2019年5月24日 (金)

社外役員の独立性と有事における「追加報酬」の受領

4月25日に経産省HPに公表されました「第7回公正なM&Aの在り方に関する研究会」資料には、近々公表される予定の「公正なM&Aの在り方に関する指針-企業価値の向上と株主利益の確保に向けて-」のドラフトが含まれています。

そこで、ほぼこの内容で指針が出されるものと思って読みましたが、MBOや支配株主による従属会社の買収の場面において、上場会社たる従属会社の社外取締役(社外監査役もほぼ同旨)は、少数株主保護を目的とした特別調査委員会の委員として積極的に関与すべき、とあります。社外取締役が増えることを想定して、社外取締役にこそ、少数株主の利益を守る役割を担ってほしい、との意向が強く出されているようですね。

いろいろと参考になるところが多いのですが、やや意外と思えたのが「社外役員が委員に選任された場合の追加報酬」に関する指針です。

特別委員会がその役割を十分に果たす上ででは、委員に対して支払う報酬は、その責務に応じた適切な内容・水準とすることが望ましい。また、社外役員が特別委員会の委員として職務を行うことは、上記3.2.4.2B)のとおり、社外役員としての職責から期待されることであるが、特別委員会に係る職務には通常の職務に比して相当程度の追加的な時間的・労力的コミットメントを要すると考えられるところ、元々支払いが予定されていた役員報酬には、委員としての職務の対価が含まれていない場合も想定される。そこで、このような場合には、別途、委員としての職務に応じた報酬を支払うことを検討すべきである。

社外取締役や社外監査役の有事における職務は極めて多忙を極めますから、個人的にはとても「うれしい」内容の指針です(笑)。そういえば第2期のCGS(コーポレートガバナンスシステム)研究会実務指針(CGSガイドライン)にも、社外取締役を増やすための対策として、指名委員会・報酬委員会等の委員長や委員を兼務する場合、取締役会議長を務める場合、筆頭社外取締役を務める場合には、適切な水準の報酬となるように検討すべき、とありました。業績連動型報酬を社外役員に検討してもよい、というのもありますね。現在のLIXILグループの状況などをみてもわかるように、他の仕事はそっちのけで、社外取締役としての職務を全うしなければならない状況(まさに有事)もあるので、「追加報酬」というのもアリなのかな・・・と考えたりします。

このような「追加報酬制度」が実務慣行になることは個人的にはうれしいのですが、社外役員の独立性といった視点ではどうなのでしょうかね?大株主が実質支配する会社から追加報酬をもらいながら本当に少数株主保護に全力になれるのか、中長期的な企業価値向上に資するためのインセンティブを受領しながら経営者の暴走を止めることはできるのか、ステイクホルダーへの説明責任を果たすための役割を担いながら、会社のリスク管理(レピュテーションリスクの低減)を優先するような対応になってしまわないだろうか・・・疑問は尽きません。

東証の企業不祥事対応のプリンシプルが公表されて以来、不祥事発生時の特別調査委員会に社外役員の委員が選任されることも増えましたが、そういった社外役員にも今後は「追加報酬を支払うべき」といった意見が出てきそうな気がしております。いずれにしても、社外役員の報酬開示のなかで「追加報酬に関する注記」などが増えそうですね。

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2019年5月 8日 (水)

LIXILのM&Aを社外取締役は阻止できただろうか?-伊子会社買収事例をもとに

5月8日、LIXILグループでは取締役候補者を決定する指名委員会が開催されようです。半数程度(過半数?)は独立社外取締役が候補者となるようですが、同社で社外取締役が機能するためには、まず会社としてやるべきことが3つあると思っています。

ひとつは2012年に買収したペルマスティリーザ社(LIXILグループが買収したイタリアの住宅設備会社)とのシナジー効果がなぜ得られなかったのか検証すべきです(いろいろとネットニュースを調べましたがわかりませんでした※)。中国の子会社については粉飾が判明した、ということで理解できましたが、こちらのニュース(投資家向けIR)にあるように、ペルマ社を買収した当時の経営判断としてはとても合理的な戦略だったと思われます。そこで、まずこの伊子会社買収の問題点を冷静に総括する必要がありそうです。なお、私なりにはライバル会社TOTOの代表者のインタビュー記事が参考になるように思いました。

