2019年11月25日 (月)

東電事故(強制起訴)刑事無罪判決-見送られた津波対策

今年9月24日に、こちらのエントリー「東電事故刑事無罪判決-内部統制構築の虚しさを感じました」において、当時のNHK特集をもとに東京電力の組織的な課題について自説を述べました。私自身は未だ同判決は読めておりませんが、朝日新聞の奥山記者が同判決要旨を読み、東電元幹部の方々への新たな取材を通じて連載記事を書いておられます(「見送られた津波対策」朝日新聞有料記事より)。ちょうど24日に3回目の連載記事がWEB上にアップされましたが、奥山さんらしいツッコミの鋭い記事であり、やはりいろいろと考えさせられます。

前回のエントリーでも書きましたが、企業の内部統制や有事対応に関心を持つ者として、やはり東日本大震災に至るまでの東電と原電(日本原子力発電)との津波対策の差(実行力の差)に注目してしまいます。原電の2011年当時の社長さんは東電出身の方だそうですが、「できるところからやろう」ということで現実の津波対策に組織横断的に取り組んだ原電と、専門家チームが出した答えを経営判断で覆してしまった東電組織の差はどこにあるのでしょうか。

原電の組織は東電の数十分の一の規模なので、現場と経営陣との距離感が近く、現場の声が経営者に届きやすかった、ということが大きな理由かとは思いますが、9月24日のエントリーにコメントを寄せていただいたJFKさんが述べるように「想定しがたい高さの津波対策に数百億を投じるということについて、当時の国民から納得は得られなかったのではないか」ということも重要な指摘かと思います。たとえ津波の専門家から危険性を指摘されていたとしても、「原発は安全であり、天下の東電が安全対策最優先で取り組んでいる以上は事故など起こらない」と認識していた国民の前で「想定外の事態への対処」に高額の資金を投じる合理的説明ができなかった(その結果として、裁判所は経営者に法的責任ありと評価することはできなかった)ということかと。

ただ、奥山記者の記事を読んでいると、原電は「できるところからやろう」「たとえ津波が防波堤を超えたとしても、事故の被害を最小限度に抑えよう」ということで「事故は発生する」ことを念頭に置いた総合的な安全対策をとっていることがわかります。決して「完璧な防波堤を作るためには多額の投資を惜しまない」という発想ではないのです。

一方の東電は「事故は発生しない」「絶対に発生させてはならない」ことを念頭に安全対策を考えているので、津波が防波堤を超えた場合の次善の安全対策ということは念頭になかったのではないでしょうか。つまり東電の場合、原電とは異なり「事故は起きる」ことを前提として安全対策を考えてはいけない、という思想が組織に思考停止を蔓延させたようにも思えます。

もちろん、こうやって重大な事故が発生し、「原発でも重大事故が起きる」という事実を目の当たりにして「社会の常識が変わった」からこそ指摘できる点もあるかもしれません(いわゆる「後だしジャンケン」の発想)。当時の国民世論からみて「東電が『事故は起きる』ことを前提として安全対策をとることなど決して許さない!」との声を無視できなかったこともあったと思います。

しかし、リーマンショックにせよ、原発事故にせよ、「起きないと思っていたことが起きる」のであれば(最近はVUCAの時代と言われます)、どんなに社会的に批判を受けるとしても「起きたときにどうするか」という思想で経営リスクに向き合うことも大切であり、また不可能ではないことを、今回の刑事無罪事件を通じて認識しなければならないように感じます。また、企業のリスクマネジメントの在り方を変えるためには、企業自身だけでなくステイクホルダーの意識も変えていかねばならないのかもしれませんね。

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2019年9月24日 (火)

東電事故刑事無罪判決-内部統制構築の虚しさを感じました。

9月19日、東京電力の福島原発事故の刑事責任を問う裁判(東京地裁)で、元経営陣3人に対する無罪判決が出されました。いわゆる「指定弁護士」が検察官役となって訴追する強制起訴事件ですね。東電の経営陣が津波襲来を予想して安全対策をとっていれば、福島第一原発事故を防ぐことができ、双葉病院の患者ら44名が(避難活動によって)死亡する事態には至らなかった、というのが業務上過失致死傷被疑事実の要旨です。

