2020年3月19日 (木)

令和元年改正会社法における「補償契約」を会計監査人に適用することの違和感

某会計雑誌の「会社法改正特集」を読んでいるときに、ふと思ったのですが、このたびの会社法改正には「補償契約制度」が新設されており(会社法430条の2)、たとえば粉飾決算によって会計監査人が第三者から「監査見逃し責任」を追及された場合(会社法、金商法等を根拠として)、会計監査人が負担する賠償金とか弁護士費用を会社が負担することも、会社との補償契約締結によって可能になります(ただし上場会社の場合には、契約締結にあたり取締役会の承認決議が必要です)。

「健全なリスクテイク」を会社法制度の面からも支えよう、ということで「補償契約制度」が設けられたわけでして、取締役や監査役の防御費用、対第三者損害賠償(損失)を会社が負担することについては理解できます。しかし、会計監査人と会社との関係で補償契約を締結する積極的な趣旨はどこにあるのでしょうか。すくなくとも「健全なリスクテイク」とは関係なさそうです(いくらリスクをとれ、といっても、監査の失敗まで奨励できないはず)。

会社と会計監査人は委任に関する規定に従う、ということなので(会社法330条)、これまでも民法の規律によって会計監査人に必要な費用を会社に請求できることになりますが(民法649条、同650条)、この必要な費用の範囲が明確でなかったので、これを明確にする趣旨である、ということになるのでしょうか(そもそも、これまで監査見逃し責任が問われた事例において、監査法人の訴訟遂行費用や賠償金を会社が代わりに支払った、という例などあるのでしょうか?)

しかし、会計監査人には職務の独立性が求められるわけであり、いくら会社との関係が「委任契約」に基づくものであったとしても、実質的には株主、投資家、会社債権者(たとえば金融機関)のために監査業務を行う立場にあります。会計監査人の負担する賠償金や弁護士費用まで会社が支払ってくれる、ということになりますと、補償契約を締結していない会社の監査には厳格だが、締結している会社には甘くなる、ということになりませんかね?補償契約やD&O保険の会社法規律に会計監査人が含まれることに、やや違和感をおぼえるところです。

少なくとも「外からみたら利益相反状況にある」ということで、このあたり、会社法監査を担当される監査法人さんは、補償契約は(職務倫理上)一切締結しない、といった申し合わせとかあるのでしょうか?

仮に会計監査人も補償契約を締結する場合、通説では「補償契約を締結していても、個別の事情によって補償しない、という判断は可能」と言われています。また、モラルハザードに陥らないように、「通常要すべき費用」の解釈や実際の支払の可否は健全性を担保するための措置(たとえば監査役会の判断)によって支払いを拒否する運用になると思いますので、会社としても難しい判断が迫られそうです。

会計監査上の「二重責任の原則」(財務諸表の作成に関する責任は経営者にあり、監査意見に関する責任は監査人にあるという責任分担原則)といったことは、そもそも会社法改正の際に検討されていたのでしょうかね?実務上の混乱が生じないように、令和元年改正会社法が施行されるまでに、このあたりの法的な整理が必要だと思います。

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2020年3月11日 (水)

日本郵政に巨額減損処理の危機?-経営陣にちらつく三洋電機株主代表訴訟大阪高裁判決

3月10日の日経と朝日の朝刊に、日本郵政が2020年3月期に保有株(ゆうちょ銀行株)の減損処理をする可能性が出てきた、と報じています。ゆうちょ株の時価はコロナ・ショックで急落、簿価の半額以下になっているからだそうです。

減損の処理を行うとなりますと、対象が子会社株式なので連結財務諸表には影響ありませんが、単体では利益剰余金がマイナスとなり、配当に影響が出てきます。現行の会計基準だと、子会社株式の時価が取得価格の50%程度下落し、取得価格程度まで回復見込みが合理的に認められないかぎり減損処理が必要になります。つまり、例外的に子会社株式の時価に回復可能性が認められれば減損しなくてもよい、ということで、子会社株式の上場の有無によって時価算定方法は異なりますが、おそらく「5年以内に取得価格まで回復可能性があるかどうか」といった判断基準は(上場・非上場に関係なく)同じと考えられます。親会社経営者としては、当然のことながら、子会社の株価には回復可能性があると考えたいところです。