※・・・LIXILグループは,イタリア子会社ペルマスティリーザ社における事業規模縮小や確実なキャッシュフロー経営への転換を図る再生計画を策定しましたが,事業環境の変化についてIFRSに基づく減損テストを実施し,のれんを含む無形資産の減損等245億円を計上しました。

そしてふたつめが、LIXILグループではこれまでも著名な方々が社外取締役として就任されていましたが、「ペルマスティリーザ買収は正しい判断だったかもしれないが、現状の判断として、事業ポートフォリオの見直しが必要ではないか、ペルマは売却すべきではないか」との意見を誰かが出さなかったのか・・・という点への回答です。もし出せなかったとすれば、その理由は単に「潮田氏に対する遠慮があった」ということでしょうか。先日の潮田氏の会見内容からすると、このペルマの売却に関連して潮田氏と瀬戸氏との認識の相違があったようです。しかし、遠慮があったとしても、重要な事業戦略の決定方針で潮田氏と瀬戸氏の対立がたびたび生じていたということ(調査報告書より)であるなら、社外取締役が中心になって経営トップの人事を決定すべきではなかったか。まさか社外取締役がトップ二人による話し合いでの解決を期待していた、ということではなかったのか。そうであるならば、遠慮があったのは潮田氏に対してではなく、むしろ会社に対してではなかったのか。

そして最後に「独立社外取締役の行動指針の策定」です。私には会社側、株主側、どちらの推薦する取締役候補者が選任されるのか予想もつきませんが、いずれにしても「この会社の社外取締役は、どのような役割を期待されているのか、期待された役割をどのような方法で果たしていくのか」選任された時点で明らかにしたうえで「LIXILグループ独立社外取締役行動規範」を策定し、これを開示することが必要だと考えます。選任指針は多くの上場会社で策定していますが、行動指針まで策定している会社は少ないのが現状です。これまでLIXILグループがコンプライしてこなかった独立社外取締役だけの定例会議の実施や筆頭社外取締役の選任もしっかり実行して、社外取締役の独立性を高めることが必要だと思います。

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2019年4月17日 (水)

社長と社外取締役との分かり合えないミゾ(その2)-社長はやめられない

先日、A社長(老舗の東証1部上場会社)との会食における雑談。A社長曰く「こうやって社長になってみると、やっぱり自分から退任時期を決めるのはむずかしいですよね」「最初はしかるべき時期に・・・とは思ってましたが、周りを見回して後継者候補を具体的に選定しているうちに『この人たちが社長やるくらいなら俺がやったほうがマシ』と思っちゃいますもん」「病気にでもなって足腰が立たなくなれば別ですが、やっぱり元気なうちはやめられませんよね(笑)」

私「じゃあ社外役員さんが『アンタ、もう感覚がずれてますからやめなはれ』って言って引退勧告したらどうですかね?」と質問したところ、A社長曰く「ああ、それなら辞めます。そう言ってくれたらありがたい。強制的に辞めさせる制度、たとえば後継者計画を誰かが主導するとか、役員退任ルールを社外役員が中心になって作るとか、そういったものがあれば覚悟しますが、そうでもないかぎり、社長って実際になってみるとホント、人に譲りたくないですよ」(ちなみに、その会社には顧問や相談役はいらっしゃいません)

ガバナンス・コードではCEOの選解任手続きの明確化や概要の開示が求められ、また後継者育成計画の策定なども要請されています。しかし実際には、社外取締役にとってはCEOに退任を要求するといったことはかなり勇気が必要です。ただ、上記のA社長の話を聞きますと、社外取締役がズバリ退任要求をしたほうが社長さんの希望にも沿うのかもしれませんね。たとえ「バッサリ」とまではいかなくても、「社長、いまごろ『心変わり』しても、もう遅すぎまっせ」といえるような冷徹な手続きによって後継者育成計画を進めることが重要かと思います。権力が長く続くと弊害が生じるわけですが、人間は弱いものですからガバナンス・コードの運用にも工夫が必要です。

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2019年4月15日 (月)

