2019年9月12日 (木)

日産CEO辞任事例は「ガバナンスが機能した」といえるのだろうか?

先週金曜日のエントリーでご紹介したグレッグ・ケリー氏のインタビュー記事(文藝春秋7月号)が、現在文春オンラインで全文閲覧可能になっています(ご興味のある方はぜひご覧ください)。先週金曜日の時点では「社内処分で済むのだろうか」と問題を提起しておりましたが、ご承知のとおり9日の取締役会で日産CEOの方は辞任を決意されたそうです(ただし取締役としては残るそうです)。

10日以降の世間の評価では「日産のガバナンスが機能した」とされています。もちろん、私も先週金曜日のエントリーでは「監査委員会が機能したのではないか」と評しましたが、その後の一連の報道をみておりまして、本当にガバナンスが機能した事例と言えるのかどうか、若干疑問が生じてきました。おそらくお気づきの方もおられるとは思いますが、記事の詳細部分があまり話題に上らないので、あえてひとこと書かせていただきます。

というのも、9月6日のブルームバーグ記事によりますと、一連の社内調査を主導した方は、コンプライアンス担当の女性理事の方で、この9月10日に退社予定だそうです。社内調査では、副社長や司法取引に関与した幹部も不正に報酬を得ていたことも、併せて報告されたそうです。日経の記事にも女性幹部の方が社内調査を主導したとありました(どのような理由で退社されるのかは不明です)。そして、9日の取締役会では、(社内調査の報告が終わり、CEOが退席した後)社内のCOOの方が「即刻辞任しないと日産はもたないと思う」と口火を切ったかのように報じられています。しかし、朝日新聞の9月11日朝刊の記事では、当該COOの方が口火を切る前に、日産の女性社外取締役が最初に「即刻退任」を提案し、これに外国人取締役らが賛意を表明した、その後COOが・・・と経緯が示されています。

つまり女性理事の社内調査が報告され(ひょっとすると「職を賭して」?)、女性社外取締役や外国人社外取締役が動かなければ(少なくとも)9日のCEO辞任劇はなかったと思われます。つまり、7名の社外取締役が「CEO即時退任」に動いたようなイメージではなく、あくまでも動いたのは女性理事や女性・外国人社外取締役であり、いわばダイバーシティが機能した、といったほうが正確ではないでしょうか。もちろん「ダイバーシティ」もガバナンスの重要論点のひとつではありますが、「社外取締役が機能した」=ガバナンスが機能した、と評されるのも少しおかしいように思います。

このたびのCEOの事実上の解任については、ガバナンスが機能した事例として他社にも参考になれば、と思いましたが、結局のところ女性や外国人の社外取締役がおられて、コンプライアンス担当理事も外国人女性、また即時退任に賛意を表明したのも親会社からきている取締役構成の中で、しかも支配会社が存在する中で、たまたまCEO退任がまとまった事例と評価できます。

このような事情からみますと、今回の辞任劇は日産の置かれた状況、役員構成などが揃ったからこそ可能だったわけで、私自身は「他山の石」にできるような事例ではないように感じました。むしろ機関投資家の方々から、今後はますます「ボードには女性や外国人の社外取締役を1名以上選任せよ」「いや、ボードだけでは足りない、女性幹部職員を早急に育成せよ」といった声が高まることになるのではないかと。

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2019年8月28日 (水)

ココカラファインの「前面に出る第三者委員会」と株主への説明責任

(8月28日午後1時15分更新)

ドラッグストア大手のココカラファインとの統合を巡り、スギホールディングスとマツモトキヨシホールディングスで提案合戦が繰り広げられました。ご承知のとおり、ココカラさんはマツキヨさんとの統合を決めて、8月16日には統合協議開始の覚書締結に至るわけですが、6月12日のエントリー「ココカラ正念場!?なぜ特別委員会?」で述べたように、重要な経営判断になぜ第三者委員会を設置しなければならなかったのか、このように決着がついてもよく理解できません。8月15日の日経ビジネス(WEB)記事「マツキヨと統合協議のココカラ、なぜ特別委員会で決めたのか?」でも、M&Aに詳しい一橋大学の田村教授は「このような状況で特別委員会を設置など、聞いたことがない」と述べておられます。

今朝(8月27日)の日経朝刊2面に「始動!ドラッグ大再編!起点はマツキヨ・スギ破談」なる特集記事が掲載されており、上記ココカラ第三者委員会は「前に出る委員会」、つまりマツキヨ、スギHDの社長と面談し、直接交渉を行う委員会であること、8月14日の経営判断が下るまで、両社首脳は水面下で経営陣と面談することもできなかったことが報じられています(ココカラさんの8月14日リリースでは、取締役会も第三者委員会と並行して両社提案を検討していた、とのことですが、これは第三者委員会から得た資料を取締役会でも検討していた、という意味でしょうか?)。