このたびのコロナ・ショックで、日本郵政だけでなく、子会社株式や持合い株式を保有している他の上場会社にも、子会社株式の減損処理の可能性があると思います。そこで、減損処理の必要性を考えるにあたり、思い出されるのが「三洋電機減損ルール」の是非が問われた三洋電機不正会計事件に関する株主代表訴訟判決です(平成24年9月28日)。当時、三洋電機は金融庁から「不正会計」と判断されて課徴金処分が下ったものの、役員の法的責任(違法配当に関する責任追及)が問われた株主代表訴訟では、大阪地裁が「三洋電機の会計処理に違法性は認められない」として原告株主の請求は棄却されました。当ブログでも、この大阪地裁判決は何度も取り上げましたね。

この大阪地裁の判決では、子会社の業績が将来的に回復が見込めるかどうか(回復可能性)、これを合理的に判断できるのは裁判官ではなく、三洋電機の経営陣であるとして、会計基準の適用や会計処理の方法については、経営陣に広い裁量権があるとされました。会計基準の適用、会計処理の方法については、経営者の経営判断の合理性が尊重された、といっても良いと思います。

さて、ここまでは結構ご存知の方も多いと思うのですが、実はこの大阪地裁判決は控訴され、1年後に大阪高裁判決が出ています(平成25年12月26日)。そして、三洋電機の減損ルールを適法とした地裁判決とはまったく異なり、「会計処理は違法である(不正会計である)」と、大阪高裁は判断しています。この大阪高裁判決は、たいへん重要な判決にもかかわらず、刊行物未登載のままになっています(その後の最高裁では「判決」ではなく「決定」で終結していますので、おそらくこの大阪高裁判決が確定したものと思われます)。

たしかに経営者は子会社の事業の将来性について、合理的な説明ができるのかもしれないが、減損処理を回避するための「回復見込み」というのは、もう少し短期的な見込みを指すのであり(相当期間内に取得価格まで回復する見込みのことであり)、単なる「事業の将来性の判断」とは自ずから異なるものである、ただ漠然と中長期で回復の見込みがあるとする立証では事業の将来性についての証拠にはなりえても、相当期間内における回復可能性を証明するには足りない、これを証明しえていない以上、会社法上の計算書類は公正なる会計慣行によって作成されたものとはいえない(つまり配当は違法である)というのが大阪高裁の判断理由のようです。

したがって、子会社株式が取得価格の50%を割るような状況にある場合、会計監査人と減損処理の必要性について協議をすることになるのかもしれませんが、安易に三洋電機株主代表訴訟の大阪地裁判決だけを念頭において「会計処理については経営判断に合理性さえ認められればよい」と認識すべきではない、と考えております。三洋電機の経営陣の方々は、「違法配当の責任」をなんとか「過失なし」ということで免除されましたが、このように大阪高裁判断が下った以上、これからは減損の可否判断の前提となる「将来見積もり」の合理性判断においては、十分な資料と十分な議論に基づき、経営陣として善管注意義務を尽くす必要があると思います。

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2020年2月17日 (月)

会計不正事件の王道「架空循環取引」は増えることはあっても、減ることはない

2月14日、東芝は連結子会社の東芝ITサービスなど複数のIT(情報技術)企業が関与した架空取引についての調査結果を公表しました。これに先立ち、2月13日に、従業員が同取引を主導したとされるネットワンシステムズが、特別調査委員会の中間報告書を公表しましたので、こちらの報告書を一読いたしました。

