2021年5月 6日 (木)

東芝-CVCによる買収提案劇中断のモーメントについて

当ブログで過去に何度か取り上げたCVCによる東芝買収事案ですが、ご承知のとおりCVCによる買収提案の「事実上の撤回」に至ったようです。過去のエントリーでも述べた通り、私は①経産省はこの案件についてはどのように関与しているのか、②もし経産省とCVC(及び東芝の一部取締役)との事前の根回しなしに買収提案に至ったのであるならば、実現可能性はどこから来るのか、という点にどうしても関心がありました。

結局「わからずじまい」だったのですが、5月3日の朝日新聞ニュース(会員向け有料記事)で、ようやく疑問点が少しだけではありますが解消された気分になっております。当該記事「2兆円超の東芝買収、頓挫の舞台裏 新体制の行方は」によると、まず①については経産省は「元CEOと距離を置く東芝幹部」と「元CEO周辺」の双方から連絡を取り続けていた、とのこと。「蜜月だった元CEOの退場に幹部はため息をつく」とのことなので、ほぼ中立であったものの、CVCによる買収可能性については経産省も検討していたのかもしれません。

つぎに②については、(報道内容が真実だとすれば)「2003年に設立されたCVC日本法人には焦りがあった」「日本法人はすかいらーくへの出資や資生堂の日用品事業の買収等を手掛けたが、希望は最大で1000億円台。もっと大きな案件ができないのか、と英国本部からせっつかれていた」(関係者の証言)とのこと。なるほど、大手ファンドの日本法人としては、それなりにパフォーマンスを上げなければ「撤退」の危機に瀕するわけで、「見切り発車」の意欲があるところに、東芝の一部取締役の方々の意向が重なって4月7日の日経朝刊スクープに至った、ということのようです(なるほど・・・)。

また日経スクープは4月7日の早朝でしたが、社外取締役らが元CEOの動きに対応しだしたのは前日の6日のこと。つまり、スクープの前に東芝法務部の担当者から重要情報が届いたそうです。通常の企業であれば、法務部といえども執行部との関係が深い。したがって、社外役員に重要情報を伝えるには経営者の判断が必要です。その法務部から(指名委員会等設置会社といえども)経営トップへのお伺いなしに社外取締役に重要情報が届く、という社内の雰囲気がすべてを物語っているような気がいたします。

最後に私の独断による意見ではありますが、CVCによる買収劇中断に至った要因はいろいろとあるかもしれませんが、最後はやはり東芝の経営幹部層の皆様の強い気持ちが(社外取締役の方々の行動に火をつけた、という意味において)大きかったのではないでしょうか。このあたりは、有事に向き合う社外取締役、社外監査役の皆様には示唆に富むストーリーではないかと思うところです。

| | コメント (1)

2021年4月15日 (木)

東芝は経産省と良好な関係を維持できるのだろうか?-一連の報道から考える

CVCによる買収提案から1週間が経過した4月14日、東芝では臨時取締役会の開催を前にCEOが辞任の意向を示したことが報じられました。4月8日のエントリー「CVC、東芝へ買収提案-なぜ初期提案の情報が洩れる( *´艸`)?」で述べたように、やはりCVCの買収提案にはストーリーがあったようです。ただ、東芝社内において指名委員会が幹部社員によるCEO信任調査を継続していた事実や、今年に入って経営陣の間でCEO信任について対立があった、という事実は全く知りませんでした。

文春オンライン、ロイター通信をはじめ、多くの報道内容から、素人なりに一番真相に近い記事を掲載しているのは毎日新聞の「東芝社長、電撃辞任の裏側 買収もくろむファンド、その視線の先」だと考えております(有料記事かもしれませんが)。現時点で全体像を把握するには、この毎日新聞の記事をお読みになるのがよろしいかと。上記エントリーにて、私は4月7日の日経スクープ記事を「胸のすくような記事」と申しましたが、ホント、取締役会議長を務める社外取締役さんは、当該記事を読んで激怒したでしょうね。

辞任された元CEOの方と経産省には太いパイプがあることもストーリー通りで、経産省サイドとしては元CEOによるストーリーを支援していたのではないかと想像します。外為法規制への審査、(ファンドの保有株式次第ですが)海外諸国における競争法上の審査など、内外の規制当局との交渉はハードルが高いはずで、外資ファンドによる買収を進めるにはどうしても経産省の力が必要なはずです。経済安保体制が高まる中、東芝メモリが売却された2018年当時とは競争法上の審査の厳しさも変化しているように思います。元CEO辞任劇をみておりますと、社外取締役を中心としたガバナンスが機能した事例のようにもみえますが、どうしても東芝が国益と深く関わる企業であるがゆえに経産省との信頼関係抜きには非公開化はうまくいかない、というのが現実の見方ではないでしょうか。

さて、そうなりますと東芝の元社長さんがCEOに復帰されるとしても、経産省との関係はどうなるのだろう・・・という点がポイントになるように思います。2017年当時、東芝メモリ(現キオクシア)の売却先を決定するにあたり、経産省と当時の東芝経営陣との間で揉め事はあったのか、なかったのか・・・。おそらく今後のメディア報道は復帰した社長さんと既存株主との信頼関係の構築に焦点をあてるものと思いますが、私はむしろ当該社長さんをはじめとした東芝経営陣と経産省との信頼関係の構築に焦点をあてて今後の展開に注目しておきます。

| | コメント (1)

2021年4月13日 (火)

東芝のバイアウト戦略(?)こそガバナンス・コードの趣旨を実現したものでは?