たとえばココカラがすでに両社いずれかと業務提携をしているとか、社外取締役の派遣を受けている、といった事情があれば、取締役会としての中立性や公正性に疑問が生じうるわけですから、株主利益に配慮して「独立社外取締役を含む第三者委員会を設置して交渉を委託する」ことも十分考えられます。しかし、前のエントリーでも書きましたが、今回はまさにドラッグ業界での経験豊富なプロの経営者の方々が、両社首脳とのギリギリの交渉を経て決定してこそ株主も経営陣の選択に納得するのではないでしょうか。M&A成否のために、統合先の提案を審議し、シナジーを検討することも大切ですが、統合に向けた自社の姿勢から、「(統合を成功に導く)ココカラの組織力」を示すことも大切だと思います(こういった有事の場面で、社長が交渉の先頭に立ち、なぜマツキヨを選んだのか、批判や異論もある中でわかりやすく株主に説明する姿勢こそ組織力だと思うのですが・・・)

なぜマツキヨHDさんを選んだのか、といった説明も、上記ココカラさんのリリースではよくわかりませんでした。ここからは(?ややこしくてすみません)私の単なる憶測でのストーリーにすぎませんが、①そもそもココカラファインはセイジョー、セガミ薬局を中心に6~8社のドラッグストアが統合して生まれた会社なので、他社との統合には拒絶反応がなく、統合後の経営については自信がある、②調剤(スギさんの強み)とPB(マツキヨさんの強み)とを比較した場合、自社の強みを生かすためにはPBを取り入れることで店舗の付加価値を上げる戦略が有利、③スギHDとマツキヨHDの過去の買収戦略を比較した場合に、スギさんよりもマツキヨさんのほうが買収先の独立性を尊重する傾向があり、その買収戦略がココカラ社の社風にも合致している、といったところではないかと。このような推測が正しいのか間違っているのかはわかりませんが、第三者委員会の結論を聴き、取締役会で十分な審議を経て、こんな説明をしてもらえれば一般株主も納得できるのではないかと思いました。

ココカラさんの上記リリースでは、第三者委員会の結論と取締役会の判断に矛盾はありませんでした、と書かれていますが、もし矛盾があったらどうなっていたのでしょうか?記者会見においてココカラの社長さんは「第三者委員会?いやいや、単に意見を聴いただけです」と述べておられましたが、そうであれば「前面に出る第三者委員会」は不要だったのではないでしょうか(取締役会には中立公正な財務アドバイザーがいらっしゃったそうですが、それで十分では?)。6月28日に公表された経産省「公正なM&Aの在り方に関する指針」では、「前面に出る特別委員会」の存在が少数株主保護(公正価値の判断)につながる(特別に中立・公正性は求めない)とされていますので、そのような趣旨で特別委員会を設置されたのかもしれませんが、もしそうだとすれば取締役会も特別委員会の意見を尊重するはずであり「意見を聴いただけ」ということにはならないと思います。

上記日経ビジネス記事では、関係者の話として「どっちにも不義理ができなかったので、身動きがとれなかった」と書かれていますが、そのような活用方法は、第三者委員会制度の在り方を根源から否定することになりますので絶対にあってはならない話です。第三者委員会は不祥事についても、また公正なM&Aにおいても、会社を取り巻くステイクホルダーへの説明責任を果たすために活用されるものですが、「不義理できないので」「身動きできないので」活用するということになりますと、「最初から結論ありき」といった推測がはたらき、中立公正性への(第三者委員会という制度自体の)信頼が揺らぐことになることを危惧します。

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2019年7月29日 (月)

ヤフー・アスクル紛争-社外取締役の再任反対で再燃するか「子会社の少数株主保護」

ヤフーとアスクルのLOHACO事業を巡る一連の紛争において、ヤフーがアスクルの社外取締役再任議案に反対票を投じていることが話題になっています。社外監査役も含めたアスクルの「独立役員会」が取締役会に提出した答申書が公開されたり、また独立役員会のアドバイザーである法律専門家が記者会見に応じる、ということも、たいへん珍しく、ヤフー社の対応も含めて、企業の有事対応に関心を持つ法律家としてもたいへん興味深いところです。なお、7月28日には、アスクル独立役員会が同社の企業統治を蹂躙するヤフー社の議決権行使への声明を発表しています。