まず、取引に関与していたいずれの会社においても、国税によって取引の疑義を指摘されるまで、架空循環取引が行われていたこと(取引に関与していたこと)は知らなかった(わからなかった)と発表しています。さらに、会計不正事件を起こさないために、徹底的に内部統制システムを見直しておられたネットワンシステムズでさえ、5年以上にわたる架空循環取引を発見できなかったのですから、多くの上場会社において架空循環取引を許容する環境が構造的に存在しているのであり、今現在でも、多くの会社で架空循環取引が繰り返されていることは間違いないでしょう。

これは私の経験からですが、日本企業において、架空循環取引は今後増えることはあっても、減ることはないと思います。商品・サービスの現実的な移転を伴わないが、経済的合理性はあるとされている商流(商慣行上の介入取引)はいくらでもあります(カネボウ事件の「備蓄取引」、IXI事件の「紹介取引」、福岡魚市場事件の「ダム取引」等)。今回のネットワンシステムズの事例でも経済的な合理性のある取引(商流取引)と架空取引との境界線はあいまいです。

平成25年の「監査における不正リスク対応基準」の開発の際、会計監査人による取引先へのヒアリングの可能性が議論されましたが(結局、「取引先監査人との連携」が審議されたところ、多くの問題があるとして「継続審議」とされましたが)、取引先担当者も協力、関与することが架空循環取引の特色となりますと、もはや一企業の社内調査で発見することは困難です。

そして、私が「架空循環取引はなくならない」と考える最大の理由は「営業社員への会社の評価方法」です。架空循環取引を主導する営業社員は、いずれの事件でもチームリーダーだったり、各グループ会社、各部門、各支店の売上に多大な貢献を残してきた人が多いのです。では、なぜ彼らは結果を残し、会社から評価をされてきたのか・・・。

私事ではありますが、近日、架空循環取引が発生する根本原因の解明と、これを前提とした再発防止策・早期発見策について、某会計専門誌に論稿を掲載する予定です。詳しくはそこで述べますが、上場会社が「架空循環取引」の防止、もしくは早期発見を本気で検討するのであれば、日本企業が直視したくない「不都合な真実」に真剣に向き合う必要があると考えます。そうでなければ、いつまでたっても第三者委員会報告書に出てくるような「上司のプレッシャー」だとか「内部監視機能の不全」だとか「売上至上主義の体質」といったお決まりの発生原因への対策でお茶を濁すだけで終わってしまうように感じます。

 

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2019年12月25日 (水)

注目度が増す「自己創設のれん」に対する上場企業の法務・会計リテラシー

今朝(12月24日)の日経新聞では、1年間にわたって日経が特集してきた「Neo Economy」の総まとめ記事が掲載されていました。私の場合は3月15日の「経済教室」(日本経済研究センターの研究員の方の論稿)、6月8日の米国MITのヒダルゴ准教授のインタビュー記事などがとくに興味深く、中長期的な企業価値を重視する機関投資家が、企業の「有形資産」ではなく「無形資産」を評価する時代になったことを痛感しました。

今朝の特集記事に添付された図表でも、世界企業の時価総額のうち、77%が非開示の無形資産とされ、米国では61%の無形資産がGDPに計上されていないことが掲載されています。

また、「無形資産」は「情報化資産(ソフトウェア、データベース)」、「革新的資産(R&D、知財、デザイン)」そして「経済的競争力(人財、ネットワーク、組織変革)」に分類されるわけですが、前の2つは一年で20%ずつ陳腐化していくので、もっとも注目される無形資産は「経済的競争力」です。日本企業の生産性向上のカギを握るのも、この経済的競争力です。

しかしながら民間GDPに占める無形資産投資の内訳をみますと、プリンストン大学の清滝教授が憂うように(9月18日日経朝刊参照)、日本は他の先進諸国と比較して極端に「経済的競争力」への投資が少ないことがわかります。AIやIoTによって問題解決能力のコモディティ化が進む中で、経済成長に必要なのは問題発見能力(独創性と社会的なつながり)と言われることに強く賛同します。まさに「自己創設のれん」への注目度が高まるものと思います。