社長と社外取締役との分かり合えないミゾー「経営には正解はない」

先週金曜日(4月12日)は日弁連の社外取締役シンポに登壇させていただきました。著名な元経営者の方々や投資銀行の方の意見を拝聴し、私も勉強させていただきました。12日は財務省や日本取締役会協会での講演の後だったので、私は比較的(?)おとなしくしておりました。ただ、事前打ち合わせの雑談の中で、元経営者の方の間で交わされた「なるほど」と思ったお話がございまして、本編では聴衆の皆様の前で披露されなかったので、ここでひとつだけご紹介させていただきます。

「経営には正解はない」

元経営者のおふたりのパネリストの方が、「経営には正解はない」「一生けん命に最適解を考えるが、最後は『エイ!ヤー!』という部分がどうしても残る」といった共通の発言をされていました。そういった視点から(自社の)社外取締役がどうみえたか・・・ということを尋ねますと「専門家の方は、これが正解だ、と提案してくる。いや、そんなに簡単に正解がわかるんだったら苦労しませんよ、とボヤキたくなりました」「自分と同じ経営者の社外取締役だと、ご自身の成功体験から『これが正解だ』とおっしゃる。しかし時代が変わったんですよ、そんな成功体験は今の時代には通用しませんよ、とボヤキたくなった」とのこと。

なるほど、社長さんは社外取締役に対しては「貴重なご意見ありがとうございます。参考にさせていただきます」と紳士的におっしゃることが多いのですが、ホンネではこんなところなのかもしれませんね。経営陣が少しでも社外取締役制度を理解するためには、社長が社外取締役を招く際、社外取締役にどのような面で活躍してほしいのか具体的なすり合わせをすべきと思いますし、そのためにも(現役の社長時代は無理でも)将来の社長候補の方には、どこかの会社の社外取締役に就任して、別の視点で経営に関与することもよい経験ではないか・・・と思いました。

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2019年4月11日 (木)

LIXIL新旧CEO対決-ホールディングスのCEOとして求められるものは何か

国交省の幹部が民間企業の役員を威嚇したとして国に530万円の損害賠償が認められたそうです(朝日新聞ニュース)。国交省の幹部の方が「もうお前のところには発注しない」として、個人の資格で(国交省行政に反するような)請願を行った取締役を辞任に追い込んだ、とのこと。法律に基づかない事実上の行政介入および憲法16条違反(請願権侵害)ということで、高裁での逆転判決です。判決内容によっては企業実務にも影響を及ぼしそうで、ぜひともこの判決文は全文読みたいですね。

「取締役の辞任」といえば(?)、昨日に引き続きLIXILさんの新旧CEO紛議のお話です。本日(4月10日)の読売新聞朝刊の記事(リクシル対立-新旧トップの主張)は素晴らしい。前CEOの瀬戸氏と会長兼CEOの潮田氏のインタビューを同時並列で掲載して対立の論点を明らかにしています。今まで報じられてきた内容を超えていて、こういった記事が早く読みたいと思っていました。

瀬戸氏は調査報告書の内容に「恣意性を感じる」として不満を抱いておられます。おもにガバナンスの面から強く批判をしておられますが、「私はハンズオンのタイプの経営者。CEOは現場に赴いて管理をすることが大切。海外拠点(シンガポール)で経営などありえない。当社は今、管理が必要なとき。可能性を広めるときではない。会社の状況によって求められる経営者の像は違う」とのこと。一方の潮田氏は「ホールディングスのCEOとしての仕事をせよ。各事業会社には優秀なトップが存在するのだから、これを束ねて最適な資源配分をするのがホールディングスのCEOの役目。11億もの報酬をもらっておきながらこの業績なら責任をとるのが当然。私が海外の拠点からリスクやチャンスに関する情報を提供することは取締役会での合意があってのこと」と述べておられます。

グループ経営でCEOに求められるのは各事業会社のシナジー効果を上げること(ヨコの関係)と、資本コストを上回る業績を上げるための最適なポートフォリオを組み立てること(タテの関係、各事業の最適な資源配分を行うこと)ですから、瀬戸氏はシナジー効果重視、潮田氏は最適資源配分重視というところでしょうか。このあたりはホールディングスのCEOに求められるものを考えるうえでとても興味深い。私自身の意見としては、グループとして中小規模のホールディングスなら瀬戸氏のようにハンズオン志向が大切だと思います(ハンズオンで人を育てることができるのは組織の大きさに限界があるように思います)。しかし、LIXILグループのような大規模なグループをまとめるのであれば、夢を語るのと同時にグループ全体のポートフォリオにこそ注力すべきと思います。「選択と集中」において厳しい仕事を通じて結果を出すことに(度胸と才能がなければ到底できない仕事として)11億円の報酬価値があるように思います。ということで、個人的には潮田氏の意見に共感するところが大きいです。