アスクルがヤフーとの資本業務提携契約に基づいて株式売渡請求権を行使するかどうか、アスクル社内では審議が行われるそうですが、同契約に準物権的効力があるかどうかは微妙なので、ヤフーによる議決権行使を仮処分で止めたり、現取締役らの仮の地位を定める仮処分が認められる可能性は乏しいかもしれません(もちろん、こういった判断は独立役員会が関知するところではなく、経営執行部が検討すべきことですから、あくまでも仮定のお話です)。

ただ、少数株主保護が重要な職責とされている子会社(正確には被支配会社)の独立社外取締役について、「業績不振の原因を招いた社長を選任した責任がある」ということで親会社(支配会社)が再任を拒絶する、ということが普通に認められてしまうと、さすがにグループガバナンスの在り方として問題が残ることは間違いありません。

平成26年の会社法改正の中間試案では、「子会社少数株主の保護」として、「親会社等の責任」を認める条文を創設することが明記されていました。ザックリとしたご紹介ですが、親子会社間の利益相反取引は、定型的に子会社に不利益を及ぼすおそれがあると考えられるため、そのような利益相反取引によって子会社が不利益を受けた場合には、子会社の少数株主は親会社に対して責任追及の訴えを起こすことができる、といった内容です。当時は「大株主の信認義務を認める画期的な法制度」として大いに議論されましたが、最終的には親会社の効率経営を阻害するおそれがあるとの意見が強いために廃案になり、利益相反取引に関する開示規制でお茶を濁した形になりました。

2019年6月末に公表された経産省グループガバナンス実務指針では、「攻めのガバナンス」として親会社による適切な事業ポートフォリオの管理が要請されており、親会社による子会社経営への積極的関与が推奨されているようにも思えますが、その分、急増した「独立社外取締役」による少数株主の保護が強く要請されることになりました。したがって、親会社による積極的な子会社経営への関与(親会社による健全なリスクテイク)は、子会社の社外取締役制度の活用によって健全性が担保されているとみることができます。おそらく、社外取締役の急増は、平成26年会社法改正が審議されていた時期(平成23年頃)には想定されていなかったはずで、上記経産省実務指針は、この(急増した)社外取締役の活用を通じて大株主と子会社少数株主の利益衡量のバランスを図ったものと思います。

ヤフーとアスクルの一連の事件経過をみるかぎり、親会社が子会社の独立社外取締役の構成に力で関与するとなりますと、上記経産省実務指針が標ぼうするところのバランスを崩すことになるのではないかと。望ましい「ソフトローによる事前規制」が奏功しない事態となれば、最後の切り札である「ハードローによる事後規制」が前面に出ざるを得ないこととなり、平成26年会社法改正時の子会社少数株主保護を法制化するきっかけとなるかもしれませんね。

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2019年7月18日 (木)

ユニゾHDに対するHISの部分的公開買付-有事の社外取締役の職務執行を監査する監査役会の役割は重要である

不動産・ホテル事業大手のユニゾHDに対して、旅行大手のHISが、大株主としての部分的公開買付(TOB)を行いましたが、当該TOBは、両社において事前協議がなされていないことが判明しています。昨日(7月16日)、ユニゾHDは「特別委員会設置のお知らせ」のリリースで、当該TOBに対する会社としての意見を、特別委員会の答申を参考にして形成することを表明しました。HISの部分的公開買付は、既に保有しているユニゾ株式と併せて45%の株式取得を上限とするもので、先日の「伊藤忠VSデサント」の敵対的買収成功事例(40%の保有株式で支配権取得)を参考にした戦術ではないかと思料されますね(あくまでも私個人の推測ですが)。

大株主による部分的公開買付の場面では「真に企業価値を向上させるのは現経営陣か、それとも大株主か」という判断について、現経営陣には一定の利益相反が生じる可能性がありますので(←敵対的買収の可能性がある場合)、買収対象会社が中立公正な特別委員会を設置して、その判断に従うことも、現経営陣の合理的な判断かと思います。最近は企業統治改革が進んでいるので、東証1部企業のほぼすべてに複数の社外取締役が存在しますが、なんとユニゾHDには5名の独立社外取締役がいらっしゃるそうで、同社のガバナンス報告書を読みますと、元高裁長官(弁護士)、元警視総監、金融機関や不動産事業会社の経営者など、とても豪華なメンバーです。