(4月13日午前 追記)

会社法規則の内容まで織り込んだ改訂版の会社法関連書籍も、いよいよ4月22日の江頭憲治郎「株式会社法(第8版)」の発売でほぼ一巡の様子となりますね。会社法の改正では日本の会社は変わらない(法律時報86巻11号65頁)、コーポレートガバナンス・コードが「攻めのガバナンス」に資するなど、諸外国でも聞いたことがない(「コーポレート・ガバナンスの目的と手法」早稲田法学92巻1号95頁)と、近時の企業統治法制について厳しい意見を述べておられる江頭先生が、令和元年改正会社法およびコーポレートガバナンス・コート再改訂版の施行を念頭に、どのような改訂版を出されるのか、たいへん興味があります。

さて、上記ご論文「コーポレート・ガバナンスの目的と手法」(2016年)の中で、江頭先生はコードによって要請されているような事項の遵守は、上場会社の資本コストを下げる(エージェンシーコストを下げる)ことには役に立つかもしれないが、そもそも「攻めのガバナンス」つまり持続的な成長(中長期的な企業価値の向上)には役に立たない、と指摘しておられます。「いやいや、独立社外取締役が増えることでCEOの選解任に社外取締役がボードの主導権を握り『攻めのガバナンス』は実現できるではないか」との意見もあるかもしれません。しかし江頭先生は「もちろん社外取締役が外からCEOを連れてこれるなら別だが、そこまでできる社外取締役などおそらく存在しないだろう」と看破しておられます(ホント、その通りかと)。

そのうえで、コードには要請されていないものの、もしコーポレートガバナンス・コードの趣旨(中長期的企業価値の向上、攻めのガバナンス)を実現させるコーポレートガバナンスの手法があるとすれば、それは「バイアウトファンドによる買収」以外にはないとおっしゃっています(同上114頁)。-バイアウト・ファンドによる買収は、経営者によるリスクテイクを容易にし、経営者・従業員の生産性を向上させると主張されているが、そうであるならば、当該手法はまさに「会社の持続的な成長」をもたらすコーポレートガバナンスの手法といえよう、とのこと。

いままさに東芝は、アクティビストファンドの大株主によって経営判断の一部を握られ、もはや資本コストを低減させることがむずかしい状況にあります。そうなると、CVCによる買収こそ、東芝に残された唯一の企業価値向上のための手法ではないか、という理屈も成り立ちそうです。もちろん、これは理屈、理論の世界の話であって、私の個人的な意見としては、前のエントリーでも述べたように、すでに官民で(日経さんも含めて?)ストーリーが出来上がっているのではないかと推測いたします(なお、私は当該ストーリーについては賛否はとくに表明しておりません)。そして上記の理屈が当該ストーリーの正当性・合理性を担保することになりそうな気もいたします。

このような事前のストーリー作りが許されるのは、東芝が廃炉技術や解読不能な暗号技術など、国益に関わる有形無形の資産を保有する「特別な会社」だからであります。重大な経営判断に至るプロセスの透明性、公正性が要求されることは当然であり、社外取締役の方々を中心とした議論が必要ですが、けっして「社外取締役が中心となって議論したこと」が、上記ストーリーのお墨付きを与えたことにならないように、それぞれの社外取締役の個人的な意見も外からわかるような工夫が必要かと思います。

4月13日午前 追記:朝日新聞朝刊(13日)によると、東芝は社外取締役や法律・会計の専門家を含めた特別調査委員会を設置する方針を固めたそうです。ぜひ調査委員会の活動内容についても明らかにしていただきたいですね。

| | コメント (1)

2021年3月22日 (月)

ガバナンス改革3.0はすでに始まっている

1週間ぶりの更新です。委員長を務めております某社の調査案件が佳境に入っており、他の委員・委員補佐の皆様が深夜早朝まで調査に勤しんでおられる中でブログを書くのはたいへん気が引けます(笑)。したがいまして、書きたいことは山ほどありますが、簡潔にひとつだけ。

今朝(3月21日)の日経朝刊7面ではPwC・Japanグループ社が、脱炭素を目指す企業に対して温暖化ガスの効果的な削減策を助言するサービスを開始することが報じられていました。削減に要する費用や投資負担に伴う効果、そして同効果の財務への影響等を株主に説明しやすくなる、ということだそうです。

こういった記事を読み、私はいよいよガバナンス改革も第3世代に入ったものと感じております。ポピュレーションアプローチの時代(2014年~17年)は法改正やソフトロー(コードやプリンシプル等)によって市場に参加する企業全体を動かし、次にハイリスクアプローチの時代(2018年~20年)は、非友好的買収や資本生産性に関する(株主の)重要提案に代表されるような「個社への働きかけ」の波及効果によって「形式から実質への深化」を促し、そして今後はインテクレイテッドアプローチ(統合アプローチ)の時代、つまりE(環境)S(社会・人権)への企業の取組みとの統合によって更なるガバナンス改革の進展を目指す、という時代への変遷です。

たとえば脱炭素社会の実現に向けた企業努力には(上記のPwC Japanさんの新提案のように)多大な社内資源の投入が必要になりますが、これを実現できる(少なくとも社内で議論できる)ガバナンスが求められますし、またダイバーシティの導入には、女性や外国人の幹部職員が浸透できるように、幹部職員の職場環境の整備(女性や外国人が力を発揮できるように当該職務の内容を作り直すこと)を実現することにもガバナンスの変革は不可欠でしょう(職務の内容自体を変えることが前提となりますので「いや~、まだまだウチの会社は〇〇担当の執行役員を任せられる女性幹部が育っていない」なる言い訳は通用しなくなります)。

ガバナンスの格付けに「評価項目、評点項目」をどうするか、といった議論もありましたが、そんな形式的なことよりも、EやS、中長期的な資本政策といった重要課題の実施可能性の判断項目としてガバナンスを評価するという手法が主流になるのでしょうか。日本企業のサステナビリティの重要課題とガバナンス改革を結びつけることは、もはや既定路線になりつつあるようです。誰か頭の良い人が考えたのかもしれませんが、こうなりますとさすがに「仏作って魂入れず」といったガバナンス・コード対応はもはや通用しなくなりそうです。