ではこの「自己創設のれん」に日本の法務(会社法、金商法、経済法、労働法、情報法)や会計(会計基準、監査基準)はどう対応していくのでしょうか?無形資産(とりわけ経済的競争力)への投資活動が高まる中で、今後の法務、会計の有用性(発展性?)に関する、企業実務上の重要な課題ではないかと思います。

「無形資産」の担保評価は難しそうなので、金融法や市場法なども研究対象となりそうですね。来年はこのあたりの問題について、ブログでいろいろと綴ってみたいところです。

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2019年10月 4日 (金)

投資家の会計リテラシーを高めるKAMの導入について

関西電力の複数の監査役の方々が、今年6月の総会前に「経営陣が高浜町元助役から3億2000万円の金品を受領していた」事実を知り、疑問を呈していたことが、複数の関係者の証言により判明したそうです(共同通信 3日午後9時)。結局、当該事実は監査報告で明らかにされなかった、ということですが、また深刻な問題が浮上してきました(以下、本題です)。

資料版商事法務の最新号(2019年9月号)に「『監査上の主要な検討事項に相当する事項』の作成を実施して」と題する公認会計士の方(EY新日本有限責任監査法人)のご論稿が掲載されています。EYさんは三菱ケミカルホールディングスに対して「KAMに相当する事項の報告」を提出し、この6月三菱ケミカルさんは自身のHPに当該報告を公開されています。最近は話題にもなっていますので、私も講演等でご紹介しています。ちなみに「KAMの開示」は2021年3月期(連結会計年度)から適用されますので、現在は「KAMに相当する事項」ということで任意に開示されたものです。

三菱ケミカルホールディングス社とEYさんが前向きに対応したからこそ、他社の参考になるような内容の報告書(KAMは4項目)が作られたものですが、実際には前年度のKAMを元に、限られた時間内で今年度のKAMを選定しなければならなかった経緯などを読みますと、他社も経営陣を巻き込んで、けっこう早めに準備をしておく必要がありそうですね。執筆された会計士の方も最後におっしゃっていますが、ガバナンスがしっかりしている上場会社でなければ適切にKAM開示はできないわけで、いま機関投資家から要望の高い「リスク管理能力の見える化」に資する制度になりそうです。

ただ、実際に三菱ケミカルホールディングスのKAM(相当事項)の内容を拝見しますと、(公認会計士協会によるKAM試行のときから言われておりましたが)産業ガス事業の企業結合(PPAによって分けられた顧客価値に関連する無形資産とのれんの測定)、耐用年数を確定できない無形資産の評価、繰り延べ税金資産の評価など、いずれも経営者の将来見積もりや経営判断に依拠する項目が並んでいて、会計数値によって会社の実態を示すとしても、どんな計算に基づくのはよくわからないものばかりです。

私のような素人からすると「これって、ホンマに会社の実態を数値で反映できるの?」「経営者の言ったことをどこまで信用するの?」といった疑問も湧いてくるわけですが、監査人としては、おそらく専門家に逐次依頼をして評価してもらう必要がありそうですし、経営者の将来見積もりの合理性を、同業他社の過去事例などをもとにAI分析で判断することも必要になると思います。機関投資家の投資判断が、今後ますます「人財とネットワーク」なる無形資産を重視する時代になりますので、(監査のプロセスが表示される)KAMの開示はさらに注目されるのではないでしょうか。

ひとつ心配なのが「内部統制報告制度と同じ道をたどること」です。リスクを開示する、ということは、内部統制報告制度と同様、基本的には経営者には嫌なこと(やっつけ仕事?)です。経営者にとって嫌なことを「私がやりますから!お忙しい社長は黙ってみててください、つつがなく制度対応をしますから」と一手に引き受けて出世したい人はたくさんいます(笑)。「そうか!じゃ、よしなに」ということで、12年ほど前はJ-SOX対応が「金太郎飴」状態になってしまいました(むずかしくいうと「ボイラープレート化」)。KAM開示についても、企業、監査人、投資家全てが「市場の信頼性向上」にとって必要なものという意識を持たないと、どうもJ-SOXと同じ道を歩いていくような気がいたします。

