2018年3月 2日 (金)

日本ペイント取締役選任議案にみる取締役会としての公正性・透明性

日本ペイントHDさんの株主提案への対応については、ずっと以前から注目をしておりましたが、あまりブログなどで論評する方もおられず寂しい思いをしておりました(笑)。ガバナンス関連の重要課題を含む大事件だと思うのですが・・・。塗料大手の大株主(40パーセント保有)さんが株主提案をすれば、株主総会での議決権行使比率がだいたい85%から90%とみると、会社側としても「委任状争奪戦になれば勝ち目なし」と判断するのも当然かと思います。委任状争奪戦が企業価値に及ぼす影響を考えますと、会社側も「大人の対応」をされたものと受け止めるべきでしょう。

ただ、そうはいっても会社側としては(支配権を維持するために)どこかで妥協案を探りたいでしょうから、たとえば株主が推薦する社外取締役5名のうち3名を会社側から候補者として提案して、6(会社側)対4(大株主側)くらいの候補者比率で話がまとまるのかな・・・と予想しておりました。しかしながら、大株主側は譲らなかったようで、結局、(社内1、社外5という大株主側提案による)取締役が過半数を占める形に会社側の議案が修正されたようです。定款上、日本ペイントHDさんの取締役数の上限は10名なので、現在の社外取締役さん2名が今月の株主総会で退任されるそうです(本日の日本ペイントさんの適時開示より)。

大株主さんのほうは「会社の乗っ取りではない。社外取締役は、我々大株主のために行動するのではない。あくまでも株主共同利益の向上のために行動するのである。また、経営執行部のモニタリングを果たせるだけの十分な見識を持った方々であり、株主全体のための監督責任を果たすのである」と説明されています。「乗っ取り」と聞くと、短期で株式を売却する、自社のために利益を搾取するといった悪いイメージが先行しますが、良い「乗っ取り」もあるかもしれません。長期で株を持ち、プロパーの経営者とともに経営方針を作っていく、ということもありえます。「たしかに乗っ取りだが、これは良い乗っ取りなのだ。何が悪い」といった説明方法もあるような気もします。

私も、基本的には大株主さんのおっしゃることに異論はございません。社外取締役の方々も、素晴らしい経営感覚、リーガルマインドをお持ちであり、文句のつけようのない人選ではないかと。ただ、一気に5名ということは完全に大株主側が支配権を持てる立場になるのですから、誰がみても「これは会社の乗っ取りではないか」と考えるでしょう。現在も立派な社外取締役さんが2名いらっしゃるわけで(私個人としては、現在の2名の方々も、経歴として申し分のない方々ですし、これまでも大株主さんの存在する中で利益相反状況を排除するために忠実義務を果たしてこられた経験は大きいと思います)、なぜこの方々ではダメなのか、5名とも大株主が推薦される方々のほうがなぜ優越するのか、そのあたりの説明がなされないかぎり、「乗っ取りではないか」といった見方は払しょくされないものと思います。

そしてもう一点忘れてはならないのがコーポレートガバナンス・コードとの関係です。個々の社外取締役さんが、株主共同利益のために尽力されることは、忠実義務の一環として大切なことだと思います。しかしガバナンス・コードは「取締役会」も名宛人になっており、たとえば原則4-3、補充原則4-3①あたりでは、取締役会は、経営幹部の選任・解任について、公正かつ透明性の高い手続に従い、適切に実行すべきである、支配株主等の関連当事者と会社との間に生じうる利益相反を適切に管理すべきである、とされています。おひとりおひとりの取締役さんは「忠実義務を果たします」と言われますが、一気に大株主側が過半数を取得した取締役会に、社長会長の選任・解任の公正性、大株主と会社との利益相反の適切管理を期待できるのでしょうか。

「このような業績評価基準があり、その基準をクリアしなければ社外取締役は社長にも会長にも解任の動議を出します」といった明確な条件があれば別ですが、そうでもないかぎり、この利益相反の適切管理というのは今回の流れの中ではどうも理解しにくいところです。日本ペイントさんが原則4-3あたりを「コンプライ」しているのであれば、なぜこのコードに抵触しないのか、取締役会の実効性評価のひとつとして説明すべきではないかと思うところです。

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2018年2月20日 (火)

取締役監査等委員→社外監査役の「横滑り」はあり?