昨年来、「日本企業のESG-なぜGはEやSと並んでいるのか」(2020年11月16日)、「ESGへの取組みは加点主義か減点主義か」(同12月2日)、「企業の脱炭素への取組みは情報開示だけでなく説明責任も果たさねばならない」(2021年1月21日)など、私なりの素朴な疑問を綴ってまいりましたが、なるほど、ガバナンス改革への企業の取組みを「見える化」する(真剣に投資判断の材料にする)というのは、こういった手法なのかと最近少しだけ理解できた気がいたします。

そうはいっても、これからも「サステナビリティ推進担当役員」任せの会社もまだまだ残りそうな気はしております。。。

 

| | コメント (0)

2021年3月15日 (月)

ダイバーシティ(D&I)とハラスメント対策は「セット」だと考える

土日も関係なく調査業務が続いており、なかなか時間がとれませんが、思うところをひとつだけ書かせていただきます。今週の日経ヴェリタスでは「ダイバーシティを買う 多様な人材、企業価値の源泉」という特集が組まれています。私は日経ニュースで紹介されている以上の中身については読んでおりませんが、もはやD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)は企業の社会貢献ではなく、企業価値の向上のためには必須の戦略だという内容のようです。

思想としては正論であり、また市場においても多様性を重視する銘柄で構成する指数が比較的好成績を上げていることも否定できない事実です。しかし、企業の不正調査をお手伝いしている者として(狭い視野ながらも)現実をみると、ダイバーシティの実践は現場のハラスメント、とりわけパワハラを助長する可能性も高めている(パワハラリスクを顕在化させる)ように思います。

ダイバーシティに「社会貢献」の色が濃い時代であれば現場での軋轢も少なかったのですが、「企業価値の向上に資する」ということで「多様な考え方を経営に取り入れる」のであれば、上司の部下に対する「考え方・働き方の強要」に由来する「個の侵害」事例が生じます。また、社内常識に反する考え方を持った上司に対して部下が共同して嫌がらせ行為に出て排除する行動(これも厚労省のパワハラの定義に含まれます)に出ることもあります。近時はインクルージョン(考え方の受容)という概念も普通に語られるようになりましたが、意味の取り方次第では「個の侵害」を正当化してしまうようにも思われます。

企業のハラスメント対策が「個(加害者)と個(被害者)の問題の解消」として捉えられていた10年ほど前までであれば、偶発的事故の後始末のような発想で、個々の紛争を処理していればよかったのかもしれません。。しかし、企業のハラスメントは「職場環境配慮の問題の解消」であり、放置することで「会社が辞めてほしくない優秀な人材から退職していってしまう」時代となりますと、ハラスメント対策こそダイバーシティを企業価値向上に結び付ける前提条件として考えるべきではないか、と思うようになりました。

たとえばダイバーシティは経営企画が担当し、ハラスメント対策は人事部が担当しています。まじめな企業ほど、それぞれの部門が熱心に業務を遂行していますが、ではそれぞれの部門の隙間で発生した問題はだれが解決するのでしょうか?(隙間で発生した問題の解決は、自らの人事評価には結び付きません)それぞれの部門が役割を果たした後に発生した問題の後始末は、これからも私のような弁護士が報酬をもらいながら場当たり的に担うのでしょうか?掛け声は素晴らしいのですが、担当役員より上の人たちが率先して隙間を埋めることに尽力しなければ、結局のところ「形だけ整えて、実質は伴わないD&I」に陥ってしまうように思います。

| | コメント (3)

2021年3月 8日 (月)

やはりコーポレートガバナンスを知ることは武器になる(と思う)

昨日、サンダースさんもコメント欄に書かれていますが、日本最大級の生協(神戸生協)の組合長が、内規違反(ゴルフ接待を受けたこと)を理由に解職されたことが報じられています(たとえば、こちらのニュースを参照)。昨年12月に内部通報があり、社内調査によって組合トップの内規違反が発覚、ただちに理事会で解職したということのようです。

官僚の世界では「倫理規定に反するものとは思っていなかった」という理由が通ってしまうようですが、民間の世界では「組合長が知らなかったわけがない」ということで解職です。たとえ国家公務員倫理規程に明確には反していないとしても、そもそも(国民から違反を疑われる行為自体が、その行為の必要性を疎明できない以上は)「品位を害する行為」として厳しい処分は下されないのでしょうか(私は神戸生協の姿勢こそ評価すべきと思います)。諸々書きたいことがございますが、あまり時間がないので以下本題です。

3月6日(土)、毎月恒例のCGN(コーポレートガバナンスネットワーク)の関西自主研究会がリモートで開催されまして、業界でもトップを独走している某上場会社の取締役監査等委員である会員の方から「ひょっとしたら最強のガバナンスは監査等委員会設置会社ではないか」といったタイトルでの発表がありました。

某社の取締役会構成やスキルマトリックス、監査等委員である取締役とそうでない独立社外取締役との関係など、他社でも参考になる実例が示され、現役の社外取締役さんが多いので、質疑応答もたいへん活発でした。そして、監査等委員会設置会社には「横滑り役員さん」が多いという外形だけで、やや冷めた見方をしている私にはかなり衝撃的な内容でした。