被害者、ご遺族の方々にとっては到底納得できない判決だと思いますが、経営者に有罪判決が出たパロマ工業事件、無罪判決が出たJR西日本脱線事故などの判決に至る論理過程をみておりますと、「予見可能性」「結果回避可能性」を立証するにあたり「経営者の刑事責任を問うハードルは高いなぁ」と感じており、今回の強制起訴事件でも同様の印象を持ちます。なお、このように新聞等で大きく報じられた下級審判決は、もうすぐ最高裁のHPで紹介されますので、またぜひ判決全文を読みたいところです。

現時点で、この東京地裁判決を(裁判の経過も含めて)詳しく知ることができるのはNHKニュースWEB「詳報 東電刑事裁判『原発事故の真相は』」ではないかと思います。判決文が公開されていない現時点で、この裁判の内容を把握したい方にはご一読をお勧めいたします。私は、判決を紹介する20日の日経朝刊記事を読み「なぜ、経営陣(東電の取締役)に情報収集義務が認められないのか?政府機関の長期評価で15メートル以上の津波が襲来する可能性があると指摘されており、当該指摘を経営陣が知った時点からは情報収集義務が発生するのではないのか?そのための内部統制構築義務違反が認められるのではないのか?」との疑問を抱いておりました。

そして上記NHKの詳報を読んだところ、たしかに指定弁護士側は、そのような主張を展開していたようです。経営陣に当時の原子力部門の責任者が政府機関による評価結果を伝えていたそうです(メールも残っています)。このあたりの供述調書は、強制起訴事件になって初めて明らかになったので、やはり強制起訴制度には一定の意義がありますね。しかしながら、裁判所は「経営者が直ちに動かねばならないほどの問題として伝わっていたわけではない、長期評価の信用性を学会に問い合わせるために(安全性に関する)判断を保留にしていたことは、安全対策を後回しにしていたというものではない」として(事故の予見可能性を根拠付ける)経営者の情報収集義務はないと評価しています。

同様の情報を責任者から聞き、経営者がすぐに安全対策に乗り出して事故を回避できた日本原子力と比較した場合、1200名の従業員の電源開発とは比べ物にならないほど東電の組織は巨大であるため、組織にとっての不都合な事実が経営者に届くことは至難の業だと思います。だからこそ「情報と伝達」に関する内部統制システムをきちんと構築しなければなりません。平成20年当時といえば、東電はおそらく日本一素晴らしい内部統制システムを整備していたはずです。

しかしながら、①経営幹部としては、トップには不都合な情報を伝えたくない、②かといって第三者に伝えると、誰が伝えたかわかってしまって人事評価に響く、③たとえ有事であっても「有事ではない」とトップに伝えて、自部署で解決することがトップからの評価につながる、④(これは前にも書きましたが)仮に有事と伝えても、トップとの議論の中で「有事ではない」と修正させられてしまう、⑤議論することがトップにとって面倒であれば「監査役のお墨付き」「都合の良い外部有識者のお墨付き」で修正させられてしまう、というのが「タテ組織、タテ社会の掟」です。そもそも「情報収集義務」は経営トップが有事であることを認識しうるような情報が伝達された時点で発生するわけですが、このようにトップには(巧妙に)有事とは判断しかねる情報としてのみ伝わるシステムになっているように思います。経営トップの「知らぬが仏」を防ぐための内部統制システムであるにもかかわらず、その内部統制が機能しない知恵がタテ社会の組織では垣間見えます。

勇気ある東電の元経営幹部数名の供述調書および公判における証言の存在が強制起訴事件で明らかになりました。しかし、そこで判明するのは、経営者に責任が及ばないための組織としての知恵(また、そのようにふるまうことで経営者から評価を受ける経営幹部の知恵)であり、やはり経営者の法的な責任(民事も含めて)を追及することの難しさを認識いたしました。