6月末に、12年ぶりに改訂された経産省「公正なM&Aの在り方に関する指針」が公表されましたが、本指針は、本件のような大株主によって実質的な経営権取得を目的とした部分的公開買付のケースにも必要に応じて参照されたい、とあります(同指針4頁)。当該指針では、中立公正な立場で買収の是非を判定するにあたり、社外取締役を有効活用すべき、とありますので、上記ユニゾHDの委員会構成は当該指針にも沿うものと思います。今後は、このように突然の会社の有事に、独立社外取締役が大活躍しなければならない事案が増えるはずです(大株主ヤフーの反対で、社長不再任問題に揺れるアスクルでも、社外取締役で構成される指名・報酬委員会が現経営陣を支持する判断を行いましたが、これも社外取締役にとっては有事ですね)。指針に沿って、社外取締役の方々が「特別報酬」をもらうこともあり得ますね。

ところで、特別委員会は、①TOBの価格の公正性、②HISの提案がユニゾグループの企業価値向上にとって好ましいかどうか、といったあたりを判断するそうですが、本当に中立公正な立場で5名の社外取締役の方々は判断できるのでしょうか?上記アスクルの事例では、指名・報酬委員会の判断など、ヤフーは何ら問題にしていないように思えます)。当該判断が中立公正になされたことは、どういった外観から担保されるのでしょうか?

そもそも社外取締役は、現経営陣のもとで会社から高額な報酬を受領しているわけですから、いくら「報酬は会社からもらっているわけで、経営者からもらっているわけではない!俺は中立公正に判断するに決まってるだろ!」と言われても、構造的な利益相反状況が存在することは自明です。したがって、社外取締役5名が中立公正に上記①および②について判断したことを、なんらかの形で対外的に開示する必要があると考えます。

たとえば、当該特別委員会を補佐する専門家はいたのか(もちろん会社側と同じ専門家では問題です)、判断に必要な情報は誰がどのように収集したのか、当該特別委員会が直接買付企業と交渉したのか、答申書は公開されるのか、といったところに外部からの関心が集まるはずです。もちろん、そのような情報の開示は義務ではありません。しかし、昨今「社外取締役は機能していないのではないか」といった世評が高まる中、「独立性があるなら、普通はこうするよね」といったことをしているのか、していないのか・・・、情報の非対称性を少しでも解消しようとする会社側の姿勢は、おそらく一般投資家からの支持を得るためには必要ではないかと。

そして、もうひとつ、社外取締役の中立・公正な行動を担保するものがあります。ユニゾHDのガバナンス報告書を拝見していて、「この会社には、かなり重厚な監査役会がある」ことに気づきました。常勤監査役2名に、企業法務や企業会計に精通された弁護士、公認会計士の社外監査役3名(合計5名)がいらっしゃいます。このメンバーであれば、有事における監査役会の役割に期待がもてそうです。

社外取締役の方々が、会社の有事にどのように職務を果たすことが「善管注意義務」の履行として必要なのか、これまであまり明らかにされてきませんでした(もちろん、シャルレ事件判決のように、わずかばかりの裁判例はありますが)。12年前に公表された経産省M&A指針などは、価格決定申立裁判でも斟酌されましたが、このたびのM&A指針に沿った行動が社外取締役の行動指針としても参考にされるとなると(とりわけ社外取締役が特別委員会委員を構成する場合)、監査役の方々も慎重な監視・検証が要請されるはずです。この重厚な監査役会を構成する監査役の方々が(独任制なので、おひとりおひとりの判断です)、矢面に立つ社外取締役おひとりおひとりの職務執行をどのように評価するのか、とても興味深いところです。

会社の情報開示の信頼性・適時性の確保のため、今年1月に改正された金融庁・開示府令では、(有報への記載ではありますが)監査役会の活動状況も詳細に開示するよう要請されています(2020年3月決算において適用)。このような会社の有事において、社外取締役がどのような行動によって善管注意義務・忠実義務を尽くしたのか、また、その判断は何を基準としたのか、今後は監査役(監査等委員である取締役)にも説明責任を果たすことが期待されるのではないでしょうか。ちょうどタイミングよく、本日の産経ニュースにて、日本監査役協会の岡田会長が「監査役、経営者と同等の立場で意見を」と述べておられます。ホント、監査役はこういった有事にこそ経営者と同等に重大な役割を果たさねばならないですよね。

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2019年7月 8日 (月)

海外機関投資家はガバナンスを軽視しているわけではない(と思う)

日経新聞では連日、今年の6月総会に関する総括特集記事が掲載されています。会社側提案に(たとえ一つの議案でも)2割以上の反対票が投じられた上場会社が17%に及び、その影響力が増したそうですが、投資家が議決権行使の個別開示を行うようになり、さらに株式持ち合い比率が減少傾向にあり、これがモノ言う株主の影響力を増す原因となっている、と今年の株主総会の特徴を総括的に締めくくっています。また、(日経さんにかぎらず)LIXILや日産、武田薬品等の株主総会等を参考にしながら、機関投資家が対象会社のコーポレートガバナンスにも関心を寄せるようになったと指摘されています。