これまで、「社外取締役を入れると企業価値が上がるか」とか「指名委員会等設置会社にすれば不正予防に効果的か」といったような、外形から実効性を検討する議論が(コーポレートガバナンスの世界では)多かったのですが、最近のこの自主研究会の発表をお聞きしていると、少し視点が違うように思えてきます。要は「今、当社にある人的資源を前提に、中長期のパフォーマンスを最大化するためには、どのようなガバナンスを選択することが当社にとって最適か」といった視点で検討することが大切だと思います。とりわけモニタリングモデル(執行と監督の分離)を意識せざるをえない状況では、自社の戦略と人的資源を意識しながらガバナンスを構築することが不可欠ではないかと。

つまり監査役会設置会社の良さ(長所)を実現できる人的資源の会社もあれば、監査等委員会設置会社の良さ(利点)を引き出しうる人的資源を持った会社もある、ということです。「指名委員会等設置会社」の長所・短所もあるわけですから、自社がその長所を引き出しうる会社なのかどうか、そこを検討する作業が必要なのかもしれない・・・ということを(この研究会で)考えさせられました。

では、それぞれの機関形態にはどんな利点があり短所があるのか、社外取締役を増やすことにはどんな効果とリスクがあるのか、やはりガバナンスを学ぶことは会社にとっては有益だと思います。それと同時に、(本気でガバナンスを議論するのであれば)自社の組織風土を客観的に見つめなおす作業も必要ではないでしょうか。

| | コメント (1)

2021年2月10日 (水)

企業統治改革-社外取締役の「数合わせ」にはそれなりの意味(理由)がある

ときどき同じような趣旨の記事が掲載されているようにも思いますが、本日(2月9日)も日経朝刊「一目均衡」に「社外取 本質かすむ『数合わせ』」と題する証券部次長さんの意見が示されていました。3年ぶりに改訂されるコーポレートガバナンス・コードでは(プライム市場に上場予定の企業には)独立社外取締役が3分の1以上の役員構成比となることが要求されますが、これで果たして企業価値は上がるのだろうか・・・という論調です。肯定派と反対派との溝はますます深まっているそうです。

ガバナンス改革の趣旨をよくわからずに就任してしまう社外取締役の方がいらっしゃるというのもその通りですし、「希望報酬額が安いほうから5人紹介してね」と某協会にリスト開示を要望している某東証1部企業があることも知っております。ホント「アルバイト感覚」「なんちゃってガバナンス」といった実例をみますと期待と現実のギャップは埋められず、証券部次長の方がおっしゃるように「数合わせ」と言われてもしかたないのかもしれません。

「社外取締役を3分の1」「多様性に配慮した3名以上」といった要件を満たすことが企業価値の向上に役立つのかどうかは、もはや「因果関係」では議論はできず、統計学上の「相関関係」(仮説→検証)で議論せざるを得ないでしょう。ただ、それでも私は社外取締役の「数合わせ」には、とりわけ日本企業の取締役会を眺めた場合にはそれなりの合理的な意味があると考えます。

先日来、東京オリ・パラ組織委員会会長の差別発言が話題になっていますが、当該会長だけでなく、他の組織委員や評議員に対しても、発言の訂正を求めることができなかったことに批判が集まっています。同調圧力、忖度、承認欲求、成功体験によって、構成メンバーから発言訂正や辞任要求が出したくても出せない、というのは取締役会でも同様です。

上記「一目均衡」の記事のコメントとして、日本投資顧問業協会会長さんが(社外取締役に対して)「批評家然とせず、企業価値の向上に責任を持つ社外役員がもっと必要だ」と述べておられますが、批評家然とせず、価値向上に責任を持つためには、社外取締役の意見がきちんと役員会で通る可能性のある環境が必要です。私はそのためには10人の取締役のうち、3人は社外取締役が必要と考えます。2019年11月に現役の社外取締役の方々に登壇いただいた日本コーポレートガバナンス・ネットワークのシンポでも、「2人と3人では全然違う」というのが登壇者の意見でした。

たしかに、従来から異論を述べる社外取締役はいらっしゃいました。ただ、マネジメントボード(アドバイザリーボード)の時代における1人の社外役員の異論だと、社長(議長)から「貴重なご意見を承りました。今後の経営の参考にいたしますので、今回はどうかご理解を」で終わり。社内の取締役・監査役の皆様の「同調圧力の岩盤」は到底崩れません。

しかしモニタリングボードの時代における社外取締役3人の異論となると(10分の3)、社内取締役にも反対意見を述べる雰囲気が醸成され、多数決をとるまでもなく議案は取り下げられるケースが多いと思います。さらに、社外3人から社長の辞任要求があれば、社内取締役にも「忖度」「同調圧力」の呪縛が解けるおそれが生じるため、社長は退任を検討せざるを得ない状況に追い込まれます。つまり「企業価値に責任を持つ」ためには、「多数決」というしこりを残すことなく社外役員の要望が役員会で通る(同調圧力を排除した)環境を形成する必要がある、ということです。

ただ、独立社外取締役が3人以上いたとしても、けっして同じ意見でまとまるわけではありません。最大の問題は「この会社の社外取締役さんは、誰の紹介で候補者になったのか」という点です。「経営者団体での社長のお知り合い」ということでは、もはや上記のような対応は期待できないですよね。したがって、機関投資家の方々が社外取締役と対話をすることがあれば、まず最初に「あなたは誰の紹介で候補者になったのか」と質問することです。このひとつの質問に対する回答によって、その会社のガバナンスへの思いが伝わるものと考えます。

上記オリ・パラ組織委員会会長の発言問題では、同組織委員会には「わきまえた委員」が多数おられるそうですが、では日本の上場会社にとって「わきまえた社外取締役」はいったいどんなイメージなのか、そもそもガバナンス改革が求めるのは「わきまえた社外取締役」なのか、ぜひ有識者の方々にお聴きしてみたいものです。

| | コメント (4)

2021年1月 7日 (木)

