経営判断を迅速に実行に移す体制の整備が目的とのこと。これまで、多くのM&Aによって大きくなったダイキン工業さんのグループでは、情報伝達の在り方が大きな課題になっていたそうです。空気清浄では超一流の会社でも「現場の空気が本社に上がってくるときにはきれいな空気に変わるのはマズい」ということで、不祥事防止にも、「ブリッジ・パーソン」への期待がかかるそうです。

企業統治改革5年目の目玉として、経産省CGS研究会でも実務指針作りのためにグループ経営管理の在り方が審議されていますが、「ブリッジ・パーソン」なる専門職を新設するというのは、さすが海外売り上げが8割を占め、多くの海外企業を買収しておられるダイキン工業さんらしい「攻めのグループ経営戦略」だと思います。こちらのエントリー(イオン監査役アカデミーは企業価値を向上させるか?)でもご紹介しましたように、過去にもイオンさんが「イオン監査役アカデミー」を新設したり、また不祥事を起こした近鉄さんが子会社常勤監査役を大幅に拡充した例はありましたが、グループ経営の有効性や効率性を主たる目的として「50名もの専門職を新設する」というのは、これまであまり他社事例で聞いたことはありません。

講演等では毎度申し上げますとおり、グループ経営管理にはマニュアルはない、50社のグループ会社があれば、経営管理手法は50通り必要である、というのが持論なので、ダイキン工業さんの手法は経営管理手法としては、結果を出すために現実を見据えたものではないかと考えております(同制度の今後の運営に期待しております)。

ただ、経営方針の共有にしても、また不祥事予防にしても、グループ経営管理のためには「役職員間の時間軸の共有」が必要です。とりわけ「持続的成長に向けた株主との対話」などと言われる時代となりますと、社長と経営幹部、現場責任者と現場社員とでは、それぞれ「儲けること」の時間軸はずれてきますので、これを修正する作業が必要になります(現場責任者や社員にとっては、今シーズンの当該部署の業績がすべてであり、「中長期的な企業価値向上」への認識はあまりもてないのが当然かと)。「儲けの時間軸」を一致させる努力なしに「グループ会社との情報共有」などできるわけもなく、そのあたりに「橋渡しの専門職」を設けた一番の存在意義があるように思います。

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2018年8月 6日 (月)

大塚家具の社外取締役の苦悩は察するに余り有る・・・

先週末ころから「大塚家具、身売りへ」とのタイトルで、業績悪化が顕著となった大塚家具さんについて、資本業務提携先のTKPさんや(銀行から勧められている)ヨドバシカメラさんとの事業提携の話が報じられています(たとえば産経新聞ニュースはこちら)。昨年8月に「大塚家具事例から取締役会の頑張りドコロを考える」といったエントリーを書きましたが、そちらで書いたとおり、あの時点でなんとか同社取締役会が対応できなかっただろうか・・・との思いを強くしております。

(カッコ悪い話を正直に書きますが)私もいまの大塚家具さんとほぼ同じ状況にあった上場会社の社外取締役でしたが、世間の注目度が違いますので、大塚家具さんの社外取締役の方々の苦悩の日々は察するに余りあります。私の場合、2期連続の最終赤字となり、既存のビジネスモデルでは業績向上が見込めない、まだ余力はあるが、余力のあるうちに体制を変えないと座して死を待つことになってしまうと考えたときに、社外取締役はいったい何をすれば株主からの負託に応えたことになるのか悶々と考える日々でした。

詳細は書けませんが、ファクトとしては当時の会長・社長が退任され、大株主出身の副社長が中心になって立て直しを図りましたが業績回復には至りませんでした。「小さなところで成功事例を作って、社員を鼓舞しよう」ということで、実際に成功事例は作りましたが、業績の回復にはつながりませんでした。最後は100%子会社化(上場廃止)のための株式交換に合意し、予想以上に出席者が少ない臨時株主総会では「針のむしろ」でした。あのときのことを思い返しますと、大塚家具さんの社外取締役の皆様にはどうしてもシンパシーを感じてしまいます。