ただ、7月5日(金)の日経「私見達見」で、シェアードリサーチ社の外国人会長さんが「海外投資家を満足させよ」と述べているところは、至極まっとうなご意見だったのでホッといたしました。機関投資家が知りたいのは事業戦略や成長の源泉など企業のコーポレート・ストーリーであり、何を作っていくらで売るのか、そしてどのようにもうけるのかといったビジネスモデルを丁寧に説明せよ、とのこと。たしかに私自身が見聞きする海外投資家と社長との対話内容も、(今年こそガバナンスについて根掘り葉掘り質問を受けるだろう・・・と構えて臨んでも)会社を取り巻く経営環境と事業リスクへの対処、そして成長戦略ばかりに質問が集中します。

最近の一連の事例について新聞等で報じられているところからすると、ESG投資への流れから、株主との対話においても「リスクマネジメント能力やコーポレートガバナンス」への関心が高くなるようにも思えてきます(実際、先週のエントリーでもお伝えしたように、ガバナンスや企業の不正防止の講演に、たくさんの機関投資家の方がお見えになるのも事実です)。しかし、現実は上記会長さんがおっしゃるとおりであり、IR担当者と経営トップがどれだけ自社の長所・短所をきちんと説明できるか、持続的成長のためのビジネス戦略を、どれだけ具体的に説明できるか、ということが依然として投資家との対話において重要だと思います。

ただ、だからといって、コーポレートガバナンスへの関心については、決して「機関投資家が軽視している」というわけではなく、もし情報開示に問題があれば、今度は厳しいガバナンス上の要求が出される、ということだと理解しています。昨年のカリリオン社の倒産を契機に、いま英国では監査制度の大改革が進んでいますが、もし日本企業にも投資家への情報開示に問題が発生すれば、「今度やったら、役員はタダではすまない」ことを保証するようなガバナンスが求められるかもしれません。海外機関投資家が日本企業に求めるガバナンスは、一度問題が発生すると「性悪説に基づく信頼作り」に傾斜するのではないか、第三者委員会による調査どころでは済まないのではないか、と予想しております。

 

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2019年7月 5日 (金)

企業統治改革が進むがゆえの機関投資家の悩み

本日(7月4日)、某証券会社さんの主催にて、本当にひさしぶりに機関投資家の皆様(53名ほど)向けにお話をさせていただきました(たしか前回は10年以上前に、内部統制報告制度についてお話いたしました)。パッシブ運用が中心の国内運用機関でも、最近はESGチーム、CSRチームを別部隊として設置しているところが多いようで、たくさんの方々にご参加いただき、ありがとうございました。

7月3日の日経「迫真-LIXIL再始動-まさか、日本生命が」でも、支配権争いを繰り広げる企業の株主総会において、議決権を行使する機関投資家の苦しみが浮き彫りになっていました。そういった話題に触れながら、講演終了後の意見交換を通じて国内運用会社の抱える悩みを知ることができ、私自身にも有益な機会でした。

具体的なお話はここでは控えますが、株主提案権や議決権というのは、たしかに「権利」なのですが、ここまで企業統治改革が進み、株主の力が強くなってきますと「権利は責任を伴う」ということが前面に出てきます。その責任分散のために、集団的エンゲージメントや議決権行使助言会社を活用したくなるのかもしれません。「集団的エンゲージメント」というのは、小さな力を大きな力に変えて、企業に対する影響力を高めるための制度と(単純に)考えておりましたが、なるほど機能するようになりますと、参加する運用会社にいろいろな思惑も出てくるようです。

たしかに「種類株式」を活用して経営権を守れるような米国の制度とは異なり、日本企業は丸腰で機関投資家と向き合うわけですから、このまま企業統治改革が日本で進むとなりますと、有能な経営者が「ガバナンス改革」という否定しにくい正論のもとで排斥されないような仕組みを考えないといけないと思います(まぁ、それこそ社外取締役の重要な役割といえそうですが・・・)。また、機関投資家の方々も、そのあたりはすでに自覚しておられる方が多いようで、「株主提案まで進むのか」「対話における要望で(圧力をかけつつ)済ませるのか」開示情報に限界がある中で思い悩むことも増えるものと感じました。

 

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2019年6月27日 (木)