このたびの企業統治改革がある程度「実効性があった」と評価されるに至ったのも、機関投資家の活動によるところが大きいと思います。ぜひ企業のリスク開示の場面においても、投資家の皆様に会計リテラシーを向上させていただき、「KAM開示に積極的な姿勢の企業は資本コストを下げてもよい」といったスタンスで新たな制度に臨んでいただければ「金太郎飴」状態は回避できるかもしれません。

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2019年3月26日 (火)

会計監査人への高額賠償請求で憂鬱になるのは社外役員かもしれない

3月25日の読売新聞朝刊(関西版・社会面)に「東芝監査法人に1兆円請求 105億から増額・・・巨額損失で株主訴訟」なる見出しの記事が掲載されています。個人株主の方が、東芝の不正会計を見抜けなかったとして金融庁から課徴金処分を受けた監査法人に対して、これまで105億円の株主代表訴訟による賠償請求を行っていました。しかし、その後に米国の原子力子会社問題が発覚し、東芝が1兆円以上の損失を計上したことから、原告株主は「東芝の早期公表を促さなかった監査法人も損失の責任あり」として請求額の増額を行ったそうです。

記事で紹介されている上村早大教授のコメントのとおり、会社で発生した損失には多くの要因があり、1兆円の請求額には根拠が乏しいと思います。おそらく、東芝と当該監査法人の間で責任限定契約が締結されていなかったので、このような超高額賠償請求となったものと思います。ただ、(本件とは関係ないかもしれませんが)他の役員が、これを他人事として傍観しているわけにはいかないはずです。仮に数億円といった金額で監査法人の損害賠償責任が認められた場合には、責任限定契約を締結している社外取締役、社外監査役にも火の粉が飛んでくる可能性は否めません。

このブログを立ち上げた2006年当時にも、こちらのエントリーにおきまして、弥永教授の月刊会計監査の座談会記事を引用しながら話題にしましたが、たとえば社外取締役や社外監査役も株主代表訴訟で提訴されて善管注意義務違反(任務懈怠)が認められた場合、高額請求を受けた会計監査人とは会社に対して連帯債務を負うことになります。そして資産を保有している監査法人が高額賠償金を全額支払った場合、他の連帯債務者に対して求償債権を行使することができます。そして監査法人さんからの求償債権の行使に対しては、会社に対する責任限定の抗弁を主張できない、ということになる可能性があります。

私は当時、「そんなバカなことはないだろう。それだったら誰も怖くて社外役員なんか引き受けないのではないか」とブログで述べました。そのような理由で求償権行使に対して、社外役員は(会社に対する責任減免の絶対効を主張して)拒絶できる、とする有力説(たとえば江頭教授)もあるのですが、どうも通説は拒絶できない、ということのようです。とりわけ債権法改正による新しい民法445条が、「連帯債務者のひとりについて免除があった場合に、他の連帯債務者は免除を受けた連帯債務者に対して求償することができる」とされましたので、この民法改正の趣旨からすれば、とりあえず会計監査人と社外役員は不真正連帯債務の関係に立つとして負担相当額の支払いを拒むことはできないということになりそうです。

このあたりは学説上も争いもあると思いますが、いくら責任限定契約を締結していたとしても、自らの責任が認められてしまえば「おそろしいことになる」かもしれず、保険加入と誠実な職務執行を改めて心がける必要があると考えております。

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2018年10月 9日 (火)

会計監査に関する情報提供の充実と「3本目の矢」

10月6日、日本内部統制研究学会の第11回年次大会が日本公認会計士協会本部(市ヶ谷)にて開催されました。前日の理事会から当日懇親会まで、1日半ほど会計士協会さんにお世話になりました。会計や監査の学者の方々、会計士の方々、弁護士の皆様、そして企業実務家の方々がすべて会員資格をもって学会を盛り上げるというのもめずらしいと思います。金融庁企画市場局長の三井秀範氏の特別記念講演も、とてもタイムリーなもので、近時の会計監査を巡る行政施策を整理するのにとても有用なお話でした。