サクセッション・プラン(後継者育成計画)の「もうひとつの役割」について

1月7日より首都圏では緊急事態宣言が発令されるようで、関西でも首都圏への移動自粛要請が強まる気配です(大阪もかなり厳しい状況ですが)。すでに報じられているとおり、飲食店への行政指導(時短要請、休業要請)が改正政令の施行によって行われるそうですし、また特措法の改正によって飲食店への行政処分(指示、命令、公表、罰則)も可能となるようです。

しかし、そうなると要請に反して営業を続けている飲食店への行政指導、行政処分を発動するよう、市民(誰でも可)が法的根拠に基づいて申請するような事態にならないでしょうか(行政手続法36条の3、東京都行政手続条例36条等-行政法は詳しくありませんが、たぶん「適用除外例」には該当しないはず)。

「あの店舗は午後8時を超えて営業しており、お客さんがたくさん来ている。周辺にコロナによる感染のリスクが高まっているので指示、命令を発出せよ、もしくは市民が近づかないように店名を公表せよ」といった(行政権限の発動請求の)申請です。実際に指導もしくは処分を行うかどうかは別として、申請を受けた行政機関には調査義務が発生しますから、申請を放置していると行政機関(主に地方自治体)の不作為は違法行為となります。本当にそんな調査ができるほど人的資源が豊富なのでしょうか。うーーん、ナゾです。(以下本題です)

さて、最近、いくつかの上場会社のご相談とその実践結果において「なるほど、サクセッション・プラン(後継者育成計画)というのはこのような効用があるのか・・・」と納得したことがありました。もうすぐ公表される「コーポレートガバナンス・コード改訂2021」の検討会でも「企業変革」の一環としてCEOの選解任強化が謳われており、サクセッション・プランの策定は、取締役会改革の中核的な課題といえるでしょう。

もちろんサクセッション・プランの目的は「後継者候補を計画的に育成して、企業の存続リスクを軽減しながら持続的成長を図ること」にあります。オムロン、花王、りそな銀行等、すでに立派な計画を策定・開示しておられる企業もあり、VUCAの時代にふさわしい優秀な後継者を選定するためにも真剣に導入を検討しておられる会社も多いのではないでしょうか。

ただ、少し趣旨は異なりますが、長年経営トップに君臨している経営者に交代していただくための「きっかけ」としてサクセッション・プランを活用する、ということも同プランのひとつの役割ではないかと。もちろんガバナンス改革の理想からすれば、複数の社外取締役を中心とした指名諮問委員会が「あなたはもう当社のトップとしてふさわしくないので退任してください」と印籠を渡す(拒否すれば解任する)ことが求められています。しかし、実際にはトップを前にすると言い出せないわけでして、社長(会長)自身が交代時期と後継者を決める、ということが暗黙の了解になっている会社が多いと思います。

そこで「当社でも『サクセッション・プラン』を導入しましょう」と提案をして、さりげなく「あと2年ほどで交代してはいかがでしょうか」「交代後は経営に口出しできないシステムになりますが、よろしいでしょうか」といったシグナルを(暗に?)出してみることが考えられます。これであれば、いままでの社長(会長)の功労に傷をつけることもなく、また突然の退任要求とは異なりますので、社長(会長)の人脈や社内外におけるOBとしての役割を、そのまま無形資産として残しておくことも可能になります。

また、サクセッション・プランが策定されたことが社内的にも周知されれば、それこそ後継CEO候補者や役員候補者と目される人たちが育つ土壌が生まれるわけでして、指名諮問委員会としても活動が深化することになります(ただし社内において強烈な派閥争いが存在する場合には、「誰の企画なのか」と詮索されて逆効果になることもありますので、そこは上手に根回しをする必要があります)。

阪大ベンチャーキャピタル株式会社の社外監査役を務めていたころ、同じく社外取締役を務めておられたNTTドコモの元社長さんから「山口さん、社長は業績が絶好調のときに交代しないとダメ。傾きだしてからじゃ未練を残すから」とよく聞かされました。アフターコロナなのかウィズコロナなのかはわかりませんが、以前にもましてかじ取りが難しい経営環境にありますので、サクセッション・プラン導入への拒絶反応も薄れてきたのかもしれません。計画の実践には様々な困難が伴うかもしれませんが、まず「導入ありき」で検討してみることも一考かと。

| | コメント (1)

2020年12月30日 (水)

皆様、良いお年をお迎えください

コメント欄にがばこさんもお書きになっていますが、プラスチック成型大手の天馬社で、また大きな動きがあったようです。28日の適時開示によると、監査等委員会が、外国公務員贈賄事件発覚時において不適切な行動があったとして前取締役ら6名を被告として損害賠償請求訴訟を提起したそうです(提訴は25日付け)。

4月に公表された第三者委員会報告書をもとに、監査等委員会(社外取締役4名によって構成されています)が提訴を決定した、とのこと。当ブログでも何度かご紹介したとおり、天馬社では社内でいろいろと騒動が発生しましたが、いずれの側の取締役さんも被告になっていますね。昨日のエントリーで「監査役の影が薄くなっているのでは」と書きましたが、気骨のある監査等委員の方々はいらっしゃるものです。

開示情報からは明らかではありませんが、天馬社には社外取締役さんが6名いらっしゃいますので、残る2名の社外取締役の方々が、この訴訟提起に対してどのようなスタンスで臨んでおられるのか、とても興味があります。たしか第三者委員会報告書の開示にも時間を要していましたが、この訴訟提起に関する開示については問題は発生しなかったのでしょうか。社外取締役に期待される役割がいろいろと議論されていますが、抽象論ではなく、こういった現実に発生した事態において、(監査等委員ではない)独立社外取締役がどのような行動に出るべきなのか、個別企業の経営環境を念頭に議論することは、他社においても大切だと思います。

さて、(天馬社の件はまた来年続編を書かせていただくとして)今年もお世話になりました。第三者委員会委員長として多忙を極めた1月と9月、10月はほとんどブログを更新できませんでしたが、また来年もマイペースでブログを更新していきたいと思います。首都圏ではコロナ感染がますます広がっています。どうか感染にご留意いただき、年末年始を健やかにお過ごしくださいませ。来年もどうか拙ブログをよろしくお願いいたします。弁護士 山口利昭

| | コメント (2)

2020年11月20日 (金)

「日本版議決権行使助言会社」はなぜ誕生しないのか?