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2019年3月 6日 (水)

日産前会長の裁量保釈はなぜ許可されたのか?(冷静に考える)

昨年12月21日および一昨日のエントリーで予想したとおり、日産の前会長さんの裁量保釈が三回目の請求により許可されました。5日深夜の報道によると検察の準抗告を裁判所が棄却したということで、これでようやく前会長弁護人は検察と対等に攻撃・防御ができる地位に立ったと思います。

これまでのエントリーをお読みになればおわかりのとおり、三回目の保釈請求は「機が熟したから」許可されたのであり、交代前の弁護人の方でも許可された可能性はあったと考えています。①司法制度改革の時代における保釈の在り方(とりわけ公判前整理手続きとの関係)を現役裁判官が示した、いわゆる「松本論文」(2006年)の存在、②証拠隠滅のおそれの解釈指針を提示した平成26年、27年の最高裁決定、③「日本版司法取引」という検察の新たな武器に対応して「裁量保釈の解釈指針」を示した平成28年刑事訴訟法改正と参議院附帯決議、そして④実質的な余罪捜査の終結(と評価されたこと)が、今回の裁量保釈が許可された大きな要因だと考えています。

では、新しい弁護人の弁護方針は保釈に影響がなかったのか・・・といいますと、けっしてそんなことはありません。たとえば新しい弁護人の方は、前会長との協議によって、自宅に監視カメラを設置したり、携帯・PCの使用を制限するなど、(前会長が証拠を隠めつするおそれがないことを示すために)厳格な条件を自ら裁判所に提案したといわれています。3月4日のエントリーでも書きましたが、裁判所がこの時点で保釈を却下した場合には、日本の刑事司法に対する国際的な批判が一気に高まることが予想されます。しかし、裁判所はこれを理由に保釈を認めることは(主権国家の司法機関としては)できません。

また、「無罪の他人を巻き込むおそれ」が日本版司法取引には懸念されるなかで、否認を続ける被告人への勾留には、裁判所は最大限のデュープロセスを保障しなければなりませんが、一方で事件の背景にある「日産・ルノーの政治力学」の存在も、裁判所は忖度(そんたく)せざるをえないのかもしれません。そこで弁護人は「裁判所の逃げ道を作ってあげる」必要があります。このような条件なら現行法の解釈によって保釈を許可することができる・・・といえる道を新しい弁護人は裁判所に示したものだと思います。とかく優秀な弁護士は「法解釈」によって裁判所を説得したくなるのですが、「新たな事実」を提示することで裁判所の解釈を助ける手法をあえて採用した点にとても感銘を受けます。

この「裁判所に逃げ道を作ってあげる」という発想は、元検察官の弁護人にはなかなか思いつかないものであり、長年、(被告人の利益のために全力を傾ける)刑事弁護に携わってきた弁護士だからこそ考え抜かれたものではないでしょうか。この点は「さすが」と言わざるを得ません。国連に人権侵害を申立てつつ、保釈審査の最中に外国特派員協会で会見を行うことで裁判所を追い込みながらも、一方で逃げ道を用意するという手法は、したたかな手法であり、私も見習わねば・・・と思うところです。ともかく、これでようやく「10年間の日産のガバナンスはどのようなものだったのか」明らかになる道が見えてきたようです。

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2019年3月 4日 (月)

日産前会長の(3度目の)保釈請求は認められるか

ひさしぶりの日産前会長・会社法等違反容疑事件に関するエントリーです。2月27日(木)、日産前会長の弁護人が3度目の保釈請求を行った、と報じられました。1回目、2回目の保釈請求時には、いまだ検察側の余罪捜査が続いているために「無理だろうなあ」と思いましたが、今回は裁判所が保釈を認める可能性があると推測しております。以下はその理由です。