LIXILグループ支配権争奪戦とコーポレートガバナンス改革の限界

自分が当事者の株主総会が続き、新聞もネットニュースも確認する時間的余裕がほとんどなかったので、すっかり世間の総会ネタから取り残されておりました(*´Д`)(自身のほうは平穏無事に終了しました)。LIXILグループ、日産、スルガ銀行等、すでにメディアではタイムリーな記事をまとめた総括記事が掲載されておりますので、以下で述べる感想は、もはやライブ感の乏しいブログネタでございます💦

LIXILグループの株主総会に関する日経ニュースでは、会社側取締役候補者6名、株主側取締役候補者8名、株主側CEO候補者の賛成票53%得票ということで、たいへん僅差で株主側勝利に終わったと報じられています。とりあえず決着がつきましたので、今後は「ワンLIXIL」として、一般株主の方々の期待に応えて、業績をぜひとも回復していただきたいと思います。

さて、株主側勝利の要因としては、機関投資家の多くが株主側の主張に賛同したことが大きいと考えますが、会社側の敗因としては、朝日新聞インタビューで新しい取締役会議長の方が述べているように「会社側候補者2名が議決権助言会社の反対推奨を受けたことが大きかった」と思います。ちなみに否決されたお二人は(たとえばISS意見では)所属している組織がLIXILグループと取引関係にあったことから、独立性がないとして反対推奨を受けておりました(新聞に掲載されているような「関東財務局」とか「ベネッセ」ではなく、それぞれの前職である「日本政策投資銀行」「野村證券」のほうが問題とされています)。

取締役、とりわけ社外取締役の推奨方針として「独立性」を持ち出すことにはいろいろと批判もあるようです。しかし、6月21日の日本証券新聞のISS日本代表の石田氏のインタビュー記事によると、ISSの来年度の助言方針として「政策保有銘柄企業出身の社外取締役、社外監査役には独立性を認めない」ものとして、さらに独立性要件を強めるそうです(ただし、今回のLIXILグループの候補者について、独立性要件だけで賛否を決めているのではなく、その独立性への疑問がどれだけ希薄化しているか・・・といった実質まで検討したうえで判断されているので、決して「独立性」要件のみで形式的に判断されているものではないことを付言しておきます)。

企業統治の世界で「株主が取締役を信頼する(信認する)」というのは、原則としてふたつの方向性があります。ひとつは「裏切ったら厳罰が待っている」ということ。上記石田氏のインタビューでも「ガバナンス優等生に『恐怖の規律』」として、日本には「恐怖」(たとえば株主代表訴訟や金商法21条違反による損害賠償リスク)がほとんど存在しないことが指摘されています。たしかに「私は株主共同利益のために職務を全うする」と口では言いつつも、実は創業家の利益のために働く、ということを防止するための規律には、厳罰が機能しない以上は限界があると思います。

そうしますと、もうひとつの「信頼」である「人格・識見への信用」というところに依拠せざるをえません。しかし、優秀な社外取締役や社外監査役が活躍する企業というのは、「攻めの場面での優秀さ」は全て経営者の功績に包摂されるものであり、また「守りの場面での優秀さ」は有事に至らずに「何事もなかった平時」が維持されるものなので、そもそも社外役員の人格・識見への評価はかなりむずかしい。また、社外役員さんの業務支援の経験からしますと、「A社との相性が良かったのでとことん力を発揮できたが、B社との相性が悪かったので1年で退任勧告を受けた」という経営者OBの方もときどきいらっしゃいます。そこで、「人格・識見への信用」に関する社外取締役への発露としては「独立性」というところに求めざるをえない。ここにも「取締役会の役割」に焦点をあてるコーポレートガバナンス改革には限界がありそうです。

ご承知の方も多いと思いますが、日本の株主総会の権限は米国と比較しても格段に強いものであるため(米国企業における株主総会の法的拘束力はとても弱い)、このたびの企業統治改革は取締役会改革が中心です。しかし、その取締役会改革に株主の力を借りようとするとそこに上記で述べたような限界があります。日経ビジネス2019年6月17日号の特集記事「正しい社長の辞めさせ方」において、神田秀樹先生(東大名誉教授、学習院大学教授)が「(ガバナンス新時代には)多元的なけん制機能を」と題して、経営者を監視するためにはもっと敵対的買収や企業間訴訟を用いるべき(取締役会の監視によるけん制とのバランスを図れ)と提言されています。デサントさん の事例では、敵対的買収の圧力が株主と経営陣との対話(和解?)を進めましたが、このガバナンスの限界を超えるためには、やはり厳罰の在り方を含めた法政策的なルールの活用が必要と感じました。

なお、「社外取締役として優秀な人を探したい」とお考えの企業にとって、いま一番欲しいリストは「LIXILグループの指名委員会からの要請を受けたが、諸事情により辞退した方々の名簿」ではないかと(ヘッドハンティング会社にとっては垂涎モノでしょうね)。