たしかに、3月29日に公表されたLIXILグループ会社における不正会計事件の調査報告書を読みますと、「選択と集中」「最適ポートフォリオ」の本社趣旨・理念が現場に浸透していなかったことに(会計不正の)原因があったと認定されており、瀬戸氏が主張している「現場管理」はいまのLIXILのブランド価値を維持するためには重要であることは否定しません。しかし、そこはCEOの仕事というよりも取締役会を中心とした内部統制システムの運用として対応するべきではないかと。

上記読売新聞の記事をお読みになって、いろんな意見が出てくると思いますが、これも「ガバナンスの力」があるからこそ、です。私のような野次馬が新聞記事を読んで云々というよりも、こういった意見の違いが社外取締役の前で開示されて、これを社外取締役が自らの知見をもって議論し判断する、ということが健全なガバナンスだと思います。そういった意味では瀬戸氏がLIXILのガバナンスを大いに批判しておられる点は正論だと思いました。

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2019年4月10日 (水)

LIXIL代表執行役交代紛議に思う-監査役会設置会社こそ社長解任基準が必要では?

LIXILの代表執行役交代の一連の経緯に関する報告書の全文が公開されましたね。社外取締役の方々の強い意向が示されたのでしょうか。2月のブログエントリーで私なりの疑問を書きましたが、やはり全文を読むと納得するところもありました。指名委員会の委員の方々が「創業者CEOに遠慮した」というだけでは済まないところも多々あるように感じましたが、「他の上場会社でも、同じようなことが起きたら同じような経過をたどるだろうな」というのが私の率直な印象です。創業家CEOでなくても、サラリーマン社長さんであっても、社外取締役は「忖度」してしまうのではないかと。今回のLIXILさんの件でも、解任された元CEOの方だけが反旗を翻しても機関投資家の動きにはつながらなかったかもしれません。別の創業家の方が元CEOの支援の声を上げたことが大きかったのではないでしょか。

前回のエントリー同様、委員の方々による法的評価へのコメントは差し控えますが、以下「今後検討すべき対応策」というところについての感想です。上記報告書では、本件に関するガバナンス上の問題点及びそれを招いた原因・背景、ガバナンス・コード等を踏まえて、CEO選任に関する手続の透明性(具体的な手続の明確化)、指名委員会の権限・役割の明確化、解任に関する基準や手続きの策定、筆頭社外取締役の選任等が提言されています。しかし、LIXILのような指名委員会等設置会社の場合には、このような基準がなくても(また執行役の選解任に関する権限が不明確であったとしても)人事に関する有事には主導的役割を果たすことが善管注意義務のひとつだと思いますので、むしろガバナンス・コードにコンプライしている監査役会設置会社にこそ、このような提言が必要ではないかと感じました。

先日、あるコーポレートガバナンスの勉強会でも「CEOの選解任の透明性」について議論されましたが、ガバナンス・コードをコンプライしている上場会社は多いものの、CEO解任基準を具体的に明記している会社はアイ・アールジャパンホールディングス、解任手続を具体的に明記している会社は(上記報告書でも注記されていますが)テクノプロ・ホールディングスくらいではないでしょうか(現時点ではもう少し増えている可能性もありますが)。また、勉強会では「本気でCEOの解任基準の充足判断や手続の適正性判断を行うのであれば、誰が議案を上程するのか」といった疑問も出ておりまして、結局、昔の三越事件のように「根回しによる動議」によるものであれば、そもそも解任基準や手続の明確化など必要ないのでは?との意見も出ていました。さらに「解任手続による解任決議が通った場合、本当にそのとおりに開示するのだろうか」といった疑問も出ていて、「レピュテーションリスクを考えたら、CEOを説得して『一身上の都合による辞任』でいいよね。」「いや、それアカンやろ。前に東証から厳重注意受けた会社あったやんか。」といった議論もありました。