最近驚いたガバナンス関連の話題といえば某大手食品会社の社長さんがセクハラ事件で辞任した件と、本日の日経WEBが報じる積水ハウスさんの「会長解任騒動」の件です。大手食品会社さんのほうは、コンプライアンス経営にとても厳しい意見をお持ちの二人の社外取締役の方々がどのようなご意見を述べられたのか、興味があります。そして積水ハウスさんについては、当ブログでも地面師事件は(しつこいくらい?)語りましたが、この件を契機としてこのような問題が勃発していたとは想像もしておりませんでした。

私は、積水さんのライバル会社の社外取締役という身分なので、大人げないコメントは一切しないつもりですが、積水ハウスさんといえば、日本を代表する名門企業であり、コーポレートガバナンス構築への取組みも、素晴らしいのは同社のガバナンス・コードへの対応方針を読んでも明らかです。ただ、そうであるならば、人事・報酬諮問委員会が、こういった有事にどのように対応されたのか、ぜひとも知りたい。こういったときにこそ、前面に出て株主から負託された役割を果たすのが任意の指名・報酬委員会の(期待されている)役割ではないでしょうか。また、そのためのガバナンス・コードへのコンプライではないかと。

ところで「ガバナンス・コードへの対応」ということで少し話を変えますが、ひさびさに監査等委員会設置会社に関連するお話をしたいと思います。この1月末で、すでに監査等委員設置会社に移行した、もしくは移行を表明した上場会社は、835社に上っているとのこと(週刊経営財務の調査より)。しかし現時点において、この数字は正確ではないかもしれません。なぜならすでに複数の上場会社が「逆移行」もしくは「逆移行を表明」しているからです。

「監査等委員ではない社外取締役を複数選任せよ」といった議決権行使助言会社の推奨基準、「監査等委員会など、社長の選任・解任や個別取締役の報酬決定に何の機能も果たしていないのではないか」と言って憚らないモノ言う機関投資家の抬頭・・・ということもあり、監査等委員会設置会社に移行したものの、ふたたび監査役会設置会社に移行した、もしくは移行表明した上場会社が複数社現れることになりました。私の事務所でも、あいかわらず「監査等委員会設置会社に移行したけど、やっぱり監査役会設置会社のほうがガバナンスが機能する」ということで「逆移行」の相談を受けております(皮肉ではなく本当に、本来、監査等委員会設置会社というガバナンス形態は、「指名委員会等設置会社への移行過程」だと説明されていたと思うのですが)。

ところで取締役→常勤監査役という「横滑り」については、「自己監査」という趣旨においていろいろと問題が指摘されているものの、法的には問題はないと解されています。しかしながら、取締役監査等委員にいったん就任した方が、その後「監査役会設置会社への移行」として、ふたたび「社外監査役」に戻るとなると、うーーーん、これはどうなんでしょうか。会社法2条16号の定める「社外監査役」の要件からみると、就任前10年間に取締役だった方は会社法上の(つまり監査役会の半数以上を占めるべき)社外監査役には就任できないように読めるのですが・・・。すいません、私が「監査等委員である取締役」については、この会社法2条の例外が認められる・・・といった条文を見落としていたらご指摘いただきたいのですが。私はこのあたりが「逆移行」のネックになっていると思っているもので。。。

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2018年2月16日 (金)

コーポレートガバナンス・コード改定案の論点が明らかに

2月15日に開催された金融庁フォローアップ会議の議事資料がさっそく公開されています。投資家と企業との対話ガイドライン案の公表とともに、ガバナンス・コードの改訂案の論点が明らかになりました。比較的規模の大きな上場会社にとっては、こちらも目が離せないのではないかと思います。会社法改正作業とともに、ガバナンス・コードの改訂作業もいよいよ本格化してきましたね。また週末にゆっくりと勉強させていただきます。

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2018年2月 6日 (火)

社外取締役を数社兼務するのであれば工夫(覚悟?)が必要である

昨日(2月4日)の朝日新聞一面に、「社外取締役191人、4社以上で兼務 経営監視に懸念も」と題するガバナンス関連の記事が掲載されていました(朝日が一面でこのような記事を掲載するのは珍しいですね。ちなみにWEB版はこちらです)。