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2019年6月17日 (月)

「社外取締役、知らぬが仏」では済まない時代へ

先週金曜日(6月14日)の日経朝刊2面「社外取締役、知らぬが仏?-相次ぐ不祥事、第三者目線働かず」を興味深く読みました。会社役員の法的責任が認められるためには、「やろうと思えばやれたのに、やらなかった」こと(善管注意義務違反)が要件とされますが、社内の不祥事について社外取締役に情報が届かず「社内の不正に気づかなかった(気づかなかった以上、とめようと思ってもとめられない)」と釈明すれば責任(善管注意義務違反)は認められない、これでは社外取締役など「お飾り」にすぎないのでは?といったテーマの記事です。

法的責任が認められる理屈は記事のとおりですが、記事中でコメントされている国広正弁護士がおっしゃるように「何もしないほうが(社外取締役にとって)安全」と思われてしまうのは、とうてい健全とはいえません。ということで、最近は社外役員も監査役も「知らぬが仏」では済まない時代になったと考えています。まずひとつめは大原町農協最高裁判決(平成20年)です。記事中で中村直人弁護士が「日本の裁判例では、役員が悪い情報を知り得た場合、責任を認める傾向が強い」とコメントされていますが、上記最高裁判決は監事(株式会社でいえば監査役)さんが理事長の不正を見逃したことについて、「かりに(理事長の不正を)知らなかったとしても、監事としての一般的な注意を尽くしていれば知り得たのだから責任あり」としています。つまり「知らぬが仏」と言いながら、耳をふさいでいる社外取締役さんは法的責任が認められる傾向が強まっていると考えられます。

さらに、悪い情報でもきちんと社外取締役に届く体制が整っていないのであれば、日常からこれを指摘しなければ「内部統制構築に関する勧告義務違反」を問われる可能性も高まっています。これは非業務執行役員の内部統制整備・運用への勧告義務違反を認めたセイクレスト事件判決、不正を知らなかったにも関わらず、常勤監査役の仕事ぶりを注視していなかった社外監査役の責任(金商法上の責任根拠たる相当な注意を怠ったことへの責任)を認めたエフオーアイ事件判決からの予想です。社外取締役さんに悪い情報が届かなかったのは、情報共有体制の運用に不備があったためで、その不備について日ごろから社外取締役さんは気づかなかったのか、不備を見つけたら勧告すべきなのに、なにも勧告しなかったのか、という点が、今後は裁判上の争点になると考えます。このように考えれば、不正防止に積極的に尽力している社外取締役さんほど法的責任は減免されやすく、また不正発生に無頓着だった方ほど責任が認められやすくなるため「健全な状況」に近づくものと思います。

ただ、過去に何度か監査役や会計監査人の「監査見逃し責任追及訴訟」の代理人をやらせていただいた経験からしますと、「知らぬが仏」とは最初から悪い情報とわかっている場合に言えることであって、情報が入ってくるときに「悪い情報」なのか「良い情報」なのかはわからない、というのが現実です。マスコミで大きく報じられて「ああ、あれは悪い情報だったのだ」と感慨深く思い返すのが関係当事者のホンネかと。結局のところ、同じ情報を受領しても「これって問題では?」と気づく人もいれば気づかない人もおられます。つまり「知らぬが仏」という姿勢で臨む社外取締役さんがいるとすれば、それは会社を良くする方向の情報(会社の業績を向上させるための戦略に関する重要な情報)にも目をつぶる姿勢ということで、かなりマズイ。

上記は「法的責任の視点から」という説明になりましたが、そもそも「何かあったら社外取締役の〇〇さんに相談しよう」と経営陣が思うか思わないかがもっとも重要です。要は日常から「攻め」も「守り」も関係なく、社外取締役が「会社ファースト」で経営陣とコミュニケーションをとっているかどうかが大切であり、その信頼関係の形成こそが「形式から実質へ」と深化が期待されている企業統治改革の目的のひとつであります。

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2019年6月14日 (金)

LIXILグループ-ISSに続き、グラスルイスも会社側提案を推奨

諸事情ございまして(?)、昨日から結論は存じ上げておりましたが、朝日新聞が6月14日の朝刊で報じておりますので、ひとことだけ。

一昨日のISSの推奨意見に続き、グラスルイスのレポートが関係者に届けられました。結論からすると、ISS以上に株主側提案(株主側の推薦する取締役選任議案)に厳しい意見です。1号議案賛成、2号議案賛成、3号議案分離(8名中3名賛成、5名反対)ということで、会社側が推薦する取締役候補者については全員賛成とのこと。