いずれにしても、解任基準や手続きを明確にするのであれば、議案を出す指名委員会や審議を行う取締役会の議長をCEOと分離しなければ実効性に乏しいと思います。本日の日産前会長さんの動画を拝見しましたが、日産を愛しているにもかかわらず後継者については何も考えていなかったようです。ちなみにGEのジャック・ウェルチは日産前会長と同じく(CEO就任後)丸20年経過したところで3人の候補者から1名を後継者に指名し、後の2名に会社を去るよう説得する「厳しい仕事」をやり遂げています。後継者育成や選解任の議案は、制度として浸透していないとなかなか上程できないものと思います。

PS テレビのニュースで今年の「監査役全国会議」の模様が放映されていて驚きました。これも日産元会長さんの事件の影響でしょうね。

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2019年4月 9日 (火)

日産前会長・株主総会追放劇-取締役解任に「正当理由」はあるか?

4月8日に開催された日産の臨時株主総会で、日産の前会長さんの取締役解任議案が賛成多数で可決されました。会社と取締役の関係は民法上の委任契約に従うことになっていますので、株主総会はいつでも、どんな理由でも取締役を解任することができます。ただ、その解任に正当な理由がない場合には(法定責任として)会社は解任された取締役に対して損害賠償責任があります(会社法399条2項)。一般的に損害として裁判で認められるのは「任期満了の時期までの役員報酬相当額」ですが、もし前会長さんが会社との間で未確定(後払い)報酬も合意しているとなりますと、その分についても損害賠償の範囲に含まれます(かなりの高額になりそうですよね・・・)。

本日の臨時株主総会では20人ほどの株主さんから質問が出たそうですが「解任した後、ゴーン氏には報酬を支払うのか?」といった質問は出なかったのでしょうか?おそらく日産側が用意していた想定問答では「ゴーン氏の解任には『正当理由』が認められるので、残りの報酬分を支払う予定はありません」「むしろ会社としてはゴーン氏に対して損害賠償請求の訴えを提起する予定です」と回答することになっていたのではないでしょうか。一部報道では、現CEOの方が前会長さんへの損害賠償請求の予定について回答したようにも報じられています。

ちなみに、上場会社ではありませんが、菓子製造、ホテル経営等の事業を営む名門企業の取締役が解任された事例が記憶に新しいところです。当該名門企業の取締役を解任された創業家の方が「私への解任には正当理由がない」として損害賠償請求を求めた裁判では、裁判所が「取締役としての適格性に疑念を抱かせる行為」をいくつか認定して「合わせ技一本」で解任の正当理由を認めています(東京地裁判決 平成30年3月29日、金融・商事判例1547号42頁。ただし控訴審係属中)。ご承知のとおり日産の前会長さんは、会社法違反、金商法違反の刑事訴追に対して否認を続けていますし、私自身、いまでも刑事立件のハードルは高いと思っていますが、この名門企業の裁判例からしますと「取締役としての適格性に疑問を抱かせる程度の行動」はいくつか(前会長さんにも)認定されるものと思いますので、やはり(損害賠償義務が否定されるための)解任の「正当理由」はあると考えます。

ところで、株主総会の議長でもある現CEOの方は「会社からゴーン氏に対して損害賠償を請求する予定」と回答されたとなりますと、もし本当に損害賠償を請求するのであれば前会長さん側から(予備的に)過失相殺の抗弁が出されますよね。善管注意義務違反による損害賠償請求の場合には抗弁がなくても過失相殺がなされますが(民法418条)事実上は抗弁が出ると思います。これって日産の歴代の役員の方々にとって脅威ではないでしょうか。一般の株主代表訴訟であれば、原告株主は社外者ですから善管注意義務違反や過失の立証には高いハードルがありますが、前会長さんは社内の人ですから、他の取締役らの過失を裏付ける様々な証拠を握っているはずです。敵対的とはいえ、証言の信用性も高いものがあります。もし過失相殺の抗弁が、具体的な事実によって認められることになれば、今度は一般の株主による代表訴訟にも大きな影響が及ぶことになります。しかし、そのことを怖がって提訴を躊躇していたのでは、今度は不提訴という不作為の違法性を株主から指摘されて代表訴訟が提起される可能性も高いわけで、いずれにしても日産の役員の皆様は難しい立場に立たされることになるかもしれません。

