2005年7月12日 (火)

夢真HDのTOB実施(予定)

建設施行管理請負の株式会社夢真ホールディングス(大証ヘラクレス)が、日本技術開発株式会社(JASDAC)に対して株式公開買付を実施する(予定である)との発表があり、今朝の新聞や昨日のネットニュースでも取り上げられているようです。

 7月11日の毎日新聞ニュースです。

新聞やニュースでは「事前警告型の買収防衛策が導入された企業に対して、初めてのTOB」という見出しや記事が出ていますが、これって本当に「事前警告型が導入された企業」に対するものなんでしょうかね。平時に導入されたものじゃなくて、話し合いが決裂してから導入したものであるなら、「事前警告」はなかったように思いますが。つまり平時導入型ではなくて、「有事に取締役会で導入した型」に属するものと捉えるべきではないでしょうか。

(なお、7月14日追記あります)

それから、(たとえ、本件が「事前警告型の防衛策導入企業に対するTOB」だとしても)私が4月29日付けのブログで松下の事前警告型防衛策の短所として指摘したところの脆弱性が早くも露呈したように思います。つまり、今朝(7月12日)の読売新聞11面で整理されている双方の主張に記載されておりますとおり、日本技術開発側は「株主が買収の是非を判断する材料にするために必要な事業計画などの情報提供がなされていない」として発動要件の具備を主張している一方で、夢真側は「情報提供は、日本技術開発の現経営陣が一方的に設定したものであって、守る義務はない」と反論しています。事前警告型の防衛策の場合、今後必ずこの論点が問題になるように思います。防衛側も買収側も、どっちも株主に対してきちんと事業計画を説明したいということでは一致していると思います。したがって情報提供のルール自体に「現経営陣の保身」に有利だと思料される点があれば、当然のことながら今回の夢真のような主張が出てくるものと予想されます。(でも、夢真の公表した7月11日付け「お知らせ」に、明らかに法律上おかしい記述があるように思うんですが。有事導入であることを意識してか、急いで出したお知らせなんで、仕方ないのかもしれませんし、私のほうが勘違いかもしれませんので、あえて何も申し上げませんけど)

友好的提携関係として、この問題が終結することが最も望ましいと私は思いますし、関係当事者がその方向で尽力されていることは間違いないと思いますが、もしこじれる、ということであれば、今後の金融庁や証券取引所の見解、自民党のセンセイ方の見解なども、また注目されるところになるんでしょうね。

きょうは、このニュース以外にも、会社更生手続きが終結した多田建設に対して、今度は従業員から更正手続きの開始決定が申し立てられ、東京地裁が保全管理命令を発令した、との「たいそう興味のある」記事が日経新聞に出ていました。

(7月14日 追記)

買収防衛に強力「株式分割」という見出しの読売ネット記事が出ております。(読売新聞朝刊に出ていた記事と同じだと思いますが)

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