ISSの意見と同様、グラスルイスの意見も「ガバナンス上の問題は重大だが、多様な経歴を持つ社外取締役のもとで取締役会の機能再生が期待される」ということと「瀬戸氏の就任後の業績に関する問題」ということのようです。

なお、英国の機関投資家が株主提案に賛成する旨、さきほど日経ニュースで報じられました。

私はどちらかを応援しているつもりはありませんが、取締役会とCEOの関係(社外取締役に期待された役割を含め)、CEOの執行責任に関する徹底した審議など、あらためてコーポレートガバナンスの在り方をグローバルな視点から考察する必要があるように思います。

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2019年6月13日 (木)

ISSが株主提案に厳しい結論-LIXIL社外取締役候補者に課せられた重大な使命

日産の現CEOの方の再任について、議決権行使助言会社(ISS、グラスルイス)が反対意見を推奨していることが報じられています。「ゴーン氏の不正行為をきちんと監督できなかった人が、これからの日産の社長を務めるのは適切ではない」ということで、議決権行使助言会社の、企業統治に対する厳しい姿勢が窺われます。現CEOの方にとっては、昨日のルノーの書簡に続き、厳しい意見への対応に頭を悩ますことになりそうです。

ところで、こちらはあまり大きく報じられていませんが、LIXILグループの取締役選任議案(会社側提案及び株主側提案)に関するISSの推奨意見もなかなか興味深いところです。ISSは、6回ほど候補者らとの面談(ヒアリング)を重ねて、最終的に会社側提案の10名のうち8名の候補者について賛成(2名反対)、株主側提案の8名のうち4名の候補者について賛成(4名反対)という結論に至っているようです。そして、元CEOの瀬戸氏の選任議案に対しては反対推奨を表明していますので、総じて株主側には厳しい結果になりました(「マスコミ受けしない不都合な真実」ということで、あまり報じられていないのかもしれません)。

諸事情ございまして(?)、ISSレポートの原本を拝見しましたが、やはりISSは独自の「独立性基準」に準拠して、会社との独立性に疑問のある社外取締役候補者には(いずれの提案にも)厳しい姿勢で臨んでいることがわかります。そのうえで、会社側6名、株主側4名の取締役によって構成されたボードが望ましい(株主側の2名が退任されて会社側6名、株主側2名となってもかまわない)としています。瀬戸氏が解任された経緯については(そのプロセスに)重大な問題があるが、現状のLIXILの業績不振が瀬戸氏の経営手腕によるものではないとまで言い切れず、まずは新しいボードが、これまでの瀬戸氏の経営を総括すべき、その結果次第では瀬戸氏の再登板もありえる、といった理由から、上記のような意見形成に至ったようです(すいません、私の英語力が乏しいために、誤りがありましたらご指摘ください)。

会社側と株主側でどんなにケンカしていても、そんなことは重要ではない、要は社外取締役と業界に精通した社内取締役が一緒になってCEOをしっかり監督できればよい、だめなら堂々とCEOを代えればよい、といった徹底したモニタリングモデルの思想、ゲゼルシャフトの組織論がISSの判断の底流にあります。社外取締役候補者には、「お友達感覚」の共同体意識を排除し、self-disciplineに基づいて監督責任を尽くすことが求められており、まさにCEOの選解任を通じてLIXILの業務執行を監督することが強く期待されていることがわかります。そういえば6月10日の日経インタビューで、宮内義彦氏が

「社外取締役の役割はCEOの業績評価と後継者の育成や人選だ。執行側の見解や行動をじっくり見ていればいい。同じ誤りを再びすればその経営者はアウトだ。経営への助言やアドバイスなどはコンサルタントなどにやらせればいい。日本のガバナンス改革は第2幕に移ったばかりだ」

と述べておられるところに近い思想だと思いました(社外取締役の役割と取締役会の在り方とは論点がやや異なりますが)。ISSは、単純に「LIXILのガバナンス問題」だけを捉えて意見を形成しているわけではなく、潮田氏、瀬戸氏のマネジメント能力を十分に検討したうえで、社外取締役を中心とした役員構成の中での判断を尊重しよう、との立場です。

もちろん、上記は、あくまでも議決権行使助言会社の意見表明なので、株主総会での投票によって取締役構成がどのようになるのか未だわからないところです。ただ、このように会社側候補者と株主側候補者が混合して取締役に就任するケースも(可能性としては)考えられますので、双方から候補者として推薦を受けている2名の方々も、株主総会で選任された場合には、そのまま職務をお受けしたほうがよいのではないでしょうか。

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