朝日新聞と東京商工リサーチが共同で株主総会招集通知などから集計されたようです。1900社ほどの上場会社から確認できた社外取締役4482人(2017年3月末時点)のうち、兼務の状況(非上場や政府系なども含む)をみると、7割の3158人は兼務していなかった。2社兼務は821人(18%)、3社は312人(7%)とのこと。兼務には社外監査役も含むそうなので、私も2社兼務ということになります。

4~5社兼務というのは時間的に相当厳しいように思いますし、機関投資家や議決権行使助言会社から批判されるのもわかります。いっぽうで、ガバナンス改革の中で求められているような社外取締役がそんなにいらっしゃるようにも思えず、素晴らしい方にオファーが集中してしまうこともやむをえないように思います。今後は「取締役会における社外役員の比率」はさらに高いものが要求されますので、ますます社外取締役が増えることが見込まれ、そうなりますと兼務比率もさらに高くなるでしょう。

そこで、もし3~4社、社外取締役を兼任する方が増えるとなりますと、機関投資家の皆様の要求を満たすための工夫が必要になります。たとえば「社外取締役は積極的に情報収集に努めるべきである」と言われますが、むしろ重要情報が社外取締役に集まるシステムを先に作ってしまうことです(これは実務では社外取締役のほうから積極的にシステム構築を要求しなければ動かないと思います)。毎日のように会社情報が社外取締役のところへ届くわけですから、ビジネスモデルを理解することにも、また社内の「異常」を感知するためにも役に立つはずです。

また、社外取締役間や社外監査役との連携として(監査役会をモデルとして)役割分担を決めることです。社外役員に「攻め」も「守り」もありません。弁護士だろうが元経営者だろうが元官僚だろうが、重要な意思決定に参画する以上は全ての案件に関与しなければなりません。とりわけ多くの会社で複数の社外取締役が選任される時代になりましたので、複数の社外取締役(社外監査役)がどのようにダイバーシティを発揮するのか、役割分担が(暗黙のうちにでも)決まっていけば、効率的に知恵を発揮することができるのではないでしょうか。

そして最後に、これは社外取締役側の問題ですが、有事になれば本業よりも社外役員としての仕事を優先させる覚悟が必要と思います。数社兼務していて、一番コワイのが会社の有事です。経営権紛争、企業不祥事、大規模なM&Aなど、社外役員の役割に期待がかかる有事となれば平時の10倍くらいの時間を割かなければ「善管注意義務違反」に問われかねません。以前、このブログでも企業不祥事が発生するや否や「いそがしいから」という理由で辞任してしまった社外役員さんの話をしましたが、それもマズイような気がいたします。「工夫」とは言えませんが、兼務をする以上は、本業や他の会社に迷惑をかけてでも、有事から逃げない覚悟だけは持っている必要はありますね。

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2018年1月17日 (水)

社外取締役は「見ざる聞かざる言わざる」が得策?

本日(1月16日)の日経新聞朝刊に「社外取締役の義務化」に関する会社法改正関連の記事が掲載されていました。大会社に社外取締役の選任を義務付けた場合、もし社外取締役が辞任して「ひとりも社外取締役がいない状態」になったら取締役会は開けるのだろうか・・・といった疑問もあり、果たして会社法で義務化する必要はあるのかな・・・とも思います。

ところで判例時報の最新号(2351号)に、AIJ投資顧問年金消失事件に関連して、ITM証券の社外取締役、常勤監査役が同社破産管財人から提訴されていた裁判の判決が掲載されています(東京地裁平成28年7月14日)。結論からすれば、いずれも請求は棄却(つまり社外取締役さん方の勝訴)となっていますが、要は「年金基金等に金融商品を不正に販売するにあたり、社内取締役の違法な業務執行を行っていることを疑わせる事情が存在し、かつ、社外取締役らがその事情を知り得ることが(法的責任を認めるにあたり)必要」としています。