会計監査を巡る行政施策といえば、10月9日の日経法務面で特集されていた「監査 AIを生かす 粉飾兆候を見抜く・会計士の負担減」なる記事に掲載されていた課題についても、「高品質な会計監査を実施するための環境整備」の一環として、官民で協力して克服されていくものと思われます。AIで「不正を見抜く」となりますと、「不正」かどうかは法律問題であり、また入力すべき不正データの数にも限りがあるため活用も容易ではないと思いますが、「不正の兆候を見抜く」ということなので、おそらくAIの力が発揮される可能性は高いのでしょうね。

ただ「不正の兆候」は判明しても、それを「不正」もしくは「不正の疑いあり」と認定することがきわめてむずかしいのは東芝事件で関係者の方々が痛感したところであります。ここをクリアするためには、①多くの不正は見逃してもしかたがないから、誰がみても「不正」と言える事例だけを摘発するのか、それとも②結果的には「不正」とは評価されず、(不正を認定した者が)企業から訴訟を提起されてもやむをえないことも承知のうえで、あえて広く不正事例を摘発するのか、どちらの道で運用していくのか、というところを(社会的合意をもって)決めなければいけないと思います。

非常にハードな選択ですが、不正を見抜くために、この①と②をどこかでバランスをとって調和させる道として、KAM導入(監査報告書の長文化)や非定例監査時における詳細な情報開示などに期待が寄せられるところです。三井局長による講演レジメでも「会計監査に関する情報提供の充実」に関する残された課題として、「通常と異なる監査意見が表明された場合など、監査人から資本市場に対してより詳細な情報提供が求められるケースにおける対応の在り方について、問題意識の共有を図り、必要な対応策を検討することが必要」と示されています。

監査法人版ガバナンス・コードの策定、KAM導入に次ぐ「会計監査に関する情報提供の充実に向けた三本目の矢」が、今後審議される予定のようですが、監査人の守秘義務解除の問題、公認会計士のゲートキーパー問題、そして企業の財務報告に向けたガバナンス問題をクリアして、形あるものにできるかどうか・・・、内部統制報告制度の形骸化問題と並んで、今後注目しておきたいところです。

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2018年8月23日 (木)

KAMの開示と会計監査人の守秘義務解除の正当理由

週刊エコノミストの最新号(8月28日号)では、会計・監査に関する特集が組まれておりまして、監査報告書の長文化、いわゆる「監査上の主要な検討事項(KAM)」の開示に関する監査基準の改訂について報じられています。KAMの記載は2021年3月期から(早期適用可)強制適用されるそうですが、監査報告制度にとっては「60年ぶりの大改正」との見出しが躍っております。とりあえずは金商法監査に関する監査報告書のみ、ということですが、連結だけでなく個別財務諸表監査も含むものとされています。

5年前に「監査における不正リスク対応基準」が新設されたときに、私は会計監査人の不正対応基準への準拠と上場企業のガバナンス向上は「車の両輪」と法律雑誌等でも主張をしておりました(たとえば中央経済社「企業会計」2013年11月号、同「ビジネス法務」2013年6月号等)。会計監査人、企業双方が不正会計を防止する責任を負担し合うべきである、との考えです。そして、このたびのKAMの開示についても、企業の重要な情報を開示するにあたっては、まずは会社側がKAMにおいて開示すべき情報をリリースして、会計監査人の守秘義務解除の負担(リスク)をできるだけ軽減すべきと申し上げております。

ふだん仕事をご一緒している会計士さんと話をしておりましても、いくらKAMの開示といいましても、また守秘義務開示の正当理由が認められるとしましても、その「正当理由あり」の判断はかなりあいまいであって、おそらく会計監査人は容易には判断できないだろう、とのこと。同エコノミスト誌で解説をされている関学の先生も、「詳細な監査手続の説明の前提には、企業側が開示する財務諸表情報の充実がある」としています(まったく同感です)。