1 マスコミのリーク記事の枯渇

ここ数週間はマスコミの検察リーク報道も影を潜めました。これは検察による余罪捜査や裏付け捜査がほぼ終了したため、検察側からマスコミに提供するネタがなくなってしまったことによるものと思います。検察側がほぼ立件に必要な証拠は収集したものとみて、今後は(たとえ否認をしてるとしても)被告人には証拠隠めつのおそれは乏しいと判断される状況になりました。少なくともゴーン氏が逃亡や罪証隠めつに出る「具体的危険性」を裏付ける事実は乏しいのではないでしょうか。

2 公判前整理手続きの決定

昨年12月のこちらのエントリーでも書きましたが、公判前整理手続きを被告人側(弁護人側)が維持するためには、検察と対等の立場で弁護人が対峙しなければならず、そのためには被告人の早期身柄解放が大前提です。2月21日にゴーン氏、ケリー氏、そして法人としての日産いずれの被告人の事件も公判前整理手続きを行うことになったそうなので、ゴーン氏は検察だけでなく、ケリー氏や法人としての日産との間でも利害が対立する可能性があります。ケリー氏や日産が十分な準備ができるのにゴーン氏だけが準備にハンデを背負うとなりますと、国際的に「人質司法」との批判がさらに高まるものと思います。

3 繰り返される日産側からのメッセージ

前会長さんの金商法、会社法違反事件を裏付けるようなニュースが影を潜めた一方で、最近は日産トップの方のインタビュー記事や特別ガバナンス委員会による審議内容などが出てくるようになりました。これはゴーン氏が保釈された場合には、おそらくゴーン氏の発言に社会の注目が集まることを想定して、日産側が機先を制するための広報作戦ではないでしょうか。日産側も「保釈される日は近い」と考えているように思います。

もちろん刑事弁護に詳しい同業者の方から「早くても(保釈が認められるのは)今年の年末くらいではないか・・・」との意見も出されていますので、上記は私の勝手な推測であります。ただ、今回の保釈請求が却下されることになりますと、本当に身柄勾留の長期化が予想される事態となります。そうなりますと、さすがに国際世論を敵に回すことにもなりかねず、もっと大きな刑事司法制度改正に向けた意見形成につながる可能性が出てくるのではないでしょうか。

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2018年11月 7日 (水)

日本版司法取引の運用は本当に客観証拠中心主義か?

5日の日経法務面での記事に続き、6日は読売朝刊に日本版司法取引に関する詳細な記事が掲載されています。さすがMHPS事例を最初にスクープした読売だけあって、「初の司法取引 証拠80点 免責企業 贈賄工作資料提出」との見出しで、約束内容を書面化したMHPS(三菱日立パワーシステムズ)社と東京地検特捜部の「(6月28日付)合意内容書面」の中身までスクープしていて、たいへん参考になります(担当検事、弁護人、社長の署名があるそうです)。

この合意内容書面にしたがって、MHPS側は贈賄工作の資料を含む80点超の証拠を提出したそうで、その中には贈賄資金を捻出した際の資料も10点ほど含まれているようです。なお、上記読売記事によりますと、今回の捜査協力は、司法取引の運用で懸念されていた「無実の第三者を冤罪に巻き込む危険性を極力回避するため」、供述ではなく、客観的な資料の提出が中心だった、とのこと。なるほど、(日本版司法取引については)国民が納得できるような運用を目指す、というのが検察庁の考え方なので、そういった配慮もあったのかもしれません。

ただ、FACTA2018年10月号(36頁以下)の記事によりますと、そもそもMHPS社員による2015年2月の内部通報をきっかけとして、MHPS側は東京地検に経緯を報告、その後の地検の内偵捜査には(なんらかの情状酌量を期待して)全面的に協力をしてこられたそうです。しかし2017年12月に地検から(半年後に施行予定である)司法取引の適用をほのめかされ、司法取引を前提として捜査協力を続けてきた、とあります。