大塚家具さんは、たしか3年前の委任状争奪戦の後、監査等委員会設置会社に移行し、最大で10名の取締役中5名が社外取締役だったと思います(現在は取締役6名中3名が独立社外取締役)。そもそも久美子社長が選任されたのも6名の社外取締役、社外監査役(当時)連名による経営改善要望書の提出がきっかけでしたし(たとえばこちらのエントリーご参照)、委任状争奪戦に勝利した後も、コーポレートガバナンスの健全性が大切と述べておられました。まさにガバナンス改革の実践例といえます。この3年間、大塚家具さんは、現在のような状況にならないために社外役員が活動しなければならなかったのか、それとも、現時点でこそ「身売り」を含めた企業の危機対応を先導しなければならないのか。

しかし、これまでのところ、久美子社長の退任を社外取締役が求めた、という話や事業提携や統合に関する社外役員の活躍の話は聞こえてきません。いったい、この3年間、大塚家具さんの社外役員が取締役の選任・解任についてどのような意見を形成されてきたのか、とりわけ監査等委員でいらっしゃる社外取締役の方々にはぜひともお聞きしたいところです。朝日新聞ニュースによると、昨年10月の時点では同社幹部の方が勝久元社長さんに「助けてほしい」と打診していたそうですから、あまり社外役員の方々が積極的な打開策には動いていなかったようにも思います。また、委任状争奪戦では、大株主だった保険会社2社が「スチュワードシップ・コードを尊重した議決権行使」として久美子社長(つまり会社側)の提案に賛成したわけですが、そういったことは検証する必要はないのでしょうか。

先日、ルディー和子氏のご著書「経済の不都合な話」(日経プレミア社)を読みましたが、機関投資家から「選択と集中」の要望を受けたコダック社は衰退し、内部留保をため込んで、これを元手に多角化を進めた富士フイルム社はビジネスモデルを変える機会に恵まれた、といった話が掲載されていました。機関投資家の意見を社外取締役がどう受け止めるべきか・・・という点もむずかしい。業績に陰りが見え始めた時期に、企業がどのような経営方針をとるべきなのか、その企業判断に社外役員がどのように関与すべきなのか、ガバナンスコードが改定された今こそ、このたびの大塚家具さんの事例を通して検討する必要があると思います。

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2018年7月 3日 (火)

グループ・ガバナンスの在り方に関する実務指針(未来投資戦略2018より)

昨年4月21日のエントリー「監査法人必読!もうひとつのエフオーアイ事件」でご紹介した裁判ですが、今年4月12日に東京高裁にて控訴審判決が出ています(最新号の金融・商事判例に全文掲載)。なんと控訴審判決では、ほぼ同じ事実が認定されていながら、エフオーアイの架空循環取引に協力した取引先従業員の方の損害賠償責任が否定されていますね(従業員および取引先企業の逆転勝訴ですね)。まだ解説文しか読んでおりませんので、また判決全文をチェックした後で自分なりの判断を書かせていただこうかと思っております。

さて(ここから本論ですが)、働き方改革法案の成立、TPP11整備法の成立による独禁法(確約制度-ただしハードコアカルテルへの適用は除外されるようです)改正など、今後も法律雑誌等で大きく取り上げられそうな話題が豊富ですね。そのような中で、6月15日に公表された「未来投資戦略2018」では、会社法改正によって認められる「株式交付」を活用した事業再編の推進と並んで、ガバナンス改革5年目の目玉としてグループ・ガバナンスが取り上げられている点が注目されます。

投資戦略2018の130頁あたりに「・企業グループ全体の価値向上を図る観点から、グループ経営において 「守り」と「攻め」両面でいかにガバナンスを働かせるか、事業ポー トフォリオをどのように最適化するかなど、グループガバナンスの在り方に関する実務指針を来年春頃を目途に策定する。」とあります。最近、グループ経営管理に関するご相談案件が東京でも京都・大阪でも増えていますが、私個人の感想としては「グループ・ガバナンスは難易度が高い」施策と認識していますので、汎用性のある実務指針が開発されるのであれば、たいへん興味があります。