そして、経営財務の最新号(8月20日号)には、このあたりについて、金融庁の監査基準の改訂に関与された企業開示課の皆様による解説がなされており、「監査人がKAMを記載するにあたり、企業に関する未公表の情報を含める必要があると判断した場合には、経営者に追加の情報開示を促すとともに、必要に応じて監査役等と協議を行うことが適切である。・・・取締役の職務執行を監査する責任を有する監査役等には、経営者に追加の開示を促す役割を果たすことが期待される」と述べられています。さらに、「監査人が追加的な情報開示を促した場合において、経営者が情報を開示しないときに、監査人が正当な注意を払って職業的専門家としての判断において当該情報をKAMに含めることは、監査基準に照らして守秘義務が解除される正当な理由に該当する」と述べられています。

たとえば「のれん、無形資産」「税効果」「収益認識」といったあたりで、監査上の主要な検討課題に該当する重要な事実があれば、監査役さんが責任をもって社長さんに未公表事実の開示を求める、ということになるのでしょうね(まぁ、現実的には経理部と会計監査人との事前協議で済むことが多いとは思いますが・・・)。そのように、できるだけ会計監査人の守秘義務違反のリスクを低減させることが、開示内容の充実、そして利用者である株主、投資者の知見の向上、株主との建設的な対話の実現につながるということになります。この監査役等の協力と経営者による追加開示という会社側の尽力があってこそのKAM開示といえそうです。

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2018年5月11日 (金)

KAM導入(監査基準の改訂)で監査役等の存在感は高まるか?

ゴールデンウイークも関係なく外部調査委員会の仕事で働き続けておりまして、なかなかブログを更新する時間がとれません(もうすこしお待ちください)。なので、ブログを書きたいネタだけのご紹介です。中身はほとんどありません(笑)。

5月8日、金融庁・企業会計審議会監査部会は「監査基準の改訂について(公開草案)」を取りまとめ、公表しています。紹介文に、

我が国の監査プロセスの透明性を向上させる観点から、監査報告書において「監査上の主要な検討事項」の記載を求める案が取りまとめられました

とありますとおり、監査報告書の長文化(監査上の主要な検討事項を新たに記載する)を実施する、ということで監査基準が改訂されるようです。金融庁の内部告発本と称される「金融庁の基礎知識」の中で、筆者が(先行する英国のロールスロイス社の例を引用しながら)「いの一番で長文化を始めたロールスロイスさん、笑いものになっちゃったし、そんなにたいした制度でもないですよ、証券アナリストの人たちが絶滅するくらいかな・・」と指摘されていますので、私もやや疑心暗鬼なところもありますが、ともかくKAMの制度化には期待をしております。

普段なら、部会の議事録からキッチリと読んでいるのですが、残念ながらまだ読めておりません。ただ、ざーっと草案を眺めておりますと、会社法上の機関である監査役等(監査役、監査等委員、監査委員)の皆様が重要な役割を担うことがわかります。

(3)経営者及び監査役等の責任

経営者には、財務諸表の作成責任があること、財務諸表に 重要な虚偽の表示がないように内部統制を整備及び運用する 責任があること、継続企業の前提に関する評価を行い必要な 開示を行う責任があること  監査役等には、財務報告プロセスを監視する責任があること

7 監査上の主要な検討事項

1 監査人は、監査の過程で監査役等と協議した事項の中から 特に注意を払った事項を決定した上で、その中からさらに、 当年度の財務諸表の監査において、職業的専門家として特に 重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項として 決定しなければならない。

ということで、監査役等の今後の監査報告書における重要な責任が明記されるようになるようですね(草案段階ですが)。監査役等ときちんと連携をした、ということも、監査人の責任欄に記載することにもなるようです。金商法上の監査報告書にも「監査役等の責任」が明記される意味は(今後、いろいろな理由から)大きいかもしれません。