つまり、たしかに「合意内容書面」を作成する時点では客観的な証拠提供が中心だったのかもしれませんが、それまでの約2年半の間、MHPS役職員は、地検に様々な供述を行い、その供述をもとに検察側が客観的証拠の存否を確認し、合意内容書面を交わすかどうか、つまり司法取引を行うかどうかを判断したのではないでしょうか。そもそも合意内容書面の締結に至るまでの経緯をみれば、やはり供述に依存するところはあったのではないかとの疑念を抱きます。

最近の日本版司法取引に関する記事を眺めておりますと、「他人の犯罪」を申告する被疑者側がイニシアティブをとって検察と交渉できる制度、そしてその制度運用に関わるリスクが語られているように思われるのですが、そもそも今回のMHPSさんの事例は(FACTAの記事でも触れられているように)検察側の特殊な事情があって適用された可能性が高く、かなりレアな適用事例ではなかったか・・・と考えております。

つまり、司法取引と言いますが、被疑者側から持ち掛けて検察と容易に合意できるようなものではなく、まずは(供述等をもとに)検察側が十分に立件の可能性を判断し、その間は「アメ」もちらつかせず、取引することへの検察側のメリットが確認されて初めて取引が行われるというものであり、たとえば取引を持ち掛ける企業側としても、「持ち掛けて失敗する」デメリットも十分にあるということを認識しておくべきと考えます。上記FACTAの記事では、検察から司法取引を持ち掛けられたMHPS側が、「司法取引は自社のレピュテーションリスクを毀損する」としていったん断った・・・という点も、(おそらく弁護人候補者と相談して決めたとは思いますが)経営判断としては十分ありうるのでは・・・と。

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2018年10月 4日 (木)

日本版司法取引第1号は否認事件へ-求められる刑事弁護人の力量

本日(10月3日)の毎日新聞(朝刊社会面)のみが報じているところですが、MHPS社と検察官との間で、他人の「特定犯罪」の立件に協力し、自らの犯罪に関する不起訴等を求める、いわゆる「日本版司法取引」第1号案件について、起訴された同社元取締役が公判で起訴事実を否認する方針であることが明らかになりました(「関係者への取材で」とありますが、誰がそんなことしゃべるのだろう・・・いつも疑問に思うところです)。MHPSさんの不正競争防止法違反事件の内容については、こちらの7月のエントリーをご参照ください。

MHPS社の役職員による外国公務員への贈賄(不正競争防止法違反)について、法人であるMHPS社が、(たとえ違法ではあったとしても、会社のために不正に手を染めた)社員を売った・・・ということで、本事例での司法取引の適用については「これって司法取引制度の趣旨とはかけ離れているのでは?」と、世間からはかなり批判(異論?違和感?)を受けておりました。そういった声も反映されたのか(?)、不正行為を実行した現地社員については立件されず、ターゲットとされていた(指示をしていたとの疑いのある)経営陣のみの立件ということで決着がついたものと思われました。しかしながら、司法取引で立件のターゲットとされていた元取締役の方が否認をする・・・ということで、今後は舞台を裁判所に移し、刑事公判活動にも注目が集まることになりそうです。

司法取引制度については、立案当初から「無実の他人を巻き込むおそれあり」として批判されていましたので、否認事件となりますと俄然裁判官の公判での運用に関心が向くのは当然と思われます。報道では「当初、起訴内容を認めていたが、U被告人のみが否認に転じた」とあるので、刑事弁護人とのやり取りの中で、否認する方針を固めた、ということでしょうか。起訴前の弁護活動から同じ弁護人がついていると思われるのですが、こういったマニュアルのない世界で被告人に有利な判決を勝ち取るには相当な力量が求められるものと思います。まずなんといっても法人側証人は検察側の「(司法取引に関する)合意の離脱」や虚偽証言罪のプレッシャーがありますので、検察官に話したことは絶対に曲げないはずです。この供述の信用性を反対尋問で弾劾するのはかなりむずかしいと思います。