4月9日には、前会長さんの逮捕直前に収録したとされる動画が公開されるそうですが、そこでどのようなことが語られるのでしょうか。ここまでは検察と会社が一枚岩のような印象がありますが、今後は検察と会社、そして会社役員との間で「利益相反」の状況を(合法的に)作出する戦略に出るのではないでしょうか。

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2019年3月27日 (水)

日産のガバナンス改革-定款変更よりも社内ルールの改訂に期待する

日産自動車のコーポレートガバナンスの改善に向けて、いよいよ27日に同社ガバナンス改善特別委員会が報告書をまとめるそうです(産経新聞26日朝刊記事より)。産経記事によると、会長職は空席とし、取締役会議長と会長との関係を分離すべきである、指名委員会等設置会社に移行すべきである、といった改善案が盛り込まれる、とのこと。いずれも日産の定款変更が必要なので、4月8日の臨時株主総会では定款変更議案が上程されるようです(ただし機関形態の変更については準備が間に合わない可能性あり)。

世間では企業統治改革が進み、「形式から実質へ」とガバナンス改革が深化している最中です。日産のケースでは、ルノーとの経営支配構造にも配慮しながらのガバナンス改革・・・ということで、様々な思惑があるのかもしれません。しかし、本気で執行と監督を分離するのであれば、私は定款変更よりも、むしろ定款変更と同時並行で社内ルール(たとえば取締役会規程、執行役・代表執行役に関する職務権限規程など)を変更することこそ必要ではないかと考えます。たとえ指名委員会等設置会社に移行したとしても、①社外取締役は最低2名でも可、②取締役と執行役の兼務は可、③監査委員は取締役会がいつでも解職・選定可、ということなので、運用次第では「仏作って魂入れず」のガバナンスになってしまうおそれがあります。

そこで、私としては①取締役会では独立社外取締役を過半数とする、②取締役会議長は社外取締役から選定する(これまでの報道によると、この点は採用される可能性があります)、③内部統制の一環として、執行役の監査委員会への報告義務を明記する(指名委員会等設置会社では会社法357条相当の規定が除外されていますので)、④執行役の取締役会への報告について、原則として代理報告を禁止する(会社法417条4項の例外とする)、⑤監査委員会に最低1名以上の常勤監査委員を置く(監査権限を最大限尊重する、社外取締役の監査委員への情報提供を保証する)といった社内ルールを策定すべきと考えます。

②については採用される予定のようですが、ガバナンス改善委員会のトップの方がそのまま社外取締役に就任して議長となる・・・という点はどうなんでしょうか。機関投資家の評価が分かれそうですね。③、④、⑤は、グレッグ・ケリー氏が日産前会長とともに刑事立件されたにもかかわらず、これまでほとんど職務内容が報じられてこなかった点に配慮したものです。前会長の不適切行為が様々な形で報じられている(明るみになっている)にもかかわらず、捜査機関側からも、また日産側からも、代表取締役としてのケリー氏の行動については何らの情報も提供されていません。このあたりは改善特別委員会の報告書で明らかになるのかもしれませんが、日産のガバナンスにおける「黙認されたブラックボックス」だと思います。本気でガバナンスの改善を図るのであれば、このような「実質」のところに踏み込んだ改革が必要ではないでしょうか。

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2019年3月25日 (月)

日産自動車の代表取締役らによる報酬決定協議の真相について

どなたかコメント欄でもお書きになっておられますが、3月23日(土)の東京新聞朝刊(社会面)に「日産社長『経緯知らず署名』ゴーン元会長の退任後報酬」との見出し記事が掲載されています。関係者の証言によると・・・とありますが、2011年~15年ころ、ゴーン元会長の退任後報酬に関する合意書が少なくとも3通作成され(退任後に顧問料名目等で支払うことを日産とゴーン氏との間で合意した、とされる書面)、3通とも西川氏の署名がなされていたそうです。たしかこのような合意書が存在することは、すでに昨年12月ころに東京新聞でも詳しく報じられていました。

特捜部の事情聴取に対して(3通の合意書に署名した理由について)西川氏は「ゴーン被告とケリー被告との間で話ができているのだなと思い、意味合いがわからないままにサインンをした」との趣旨の証言をしているとのこと。真偽のほどはさておき、西川氏が有価証券報告書に対する虚偽記載の認識を持っていなかったことを説明するためには、このような証言となることは当然に予想されるところだと思いますので、私としてはそれほど驚くべき証言内容だとは思いません。