内部統制報告制度、不正対応監査基準にも監査役等は登場しておりましたが、監査報告書に統括責任者として監査役等が明記されるわけで、ぜひとも経営者の皆様に(これを機会に?)財務報告プロセスへの監査役等の関与がきわめて重要であることを認識していただければと(まぁ、こんなときにかぎって指名委員会等設置会社の監査委員(元)の方がインサイダー取引疑惑で監視委員会から強制調査されている、といったニュースが飛び込んできたりするのがナントも・・・ですが)。

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2017年11月13日 (月)

コシダカHDのナゾ・・・監査等委員の皆様、頑張ってください?(^^;;

世間ではあまり話題になっておりませんが、私の周囲では「なんでこんなことが起きるの?」「ウケ狙いじゃないよね?」「東証は何か手を打っているのか?」と話題になっておりますのがアミューズメント(カラオケ)事業で業績好調なコシダカホールディングスさん(東証1部)の11月9日付け適時開示です。来る11月24日の定時株主総会(8月決算会社)に向けて株主様に招集通知を出したのですが、そこに添付している会計監査人の監査報告書、監査等委員会の監査報告の記載内容が間違っていたとのリリース。実は会計監査人である新日本監査法人さんから「監査報告書を受領できませんでした」とのこと(^^;ホンマデッカ・・・

こういった不思議なリリースに遭遇しますと総会担当者、会計監査人、投資家、市場監督者等、いろんな立場で違った見方をしてしまうと思います。会計監査人から監査報告書を受領していない場合でも、法律上は特定取締役(監査等委員)さんに監査結果を通知すべき日(あらかじめ合意された日)に計算関係書類の監査を受けたものみなされます(会社計算規則130条3項)。したがって株主総会では(無限定適正意見をもらった計算関係書類が存在しないので)報告では足りず、総会における計算関係書類の承認決議が必要になります。

現時点では監査報告書、監査報告が白紙の状態になっている添付書類がリリースされておりますが、すでに総会まで2週間を切った状態なので修正で瑕疵が治癒されるかどうか・・・。そもそも会計監査人が約束の日までに監査報告を出さないということは「なんぞある?」、そういえば会計監査人の交代に関する議案が上程されているのに「会計監査人の異動」に関する適時開示が出されていないのは「なんぞある?」と、投資家や東証さんの立場からも疑問が尽きないのではないでしょうか。

私は、といいますと、やはり監査役さん(コシダカさんは監査等委員会設置会社なので取締役監査等委員さん)の立場で眺めてしまいます。ご承知のとおり、会社法監査の場合は、会計監査人の監査の方法と結果が相当かどうか、監査等委員が審査をしますので、一定の日までに監査等委員の皆様は会計監査報告書をチェックすることになります。

ところで、(会計監査人が監査報告を出していないにもかかわらず)いったん監査等委員の方の印鑑が押されている適正意見を付した監査報告が開示されてしまいました。となりますと、ひょっとして会計監査人の監査報告もチェックせずに、また会計監査人の期末監査の説明を受けずに監査等委員の方々は、監査報告を作成したということでしょうか?それとも(一歩譲って?)監査等委員の知らないところで勝手に監査報告が(会社の中の誰かの手によって)作成されて、そのまま承認していた、ということでしょうか?うーーーーん、いずれにしても常勤監査等委員の方はいらっしゃるようですから、社外取締役(監査等委員)の方も含めて、監査の職務を全うしていたのだろうか・・・との疑念を持たれても不思議ではないと思います。

「いや~、そんなたいしたことじゃないですよ!監査法人さんがうっかりミスしちゃって、ホンマにワヤですわ(笑)」といったオチが付く可能性もありますが、それならそれで、今度は監査法人さんの信用にもかかわる重大問題になりますよね(笑)。たぶん今頃は当該会社の関係者の皆様は青い顔をされていらっしゃるような気がしますが、一日も早く、なぜこんな事態になってしまったのか、真相が知りたいところでございます。

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