ただ、元取締役の共謀や指示がなかった(評価しえない)ことを立証するメール等についてはフォレンジックによって判明する可能性はあります。とりわけメールについてはクラウド上に残されているものを含めれば膨大な文書数であり、検索ワードの掛け方の巧拙によって重要メールを発見できる場合もあると思います。それらの調査を弁護人が丁寧に行うことによって起訴後に否認に転じるということもありうるかと。また、そもそも「法人」が司法取引の当事者である、という点にも課題があるかと思います。「他人の犯罪」を立証する証言について、どこまで真実を知り得たのか、検察のストーリーに沿って、なんとなくこれに応じて証言してしまったのではないか、というあたりにツッコミどころがあるのかもしれません。

そもそも司法取引制度を創設した検事総長の「勇退のはなむけ」として立件されたMHPS事件とのことで(ちなみにFACTA10月号36頁によると、嫌がるMHPS社に検察側から司法取引への協力要請があり拒否できなかった、とのこと)、万全の状態で立件できたのかどうかはわかりません。9月27日、法務省の検察長官合同会議では、稲田検事総長が「(司法取引制度は)国民の理解が得られるような事案でのみ利用すべき」と述べたそうですが、次は刑事裁判官がこの制度に基づく第一号事件をどう取り扱うのか、たいへん興味が湧くところであります。しかし、こういった刑事弁護人をやれるというのは(どなたが弁護人なのかは存じ上げませんが)正直うらやましい・・・笑。

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2018年6月 7日 (木)

会社法の過料(行政罰)を刑事罰に引き上げることの是非について

今週月曜日(6月4日)、日本公認会計士協会の某委員会の皆様と、2時間ほど(公式な)意見交換をさせていただきました。意見交換といいましても、実質は私がヒアリングを受ける・・・というものでしたが、私自身もたいへん勉強になりました。

ヒアリングの内容については(ご迷惑になるかもしれませんので)書けませんが、議論の途中で感じたのが会社法の過料規定に関する素朴な疑問です。これだけ会計監査人の「公益の番人」たる役割が期待される時代となり、企業と株主との建設的な対話が求められる時代になったにもかかわらず、ディスクロージャーに関連する違反行為が過料(秩序罰)のまま会社法の中に残っているのはいかがなものでしょうか。

たしかに会社法は小さな株式会社にも適用される法律なので、大きな上場会社を基準に検討することはできません。しかし、過料の対象となっている違反行為の中には、情報開示に関連するようなものが含まれており、違反行為の悪質性からみれば刑事罰に値するものも多いように思います。とりわけ会計監査人への報告義務違反や調査妨害といった行為は、欧米諸国では当然に刑事罰が規定されているのですが、日本の会社法では過料としての罰則規定があるだけで、その制裁としての実効性がほとんどありません。今こそ過料という秩序罰の一部について、刑事罰に格上げすべく法改正が必要ではないでしょうか。このあたりの「社会的な合意形成」はある程度はなされていると思うのです。

会社関係者の「行為規範」に関連するところなので金商法の改正ではなしえないと思われますし、やはりこのあたりは会社法改正で対応すべき課題ではないかと。不正リスク対応監査基準の新設、違法行為への対応に関連する会計監査人の倫理規定の改訂などにより、会計監査人の行為規範については改訂が進むなかで、会計監査人と向き合う会社関係者の行為規範(およびその実効性担保の手段)についてもそろそろ抜本的な改訂が必要ではないかと考えるところです。

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2018年5月28日 (月)

社員に司法取引に応じることを禁止することはできるか?