たとえば海外子会社管理のガバナンスについては、先日のこちらのエントリーで示したように、同業他社と比較しても三者三様であり、一律にベストプラクティスといえそうなものは見当たりません。グループとしての中長期的な企業価値向上のために、どのような経営体制を敷くかは、各社で検討すべき事項が多いと思います。とりわけ、会社法がグループ・ガバナンスに対応していないので、親会社取締役の子会社管理と善管注意義務の関係を整理する必要があるのではないでしょうか(基本的に平成26年会社法改正における議論の積み残しではなかったかと)。また、子会社取締役からみれば、TMS、CMS等のグループ資金マネジメントシステムの導入など、利益相反問題と善管注意義務の関係などにも法的な課題があるように思います。

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2018年6月26日 (火)

今後検討されるスチュワードシップ・コードにおける法律的論点

本日(6月25日)の朝日新聞朝刊一面に、機関投資家の圧力によって企業のガバナンスがじわりと変わってきていることを紹介する記事が掲載されていました。株主総会のピークとなり、株主提案への賛成率が、機関投資家の賛同によって高まっていることも報じられています。政府主導のガバナンス改革の効果が6月総会にもはっきりと出ているようです。

ガバナンス改革を支える機関投資家の行動規範としてはスチュワードシップ・コードが挙げられますし、今後は機関投資家と企業との対話の機会も増えると思いますが、上記記事のように、会社の経営や支配に機関投資家の影響力が高まるにつれて注目されるのは、「機関投資家の適切な行動をどうやって規律していくか」、つまりスチュワードシップ・コードにおける法律的論点の研究だと思われます。

先日も「次号が楽しみ」とご紹介しましたが、判例時報の最新号(2367号)に、元高裁判事でいらっしゃる鬼頭季郎弁護士の「企業間ビジネス紛争及び会社組織紛争に関する裁判の運営上の諸問題-企業法務の訴訟弁護士及び裁判官のために(2)」なるご論稿が掲載されています。そこでは「機関投資家の行為規範における法律的論点」に光が当てられており、とても参考になります。ご論稿では、日本の裁判所における経営判断原則適用における諸問題についても勉強になりましたが、会社を取り巻く力学的変動の中で「当事者の衡平上の視点から」浮上してくるような法律問題が論じられるのは刺激的で、やはり一番楽しいですね。

そういえば、神田秀樹先生と上村達男先生の対談「座談会-金商法と会社法の将来-再び、公開会社法を巡って-」(資料版・商事法務2018年3月号)も、「株主主権」とか「経済合理性を有する無色透明な株主」を想定する法制ではなく、適用される地域、国ごとに「市民としての投資家」「倫理観を持った投資家」を想定した市場ルールの在り方を探るというスケールの大きなお話が「公開会社法」を中心に展開されていました。機関投資家がコーポレートガバナンスの一翼を担う役割が強くなるのであれば、「企業との対話」「企業による情報開示」「株主による共益権の行使」においても、最終目的である「企業の中長期的な持続的成長」のために、株主がどのように企業と関わりあうのか、という点にも法律的な視点が必要になることを感じました。

私のような凡人の頭では、法律家は「守りのガバナンス」の領域ではモノが言えるが、「攻めのガバナンス」の領域では法律的思考は無用(役に立たない)、といった先験的な認識に至るわけです。しかしながら、実際には機関投資家の抬頭が進む中で、新たな法律問題が次々と発生するわけでして、鬼頭先生の上記ご論稿の言葉をお借りするのであれば「(法律的論点が浮上する前に)企業法務弁護士や裁判官にとって先回りして研究しておくべき」ということになるのでしょうね。

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2018年6月21日 (木)

社外取締役への企業の支援策を語るのはタブー?