判決では、その「違法な業務執行を行っていることを疑わせる事情」の存否、「知り得る状況」の存否について詳細に検討されています。ただ、上記のような基準で検討するとなりますと、そもそも社外取締役って、見ざる聞かざる言わざるが一番法的責任を免れるには得策ではないか、と思えます。熱心に監査活動を行って社長の不正を知ったにもかかわらず、これを止めることができなかった監査役さんのほうが、海外往査といいながら、愛人と海外バカンスを楽しんでいる監査役よりも厳しく責任を追及されるって、どうなんでしょうかね?(笑)「ガバナンス改革」のもと、社外取締役の積極的な経営参画、監視機能の発揮が求められていますが、「一生懸命社外役員として頑張れば頑張るほど法的責任が認められやすくなる」というのはいかがなものでしょうか。

社外取締役や監査役の監視義務、監査義務を熱心に果たしたほうが馬鹿を見ない結論に至るためには、①違法性を認識しうる状況をなぜ構築できなかったのか、②業務執行の違法性を認識しうる状況が存在したにもかかわらず、なぜ当該社外取締役は認識しえなかったのか、といったところまで遡って、「信頼の原則」を適用するほうが妥当ではないでしょうか。

 

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2018年1月 5日 (金)

社外取締役の活躍が期待されるトヨタの相談役廃止審査制度

今朝(1月4日)の毎日新聞(東京版)7面には「主要121社アンケート」の集計結果が掲載されていまして、「相談役・顧問制度を今後廃止する」と回答した企業はわずか2%しかありませんでした。そもそも制度が存在しない企業もあるかもしれませんが、それなりに相談役・顧問の存在が企業価値向上に資するものと(表向きには?)判断している企業が圧倒的に多いようです。東証に提出するコーポレートガバナンス報告書には、今月以降新様式による「相談役・顧問に関する事項」が記されることになりますが、どのような開示実務が定着するのか楽しみですね。

ところでトヨタ自動車さんは新たに「相談役審査制度」を今年から導入するそうです。現在同社には50名ほどの相談役がいらっしゃるそうですが、同社の社外取締役の方々が、相談役任期を更新するかどうかを審査したうえで決定するシステムに変更するとのこと(中日新聞ニュースはこちらです)。これは私が昨年の週刊エコノミスト(2017年9月26日号)や雑誌「ビジネス法務」(2017年12月号)の論稿で提案させていただいていたシステムに近いものであり、私も推奨したいと思います。

ただ、審査の主体となる「役員人事案策定会議」ですが、社長、副社長らが委員の半数を占める(社外取締役は半数)中で、果たして社外役員の方々が「忖度抜きに」判断できるかどうかは微妙なところではないでしょうか。本当に社外取締役が機関投資家の意見を代弁する立場にあるならば、(社外取締役の職務としては厳しいものではありますが)ぜひ社外取締役が中心になって審査制度を運用していただきたいと思います。できれば「そもそも当社に相談役・顧問制度は必要なのかどうか」という点まで審査対象にしていただければと。

さらに、相談役制度存廃への社外役員の関与において懸念事項とされるのは、「出身企業の相談役・顧問をやりながら、他社の社外取締役を務めている経営者OBが多い」という現実です。ガバナンス改革が叫ばれるようになった3~4年ほど前から、「社外取締役には経営者OBが最適である」というのが通説となり、大きな上場会社では経営者OBの社外取締役さんが増えています。したがって当然のことながら、出身企業の相談役・顧問を続けながら他社の社外役員(社外取締役、社外監査役)を務めるケースも増えているようです。そのような方々が、ご自身の身分をさておいて「相談役や顧問として残る必要なし」と公正な立場で審査できるかどうか不安があります(トヨタさんの場合、どうなのかは存じ上げませんので、あくまでも一般論ですが)。

最近の議論として、「社外取締役の受け手を増やすために、相談役・顧問制度を廃止せよ」とか「経営者OBは外に出て日本企業の発展に寄与せよ」とのフレーズで、「社外取締役?OR相談役?」を迫りますが、そもそも相談役を務めながら社外取締役に就任しているケースが多いのですから、そのような議論は少し的外れではないかと考えています。

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2017年11月 8日 (水)

ガバナンス改革2018-上場会社の外堀は埋められつつある?