先週の企業法務の話題はGDPR(EU一般データ規則)でもちきりでしたが、今週はなんといっても日本版司法取引の施行(6月1日)ではないでしょうか。日曜日(5月27日)の日経朝刊「ニュースフォーキャスト」でも、日本版司法取引の導入に関する特集記事が掲載されていました。当ブログでも、ずいぶんと前から改正刑事訴訟法に関するエントリーを書いてきましたが、3月に最高検の「運用に関する考え方」(法律のひろば2018年4月号に掲載)が策定されて以降は、とりあえず静観しよう、と考えるに至りました。

そうはいっても、今朝の日経記事にあるように、企業の関心がとても高いようです。大手法律事務所には「社内規定で社員が司法取引に勝手に応じないよう義務付けることはできるか」といった問い合わせが絶えないそうです。検察官から司法取引を提案される場合もあるでしょうし、また、会社自身から社員に司法取引を勧められる場面もあるでしょうし、逆に企業または社員自身が「他人の犯罪」として司法取引に巻き込まれることもあるので、いかなる場面を想定して「禁止を義務付ける」のか、少しわかりにくいのですが、企業として、日本版司法取引にどう対応すべきか、逡巡しているところが多いと思います。

ところで「社員が司法取引に勝手に応じることを禁止することを社内規則で定める」ということは果たして可能なのでしょうか?これは私の勝手な意見でありますが、社員には(労働契約上)会社に対する信用秩序維持義務がありますので、会社の信用毀損につながりかねない司法取引の協議を行うことについては、これを禁止するということもあながちおかしなことではないと思われます。ただ、①司法取引の対象となる財政経済犯罪には、租税法違反や贈収賄関連犯罪を除き、ほとんどの経済犯罪が公益通報の対象となり、②かりに公益通報の対象事実ではなくても、必要不可欠な行為の範囲内であれば公益のために企業利益を損なうこともやむをえないこと、などから、社員の債務不履行については違法性が阻却されることも多いと思われます。したがって、たとえ禁止規定を設けたとしても、それは訓示規定(努力規定)にすぎず、罰則をもって強制することはできない(むしろ企業が社員に対して不法行為責任を負う)のではないでしょうか。

本当に「司法取引に応じることを禁止したい」ということであれば、内部通報制度の実効性を高めて、企業不正の事実をいかにして早期に情報収集するべきかを考えるほうが、企業にとっては適切ではないかと考えます。なお、(これは広報ですが)日本版司法取引の運用に関する最高検の考え方が示されたことを前提に、企業がどのようなスタンスで司法取引制度に臨むべきか、近日発売の経済誌で4000字程度の拙稿を掲載いただく予定なので、またご関心がありましたらそちらをお読みいただければと。

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2018年4月26日 (木)

神鋼グループ・品質データ偽装事件-刑事立件の可能性

皆様すでにご承知のとおり、本日(4月25日)、神戸製鋼さんがデータ偽装事件について東京地検特捜部、警視庁の合同捜査を受けていることが明らかになりました(神鋼さん自身もHPで事実関係を認めております)。

3月6日に神戸製鋼さんが「当社グループにおける不適切行為に関する報告書」をリリースして以来、私は本件については(報告書はきちんと読了しておりましたが)全く関連エントリーを書いておりませんでした。といいますのも、後だしジャンケンのように思われるかもしれませんが、「これは刑事立件の可能性があるなぁ」と感じていたからです(一部講演等ではコメントとして申し上げておりましたが・・・)。

私がそのように推測していた理由は、3月6日の神鋼さんの報告書が調査委員会の報告書ではなかったからです。公開されたものは、第三者による報告書を神鋼さんが要約してまとめ直したものなので、取引先を含めたステイクホルダーにとって、客観的な事実関係はわからないままとなってしまいました。たとえばデータ偽装行為に関する不正競争法防止法違反の該当性について、開示を拒否したことで民事の問題で解決される道が絶たれ、あとは刑事問題として解決するしか方法がないように思いました。刑事事件として取り扱う以上、上層部の主観的な認識が焦点となることはやむをえませんが、本来明らかにされるべき組織としての構造的な欠陥に光をあてるには刑事立件の可能性が高まるように思います。