ただ、(何度も申し上げますように)私としては元会長さんの金商法違反、会社法違反による刑事事件の成否よりも、日産のガバナンスがなぜ機能しなかったのか・・・という点に、最近は関心が向いております。たとえば上記のような記事が真実だとするならば、当時の代表取締役でいらっしゃったSさんの行動はどうだったのか・・・という点はどうしても知りたい。Sさんは2011年3月期、2012年3月期には西川氏、ゴーン氏、ケリー氏と並んで代表取締役です。当時の有価証券報告書を確認しますと、取締役の報酬は「取締役議長(ゴーン氏)が他の代表取締役と協議して決定する」とあります。この有報の記載を前提とするならば、取締役の報酬は、4名の代表取締役の協議が必要だったはずです。

そもそも合意書には3名の署名しかなかったとすれば、なぜSさんは協議に参加していなかったのでしょうか(逆にいえば、ゴーン氏とケリー氏で話ができていたのであれば、西川氏も協議に参加する必要はなかったのではないか?)。もし4名の署名が残されているのであれば、西川さんとSさんの間ではなんらの協議はなかったのでしょうか。いずれにしましても、代表取締役による協議というのは経営トップの独断を排除するためのガバナンスの一環だと思いますが、そこが機能していなかったとすれば、そもそも取締役会自体の監督機能にも何ら期待できなかったようにも思えます。こういった点が、今後明らかにされなければガバナンスの機能不全の根本原因は究明されないのではないでしょうか。

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2019年3月18日 (月)

伊藤忠とデサント、「ガバナンス・コスト」はどちらが負担するのか?

すでに報じられているとおり、伊藤忠商事によるデサント株式へのTOBが成功し、伊藤忠はデサントの40%の株式を保有することになりました。伊藤忠の思惑通りに買付けが進んだわけですが、大企業による敵対的TOBが成功した例は極めて珍しいそうです(たとえば朝日新聞ニュースはこちらです)。昨日(17日)、TOB成立後としては初めて、両社が今後に向けての協議を行ったそうですが、デサントの創業家社長さんは退任する方向で協議が進められていると報じられています(産経新聞ニュース)。

今後はデサントの取締役会の構成をどうするか・・・、といったところで双方の意見に食い違いがあるようですが、私がもっとも関心があるのは「今後、デサントの経営に伊藤忠が主導権を握るのであれば、そのガバナンス・コストはどっちが負担するのだろうか?」という点です。友好的なM&Aであれば(円満な協議によって)コストは双方が負担し合い、またそれほど大きなコストにはならないと思います。しかし、今回のように敵対的TOBによって経営支配権が変わる場合(40%の株取得→経営陣の交代)、従業員の多くも経営権交代に反対を表明しているわけですから、伊藤忠の経営方針をデサントに浸透させるためには多大なコストがかかるはずです。

たとえば新たな経営陣の人的資源(報酬を含めた)の投下、PMIの実効費用(通常は100日プランと言われていますが)、(TOBに反対を表明している)従業員とのコミュニケーションコスト、デサントの経営の「見える化」に向けた内部統制コストなどです。デサントは一貫してTOBには反対を表明していますし、また両社の企業規模には相当の差がありますので、おそらく伊藤忠側でガバナンス・コストを負担するものと思います。ただ、そうであるならば、これだけのガバナンス・コストを負担してでも、デサントと伊藤忠に資本コストを上回るだけのシナジー効果があることを説明できなければならないはずです。伊藤忠経営陣による威圧的な買収と(いまでも)囁かれているわけですから、そのあたりの合理的な説明がなければ「過去の遺恨による『弱いものいじめ』にすぎなかった」と言われてしまう気がします。

今年6月には政府(経産省)からグループガバナンスの実務指針が公表される予定です。積極的なM&A戦略が進む日本企業において、いままで「手つかず」だったグループガバナンスの在り方が示されます。友好的M&Aであれば経営判断として「管理強化」か「放任主義」か、といった選択肢もありそうですが、敵対的TOBによるM&Aとなりますと「放任主義」とはいかないでしょう。今回の伊藤忠、デサントの攻防も、TOBや株主総会が終了した後も、様々な面で世間の関心の的になるものと予想しています。

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