本日(6月20日)は、関経連さんのお招きで、昨年9月1日に続き「最近の事例から考える企業不祥事の予防策-東証『企業不祥事予防のプリンシプル』の解説を中心に」と題する講演をさせていただきました(100名以上の会員企業の皆様にお越しいただき、ありがとうございました)。企業不祥事予防に向けての経営層の皆様の関心の高さを、あらためて痛感した次第です。終了後は企業法制委員会の皆様と意見交換をさせていただき、また、有益な意見も頂戴しました。

さて、6月18日の日経朝刊「私見卓見」では、経営コンサルタントの方による「社外取締役への支援手厚く」と題する小稿が掲載され、興味深く拝読いたしました。上場会社では社外取締役が増えており、企業統治の決め手となるものと評価されていますが、では社外取締役への支援は十分だろうか・・・といった疑問を述べておられます。会社と社外取締役との関係は一様には決められないものの、経営執行部の業務執行を批判的に検証し、場合によって対立することもあるのに、そのような場面を想定した社外取締役への支援体制がきちんと図られることが重要とのこと。

私もまったく同感です。会社と社外役員が対立することは決して好ましいことではありませんが、対立する可能性を想定して社内における情報収集や専門家との相談体制などを平時から取り決めておくことは当然ではないでしょうか。ちなみにコーポレートガバナンス・コードの補充原則3-2(ⅳ)では、「外部会計監査人が不正を発見し、適切な対応を求めた場合や、不備、問題点を指摘した場合の会社側の対応体制の確立」が要請されており、ほとんどの上場会社がこれをコンプライしているにもかかわらず、具体的な対応体制を詳細に開示している例はほとんどないと思います。また、このたびの会社法改正で審議されている社外取締役への「業務執行の委任」についても、取締役会での包括的な業務執行の委任が求められますので、社外取締役が経営執行部と対立する場面は想定されていないものと思われます。

本気で社外取締役を活用する気持ちがあるならば、会社にとって不都合な事実や不都合な意見を歓迎する意思を担保する仕組みが必要があると考えます。具体的には、上記私見卓見で論者が述べておられるような費用負担の仕組みです(なお、監査を担当する社外取締役さんや監査役さんについては制度的に担保されていますが、実際には「職務執行に必要と思われる相当額」が補償されるだけであり、相当性に関して会社と対立すれば、たとえ社外役員が必要と思っても補償されません)。

以前、このブログでも書きましたが、私もこのたびの会社法改正審議において、日弁連を通じて「監査役、取締役による株主総会検査役選任権」の創設を提案しましたが、法務省側では「検査役の報酬を誰が負担するのか明確ではないうえに、法改正が必要なほどに立法事実が認められない」ということで俎上にも挙げてもらえませんでした。

社外取締役さんが「健全なリスクテイク」のために意見を述べたり、不正リスクを管理するための意見を述べるためには、経営執行部と対立してでも審議を尽くす必要があるはずです。しかし、(調査や専門家委任に関する)費用面での支援がないとすると、会社側から出される情報だけで議論をするしか方法がないわけで、果たしてそれで社外役員としての役割が果たせるだろうか、との疑念を拭えません。というよりも、会社と摩擦を起こさない「空気が読める」社外役員が必要とされているのが現実であり、「有事のための社外役員支援制度」を平時に取り決め、これを開示する、といったことは(上記補充原則3-2と同様に)実際にはタブー視されているのではないでしょうか。

結局のところ、物分かりのよい社外役員さんは、会社と合わない場合には退任することで会社と円満解決に至るわけですが、その円満解決はガバナンス改革の進む中で抬頭してきた機関投資家の期待通りの行動となるのかどうか。第三者委員会委員のように、ステイクホルダーの利益保護を目的として中立公正な立場で会社業務を支援する専門家も出現している時代となり、もうそろそろ「社外取締役への支援問題」をタブー視するのをやめて、真剣に議論すべき時に来ているのではないかと思います。

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