東京で予定されていた仕事が次々とキャンセル(延期)となっておりまして、また「緊急事態宣言状態」に戻りつつあります。仲間内での忘年会もむずかしそうな感じになってきましたね。

企業統治改革が進み、とりわけ機関投資家の受託者責任(スチュワードシップ)に光が当たる中で、日本においても俄然ISSやグラスルイスといった議決権行使助言会社の存在に注目が集まりました。今朝の日経新聞9面では、代表的な議決権行使助言会社であるISSがドイツ取引所に買収される(株式の80%をドイツ取引所が取得する)と報じられており、素直に驚きました。

取引所ビジネスの在り方にも驚きましたが、私の「素人考え」では、ISSは中立公正な立場で議決権行使助言を行う事業であるものの、厳しい規制もなく(?)、意外にあっさりと株式売買の対象になってしまうという点です。ISSの保有するデータの利活用が買収の目的であり、議決権行使助言業務には関与しない(組織内にチャイニーズウォールを築く、ということ?)なのでしょうか。

しかし取引所のビジネスとして議決権行使助言会社を傘下に置ける、というのであれば、日本取引所も和製の議決権行使助言会社を作ればよいのではないでしょうか。海外でもローカルの中小規模の議決権行使助言会社があるように聞いたことがありますが、機関投資家の費用対効果に見合うような議決権行使助言業務を手掛ける組織を日本でも育成できるのではないかと。

ひょっとすると、すでにそのような取組みは進んでいるのかもしれません(私が単に情報に疎いだけかも・・・・(*´Д`))。日本企業も本腰をあげてESGに取組む状況がこれからも進むのであれば、ビッグデータの収集も含めて議決権行使の推奨を真剣に判断する事業が日本製で生まれても不思議はないように思います(ISSやグラスルイスの寡占状態に風穴を開けることが、議決権行使助言業務全体の質の向上にもつながるのではないでしょうか)。

| | コメント (1)