私自身は、昨年10月17日のエントリー「神鋼品質データ偽装事件は不正行為か不適切行為か?」で述べたように、「不適切行為」ではなく「不正行為(不正競争防止法違反もしくは詐欺)」と指摘しておりましたが、品質偽装問題は、サプライチェーンにおける自浄作用(たとえば取引先との間では不正競争防止法違反による損害賠償請求訴訟による解決)が機能することを条件として、刑事立件はないと考えていました。しかし、神鋼さんは海外の司法当局の訴追をおそれて第三者委員会報告書を開示しないという決断をとりましたので、その判断については否定はしませんが、その分、今度は国内における刑事訴追リスクが高まるのではないか、と予想されたところです。

実は3月6日の報告書では、私としては「明らかにされるべき3つのポイント」が、まったく明らかにされていないと考えています。その「3つ」が明らかにされなければ、神鋼さんのデータ偽装がなぜ今頃発覚するに至ったのか、その「根本原因」には迫れないと考えています。その3つのポイントというのはまた別途エントリーさせていただくか、もしくは(時間がなければ)講演等で明らかにしたいと思います。

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2018年2月 2日 (金)

日本版司法取引の全容が明らかになったようです

以前、ご案内しておりましたみずほ総研さんのセミナーですが、満員御礼のうちに無事終了いたしました(正確には70名定員で66名のご聴講でした)。緊急対応の本業のため、準備不足は否めませんでしたが、ひさりぶりのオープンセミナーということで、とても頑張りました(笑)。ご参考になりましたら幸いです。

さて、諸事情ございますので、この話題には沈黙を貫こうかと思いましたが、やはりひとこと発言せざるをえません。ご承知の方もいらっしゃるとは思いますが、オリンパス社の社内弁護士の方が同社に対して訴訟を提起したことは、すでにマスコミでも報じられております。そして、週刊エコノミストのWEBニュースでは、社内弁護士の方が(提訴前に)同社の社外取締役宛に発信していた「弁護士職務基本規程51条に基づく通知書」の全文も公開されています。

ちなみに弁護士職務基本規程51条とは、

(違法行為に対する措置)
第五十一条 組織内弁護士は、その担当する職務に関し、その組織に属する者が業務上法令に違反する行為を行い、又は行おうとしている ことを知ったときは、 その者、自らが所属する部署の長又はその組織の長、取締役会若しくは理事会その他の上級機関に対する説明又は 勧告その他のその組織内における適切な措置をとらなければならない。

というものであります(日弁連の関係委員会でも、その解釈が大いに議論されているところです)。

私は本件にはコメントを出せない立場にありますので(笑)、ここで内容について私見を述べることは差し控えます。ただ、エコノミストの一連の記事に「海外贈賄事件に詳しい弁護士」のコメントが登場しており、「これは山口先生ですか?」との問い合わせをいくつか受けておりますので「これは私のコメントではありません」ということだけ本ブログで明らかにしておきたいと思います。いずれにしても、この社内弁護士の方が関係者に送ったメールや文書は、多くのオリンパス社の社員が共有しておられるようなので、これまた多くのマスコミの方々が通知文書の内容や提訴内容を知るところになったのでしょうね。

話は変わりますが、今年6月から施行されます改正刑事訴訟法の「協議・合意制度」(いわゆる日本版司法取引)ですが、「刑事訴訟法第350条の2第2項第3号の罪を定める政令」に関する政令案がパブコメに付されたようですね(詳細はこちらをご参照ください)。証拠収集等への協力及び訴追に関する合意制度の対象となる財政経済関係犯罪として、どのような法令違反が含まれるのか注目されておりましたが、金商法、会社法、独禁法、不正競争防止法のほか、租税法、倒産関連法、知財関連法、特別贈収賄なども含むようです(ほぼ予想どおりかと)。

本日のセミナーでも具体例を出してご説明しましたが、弁護士倫理問題、公益通報者保護法との関連、社員と会社との利益相反問題など、とても悩ましい法律上の課題が山積しています。住友電工さんの株主代表訴訟(5億円を超える賠償金額で役員の方々が和解) とも関連しそうな問題だけに今年のホットな話題になりそうです。

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