コーポレートガバナンス改革「形式から実質へ」は2年目を迎えます。本日(11月7日)の日経朝刊では「企業統治改善へ共同対話」とうことで、企業年金連合会と大手金融4社による上場会社への協働対話の方針が紹介されていました。10月に新設された「機関投資家協働対話フォーラム」が具体的な共同対話を支援されるそうです。資本効率の改善、独立社外取締役の増加、環境問題への取組等、情報開示の拡大を要請するとのこと。

2015年に施行されたガバナンス・コードによるガバナンス改革は一定の効果を発揮したものと評価されていますが、それでも「なんちゃってコンプライ」で対応している上場会社がとても多い、というのが実感です(コンプライは担当役員の権限で決めることができますが、さすがにエクスプレインは社長の承認が必要ですよね)。これはソフトローによる一律適用という行政手法である以上は限界かな・・・と思います。いわばこれまでは「大坂冬の陣」で上場会社は乗り切れました。

しかし、改訂スチュワードシップの施行により、このような機関投資家の協働対話が進むとなると、パッシブ運用主流の市場に向けたガバナンス改革の体制が整うわけですから、いよいよ上場会社も外堀を埋められつつあるように感じます。さらに金融庁開示府令の改正(建設的な対話促進のための記載事項の追加)、法務省・経産省による対話型株主総会改革の促進、現預金型内部留保活用への積極介入、政策保有株式の縮減政策、中長期価値志向型アクティビスト、議決権助言行使会社の積極活用、そして金融庁フォローアップ会議による取締役会改革の検証と続くわけです。

今後は改訂ガバナンス・コードの施行というローラー作戦と、対話と議決権行使という、コードとは異なるピンポイント作戦でガバナンス改革の第2クールが進むと思われますので、もはや上場会社には「大坂夏の陣」が迫りくる気配がします。ピンポイント作戦のターゲットにならないためには、やはり経営者が資本コストを理解したうえで最適な短期利益と最大の長期利益をどう確保していく方針なのか、きちんと説明できる体制を構築しなければならない、とうことでしょうね。

これまで以上に「働き方改革」推進のための人財投資や研究開発投資、ステイクホルダーの利益保護と株主利益との関係を意識した経営が求められるものと思います。

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2017年9月27日 (水)

社外取を活用する日本とCEOが活用される米国

本日(9月26日)、日経ビジネス・オンラインに掲載された「ニュースを斬る~社外取を活用する日本とCEOが活用される米国」を読みました。シンガポール経営大学の好川教授と大阪市立大学の山田教授による研究レポートの分析結果に基づくご論稿です。社外取締役の志向について、米国では「組織外期待対応」が中心ですが、日本では組織内外期待のバランス志向を目標としているというもので、ガバナンスの現実をとらえているものと思います。

今後の課題として①社外取締役の役割と責任に関する研修・教育と経営者に対する啓もう活動、②社外取締役が内外の期待ギャップに板挟みにならないための工夫、③様々なバックグラウンドをもった社外取締役を配置すること、を掲げている点にも共感します。この①から③はそれぞれが関連しているものと思います。たとえば期待ギャップに板挟みにならないためには、社外取締役と経営者とのコミュニケーションが必須ですし、そういったコミュニケーションは属性の多様化があるからこそ前向きに取り組めるようになるものと考えます。

しかし、本当に日本企業の社外取締役が「組織外期待対応型」を理解できるかというと、まだまだそこまでは難しいのではないかと感じています。なんといっても会社法の壁です。取締役会は社長の監督機関であると同時に重要な業務執行の決定機関であり、「みんなで決める」ことを(会社法上は)前提としています。つまり、取締役会は純粋な経営執行部の監視・監督機関ではありません。独立社外といえども、社内取締役の方々と一緒に意思決定に関わるわけですから、法制度上はどうしても組織内期待対応型にならざるをえないと思います(このあたりは東大の藤田教授の論稿において問題提起がなされていたかと記憶しています)。できるだけ理想に近づけるために、取締役会の審議事項を絞ることも考えられますが、実際の役員会では、そんなに毎回「会社の基本方針に関わる議題」が出てくるようにも思えません。