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

fiduciary duty(信認義務) iso26000 IT統制とメール管理 M&A新時代への経営者の対応 MBOルールの形成過程 MSCBと内部統制の限界論 「シノケン」のリスク情報開示と内部統制 「三角合併」論争について 「乗っ取り屋と用心棒」by三宅伸吾氏 「会社法大改正」と企業社会のゆくえ 「会計参与」の悩ましい問題への一考察 「会計参与」の有効利用を考える 「公正妥当な企業会計慣行」と長銀事件 「公開会社法」への道しるべ 「内部統制議論」への問題提起 「執行役員」「常務会」を考える 「通行手形」としての日本版SOX法の意義 すかいらーくのMBO関連 なぜ「内部統制」はわかりにくいのか ふたつの内部統制構築理論 アコーディアゴルフの乱 アット・ホームな会社と内部統制 アルファブロガー2007 インサイダー規制と内部統制の構築 ウェブログ・ココログ関連 カネボウの粉飾決算と監査役 カネボウTOBはグレーなのか? グレーゾーン再考 コンプライアンス体制の構築と社外監査役の役割 コンプライアンス委員会からの提案 コンプライアンス実務研修プログラム コンプライアンス研修 コンプライアンス経営 コンプライアンス経営はむずかしい コンプライアンス違反と倒産の関係 コーポレートガバナンス・コード コーポレートガバナンス関連 コーポレート・ファイナンス コーポレート・ガバナンスと株主評価基準 コーポレート・ファイアンス入門 サッポロHDとスティールP サンプルテストとコンプライアンス ジェイコム株式利益返還と日証協のパフォーマンス スティールパートナーズVSノーリツ スティール対日清食品 セカンド・オピニオン セクハラ・パワハラ問題 セレブな会社法学習法 タイガースとタカラヅカ ダスキン株主代表訴訟控訴事件 テイクオーバーパネル ディスクロージャー デジタルガレージの買収防衛策 ドンキ・オリジンのTOB ドン・キホーテと「法の精神」 ニッポン放送事件の時間外取引再考 ノーリツに対する株主提案権行使 パワハラ・セクハラ パンデミック対策と法律問題 ビックカメラ会計不正事件関連 ファッション・アクセサリ フィデューシャリー・デューティー ブラザー工業の買収防衛策 ブルドックソースの事前警告型買収防衛策 ブルドックソースvsスティールP ヘッジファンドとコンプライアンス ペナルティの実効性を考える ホリエモンさん出馬? モック社に対する公表措置について ヤマダ電機vsベスト電器 ヤメ検弁護士さんも超高額所得者? ライブドア ライブドアと社外取締役 ライブドア・民事賠償請求考察 ライブドア・TBSへの協力提案の真相 ライブドア法人処罰と偽計取引の関係 リスクマネジメント委員会 レックスHDのMBOと少数株主保護 ロハスな新会社法学習法 ワールド 株式非公開へ ワールドのMBO(その2) 一太郎・知財高裁で逆転勝訴! 三洋電機の粉飾疑惑と会計士の判断 上場制度総合整備プログラム2007 上場廃止禁止仮処分命令事件(ペイントハウス) 不二家の公表・回収義務を考える 不動産競売の民間開放について 不当(偽装)表示問題について 不正を許さない監査 不正リスク対応監査基準 不正監査を叫ぶことへの危惧 不正監査防止のための抜本的解決策 不祥事の適時開示 中堅ゼネコンと企業コンプライアンス 中央青山と明治安田の処分を比較する 中央青山監査法人に試練の時 中小企業と新会社法 事前警告型買収防衛策の承認決議 井上薫判事再任拒否問題 企業の不祥事体質と取締役の責任 企業不正のトライアングル 企業不祥事と犯罪社会学 企業不祥事を考える 企業会計 企業価値と司法判断 企業価値研究会「MBO報告書」 企業価値算定方法 企業法務と事実認定の重要性 企業秘密漏洩のリスクマネジメント 企業買収と企業価値 企業集団における内部統制 会社法における「内部統制構築義務」覚書 会社法の「内部統制」と悪魔の監査 会社法の施行規則・法務省令案 会社法の法務省令案 会社法を語る人との出会い 会社法改正 会社法施行規則いよいよ公布 会計監査の品質管理について 会計監査人の内部統制 会計監査人の守秘義務 会計監査人報酬への疑問 住友信託・旧UFJ合意破棄訴訟判決 住友信託・UFJ和解の行方 住友信託・UFJ和解の行方(2) 佐々淳行氏と「企業コンプライアンス」 債権回収と内部統制システム 元検事(ヤメ検)弁護士さんのブログ 八田教授の「内部統制の考え方と実務」 公正な買収防衛策・論点公開への疑問 公益通報の重み(構造強度偽造問題) 公益通報者保護制度検討会WG 公益通報者保護法と労働紛争 公認コンプライアンス・オフィサー 公認コンプライアンス・オフィサーフォーラム 公認不正検査士(ACFC)会合 公認不正検査士(ACFE)初会合 公認会計士の日 内部監査人と内部統制の関係 内部監査室の勤務期間 内部統制と「重要な欠陥」 内部統制とソフトロー 内部統制と人材育成について 内部統制と企業情報の開示 内部統制と刑事処罰 内部統制と新会社法 内部統制と真実性の原則 内部統制と談合問題 内部統制における退職給付債務問題 内部統制の事例検証 内部統制の原点を訪ねる 内部統制の費用対効果 内部統制の重要な欠陥と人材流動化 内部統制の限界論と開示統制 内部統制を法律家が議論する理由 内部統制を語る人との出会い 内部統制システムと♂と♀ 内部統制システムと取締役の責任論 内部統制システムと文書提出命令 内部統制システムの進化を阻む二つの壁 内部統制システム構築と企業価値 内部統制報告制度Q&A 内部統制報告実務と真実性の原則 内部統制報告実務(実施基準) 内部統制報告書研究 内部統制報告書等の「等」って? 内部統制実施基準パブコメの感想 内部統制実施基準解説セミナー 内部統制支援と監査人の独立性 内部統制構築と監査役のかかわり 内部統制構築と経営判断原則 内部統制理論と会計監査人の法的義務 内部統制監査に産業界が反発? 内部統制監査の品質管理について 内部統制監査の立会 内部統制監査実務指針 内部統制義務と取締役の第三者責任 内部統制限界論と新会社法 内部通報の実質を考える 内部通報制度 刑事系 労働法関連 原点に立ち返る内部統制 反社会勢力対策と内部統制システム 取締役会権限の総会への移譲(新会社法) 同和鉱業の株主安定化策と平等原則 商事系 商法と証券取引法が逆転? 営業秘密管理指針(経済産業省) 国会の証人喚問と裁判員制度 国際会計基準と法 国際私法要綱案 報告書形式による内部統制決議 夢真 株式分割東京地裁決定 夢真、株式分割中止命令申立へ 夢真による会計帳簿閲覧権の行使 夢真HDのTOB実施(その2) 夢真HDのTOB実施(予定) 夢真HDのTOB実施(3) 夢真TOB 地裁が最終判断か 夢真TOBに対抗TOB登場 大規模パチンコ店のコンプライアンス 太陽誘電「温泉宴会」と善管注意義務 太陽誘電の内部統制システム 委任状勧誘と議決権行使の助言の関係 学問・資格 定款変更 定款変更議案の分割決議について 専門家が賠償責任を問われるとき 小口債権に関する企業の対応 工学倫理と企業コンプライアンス 市場の番人・公益の番人論 市場安定化策 市場競争力強化プラン公表 帝人の内部統制システム整備決議 常連の皆様へのお知らせ 平成20年度株主総会状況 弁護士が権力を持つとき 弁護士と内部統制 弁護士も「派遣さん」になる日が来る? 弁護士法違反リスク 弁護士淘汰時代の到来 情報システムの内部統制構築 情報管理と内部統制 投資サービス法「中間整理」 掲示板発言者探索の限界 改正消費生活用品安全法 改正独禁法と企業コンプライアンス 改訂監査基準と内部統制監査 敗軍の将、「法化社会」を語る 敵対的相続防衛プラン 敵対的買収と「安定株主」策の効果 敵対的買収への対応「勉強会」 敵対的買収策への素朴な疑問 敵対的買収(裏)防衛プラン 断熱材性能偽装問題 新しい監査方針とコーポレートガバナンス 新会社法と「会計参与」の相性 新会社法における取締役の責任 日本内部統制研究学会関連 日本再興戦略2015改訂 日本版SOX法の内容判明 日本版SOX法の衝撃(内部統制の時代) 日経ビジネスの法廷戦争」 日興コーディアルと不正会計 日興コーディアルの役員会と内部統制 日興CG特別調査委員会報告書 明治安田のコンプライアンス委員会 明治安田のコンプライアンス委員会(3) 明治安田のコンプライアンス委員会(4) 明治安田生命のコンプライアンス委員会(2) 書面による取締役会決議と経営判断法理 最良のコーポレート・ガバナンスとは? 最高裁判例と企業コンプライアンス 未完成にひとしいエントリー記事 本のご紹介 村上ファンドとインサイダー疑惑 村上ファンドと阪神電鉄株式 村上ファンドと阪神電鉄株式(その2) 村上ファンドの株主責任(経営リスク) 東京三菱10億円着服事件 東京鋼鐵・大阪製鐵 委任状争奪戦 東証の「ガバナンス報告制度」の目的 東証のシステム障害は改善されるか? 架空循環取引 株主への利益供与禁止規定の応用度 株主代表訴訟と監査役の責任 株主代表訴訟における素朴な疑問 株主代表訴訟の改正点(会社法) 株主総会関連 株式相互保有と敵対的買収防衛 検察庁のコンプライアンス 楽天はダノンになれるのか? 楽天・TBS「和解」への私的推論 構造計算偽造と行政責任論 構造計算書偽造と企業コンプライアンス 構造計算書偽造問題と企業CSR 民事系 法人の金銭的制裁と取締役の法的責任 法人処罰の実効性について考える 法令遵守体制「内→外」 法務プロフェッショナル 法律事務所と情報セキュリティ 法律家の知名度 法科大学院のおはなし 海外不祥事リスク 消費者団体訴権と事業リスク 消費者庁構想案 無形資産と知的財産 無形資産の時代 特別取締役制度 特設注意市場銘柄 独占禁止法関連 独立取締役コード(日本取締役協会) 独立第三者委員会 王子製紙・北越製紙へ敵対的T0B 環境偽装事件 田中論文と企業価値論 痴漢冤罪事件 監査役からみた鹿子木判事の「企業価値」論 監査役と信頼の権利(信頼の抗弁) 監査役と買収防衛策(東証ルール) 監査役の報酬について 監査役の権限強化と会社法改正 監査役の理想と現実 監査役の財務会計的知見 監査役制度改造論 監査法人の処分と監査役の対応 監査法人の業務停止とは? 監査法人の法的責任論(粉飾決算) 監査法人ランク付けと弁護士専門認定制度 監査法人改革の論点整理 監査法人(公認会計士)異動時の意見開示 監査社会の彷徨 監査等委員会設置会社 監査論と内部統制報告制度(J-SOX) 相次ぐ食品表示偽装 相続税9億8000万円脱税 破産管財人の社会的責任 確認書制度の義務付け 社内文書はいかに管理すべきか 社員の「やる気」とリスクマネジメント 社員は談合企業を救えるのか? 社外取締役と株主価値 社外取締役に期待するものは何か 社外取締役・社外監査役 社外役員制度導入と体制整備事項の関係 社外監査役とゲーム理論 社外監査役と監査役スタッフとの関係 社外監査役の責任限定契約 神戸製鋼のデータ改ざん問題 神田教授の「会社法入門」 私的独占と民事訴訟 税理士の妻への報酬、「経費と認めず」 第1回内部統制ラウンドテーブル 管理部門はつらいよシリーズ 管財人と向き合う金融機関そしてファンド 粉飾決算と取締役責任 粉飾決算と罪刑法定主義 粉飾決算に加担する動機とは? 経営の自由度ってなんだろう?(会社法) 経営リスクのニ段階開示 経営統合はむずかしい・・・・ 経営者のためのサンプリング(J-SOX) 経済・政治・国際 経済刑法関係 経済法 経済産業省の企業行動指針 耐震強度偽造と内部監査 耐震強度偽造と内部統制の限界 自主ルール(ソフトロー) 蛇の目ミシン工業事件最高裁判決 行政法専門弁護士待望論 行政系 裁判員制度関連 裁判員制度(弁護士の視点から) 裁判所の内部統制の一例 製造物責任とCSR損害 製造物責任(PL法)関連 親子上場 証券会社のジェイコム株利益返上問題 証券会社の自己売買業務 証券取引の世界と行政法理論 証券取引所の規則制定権(再考) 証券取引所を通じた企業統治 証券取引等監視委員会の権限強化問題 証券取引等監視委員会・委員長インタビュー 証券業界の自主規制ルール 課徴金引き上げと法廷闘争の増加問題 課徴金納付制度と内部通報制度 議決権制限株式を利用した買収防衛策 財務会計士 買収防衛目的の新株予約権発行の是非 買収防衛策の事業報告における開示 買収防衛策導入と全社的リスクマネジメント 辞任・退任の美学 迷走するNOVA 道路公団 談合事件 重要な欠陥」と内部統制報告書虚偽記載 野村證券インサイダー事件と内部統制 金融商品取引法「内部統制」最新事情 金融商品取引法と買収防衛策 金融商品取引法案関連 金融商品取引法関連 金融専門士制度の行方 関西テレビの内部統制体制 阪急HDの買収防衛プラン 食の安全 飲酒運転と企業コンプライアンス 黄金株と司法判断 黄金株と東証の存在意義 ACFE JAPAN COSO「中小公開企業」向けガイダンス CSRは法律を超えるのか? IFRS関連 IHI社の有価証券報告書虚偽記載問題 IPO研究会関連 ISOと内部統制 ITと「人」の時代 JICPA「企業価値評価ガイドライン」 LLP(有限責任事業組合)研修会 NEC子会社幹部による架空取引 PL法 PSE法と経済産業省の対応を考える TBS「不二家報道」に関するBPO報告書 TBSの買収防衛策発動の要件 TBSは楽天を「濫用的買収者」とみなすのか(2) TBSは楽天を「濫用的買収者」とみなすのか? TBS買収と企業価値判断について TOB規制と新会社法の関係