そしてもうひとつが(先日も当ブログで述べましたが)社外取締役に対する「提訴リスク」の低さです。D&O保険は「提訴リスク」よりも「敗訴リスク」に関する話題ですが、なんといっても日本企業では株主代表訴訟の数が希少です。日本企業の取締役さんは被告として提訴されることが本当に少ないのです。先日のエントリーにて、どなたかがコメントされておられますが、よほどの企業不祥事でも発生しないかぎり、日本の一般株主、機関投資家は、ガバナンスに問題があるとすればさっさと売り抜けて会社との関係を断ち切ってしまうだけです。株主代表訴訟を提起して、いつまでも会社との関係を維持しようとするメリットがあまり株主にはみられないのが現状ではないでしょうか(もちろんタテマエでは中長期的な企業価値を向上させることに株主も関心を持つべき、とはいえますが・・・)。そう考えますと、社外取締役がどこまで株主の代弁者としての行動に配慮するのか、ホンネでは組織外期待対応型へのインセンティブに乏しいように感じます。

本論稿では、社外取締役の「選ばれ方」にも注目していますが、この点も(今は社外取締役の数を増やしたり、属性の多様化に配慮することのほうが優先課題ですが)今後の課題かもしれません。ただ(前にも述べましたが)、大阪に本社を置く老舗上場会社の定時株主総会において、いわゆる「相互社外取締役」(A社の会長がB社の社外取となり、B社の会長がA社の社外取となる)の選任議案にほとんど反対票は集まりませんでした(昨年のことです)。招集通知にきちんと「相互社外取」であることが開示されていても、株主の関心はその程度です。最近は機関投資家による議決権行使結果の個別開示が進んでいますが、そのような圧力と対話によって、社外取締役も評価されるようになれば変化の兆しも見えてくるかもしれませんね。

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2017年8月29日 (火)

大塚家具事例から取締役会の「頑張りドコロ」を考える

最近、大塚家具さんが「かなりピンチ」といった記事が増えています(たとえば東洋経済オンラインの26日付こちらの記事など)。なかでも8月28日の日経WEB「ガバナンスの掟-大塚家具、親子対決制した末の監督機能不全」では、監査等委員会設置会社に移行した大塚家具さんにおいて、社外取締役による監督機能の不全が厳しく指摘されています(有識者の方々のご意見もなかなかキビシイですね)。

監督機能の不全を指摘するのであれば、取締役会の構成員全員についての批判がスジではないかと思うのですが、ここではとりわけ監査等委員会を構成する社外取締役さんが批判の的になっています。いつもはほとんどマスコミで取り上げられない「監査等職務」・・・つまり監査等委員会には社長人選や報酬への意見形成(意見陳述)機能があるにもかかわらず、監査等委員である社外取締役さんは、なんら権限を行使していないではないか、といったところですね。

でも、大塚家具さんに限らず、2期連続赤字で、あと現金が21億円しか残っていないような状況では監督機能を発揮できるような段階ではないと思うのです(銀行の新たな融資枠が設定されたとしても厳しい状況は同じかと)。取締役会の監督機能というのは、業績が好調な時期か、あるいはピークをやや超えた時期(ビジネスモデルの転換が必要ではないか、といった漠然とした不安が生じる時期)だからこそ発揮できるのではないでしょうか。即効薬のようなガバナンスなどありえないと思います。2期連続赤字といった状況では、社長交代ということよりも、とりあえず出血を止めるためのファイナンス、もしくはMBOや企業買収(再編)といった緊急対応にこそ社外役員も注力することが大切かと。

「どこと組むか?」といったことに社外取締役さんが活躍することもありますが、やはり緊急対応の主役は社長さんです。そして現在の大塚家具の状況を考えますと、この段階での社外取締役の頑張りドコロとしては、社長交代や報酬意見、といったことよりも、どんな場面になったとしても少数株主(一般株主)が一方的に不利益を被らないように目を光らせることだと思います。シャルレのMBO頓挫事件の地裁・高裁判決では、取締役さんには利益相反を疑われないような公正手続きに配慮すべき義務(会社に対する)が問われました。たとえ公正価値移転義務に違反せずとも、一般株主に不信感を抱かせるような企業行動にこそ、社外取締役が待ったをかけなければならない、ということですね。

ここからどうやって復活されるのか、いまこそ大塚家具さんの次の一手に期待が寄せられます。

 

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2017年8月27日 (日)

退任社長は「相談役」にならずに「常勤監査役」になるという選択肢

今週は火曜日(8月22日)から金曜日(25日)まで、毎年恒例の日本監査役協会の新任監査役等研修(合宿)に講師として参加してまいりました。ご参加された企業はA日程・B日程合計250社ということで、皆様お疲れ様でした。風光明媚な滋賀県長浜のホテルでの研修ですが、湖上からやってくるゲリラ豪雨にはたいへんな恐怖を感じました(^^; ミサイルカトオモッタ・・・

今年も多くの新任監査役、監査等委員、監査委員の方々と意見交換ができて、たいへん有意義な時間を過ごしました。経営執行部の知り合いの方が数名、監査役に就任されておられてビックリしました。また、規模の大きな上場会社や金融機関を中心に、内部監査部門の改革が進んでいる会社が増えていることも初めて知りました(この話はまた別エントリーにてご紹介したいと思います)。

ここ数年、私は事例を通しての監査役等の有事対応に関する研修(双方向のグループ研修)を担当しているのですが、なかなか社長にモノが言えない監査役等の悩みを感じていただけそうな事例をかならずひとつ取り上げております。今年も、そういった悩ましい事例をみなさんでお考えいただいていたのですが、受講された監査役さんのおひとりが、とても立派な対応について自信をもって回答されたことに少し感動をおぼえました。

「素晴らしい回答です!監査役のカガミといえそうな神対応ですね!でも、ホントにそのような対応を社長を目の前にしてできますか?」

と、私はその監査役さんに対してすこしイジワルに質問したのですが、その方は少しムッとされて「はい、もちろん社長に向かって、今と同じ意見を堂々と述べます!」とのお答え。

「いやいや実に立派な会社ですね。おそらく社長さんが監査業務をリスペクトしている雰囲気を持った会社さんなのでしょうね。監査役さんが大事にされている会社を知ってうれしく思いました」

と、私は(監査役さんの人格・識見を褒めることはせずに)その会社の監査環境を褒めるようなことを申し上げました。

その後、懇親会で、この新任監査役さんとお話する機会があったのですが、先の新任監査役さんから

「先生、さきほどは偉そうな物言いで失礼しました。実はね、先生。私、前職はこの会社の代表取締役社長だったんですよ(笑)。●年ほど社長でした。いや、これは正直にお話しておかないと先生に失礼じゃないかと思いましてね(笑)」

(私)「エエ!?ほんまですか!?Σ( ̄□ ̄lll) ・・・でも、それって究極の自己監査ですよね・・・笑」

「はい、先日、子会社監査に行って、子会社の社長に『おまえ、これなっとらんやないか!』と指摘したら、子会社の社長から『いや、これは親会社の前の社長から指示されたことですよ!』と反論されて往生しました(笑)」

・・・・・なるほど。ということは親会社の現社長さんは元部下ということですね。だから、厳しいことも平気で社長に要求できる、と。しかし(かなり大きな上場会社さんですが)元社長が退任後に常勤監査役に就任する、というケースはさすがに日本の上場企業では珍しいのではないでしょうか。

そういえば以前、三菱重工業さんが監査等委員会設置会社に移行する際に、退任される副社長さんが、初代の常勤監査等委員に就任する、という話題を当ブログでも取り上げまして、あるガバナンスに詳しい方から「自己監査は監査不全の温床、最悪!」としてご異論をいただきました。また、東芝さんの第三者委員会報告書においても、東芝の元CFOだった監査委員長の方の「いまさら騒いでも執行部は困るだけだから、見なかったことにしましょう」といった発言が記されていたことにも残念な気持ちになりました。

たしかに「自己監査」(自分が決定した業務執行を自分で客観的に監視・検証できるか)によって監査機能が低下してしまう、というのは実例もあるので(ガバナンスの実効性という意味では)問題はあることは認めざるをえません。ただ、ここぞという場面で社長が監査役の意見を飲むかどうかは、平時における監査環境に依拠するところが大きいと思います。そういった意味では、退任した社長さんが監査役に就任する、というのは究極の監査環境ではないかと。とくに、社外取締役や社外監査役と組むことで、絶大な監査権限を行使できるような気がします。

最近、相談役制度の功罪といったことがよく話題になり、相談役を廃止して退任社長さんは他社の社外取締役になるべき、といった議論が展開されています。でも、ここは大いに異論が出るところですが、いっそのこと退任された社長さんは監査役に就任してみるという選択肢も考えてみてはいかがでしょうか?社内において監査役をみる目が大きく変わるかもしれません(もちろん会計監査人との連携にも影響が出そうですね)。

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